壁紙:坂田靖子「バジル氏の優雅な生活」

7月31日(火)
 ちょっと二日酔い。
 近所の文鳥堂に赴いて、
●「戦後民主主義のリハビリテーション」大塚英司・角川書店
を購入。
 昼食は近所の弁当屋で買ったとんかつ弁当。
 夕方家族が帰ってきた。
 夕食は冷や麦。

30日(月)
 配偶者と子供達がお泊まりで一泊二日の旅に出かけてしまった。僕とりりこはお留守番。
 思い切り羽を伸ばせる。ということで、外出。大久保〜新橋間を走る都バスに乗り、永田町で降りたら、自民党本部の前だった。小泉のでかいポスターが見えた。
 てくてく歩いて赤坂「ですぺら」へ。ひとりぽつねんと飲酒しようと思ったのである。店に着いたら、予想通り他に客がいない。経営厳しそうである。応援したいものである。
 ひとりでぼおっとラガヴーリンを飲んでいたら、客が二人来た。某Mくんたちであった。うむむ、奇遇である。でも僕はカウンタで独り酒、くら〜いのである。
 マスターの一考さんはここの日記を読んだらしくて「櫻井さん、日記読んだけど、しょうもないことばっかり書いてるな。」と言われる。そうかやっぱりくだらない日記であったか。うすうすわかってはいたんですけどね。
 一考さんから例の如く、業界裏情報をたっぷり聞く。とてもここにはかけない内容なので知りたい人は「ですぺら」に行って聞いてね。
 結局3時までいた。
 昼食にハムサンドウイッチを作って食べた。ハムをたくさん入れたらとても美味しかった。おわり。

29日(日)
 普段よりも早寝して普段よりも早起きして英語のテストに出かける。テストの途中で疲れて息絶える。
 帰り永福町の大勝軒で中華そば1050円を食べる。暑い中なのに行列していた。麺が2玉はいっているとかで、洗面器みたいな丼ででてくる。びっくり。麺は増量されているのだが、具が普通の一人前しかはいっておらずかえって貧相に見える。がっかり。小盛りで十分な客は多いと思うのだがあいにく注文は受け付けないようで、女性も洗面器で食べている。大量に残している。無駄であること甚だしい。店としては稼ぎを確保することに執心しているのだろう。そういう心根はちょっと卑しいと感じる。
 味はまあまあ、池袋の大勝軒と非常に似ている。ここが本家なのか。僕は一度食べれば十分でした。
 夜テレビで参議院選挙速報を見る。どうもテレビばかりがお祭り騒ぎに浮かれているような気がした。それと当選した議員がまるで天下を取ったような態度をしている姿が気色悪い。勘違いしとるな。
 さて、これでヌルイ構造改革が進むことになるのだろう。世界恐慌が起こらないことだけを願う。

28日(土)
 久しぶりに大嫌いな床屋に行って髪を切る。
 昼食はカップの醤油焼きそば。
 夕食はもりそば。

27日(金)
 涼しくなってほっと一息。「じょろうぐも」読書中。
 昼食は卵サンドウィッチ。
 夕食は鰻丼。

26日(木)
 昨年、頓挫した京極夏彦「じょろうぐものことわり」の続きを突然読み始める。どうしてか面白かったりする。でもタルイ。

25日(水)
 雷雨。
 ユリカの誕生日である。土用の丑の日でもある。しかし焼き肉を食べる。ユリカのリクエストなのである。神楽坂の炭火亭にまた行ってみた。肉を一通り食べた後、今回はカルビうどんを食べてみた。辛くて美味い。焼き肉屋に行くといつも肉とビールで満腹してしまって麺類に辿り着けないので、今回はビールを控えめにしてみたのであるが、大正解であった。この店にはなかったが今度は「プルコギ」(←韓国風すき焼き)を食べてみたいものである。それと美味い平壌冷麺も。
 帰宅して宵寝していた間に、りりことよその猫のバトルが食卓の上で炸裂して、愛用のマイクロソフト・インテリマウス光学式が焼酎の高原の岩清水レモン割り浸しになってしまった。マウスは死んでいた。家族によると黒猫に追いかけられたりりこがコップをひっくりかえしたらしい。黒猫は家にまで入ってきて家族が追い払ったらしい。
 東雅夫「百物語の百怪」同朋舎が届く。東さんありがとうございます。三津田さんお手数お掛けしました。

7月24日(火)
 今日は恐ろしく暑い。東京では最高気温が38度を超えたという。頭が馬鹿になりそうな暑さである。
 暑いので昼から酒を飲む。暑いので最近は焼酎を冷たいもので割って飲むことを好んでいる。ビールや発泡酒は悪くないのだがこれらを飲むと腹ががばがばに膨れるし、酔った後が辛い。というわけで焼酎のトマト野菜ジュース割り、コーラ割り、リンゴジュース割り、ミカンジュース割り、などを飲んでいる。決定打はまだない。焼酎の苦さが気になるのが難点なのだ。これを消す方法はないものか。
 夜、配偶者とビデオで「岸和田少年愚連隊シリーズ」二本を見る。中場利一は59年生まれのようだからほとんど僕と同じ歳である。映画自体はそれほど面白くはないが映像には懐かしさを感じる。
 ところで僕はアポロ11号の月面着陸をテレビで見たことは覚えているが、安田講堂の攻防も安保も覚えていない。そういえばニュース番組は嫌いだったな。大阪に生まれ大阪の片田舎に住んでいた少年の僕にとって東京は異国であった。「東京で云々」というニュースをテレビで見る度、「そんなんわしらには関係あれへんやん。大阪には総理なんかいてへんし。」と思っていた。大阪の片田舎には安保も全共闘もほとんど影響を及ぼさなかったのであった。あのころはまさか自分が東京の大学に行って東京に住むなどと夢想だにしなかった。それがいまでは新宿に住んでいるのだから人生どうなるかほんとにわからないものである。
 映画を見ていて、一番印象に残ったのは子供がチェリオを飲む場面である。最近お目にかからないがチェリオは結構飲んだ。本当はコカコーラを飲みたかったんだけど。チェリオや7アップの方が10円(だったかな)安かったのでどうしてもこっちを飲んでしまうのだ。懐かしいな〜。
 竹中直人演じるリイチのおやじ、竹中風下ネタギャグが映画に合わずうっとおしい。関西弁は全然ちゃうぞ。おいコラおう。
 夕食は冷麺(←関西風に決めてみました。実体は東京で言うところの冷やし中華)。
 夜中あまりにも暑いのでショック療法を試みるべく、カップの豚骨ラーメンを食ってみたら、返り討ちに遭ってしまう。玉砕して即死。

7月23日(月)
 暑い。
 娘が例の如く既に退屈している。夏休みは始まったばかりであるのにである。それでレンタルビデオ屋に配偶者と出かけて色々ビデオを借りてきた。
 娘が借りてきた映画「ダイナソー」を一緒に見た。猿に育てられた恐竜が大隕石の墜落が原因で住めない環境になり新たなる環境を求めて旅をするというストーリーである。
 僕「あんなに大きな隕石が落ちてきたら、生き物は住めないよ。みんな死んじゃう。ふつー逃げられないね。」この間見たNHKスペシャル宇宙でやってた。数万年もの間生物が生存できない場所になるんだよね。
 娘「・・・」
 僕「それにしても恐竜も猿も人類そっくりだよな。まったくアメリカ人が映画を作るとたいていこうなる。どうしてアイツらはこういう映画しかつくれんのかな。」
 娘「・・・」
 嫌味なオヤジであったかな。
 夜、テレビで「貧乏脱出大作戦」を見る。
 その後、配偶者が借りてきた映画「岸和田少年愚連隊」を見始める。配偶者は中場利一を気に入ってしまったようである。そうだったのか。
 ナイナイがリイチと小鉄を演じている。えらい老けとる中学生やな〜。
 配偶者「なにしゃべってるのか聞き取れない。」ネイティブ関西弁は彼女には難しいようである。もっとも僕にははっきりと聞き取れるのであるが。
 それにしても殴り合いの喧嘩ばかりしているリイチくんである。
 そのとき「うぎゃー」どどどど「ぎゃぎゃぎゃー」。すさまじい声が家中に鳴り響いた。配偶者が走っていって見てみたら、居間横の玄関で憩っていたりりこが喧嘩相手の黒猫に襲撃されていた。配偶者は黒猫を追い払った。りりこは不意をつかれて二階に逃げ込んだ。不覚にも小便をちびって床にお漏らししていたらしい。僕からは死角の位置に当たるので見えなかった。
 猫戦争も大変である。仲良くすればよいのにと思うが。
 もっとも人間もあんまり変わらんか。喧嘩ばかりしている中学生もおるしな。
 昼食はサンドウィッチ。
 夕食はエビチリ&卵焼き、朝鮮風チヂミ。休肝日。

7月22日(日)
 配偶者から聞いたはなし。
 朝のこと、例の如く猫喧嘩を繰り広げているりりこは、喧嘩になったもののうちに逃げ帰ってきたらしい。
 「そうしたら、喧嘩の相手のキジ猫がうちに入ってきたのよ。りりこをおいかけて。追い払ったけど。」
 猫の世界もいろいろ複雑である。
 またもや配偶者に「夜啼きの森」を先に取られてしまう。
 昼食は卵サンド。
 夕食は焼きうどん。昼食用に配偶者が作ったのだが大量に残ってしまったのであった。電子レンジで温めなおしただけでは今ひとつの味であったので、フライパンで炒めなおして秋田の魚醤「しょっつる」を足してしょっぱめにしたら美味しくなった。焼酎をウーロン茶で割ってウーロンハイにして飲んでみたが、あまり美味いものではない。

7月21日(土)
 暑い時刻に娘と市ヶ谷を散歩。
 市ヶ谷の文教堂で
 ●「夜啼きの森」岩井志麻子・角川書店
 ●「小説 中華そば「江ぐち」」久住昌之・新潮OH文庫
 ●「椰子・椰子」川上弘美・新潮文庫
を買って帰る。娘にも本を一冊かってやる。ついでにスーパーで安い焼酎を買う。
 昼食はそうめん。
 夕食は肉豆腐、トマトとセロリ。
 しこたま飲酒したら宵寝してしまい、目が覚めたら12時前であった。耳袋ライブにいけず。仕方ないのでだらだらとテレビを見る。教育テレビの「ビジネス塾」やら「ウルトラマン・ティガ」など。
 「小説 中華そば「江ぐち」」を読む。まあ面白い←わりあい肯定的。

7月20日(金)
 夕食は牛皿、家族は牛丼、カマンベールチーズなど。
 夜中コンビニに行く。「関東怨念地図」という本がビニ本(立ち読みできないようにビニールの袋に入っている本)形式で売っていた。800円。買ってみた。読んでみた。がっかりした。
 ところで最近夜中というよりも夜明けに近い時刻なのであるが、猫達の喧嘩がそこここで起こっている。うちのりりこも一枚噛んでいるようである。困ったものである。りりこが我が物顔でそこここを闊歩するものだからなわばりの再認識が行われているのかもしれない。今夜なぞもうちの裏口では凄まじい鳴き声で猫達が「ぎゃおぎゃお」とわめいていたので、制止しに行ってみるとよく見えなかったけれども数匹の猫が抗争を繰り広げていた。猫を追い払って居間に戻ると、りりこが涼しげな顔をしてごろごろんと床に寝そべっていた。おまえはいつ帰ってきたのだ。と言いたいところだったが、悠然としているりりこを見たら言う気が失せてしまった。

7月19日(木)
 目が覚めると、息子は既に新宿に出かけて、FF10を買って帰ってきていた。早い。寝起きのぼけた頭で3DのCG画面を見る。映像がリアルで綺麗になっているのはいいが、おじさんにとってはだんだんと入り込みにくいゲームになってきたと思う。
 近所の図書館に行ってみたところ休みだった。図書館上階にある学童保育のフロアで用を足したところ注意された。
 係りの人「なにかご用ですか。」
 僕「いやー、ちょっとトイレに行ってました。」
 係りの人「いいんですけど、断ってから入ってくださいね。時節柄ですから。」
 なんとも殺伐とした世の中になったものである。
 昼食はそばめし。
 夕食はヒラメの煮もの、など。焼酎を野菜ジュースで割ったり、葡萄ジュースで割ったりして飲む。
 子供の通知票なるものを見る。

7月18日(水)
 地下鉄東西線・神楽坂周辺を散策。
 コンビニなどで「ボンカレーパン」(←パッケージは昔懐かし松山容子である)「ジャーマン・スープレックス・ホールドーナツ」(←当然猪木である)「液体こしょう」「液体ニンニク」なるものを見つける。
 神楽坂駅前の「らーめん飛鳥」で味噌ラーメン650円を食べてみる。ずいぶんしょっぱかった。味を変えようと思って「辛み味噌」を入れてみたら唐辛子の味しかしなくなってしまった。こうなってしまったら醤油ラーメンでも味噌ラーメンでも同じ味である。大失敗であった。
 夕食は焼き豚、煮玉子、山芋などの野菜。夜中にラーメンを作って載っけて食べたら美味し。

7月17日(火)
 午後、散歩に出かける。市ヶ谷の文教堂を冷やかした後、ぶらぶら歩いて最近建った法政大学の例のビルに潜入してみた。部外者は入るなという貼り紙を無視して。地下に降りたら学食だった。値段が安い。きつねうどんが230円、ラーメンが330円。定食も安い。食べてみようかとも思ったがビールがないのでやめた。ビールがないのは当たり前か。学生が昼からビールを飲んでいたら学業に差し障りが生ずるであろう。驚いたのは、このビルの中、エアコンが効いている。最近の大学は設備がいい。
 うろうろしていたら学生達の不審な眼差しを一身に浴びているような気がした。平日の昼間に中年のおっさんが短パン姿でキャンパスをさまよっていたらおかしいやね。
 一階に上がったら、学生が自由に使えるパソコンがおいてあった。いいなあ。軽食を食えるラウンジには大型プロジェクタが設置されていて学生向けの案内ビデオが流されていた。実に最近の大学生は恵まれている。
 エレベータ脇のディレクトリをみたらこのビルはボアソナード・タワーというらしい。日本史で習ったな、ボアソナアド。
 暑いのでアイスモナカを買って食べながら帰宅。これが昼飯。
 帰宅して飲酒し始める。肴は冷や奴。
 夕食は鶏と牛蒡の炊き込み御飯(←食べず)、かぼちゃ、昨日の残りの春雨炒め。

7月16日(月)
 夜、晩飯を食ってから靖国神社にでかける。「みたままつり」が開催されているからである。靖国神社に着いたら能舞台で懐メロショーが催されていた。菅原つづこが「月がとっても青いから」を歌っていた。
 見世物小屋に入る。これが目的だったのである。なんか以前見たときと比べて貧相になってしまっていた。蛇女が蛇を食べていた。蛇女が蝋燭の蝋を口に垂らして火を噴いていた。大蛇を見せて触らせていた。犬のショーなんてのもあった。蛇女のおみねさん独りに依存しているようだ。後継者がいないらしい。
 なんでも見世物小屋はここ一軒だけになってしまったと呼び込みのおばさんがいっていたが、ほどなく絶滅してしまうだろう。残念である。機会があったら観ておいた方がいい。11月には花園神社にくるそうな。それまで休みだって。
 夕食は春雨と野菜・肉の炒め物、芋の煮っ転がしなどなど。休肝日。
 暑かったけど夜中に日清カップ麺「すみれ」を食べたみた。だめだめ。日清の生麺を使ったカップ麺はどれもダメだと再認識する。

7月15日(日)
 暑いけれども午後散歩に出かける。市ヶ谷の文教堂は日曜日でも営業していた。消費者にとってはありがたいけれどもこれでは近所の本屋は競争激化でたまらないだろう。もっとも日曜日の市ヶ谷は閑散としていた。スーパーで「グアバジュース」を買って帰る。
 帰宅して焼酎のグアバジュース割りを飲み始める。肴は冷や奴。業罰である。
 昼食は配偶者がバイト帰りに買ってきたサンドウィッチ。
 夕食はそうめん。暑さで食欲が減退しているせいか最近この手の食事が多い。
 夜中、英語の勉強がてらにBSで映画を見る。

7月14日(土)
 連日35度前後の酷暑である。終日放心している。
 暑いので昼から焼酎のアセロラドリンク割りを飲む。肴に豆腐を買ってきたのだが、帰宅して冷蔵庫を開けたら豆腐が3丁あった。
 夕食はトンカツ(←食べず)
 配偶者と娘は靖国神社で催されている「みたままつり」にでかけた。見世物小屋とお化け屋敷がでていたとの報告あり。行かねば。
 夜中、テレビで英語の練習がてらに映画「カリフォルニア」を見る。ブラッド・ピットが髭を生やして無教養で暴力的な殺人者を演じていた。Xファイルのフォックス・モルダー・エージェント(英語では捜査官のことをAgentという)も出演していた。どうせ出来の悪い映画だろうと思って見ていたのだが、予想したよりはよかった。自らビデオを借りてくるほどではないけど。ところで英語の方はというと、途切れ途切れに会話の内容がわかる程度。道は遠い。

7月13日(金)
 図書館に出かけて涼みながら、「エコノミスト」を読んだり。
 近所の文鳥堂で
 「中国料理の迷宮」勝見洋一・講談社現代新書
を購入。ふーむ、文革時代の北京以来、伝統的な中華料理の味がなくなってしまったという。文革って政治が文化を破壊した典型的な例であるな。ということで本場中国の中華料理について大いに幻滅させてくれた一冊であった。サントリー学芸賞受賞作であるが、文章の切れ味がいつもどおり少々にぶい。読者に媚びないけどいささかまどろっこしいのは勝見洋一が書いたものの特徴である。それでも十分面白いんだけどね。
 昼食はそうめん、ベーコンと目玉焼き。休肝日。
 夕食は冷やし中華。食欲著しく減退。二日酔いでもあったようだ。エアコンが効かないのでフィルターの掃除をするがあまり冷えない。

7月12日(木)
 夕食はお好み焼き。
 中場利一を読む。この本、なぜか配偶者に受けていた。大阪は岸和田のちんぴらのはなし。キミはそういうのが好きだったのか。僕は大阪生まれ大阪育ちであるが、岸和田についてはほとんど知らない。

7月11日(水)
 図書館で涼む。本を5冊借りる。
 ●「恐ろしい味」勝見洋一・文芸春秋
 ●「一生、遊んで暮らしたい」中場利一・集英社
 ●「三億円事件」一橋文哉・新潮社
 ●「カレーライス」竹内真・集英社
 ●「五年の梅」乙川優三郎・新潮社
 「恐ろしい味」を読む。玄人好みのエッセーである。というか素人のワタシにはよくわからない。食が文化であるということはなんとなくわかる。
 続けて「3億円事件」を読む。ホントに「先生」が犯人なのかねえ。犯人探しもさることながら、時代に翻弄されて人生に影を作っていく人々がたまらなく魅力的である。いい本である。
 夜中BSで映画「陸軍中野学校」4作目を見る。このシリーズいいっすよ。ニヒルで。ニヒルな大日本帝国陸軍情報将校。矛盾している。ダブルオーセブンの派手さはなく、ミッション・インポッシブルの緊迫感もないけれど。
 
7月10日(火)
 本棚を見ていたら嵐山光三郎「口笛の歌がきこえる」新潮文庫があった。で、読み始める。嵐山の学生・サラリーマン駆け出し(平凡社の編集)時代を書いた自伝的小説である。1960年頃の平凡社は奇人変人豪傑の巣窟だったようである。百科事典で無闇に儲かっていたから無茶苦茶な社員を養っていけたのだろう。もっとも小説自体はいたって軽薄な代物である。
 夜中BSで映画「陸軍中野学校」2・3作目を見る。掘り出し物である。主演は市川雷蔵。昨日は「オデッサ・ファイル」じゃなくてこっちを見ればよかったかな

7月9日(月)
 夜中、教育テレビで「イギリス・ブレア政権による福祉・教育改革」を見る。イギリスでは子供の母親のうち4分の一はシングル・マザーだという。凄まじい現実である。福祉にかかる金が馬鹿にならないであろう。で、シングル・マザーが働いて稼げるようにと色々制度を新設した。同じ境遇にいる人たちの中からリーダー格の人物を選んでコミュニティー・チャンピオンに任命し、世話を焼いてもらうようにした。共同で自助努力しなさいというわけである。ドライだと思っていたアングロサクソンが共同体の構築に向かうという事実には興味深いものがある。この制度を考案・実施した人物が、盲導犬を連れた盲目の大臣である。盲目の大臣がいるとはイギリスは進んでいる。教育制度の改革についても目が開かれる思いがした。国力は教育に大きく影響されるのだ。
 その後、映画「オデッサ・ファイル」を見る。古い映画であるが初見である。フォーサイスが原作。まあまあのでき。ところで日本テレビで毎週深夜に放送しているこの「麹町倶楽部」、オープニングが丸尾末広によるアニメーションである(今日は見逃したけど)。これいいんだよね。
 りりこが足を引きずって歩いているのを発見。原因不明。ここのところ御難続きの彼女である。
 昼食→冷たいお茶漬け。暑いからさあ。
 夕食はスパゲッティ・ミートソース。

7月8日(日)
 昼間、配偶者がいう。
 「英語の試験受けるんでしょ。勉強してるの?」痛いところを突かれる。勉強してない(笑)。
 僕「だからこういう番組を見て勉強してるんだよ。」
 ちょうどテレビ東京で元NHKの日高某が英語で米国要人にインタビューしてる番組を見ていたのであった。
 僕「商務長官の英語は聞き易いんだけど、横の政治評論家の英語はもごもごしてて聞き取りにくいんだよな。」上手く切り抜けられた。突然英語が上手くなるわけないじゃない。
 夜中コンビニに行く途中、道ばたで白い着物を着て俯いている女性を見た。着物の白さが印象的でしかも顔は見えない。常識的に考えてそれは幽霊であろう。それとものっぺらぼうか。
 勇気を出して「どうしたんですか」と声をかけたら、すうっと眼前で消えた、
 じゃなくて「暑いので涼みに出てきた」と。きものじゃなくてパジャマを着ていたのでした。幽霊にはなかなかあえんものである。
 昼食→そうめん。
 夕食→ネギトロ、アボガド、シシトウ、モツアレラチーズとトマト。安い焼酎を買ってきてトマトジュースで割って飲んでみた。大して美味くないが健康的ではある。味にパンチがないのでタバスコを垂らしてみたら、このあいだ飲んだゴリッチュウ唐辛子味に似た味がした。タバスコは原材料が同じく唐辛子だからだろう。
 夜食→シマダヤの「恵比寿ラーメン」。

7月7日(土)
 夜中、テレビで「13日の金曜日 ジェイソンの命日」を見る。駄作過ぎて笑える〜。ジェイソンは警察の迫撃砲で木っ端微塵になっても心臓だけは生きていて人に乗り移って再生しようとするんだもん。「13日の金曜日」の今のところ最終作、1993年制作である。
 昼食は肉まん、フランクフルト・ソーセージ。
 昼から焼酎のジュース・炭酸割りを飲み始める。肴は冷や奴。
 夕食はラーメンだったらしい(←食べず、寝ていた)。

7月6日(金)
 「無間地獄」を終日読んでいた。途中で文章に耐えられなくなって飛ばし読みになる。作者には悪いけど、文章がお粗末すぎる。思わず文章を添削したくなる。文章がしっかりしていたら面白いのだが。
 昼食はサンドウィッチ。
 夕食はポテトとチーズのコロッケ、春巻き、冷たい餃子など。レタスがうまい。

7月5日(木)
 毎日暑い。ということでまたまた図書館で涼む。なぜか「ローズ・ガーデン」がなくなっていたので桐野夏生「ジオラマ」を読む。桐野夏生の文章は切れ味が鋭くて好みである。
 「ローズ・ガーデン」と新堂冬樹「無間地獄」を借りて帰る。
 昼食はもりそば。夕食は冷やし中華。配偶者が外出なので麺茹でと盛りつけは僕が行う。
 ところで大阪では関東でいうところの「冷やし中華」を「冷麺」という。朝鮮の「冷麺」と同じ名前である。「ラーメン屋の冷麺」「焼き肉屋の冷麺」とでもよんで区別するしかないと思う。そういえば東京で冷麺のことを冷やし中華ということを知ったのは、大阪にいた高校生の頃、タモリのオールナイトニッポンでであった。「全冷中」とかあったなあ。
 帰宅して「ローズ・ガーデン」を読み終える。これは薄かった。で、「無間地獄」のほうも読み始める。

7月4日(水)
 あまりに暑いので近所の図書館で涼む。ついでの桐野夏生「ローズ・ガーデン」の始めを読む。奥田英明「最悪」を急速拾い読み。
 昼食はサンドウィッチ。
 夕食は焼き魚(かれい)。
 夜、桐野夏生「水の眠り灰の夢」を引っぱり出してきて読む。すんなりと読み終えてしまったので「顔に降りかかる雨」を再読。桐野の長編は前半部分がとりわけ面白い。綿密に構成された設定が後半の展開を期待させてくれる。ところが後半になるとだんだんと設定の枠が破綻してくる。作者にそれがわからないわけないと思うので、たぶん作者がわざと枠を壊しているのだろう。そんな事しなくていいと思うのだが。

7月3日(火)
 りりこを病院に連れていく。ノミ駆除の薬を首にぬってもらった。耳の引っ掻き傷を医者に見せたら、アレルギー対策の注射を2本も打たれてしまった。びびりまくるりりこ。
 りりこは帰宅してからもしばらくびびっていた。
 夕食は焼きそば。

7月2日(月)
 昼食 起きてきたらウェンディーズのハンバーガーがあった。配偶者が買ってきたらしい。食べた。
 今日から中学生の息子は期末テストである。試験などというものはめんどくさいものではあるが、誰もが通らなければいけない道なので適当にこなしてもらいたいものである。
 午後、近所の文鳥堂に赴いて
●雑誌「ブルータス」
●「倒産責任者」山口昭・太田出版
を買って帰る。
 夕食はカルビ焼き肉・野菜の鉄板焼き。
 「倒産責任者」を読む。会社が倒産すると経営者は非道い目に遭う。それが普通である。家を売り払い借金に追いかけられる。惨状目を覆いたくなる。可哀想である。しかし著者はあまりに実直に仕事をしすぎたようである。あるポイントで見切りをつけて適当なところで落としどころを探すという方法はあったはずである。少なくとも身ぐるみ剥がれてすっからかんになる前にである。僕が勤めていたインタウェアの社長は、事ここに至ったという倒産時に、手持ちの金を使って会社も自身も自己破産して(皮肉なことであるが自己破産するにもたいそうな金がかかるのである、おもしろいでしょ、金がないから自己破産するのであるが、その自己破産をするためには100万単位の金がいるのである、日本の制度がいかに愚かであるか自ら実証しているのである)、上手に逃げ切ってしまったことを僕は知っている。例を挙げると、自己破産する半年前に離婚して、配偶者に財産分与しておくとその財産分は法的整理から逃れることができるらしい。豆知識。法律には抜け穴があるものである。
 夜、配偶者が猫のりりこをチェックしていていう。
 「あれ、このこ、首のところで毛がはげてる。どうして。あ〜、ノミがいるう〜。痒くて引っ掻いて毛が抜けてるのよ!」
 僕「どれどれ。あっホントだ。」やっぱりノミが発生してしまったようである。
 配偶者「ということは、耳の怪我も自分で引っ掻いたのかもね。」猫の喧嘩のせいではなかったのかもしれない。
 僕「ふ〜む。じゃ明日獣医に連れていくしかないね。」
 ということでりりこは医者のところに連れていくことになった。
 りりこを家に閉じこめて、夜中、教育テレビで「シーガイア倒産」の番組を見た。宮崎シーガイアってのも不運なリゾートである。ここでは、第三セクター方式の会社がシーガイアを経営しており、経営者は宮崎県出身で県から頼まれて自分の会社を連帯責任にしてシーガイアを作ったという。シーガイアが倒産して経営者の会社も連鎖倒産してしまったという。ひどい話である。俺は思うのだが宮崎県も連帯責任をとるべきである。それがフェアというものだろう。官というものはこれほどまでに無責任なのであろうか。嘆かわしいね。構造改革なんてのも信用できないよ。なにしろ痛い目に遭わないようになっている人たちが決めてることだからね。
 などと考えていたところ、寝たはずの配偶者が疲れた顔で起きてくる。なんでも閉じこめられたりりこが外に出せといって配偶者の寝ているところでにゃーにゃー鳴くものだから、彼女は眠れなかったらしい。
 「パートに朝から出かけなきゃいけないのに。あ〜。」
 可哀想な目にあった配偶者であった。しかし、りりこもやるのう。僕に訴えてもきかないということがわかっているから配偶者のところにいったのであろう。猫といえどもも侮れぬ。

7月1日(日)
 昼食はお茶漬け。
 夕食はアジの塩焼きなど。配偶者はアジをたたきにして食べていた。晩酌にパイナップル味のチューハイを飲んでみた。まるでジュースみたい。でもしっかり酔っ払う。
 夜中、玄関前でりりこをつかまえて今日も家に閉じこめる。僕がりりこのいうことを聞かないものだから、眠っている家人のところにいってにゃーにゃー訴えていた。可哀想だけど、外に出てまた喧嘩して怪我されるのはいやなので頑として外に出さず。諦めたのかりりこは階段の踊り場のところで眠っていた。