牛込間借日記


10月1日
 学研M文庫の『伝奇ノ匣1 国枝史郎ベスト・セレクション』のカバーまわりをそろそろ準備しなければ……ということで、帯文案その他を考えて送信。ちなみに「伝奇ノ匣」のコンセプトは――
 遠く神話伝説の昔に端を発し、王朝物語、中世御伽草子、近世の読本・草双紙から現代の伝奇バイオレンスやモダンホラーにいたるまで……「伝奇と怪異」の文学は、いつの時代にも人々の好奇心や冒険心を掻きたててやまないエンターテインメントの王道であった。
 本朝伝奇文学を代表する作家たちの名作、珠玉作、埋もれた逸品の数々をコンパクトな文庫サイズに凝縮・封入した本叢書は、伝奇の法燈を新世紀へと伝える魔法の小箱なのである。
 ……てな感じです。
 ふと思い立って、某社にアンソロジー企画を提出。


10月2日
 同朋舎の『ホラー・ジャパネスクを語る』で、『幻日』『怪の標本』の福澤徹三さんと対談。わざわざこの仕事のために九州からお越しいただき、恐縮である。道を歩けば怪談と×××に当たる(!?)北九州のディープな話題や、実話と文学をめぐる書き手としての意識など有意義なお話を。怪談実話になると途端に身をのりだす三津田氏(笑)。
 対談終了後、残業があるという三津田氏を尻目に、福澤さんを赤坂「ですぺら」へ御案内する。途中から急遽駆けつけた「小説推理」のHさんも交えて歓談。トントン拍子に同誌連載の話がまとまった模様で愉しみである。


10月4日
 10月6日からスタートする「WEBダ・ヴィンチ」(http://www.mf-davinci.com)にアップされる「京極&東」対談ロング・バージョンのゲラをチェックして戻す。「ダ・ヴィンチ」に掲載予定のバージョンとは面目一新(つーか、よりライヴに近い感じ)しているはずなので、ぜひ御一覧のほどを。


10月6日
 池袋西武コミュニティ・カレッジのホラー講座、本日から新クールに。新規の方あり、出戻りの(!?)方あり、にぎやかな顔ぶれ……といっても十数人なんだが。今回は「牛込櫻会館」を見て講座にいらした生徒さんもいる由(管理人さんに感謝)。
『ダ・ヴィンチ』11月号(450円)が到着。「怪談之怪」第2ステージ・プロジェクト始動」と題して、小生と京極夏彦さんの対談が掲載されております。


10月7日
 夕刻より赤坂「ですぺら」で、中島晶也VS笹川吉晴の「朝まで生ホラー対決」を観戦。到着してまもなく笹川氏から、小生の小野不由美『屍鬼』評価に対する異議申し立てがあったので応戦するも、噛み合わず(その続きは幻想的掲示板で継続中)。やはり、同じ国文出身でも、卒論に泉鏡花を選んだ評論家と友成純一を選ぶ評論家の溝は深いということか(笑)。
 あ、ちなみに誤解&誤読のないように申し添えておけば、小生は別に泉鏡花を肯定して友成純一を否定するとか、そういう単純なスタンスではありません(だったら初版刊行当時から『凌辱の魔界』に注目したり、ぶんか社で『電脳猟奇』を作ったり、『ホラーウェイヴ02』で友成純一スペシャルを組んだりしないって!)。
 それと、友成純一や『悪魔のはらわた』や『ゾンビ』を契機にホラーに参入した世代から笹川氏のようなタイプのホラー評論家が登場するのは別に不思議ではないし、それはそれで結構なことだと思っています。ホラーの評価軸が多様化するのも良いことだしね。ただ、いま仮にトモナリ的ホラー(友成作品自体に非ず)とでも名づけるべき評価軸で『屍鬼』に異議申し立てをされても承服はできないよ、というだけのこと。


10月8日
「つなぎ放題!」の誘い文句に惹かれて、フラフラとPCカード・タイプのエアH(エッジ)を購入。が、セットアップ作業を済ませても、一向につながらない。ハードもソフトも問題なさそうだし、おかしいな……と思ったら、ニフティの専用回線がパンク状態で非常に接続しにくい状態なのだとか。ぶつぶつぶーつ。


10月9日
 同朋舎の『ホラー・ジャパネスクを語る』で、岩井志麻子さんと対談。久しぶりにお目にかかったが、お元気そうでなによりである。例によって、とてもここには書けないような類の話も炸裂したけれども、ちゃんとマジメなホラー談義もしましたよん。


10月10日
 稀にみる土砂降りのさなか、bk1の編集会議に久々に出席。来年度からサイト・コンテンツの編集体制が変わる由。小生も今までよりホラーサイドからのアドバイザー的ポジショニングになりそうな感じである。そのうちコラムをやるかも知れず。


10月11日
 夜、「ですぺら」でイソザキ編集長@国書刊行会と打ち合わせをすることになっていたのだが、キシモト@ダ・ヴィンチからも打ち合わせのリクエストが入ったので、連チャンでこなすことに。
 国書パートでは、以前から懸案になっている『日本幻想作家名鑑』増補改訂版の執筆をどう進めていくのか……を検討。ま、粛々と、コツコツと、やっていくしかないよね、という結論にもならない結論で痛み分け(笑)。もうひとつ、怪談方面で画期的提案をしたところ、喜んでいただけた模様。具体化はいつになるのかな〜。
「ダ・ヴィンチ」パートは、リニューアルした「怪談之怪」の創作スキルアップ教室について、小生担当分をどういう構成にするのかがメインの議題。小生が「新耳バージョン」を執筆してもしょーがないので(笑)、やはり創作に有益なfurther readings紹介を中心に書かせてもらうことにする。


10月12日
 午後、五反田の学研でもろもろの打ち合わせ。ちょっとこれまでの小生のアンソロジーとは相当に傾向の異なる(笑/なぜ笑う!?)伝奇アンソロジー企画に、速攻ゴーサインが。「伝奇ノ匣」続刊分や「伝奇M(モンストルム)」第2号も、年末進行を睨んで予断を許さぬ展開になりそうである。ああ、あ〜りがぁたや〜ありがたや〜。


10月15日
 さすがにそろそろさしもの某学研方面も殺気だってきた雲ゆきなので(汗)、午後の間ずっと早大中央図書館の研究書庫に籠もって、国枝史郎関連そのほか精力的にリサーチ&執筆。膨大な蔵書がズラリと並ぶ書庫の壁際に陣取って仕事していると(おお、この安心感よ!)、思わず時の経つのを忘れてしまう(研究書庫は地下にあるため携帯もメールも通じず、いちいち階上まで上がるのも面倒くさいので、事実上「完全隔離」状態となるのであった)。ハッと気がつけば、目先の仕事とは全然関係ない文献のコピーをせっせと取る自分がそこに(いいのか!?)。


10月16日
 白泉社から『陰陽師伝奇大全』増刷の報が! 晴明=陰陽師ブームの恩恵とはいえ、常日頃およそ増刷などとは縁遠い本を書いたり編んだり作ったりしているだけに、それと同時に、晴明サマの御尊顔を表紙に掲げなければ陰陽師本に非ず……みたいな昨今の情けない風潮にあえて逆らった硬派の造本だっただけに、嬉しさも格別である。アンソロジーですんなり増刷かかったのは、思えば『妖髪鬼談』以来だよなぁ(遠い目)。
 早速、初版時の誤植(けっこうあったのよ、とほほ)を訂正してもらうよう連絡を入れる(重版で誤植を訂正する……この快感ッ!←その前に誤植のない本つくれよな>自分)。
 bk1のホラーサイトで始まる「角川ホラー文庫フェア」用にコメントを草して送信。同文庫の中でも看板の基本図書、およびアンソロジー関連を網羅した選書がなされているので、現代日本のホラーに触れてみようという方はぜひ、お運びくださいませ。


10月17日
 ほとんど半死半生状態で「SFマガジン」のホラー時評を書き上げて送信。今回のメインは、時ならぬ出版ラッシュ(という程でもないが)状態にある百物語関連本について。
 毎月恒例の督促電話の際、S澤編集長から「次号は最終回なので倍増ページでお願いします」とのリクエストが。さて、どんなネタでいこうかな〜、やっぱ、アレかい(!?)。


10月18日
 早稲田の図書館でも入手できなかった資料を求めて、久しぶりに朝イチで国会図書館へ。うーむ、しかし毎度のことながら、マイクロフィッシュをうっかりくるくるやっていると、気分が悪くなるのは困ったものだ。古い新聞や雑誌の時評欄を渉猟し、明治末期のネオ・ロマンティストたちの純な夢の跡を無心にたどっていると、自分がいったいいつの時代に属しているのか、ふと分からなくなる瞬間がある。そもそも、明治末期も平成初年も、遥か後代の文学史家が眺めれば、ひと括りに「20世紀の文学」なのだ。5年、10年単位の文学モードなんぞに拘泥することの、なんと愚かしく空しいことよ、とかね(笑)。
 ……てな感慨に浸りつつ、『伝奇ノ匣1 国枝史郎ベスト・セレクション』の解説と略年譜が、ようやくにして完成。鵺的紀行文形式で国枝伝奇の原風景を探っていたら、またしても長文解説になってしまったぞ。


10月19日
 同朋舎の『ホラー・ジャパネスクを語る』で、宮部みゆきさんと対談する。カラオケに同席したこと等はあるのだが、ちゃんとした仕事でお目にかかるのは今回が初めて。いちおう「江戸の怪異」みたいなメイン・テーマを設定してはいたのだが、それだけにとどまらず、広く怪奇幻想小説全般に関して、こちらが想像していた以上に熱く深い思い入れをお持ちであることを知って、快哉を叫ぶ(心の中でね)。
 なお、同対談の一部が『小説推理』新年号の特集「ミステリ・ファンのための〈幻想と怪奇〉への誘い」で先行紹介されることが決定した(速報)。
 戻って、よれよれ状態で『ダ・ヴィンチ』の講評を執筆。リニューアル・オープンした「怪談之怪」創作スキルアップ講座の第2回分である。今回とりあげた投稿作品が「首吊り」ネタだったため、作品ガイドの部分では「首くくりホラー」の名作を紹介する。深夜から早朝にかけて、編集部で夜なべ仕事中(御苦労さまです)のK本と何度かメールで連絡をとりつつ書き進めていたのだが、さすがに力尽きて、いったん水入りに(笑)。


10月20日
 目覚めるが早いか、やおらダ・ヴィンチ講評の残りを書き上げて送信。「バッチリです」とK本からおホメの言葉をいただく(ホッ)。
 池袋西武のホラー講座、今夜のお題は小泉八雲。教養文庫の『おとぎの国の妖怪たち』をテキストに指定したつもりが、『おとぎの国の妖精たち』と間違えていたことが判明、愕然とする。前者に所収の「むじな」をネタのひとつにするつもりだったのだが……。しょーがないので、百物語版「狢」だけでなく、八雲版「むじな」も急遽、朗読することに。
 池袋東口の甘太郎でホラー講座の二次会をやってから、赤坂ですぺらの「加藤郁乎と謎の担当編集者M@学研エソテリカを囲む会」に駆けつける。すでに10:00を回っていたこともあってか、いつものような混沌状態ではなく、いたってシックな雰囲気。郁乎大人は澁澤さん関連の集まりの席などで何度もお見かけしていたものの、正式に御挨拶させていただくのは初めてで緊張する。このほど学研M文庫から増補再刊された『後方見聞録』は、シブサワさんをはじめ、稲垣足穂、土方巽、松山俊太郎、高柳重信……そして新たに書き下ろされた矢川澄子(衝撃!)と飯島耕一の巻に到るまで、70年代における異端復権&気骨あるマイナー出版社の黄金期を彩った一騎当千の強者たちとの天衣無縫な交遊を綴った天下の奇書である。真の「文人趣味」とはいかなるものかを体得するに必読の一巻といえよう。


10月22日
 そろそろいいかげんにハラを括って『皆川博子作品精華 幻妖』のラインナップを確定しないとイカンのだが……と、ミナガワ本の山をごそごそしているうちに、またしてもついつい読み耽ってしまう(笑)。やれやれ。いつまでも悩んでいてもしょーがないので、深更に到り決断をくだす。幻妖=怪奇幻想文学の名品をセレクトするのは当然だが、それだけでは膨大な数になるので、「言語=幻語へのこだわり」という縛りを設けてみる。


10月23日
 白泉社に『皆川博子作品精華 幻妖』の収録予定作品を届けに行ったら、ちょうど一巻目「迷宮」の見本が出来ていたので、頂戴する。
 表紙デザインに関しては、決定までに、著者も選者もデザイナーも画家も直接の担当編集者も関知しない(笑)トホホな紆余曲折がいろいろあって、装幀の柳川貴代さんには、本来ならしなくていいような苦労と手間をおかけしたのだけれど、ともかくも最終的に、思わず溜息が出るほど端正妖美なたたずまいの造本に仕上げていただき、感謝の言葉もない。
 夕刻より高田馬場で、声優の栗田ひづるさんと「ですぺら」で開催を予定している朗読会イベントの打ち合わせ。


10月24日
『ムー』の「伝奇入門」原稿を書き上げて送信する。今回は『国枝史郎ベスト・セレクション』発売に合わせた特別編(またかよ)。というよりも、文庫解説に写真を載せるスペースがなくなってしまったので、せっかく先日撮ってきた国枝の生家や墓碑などの写真を掲載したいという思惑に発するもの。
 久々に、横浜伊勢佐木町の古書店を覗きに行く。伝奇時代関係の資料とかゲット。


10月25日
 16:00より東京創元社でM原氏と打ち合わせ。アンソロジスト冥利に尽きるような、ちょいと凄い企画が実現しそうなのだ。詳細は、いずれまた。
 その興奮も醒めやらぬまま、五反田の学研に移動し、『伝奇ノ匣1 国枝史郎ベスト・セレクション』の校了に立ち合う。初めて色刷りのカバー(妹尾浩也装幀/藤原ヨウコウ装画)を目にしたのだが、とても良い仕上がりである。満足まんぞく〜。


10月26日
 bk1の仕事で、喜国雅彦『本棚探偵の冒険』(双葉社より12月頃刊行予定)インタビューに同行、つーか、便乗取材させていただく(予算がないのよね……)。同書は、探偵小説本コレクターとしても知られる喜国氏が『小説推理』に連載したエッセイをまとめたもの。1日でポケミスを何冊店頭ゲットできるか実行してみたり、自分だけの愛蔵豆本を作ってしまったり――熱きマニア魂を感じさせる、書斎派ならぬ行動派の古本エッセイなのだが、もうひとつの話題は、装幀をすべて著者自身が手がけていること。今どき珍しいガッチリした貼函入り、色刷り月報付き、おまけに今は絶滅したに等しい検印まで捺されている(著者自刻のハンコを使って、担当編集者が一枚一枚本当に捺したそうな!)という凄まじい凝りようなのだ。その仕上がりは、戦前の探偵小説本を彷彿させるチープ&シックなもの。刊行の暁には、ぜひ手にとって見ていただきたい。
 なお、このインタビューは、すでにbk1でアップされています。http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_top.cgi/3a0cf6c599d8501060cf?aid=&tpl=dir/01/01010700_0015_0000000002.tpl
  WEBダ・ヴィンチに京極夏彦&東雅夫対談(前編)がアップされる。


10月27日
 散髪のついでに自由が丘の古書店を覗いたら、どうも荒俣宏さんの放出品とおぼしき洋古書が、棚にごっそり。バランタイン社のアダルト・ファンタジー・シリーズとかホラー系アンソロジーとか、懐かしさのあまり、思わずまとめて衝動買いする。レジでお店の方に「ウチは洋書はやったことないんですが、この値付け、どんなもんでしょうね?」と逆に質問されてしまう。小生なんかはそこそこ適正だとは思うのだが……特に思い入れのない客には、どうなんだろ。ほかに、チャールズ・バーキンのホラー短篇集『So Pale, So Cold, So Fair』とか、アーサー・ウェイトのオカルト・ファンタジー『The Quest of the Golden Stairs』とか。


10月28日
『幻想文学』第62号「魔都物語〜都市が紡ぐ幻想と怪奇〜」特集(内容に関してはアトリエOCTAのHPに鬼のように詳しいコメントつき紹介があるので御参照ください)の校了真っ盛り。ゲラを読みつつ、編集後記そのほかを準備していたのだが、おそるおそる石堂藍@アトリエOCTAに状況確認の電話を入れると、ななな、なんと! あの速読&早書き石堂が「いまスランプでさぁ、あたしのガイド、まだ書けてないのよねぇ」などと言うではないか!(驚愕)うーん、いよいよハルマゲドン到来か、世界は、人類は、大丈夫なのか……。
 しかしまあ今号は、書き下ろしエッセイに、森真沙子、菅浩江、牧野修、篠田真由美、加門七海、津原泰水、池上永一、林巧と、現代日本の怪奇幻想文学最前線で活躍する活きのイイ顔ぶれが集結したのだが、その一方で、翻訳作品がダンセイニとヘダーヤトというあたりが、いかにも『幻想文学』だよねえ(笑)。特にヘダーヤトの「連祷」は、ホラー・ジャパネスクならぬホラー・ゾロアステリスク(そんな言葉あるかい!)でオススメ。


10月29日
 石堂の不調をいいことに(!?)校了を自主的に1日延長して、その隙にせっせと雑務をこなす。あ〜しんど。


10月30日
 久しぶりに恵比寿〜渋谷界隈を歩きまわり、途中、所用で國學院大學に立ち寄る。噂に聞いていたとおり、校門横に神社が鎮座し、前を通る学生さんが一礼しているのを目の当たりにして感動する(笑)。


10月31日
 すでに予告も出ているようなので情報解禁するが、来年度から『小説推理』で、ホラーならぬ「幻想と怪奇」時評を連載することになった。『SFマガジン』の連載が年内で終わるので、「来年はひとつ、じっくり書き下ろしに専心するかぁ」などと呑気なことを考えていたのだが、人間、そうそうラクをさせてはもらえないらしい。
 それと並行して、同誌上で「双葉社〈幻想と怪奇〉プロジェクト」と仮に名づけたプランを展開の予定。まずはその手始めとして、新年号で「ミステリーファンのための〈幻想と怪奇〉への誘い」という読書特集をプロデュースすることになった。
 高橋克彦、小池真理子、綾辻行人、津原泰水のブックコラム「創作夜話」、倉阪鬼一郎、福澤徹三のエッセイ、小生による作品ガイド「〈幻想と怪奇〉の名作50選」という布陣である。うかうかすると「編集者」の肩書きの前に「元」が付きそうな小生だが、特集立てとなると、にわかにハイになって燃えさかるのは、やはり雑誌育ちの性(さが)かしらん。