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ハンニバル 投稿者:T劇の堕天使  投稿日:07月31日(土)22時58分49秒 p17-dn01kitafuse.osaka.ocn.ne.jp

ジョナサン・デミは降りましたが、現在はリドリー・スコットと交渉中
だそうです。実現希望……。

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こちらは 投稿者:倉阪鬼一郎  投稿日:07月31日(土)22時38分54秒 tokyo12-43.m.nttpc.ne.jp

本が続けて出たと思ったら次のゲラが届いたので(仕事しすぎか?)、来週のレス
はぞんざいになるかも。
中島さん、第三の男やってください。

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たぶんお忘れでしょうが 投稿者:中島晶也  投稿日:07月31日(土)22時28分03秒 oska1722.ppp.infoweb.ne.jp

>堺三保様
 ご無沙汰しております。
 とご挨拶しても、きっと何のことやらとお思いでしょうが、実は大学時代に
何度かお会いしているのです。
 F&Nの中島、といっても名前は当時ですらご存じなかったかも知れません。
外見は見る影もなくハゲてしまったし……。
 堺さんはぜんぜん当時と印象が変わりませんね。羨ましい限りです。

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Hannibal 投稿者:いなば  投稿日:07月31日(土)20時32分24秒 gamma.alphalink.com.au

私も終章だけ拾い読みしました。
ハニバル・レクター・サーガ第4部はあるんでしょうか。

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そそくさと…… 投稿者:東 雅夫  投稿日:07月31日(土)15時10分55秒 cse33-26.tokyo.mbn.or.jp

 新刊の御案内を(笑)。
 宝島社文庫から『伝染(うつ)る「怖い話」』(本体524円)が出ました。
 三年前に出た(←ここ重要)別冊宝島『怖い話の本』の文庫化でして、小生は、
ただいま話題騒然(!?)小松左京の予言的名作「牛の首」と「くだんのはは」をマ
クラに、『リング』の都市伝説的側面に言及した「すべての怪談は〃不幸の手紙〃
から始まる!」を寄稿しております。
 けっこう愛着のある文章なので、今回の文庫化は嬉しい限りっす。

 なお、週明けには復活の予定です。ぺこぺこ。>皆様

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ハンニバル 投稿者:堺三保  投稿日:07月31日(土)12時42分55秒 ppp266.jp.rim.or.jp

洋書屋の棚にあるのを見かけ、辛抱たまらずつい最終章を斜め読みしてしまい、
「えーーー、なんでそうなるのーーーーー???!!」
と叫んでしまいました。>C塚さま

なんでも、あまりの内容に、ジョナサン・デミは監督を辞退、映画は主役二人
には変更はないものの、監督だけは替わってしまいそうです。
洋書のハードカバー買うのは差し控えているので、ペーパーバック化される
前に翻訳が出て欲しいっす。

あ、唐突でごめんなさい。
三文雑文書きの堺三保ともうします。>ALL
薄い話ですいませんでした。

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8月の新刊 投稿者:藤原編集所通信  投稿日:07月31日(土)12時37分41秒 tky2-p15.hi-ho.ne.jp

宣伝です。もうひとつの「理」による解決という点では、『カリブ諸島』
の「ベナレスへの道」とか、今回の『事件簿』収録の「81番目の標石」な
どは、興味深いサンプルを提出していると思います。もちろん「恐怖」に
力点が置かれているわけではありませんが。

『ポジオリ教授の事件簿』 8月3日発売
T・S・ストリブリング 倉阪鬼一郎訳 翔泳社 2000円
ゲスト・エッセイ=山口雅也

「カリブ諸島の手がかり」の名探偵が帰ってきた。メキシコの地方都市で、
ポジオリ教授が再びこの世ならぬ力と対峙する「81番目の標石」をはじめ、
初期EQMM読者に人気を博した「ジャラッキ伯爵」連作など、通常の探偵小説
の枠を超え、ミステリのもう一つの可能性を切り拓く傑作短篇11篇を収録。

『おしゃべり雀の殺人』(世界探偵小説全集23) 8月4日発売
ダーウィン・L・ティーレット 工藤政司訳 国書刊行会 2400円
解説=森英俊

ナチス支配下のドイツの古都ハイデルベルクで起きた謎の連続殺人。事件
にまきこまれたアメリカ人技術者は、錯綜した謎をときあかし、無事脱出
することができるのか……。「読者は、なにごとも驚くにはあたらないし、
なにが起きてもおかしくない、めまぐるしい幻影のような世界に足を踏み
入れてしまったという感じをうけるだろう」──ドロシイ・L・セイヤーズ

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でもC塚さんの写真って 投稿者:三枝  投稿日:07月31日(土)10時43分46秒 ppp21.Tsukuba-Noc.affrc.go.jp

私も見たけど……(以下・略)       これも私信か?

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シボンちゃん\(^o^)/ 投稿者:C塚  投稿日:07月31日(土)03時11分14秒 wall.shueisha.co.jp

ファンです〜〜! 読んでます>某掲示板(笑)。
おもしろいです。がんばってください(^o^)m。
(ああ、私信に使ってしまってすみません(^^;))

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Hannibal 投稿者:シボンちゃん  投稿日:07月31日(土)01時27分00秒 p28.nas2.is3.u-net.net

六月中はロンドンのどこの本屋でもショウ・ウィンドウに
飾ってあるほどでした
7月に入ったら刷りすぎたのかいっせいに値がさがってました…
(英国には再販制度がありません)
日本語版はいつ出るのでしょう?私も知りたいです

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模型の完成を待て 投稿者:倉阪鬼一郎  投稿日:07月31日(土)00時44分19秒 tokyo17-11.m.nttpc.ne.jp

理と恐怖と驚異に関しましては、掲示板で説明できる立体模型(笑)を目下作成中
です。しばらくお待ちください。ああ、ひたすら楽しいな。

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「ミステリマガジン」9月号から 投稿者:C塚  投稿日:07月31日(土)00時43分05秒 wall.shueisha.co.jp

 トマス・ハリスの『ハンニバル Hannibal』がアメリカ・イギリスで6月に同時発売された……と
ありました。日本ではいつごろ、どこから出版されるんでしょう。
6月8日には全世界で100万部が並び、イギリスではハードカバーで17万部刷られたとか。

「メロドラマティックな悪人のカタログの中で、人食いハンニバルは比類がない。
モリアーティの狡猾、ジキルとハイドの二重人格の魅力、ゴールドフィンガーの全能、
カーラの謎めいた複雑さ、リプリーの知性、ドラキュラの血に狂った感性を
レクターは兼ね備え、そのうえ、獲物をグルメ・スタイルで食べてしまうという、
おぞましいひねりが加わっているのだ」

あうう。早くお会いしたいわ>レクター博士。

 ああっ、流れと関係ない書き込み、すみませんm(_._)m。

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TOOTH FAIRYとブッカー賞:補足 投稿者:中島晶也  投稿日:07月31日(土)00時11分09秒 oosk12DS42.osk.mesh.ad.jp

>中野様
『SFX』誌の記事をよく読みますと、ジョイスは「I douubt if it will get
on the short list,but at least it's on the long list」と言っていますの
で、ブッカー賞の選考にはいくつか予選のようなものがあって、その最初のに
選ばれていたということかも知れません。

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理屈で怖いホラー 投稿者:中島晶也  投稿日:07月31日(土)00時10分42秒 oosk12DS42.osk.mesh.ad.jp

 理屈で怖いホラーというと、ラヴクラフトは割とそうだと思います。マッケ
ンなんかが暗示に留めている異界のロジックを延々語り続けているわけで、そ
の頂点が『狂気山脈』辺りになるのですが、これは確かにSFに近づいてます
ね。

 SFにならない方向というと、オカルト小説ですね。『帝都物語』とか。同
じ荒俣宏なら、「シム・フースイ」シリーズの方がホラー度は高いかな。海外
のものだとライバーの『闇の聖母』とか。オカルト・ホラーは伝奇に走らない
バランス感覚を保たなくてはならないのと、ネタの鮮度が落ちるとたちまち陳
腐になるのが難しいです。

「モダンホラー・スペシャル」をお手伝いさせていただいた時に、プリースト
の『魔法』を入れるか入れないかで石堂さんと議論になったのですが、あれも
理屈で怖いと言えるかも。

 しかし、こうやって並べてみると、やっぱり全体的に恐怖より驚異の方に針
が傾いていますね。

>倉阪様
『ミステリ・マガジン』の池上冬樹氏の原稿を読みましたが、私も別に問題視
することはないと思いました。「いかにも作り物くさい、リアリティに欠ける
怪異描写は嫌いだ」と言っているようにも読めます。

 今夜から『崇高と美の観念の起源について』を読んで、ゴシックのお勉強を
します。

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理と恐怖 投稿者:日下三蔵  投稿日:07月30日(金)14時49分12秒 yksk0106.ppp.infoweb.ne.jp

日下です。

>>ところで、ホラーのあり方として「『理』に落ちない」というのは分かりますが、
>>一方で「読者が思ってもみなかった『理』により恐怖させる」というのも一つの
>>スタイルということにはならないのでしょうか?

>それは本格ミステリの真髄の一つのような気がしますが、どうなんでしょう?
>(>ミステリの方々)。

「読者が思ってもみなかった『理』により恐怖させる」作品といわれて
すぐに思い付くのは、小松左京の「骨」なんですけど…。

ミステリの場合、「思ってもみなかった『理』」は、もっぱら意外性の
演出に使用される訳ですから、恐怖とはあまり結びつかないような気が
します。明かされる真相が恐い場合もあるでしょうが、一応その恐怖は
ミステリの範疇に含まれる、と。

主として恐怖の演出に使用されるのであれば、それはもうミステリでは
なくて恐怖小説な訳で。

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ファンとマニア 投稿者:日下三蔵  投稿日:07月30日(金)14時47分39秒 yksk0106.ppp.infoweb.ne.jp

日下です。

>松本さま

> ただ、日下さんはたんなるファンとはあきらかに立場が違いますよね。も
>っと内容を読みこんでいるでしょう。

うひー。買い被りすぎです。ファンかマニアかといわれれば、それはマニア
かもしれませんが、あくまでも「普通の」マニアなんですよ〜。ここに書い
てらっしゃるみなさんと変わりませんって。

>>問題は、どれだけフェアに騙そうとしてくれてるか、だと思うのですよ。
> もちろんそうでしょう、しかし、これこそ『濃い』ひとの考え方なのですよ。

うっ。痛い所を…(笑)

> だからミステリファンであれを「ネタ」だと思うのはそれほど不思議なこ
>とではないと思うのです。
>ようは僕は「死の影」は解るからダメだ、と言っているのではなくて、そこ
>が「ネタ」に見られるのはせっかくのクラサカホラー(特にそれを一般受け
>を狙らっているとして)にとって損ではないか、ってことですね。

「ネタ」が割れるかどうかに重きをおくのは、多分、ファンからマニアに
なったばかりの人、というイメージがあるのですが、どうでしょう?
マニアももう少し病気が進んでくると、そんなことは気にしなくなる、と
いうか…。

そういう人(ネタを気にする人)は、「一般受け」の「一般」の中でも、
もっともマニア寄りの読者ですから(大半の「一般読者」は、何が「謎」
なのかも気にせず、素直に物語を読んでいるだけだと思います)、あまり
意識しなくてもいいのではないかな、という気がします。

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理によって喚起される恐怖 投稿者:倉阪鬼一郎  投稿日:07月30日(金)14時03分50秒 tokyo14-22.m.nttpc.ne.jp

深川様
>思っても見なかった「理」と聞いて咄嗟に浮かんだのは『魍魎の匣』でした。
>あと、所謂「黒い水脈」の作品群など(『虚無への供物』とか『ドグラマグラ』、
>『夏と冬の奏鳴曲』などもそうでしょうか)もそれに意志は近いやも知れません。
>ただ、そうした作品群は(京極氏は兎も角)決して「恐怖」させることが目的であ
>ったとは考えがたいので、やはりホラーではなくミステリと捉えるべきでしょう
>――本格かどうかは兎も角。

私がちらっと思い浮かべたのは「ジェゼベルの死」でした。あとはカーとか。
「本格の真髄の一つ」と書いたのは城平京が構想しているニューロティック・パズラ
ーが念頭にあったからなんですけど、少し論点がずれているのでいったん撤回します。

三枝様
「本格SFとSF」と同じで、厳密な線引きは不可能です。4つのモダンホラーは内的な
イデアの要請によるもので、「提唱」しているわけではありません。

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ちょっとわからない 投稿者:三枝  投稿日:07月30日(金)09時02分13秒 150.26.4.173

》        ┌─モダン・ホラー
》 モダンホラー─┼─モダン・モダンホラー
》        ├─本格モダンホラー
》        └─モダンホラー(尾之上的モダンホラー)

これ、それぞれの細分項目は互いに重なりあっているんですか? それとも、
厳密に切り離すことを想定しているんですか?

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お返事、ありがとう! 投稿者:藪下明博  投稿日:07月30日(金)05時31分05秒 p8be39a.sn11.ap.so-net.ne.jp

倉阪様。
お返事ありがとう!
素直に喜んでくれて、ぼくは嬉しいです。 \(*´▽`*)/

>私はダリオ・アルジェントが大好きです(笑)。

そう言えば、「怪奇十三夜」の奥付以来、「珍作ビデオの楽しみ」
が抹殺されてしまいましたね。
現在の倉阪ホラーを語る場合、どうもあの当たりは
見逃してはならないような気がするのですが。……
「死霊の盆踊り」的面白さに溺れたのは、倉阪さん。あなたのせいです。

中島様。
始めまして。

>いつも原稿は拝読しております。
>『活字狂想曲』の書評は絶妙でした(特に掴みのところが)。

ありがとうございます。
一人でも読者がいることは幸せです。
「幻文」での倉阪書評は、最近は中島さんに奪われておりましたから。……

>おっしゃるとおり、『死の影』にはB級なパルプっぽい
>おもしろさがありますね。
>倉阪さんに対する期待が大きすぎて、私はその辺の評価
>を忘れていまし>た。これもオタク的視野狭窄と言えるかも知れません。

ううん、あたしも倉阪さんに対する期待は大きいですよ!
ただし、期待内容が若干違うかもしれない。
倉阪といえば、B級です。(失礼!、怒らないで下さい。)
でも、それって価値が低いんでも何でもなく、
大いなる作家の資質だと思います。
だって「死の影」だって、むちゃくちゃ怖いと言う感じは受けませんでしょう。
だけど、読んでいて面白い。
これは、作家の資質と読者の期待がマッチしているからではないでしょうか?
怖さを期待するとき、あたしは余り長編には望みません。

始めまして、高瀬様。

>「赤い額縁」より「死の影」よりこっちが好きな私は、
>倉阪ファンとしては邪道ですか。

邪道でもなんでもないと思います。
笑いと恐怖を両方を持ち合わせているところが、好いんですよね!
(同じ、倉阪ファンとして。……)

では。

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だ〜か〜ら〜(泣) 投稿者:東 雅夫  投稿日:07月30日(金)04時30分07秒 cse33-91.tokyo.mbn.or.jp

 いまねー、ホンっトにシャレにならない状態なの!
 ここんとこのツケが魍魎軍団となって……嗚呼、匣があ箱があぁぁぁ〜。

 いやマジメな話、ちゃんとしたレスもできずに恐縮であります。>皆様
 でもまあ、盛り上がってるからいいじゃないっすかー(笑)。

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もう堪忍して 投稿者:深川拓  投稿日:07月30日(金)02時44分49秒 scs1.tctv.ne.jp

 ああ結局また貌を出してしまいました。最近何かと口を挟みたがる気性になってます。
今後も時々書き込ませていただくかも知れません。どうぞご容赦を。

倉阪様
>>ところで、ホラーのあり方として「『理』に落ちない」というのは分かりますが、
>>一方で「読者が思ってもみなかった『理』により恐怖させる」というのも一つの
>>スタイルということにはならないのでしょうか?
>それは本格ミステリの真髄の一つのような気がしますが、どうなんでしょう?
>(>ミステリの方々)。
 一応本格ミステリが本拠の人間なので、僭越ながら一言。
 思っても見なかった「理」と聞いて咄嗟に浮かんだのは『魍魎の匣』でした。
あと、所謂「黒い水脈」の作品群など(『虚無への供物』とか『ドグラマグラ』、
『夏と冬の奏鳴曲』などもそうでしょうか)もそれに意志は近いやも知れません。
ただ、そうした作品群は(京極氏は兎も角)決して「恐怖」させることが目的であ
ったとは考えがたいので、やはりホラーではなくミステリと捉えるべきでしょう
――本格かどうかは兎も角。ただ、稀には「畏怖」を誘うのが主眼と思われる作
品も存在しますので、その辺りは……って以前の論争を蒸し返してますね私。
 この場合、問題は作品をカテゴライズするのが「制作者の意図」なのか「読者
の着眼点」なのか、その立場の違いにあるような気がします。喩え作者が「恐怖」
に主眼を置いていなくとも、読者がその「恐怖」に最大の衝撃を覚えたのなら、
読者にとってそれは「恐怖小説」でしょうから。
 あんまり焦点が定まってませんが、私が咄嗟に感じたのはこんなところです。
では失敬。

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レスが終わらんぞ 投稿者:倉阪鬼一郎  投稿日:07月30日(金)02時13分41秒 tokyo18-15.m.nttpc.ne.jp

シェヴァイク様
>ところで、ホラーのあり方として「『理』に落ちない」というのは分かりますが、
>一方で「読者が思ってもみなかった『理』により恐怖させる」というのも一つの
>スタイルということにはならないのでしょうか?

それは本格ミステリの真髄の一つのような気がしますが、どうなんでしょう?
(>ミステリの方々)。
アルジェントはまたいずれ(疲れてきた)。

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ニアミスでした 投稿者:倉阪鬼一郎  投稿日:07月30日(金)02時07分32秒 tokyo18-15.m.nttpc.ne.jp

高瀬様
どうもー、次から送るねー。

>まあ、ホラー因子やミステリ因子を持ちあわせていない人間には

「ALUMA」の作者が何をおっしゃいますやら。歴史的な観点から見れば、
ジェントル・ゴーストストーリーは立派なホラーです。

>ところで、ここに書かれているような「田舎」なる場所は、実在するのでしょうか?
>それとも、一種のファンタジーとして読むべきなのでしょうか? 東京生まれのわた
>くしには、ほとんど異世界ファンタジーの味わいでございました。ダウトが座布団…
>…はは、いいなあ。

いちおう美恵じゃなくて三重(ことに伊賀)がモデルですが、基本的にファンタジー
です。田舎にもインテリはたくさんいらっしゃいます(怒ってる人もいるだろうなあ)。
座布団については裏の掲示板で盛り上がってました。そのうちそちらへ調査にうかが
うかも(笑)。

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ダリオ・アルジェント 投稿者:シェヴァイク  投稿日:07月30日(金)01時59分23秒 spider-te014.proxy.aol.com

 こんにちは>倉阪鬼一郎さま&ALL。

>>私はダリオ・アルジェントが大好きです(笑)。

 日本では実質初紹介だった「サスペリア」の印象が強いのですが、実は彼の
監督作品の多くはサイコ・スリラーなのですよね(「歓びの毒牙」「私は目撃
者」「シャドー」「サスペリアPART2」「フェノミナ」「トラウマ」「サイコ
ファイル」)。ただ、どれも最後に一応の謎解きやWHODUNITの暴露はされるも
のの、どれも唐突だったり破綻気味だったりします^^;)。ファンは彼の作品に
ミステリ的なカタルシスを期待している訳ではなく(と、私は思いますが)、
あの殺しの場面の演出とか、テンポの良さなどの独特の雰囲気、そして妙な細
部へのこだわり(蛆風呂とか)を楽しんでいるでしょうから、やはりミステリ
というより、ホラーの監督という気がします。
 例のマンションだけでなく、観ている側に狂気がひしひし伝わってくる犯人
の一人称的描写などもよい意味で似ていると思いました>『死の影』。

 ところで、ホラーのあり方として「『理』に落ちない」というのは分かりま
すが、一方で「読者が思ってもみなかった『理』により恐怖させる」というの
も一つのスタイルということにはならないのでしょうか?それとも、例えば、
『天使の囀り』のように、そうした作品はホラーSFなどに分類されてしまう
のでしょうか?

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酔ってますがレス 投稿者:倉阪鬼一郎  投稿日:07月30日(金)01時51分15秒 tokyo12-08.m.nttpc.ne.jp

中島様

>ホラーと銘打ちながら実はホラーではない作品が氾濫しているが、私はホラーの王道
>を書く。立派なイデア論だと思いますよ。自粛されることはありません。大いにやっ
>てください。ただ、それを尾之上氏の主張に絡めるから話がややこしくなるんですよ。

うーん、やはり本格ホラーの王道は150枚が上限のように思えるんですよね。
当初「死の影」はミステリ的要素を加えるつもりはなくて自分でもうろたえたので、
そのあたりもややこしく絡み合っているため(個人的に)まだ整理できておりません。
それから、あの4分類はこの掲示板以外では通用しないような気もしてきました(笑)。
とりあえず「モダン・ホラー」と「モダンホラー」の違いを強調しようかと思ってい
ます。

>それにしても、『ゆめこ縮緬』で盛り上がってたのって僕だけだったのですか……
>寂しい……。

ほら、もう一人のボードリーダー、こういう人がいるよ! そろそろバトンタッチして
くださいよ。

松本様
ミステリに関しては、いずれもっと「濃い」イデアな話を振りましょう・・・って
今日会うんじゃないか。

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田舎の事件 投稿者:高瀬 美恵  投稿日:07月30日(金)01時42分51秒 tky003.tky.3web.ne.jp

 イデアなお話が飛び交う中、読書感想文レベルで参加するのは気がひけるのですが……「田舎の
事件」(幻冬舎)読み終えました。
 傑作ですね。やーもー笑った笑った。「赤い額縁」より「死の影」よりこっちが好きな私は、倉
阪ファンとしては邪道ですか。まあ、ホラー因子やミステリ因子を持ちあわせていない人間には、
こっちのほうが読みやすいのは当たり前なのですが。

 表紙がさそうあきらさんだー! で第1話がいきなり「神童」のお話なのはシャレなのか偶然
なのか。チェスタトン読んでないのにネタ知っちゃった。でも全然腹が立ちませんね、これは。
 どのお話も甲乙つけがたいですが、あえてベスト3を選ぶならば「無上庵崩壊」「赤魔」「頭
の中の鐘」かな。亀旗山もしみじみと捨てがたい。
 ラストのお話のオチの部分で、ふわっと変な風が吹きこんでくるのが、いかにも倉阪さん的で
した。あれがあるのとないのとでは、作品集全体の趣が変わってきますよね。あの終わり方、私
は好きです。

 この本を読んだ後に、倉阪様の「キャラと人間」論を読み返すと、面白いですね。この小説に
関しては「うわーそんなこと言ってるけど人間を書いてるじゃないか!」と思うのですが。文学
的に「人間を書く」ってのは違うのかな。わかりません。文学部卒なのに。

 ところで、ここに書かれているような「田舎」なる場所は、実在するのでしょうか? それと
も、一種のファンタジーとして読むべきなのでしょうか? 東京生まれのわたくしには、ほとん
ど異世界ファンタジーの味わいでございました。ダウトが座布団……はは、いいなあ。

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ありがとうございました 投稿者:葉山 響  投稿日:07月30日(金)01時23分34秒 pl059.nas112.hakodate.nttpc.ne.jp

倉阪様
>うーん、顕在的のような気もしますが(笑)。本題とはずれますが、
>「ゆめこ縮緬」であんなに盛り上がってたのはネット界じゃ葉山さん
>だけですよ。

……絶句いたしました。そうか、既に顕在化していたとは。判りました、
これからは臆することなく「僕はホラーが好きだ!」と宣言しながら
生きていこうと思います(笑)。
それにしても、『ゆめこ縮緬』で盛り上がってたのって僕だけだったの
ですか……寂しい……。

中島様
はじめまして。丁寧なお返事を、どうもありがとうございました。
そうですね、『死せる少女たちの家』の眼目は矢張り、疑心暗鬼による
共同体崩壊の迫力にあると思います。一応ミステリ的に「意外な犯人」
も用意されていましたが、その部分の印象が非常に薄いことも仰せの
通りです。そのため僕は、この作品を非常に面白く読んだものの、
ミステリファンに何の注釈も無くこれを薦めるのにはやや躊躇いを
感じました。

>これが例えば最後まで犯人に当てはまる人物が見つからず、現実に
>存在し得ない誰か(か何か)を想定しなければ事態を説明できないと
>いうような展開になったら、ホラーだと思うのですが。

確かに、それならば完全なホラーに成り得ますね。僕は『屍鬼』を、この
観点で読みました。

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ミステリファンの業 投稿者:松本楽志  投稿日:07月30日(金)00時21分07秒 cse6-18.yokohama.mbn.or.jp

 はじめまして、日下三蔵さん。
 どんどん凄いかたが出てきて恐縮してます。
 僭越ながら反論をさせていただきますね。
 素人の戯言とお思いくださいませ。

>むむむ。そうですか? 種明かしまで気づかないとうれしいけれど、
>その前に判ったからといって、特にマイナスイメージにはならない
>と思うのですが。これって私だけ?

 すいません、まるで一般的なミステリファンの読みかたがそうだ、という
ような書き方になってしまいましたが、もちろんミステリファン全員がそう
だ、ということではないですね。

 ただ、日下さんはたんなるファンとはあきらかに立場が違いますよね。も
っと内容を読みこんでいるでしょう。しかし、一般的なファンというのはも
っと単純に読んでるんですよ(僕もそう言う意味では日下さんと同じような
読み方をしていると思いますが)
 だからミステリファンであれを「ネタ」だと思うのはそれほど不思議なこ
とではないと思うのです。

>問題は、どれだけフェアに騙そうとしてくれてるか、だと思うのですよ。

 もちろんそうでしょう、しかし、これこそ『濃い』ひとの考え方なのですよ。
 ミステリのことをちゃんを解っている識者側の意見です。一般的なミステリ
ファンはおそらくフェアネスを気にしていないと思いますよ(これは、僕が知
り合いやネットのミステリに対する対応を見て創造したことなんで間違ってる
かもしれませんが)。

 自分で書いていて自分のスタンスを見失いそうだったので、繰り返しになり
ますが、ようは僕は「死の影」は解るからダメだ、と言っているのではなくて、
そこが「ネタ」に見られるのはせっかくのクラサカホラー(特にそれを一般受
けを狙らっているとして)にとって損ではないか、ってことですね。
 僕は『死の影』はとても面白かったです。

 といったところでしょうか(すいません、どうも上手く書けたかどうか心配
ですが)

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モダンホラー:尾之上説と倉阪説の違い 投稿者:中島晶也  投稿日:07月29日(木)23時11分17秒 oosk16DS17.osk.mesh.ad.jp

>倉阪様
 昨日、『田舎の事件』が届きました。どうもありがとうございます。

>> おっしゃることはよくわかるのですが、私の発言は多分に経営論含みでして(そもそも
>> それに問題があるのですが)、現に「そんなものまでホラーだと言い出したらきりがな
>> いでしょう」という状況に日本はなっているのですから(昔は「怪奇SF」、今は「サ
>> イエンス・ホラー」とか)、現実的な対応として「本格ホラー」を提唱しているという、
>> そのあたりに力点があったわけです(やっぱり経営論でしたね。以後、自粛します)。

 ホラーと銘打ちながら実はホラーではない作品が氾濫しているが、私はホラ
ーの王道を書く。立派なイデア論だと思いますよ。自粛されることはありませ
ん。大いにやってください。ただ、それを尾之上氏の主張に絡めるから話がや
やこしくなるんですよ。

 私が思うに、お二人の認識は「モダンホラーはジャンルミックスな作品が多
い」という点でのみ一致していますが、その他はずいぶん隔たりがあるのでは
ないでしょうか。

「モダンホラーはジャンルミックスな作品が多い」。これはまあ、かなり統計
的に確かな事実であろうと思います。尾之上氏はその事実を基に、「モダンホ
ラーとはホラーを核としたジャンルミックスのムーブメントである」という結
論を導き出しているわけです。しかし、この主張には、先に指摘した通り、他
のジャンルの状況が考慮されていない上に、モダンホラー内部でも取りこぼさ
れる作家や作品がたくさん存在するんです。

>> 確かにキャシー・コージャをあの文脈で取り上げるのは無理がありますね。

 そうでしょ? モダンホラー=ホラーを核としたジャンルミックスのムーブ
メントという捉え方だと、そういうジャンルミックスではない作家はどうして
も扱いが小さくなり、紹介が遅れてしまう。だから私は、尾之上氏には申し訳
ないですけれど、「それだけじゃないでしょう!」と噛みつかずにはおられな
いんです。

 さて倉阪さんの説ですが、「モダンホラーには4つ種類がある」。これだけ
でも、尾之上氏の説よりだいぶ視野が広いわけです。つまり、倉阪説では「モ
ダンホラー」と呼ばれる作品のうち、尾之上的「モダンホラー」はその一部で
しかない。細かいことを言うと「モダン・モダンホラー」は尾之上的「モダン
ホラー」と同時進行で存在したので「モダンホラー」の存在を前提にしている
かのようなネーミングはおかしいのですけども、その一方で「モダン・ホラー」
との怪異描写の比較の意味ではこれ以上ない程適切なネーミングでもあるので、
捨てがたいです。

【尾之上説】

 モダンホラー=ホラーを核としたジャンルミックスのムーブメント

【倉阪説】
        ┌─モダン・ホラー
 モダンホラー─┼─モダン・モダンホラー
        ├─本格モダンホラー
        └─モダンホラー(尾之上的モダンホラー)

 ぜんぜん違うでしょう? 倉阪さんの説の方がずっと視野が広いし、緻密じ
ゃないですか。

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RE:TOOTH FAIRYとブッカー賞 投稿者:中島晶也  投稿日:07月29日(木)23時09分03秒 oosk16DS17.osk.mesh.ad.jp

>中野様
『SFX』誌の96年11月号で報じられていましたので、96年度なのか97年度なのか、
微妙なところです。

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ご教示ありがとうございます 投稿者:中島晶也  投稿日:07月29日(木)23時03分57秒 oosk16DS17.osk.mesh.ad.jp

>日下三蔵様

 わざわざありがとうございます。お陰様で疑問が氷解しました。

>> 基本的にデータ部分にある内容紹介は、星さんが読んだ読まないに関係
>> なく、オビやソデの文章からの抜粋になっているはずです。他の本の紹
>> 介も見ていただければ、すぐ判ると思います。

 なるほど、ちゃんと読んでいなかったのはこちらの方でしたね。失礼しまし
た>皆様。

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はじめまして二連発 投稿者:中島晶也  投稿日:07月29日(木)23時00分10秒 oosk16DS17.osk.mesh.ad.jp

>葉山響様
 はじめまして。

>> 『死せる少女たちの家』は帯に「ブラム・ストーカー賞候補」と書いてあった
>> ので、

 おお、そうでした! すっかり失念していました。きっとそれで尾之上氏は
ホラーとして取り上げたのでしょう。

 私がこの本を読んだのは、『The Year's Best Fantasy and Horror』の97
年度のホラー総括のページでずいぶん誉められていたからでした。純粋なホラ
ーでないことはその紹介でも判りましたから、「サイコ物の変わり種かな」ぐ
らいの気持ちで読みましたので、それほど読前読後の落差はなかったです。

 ホラーかどうかの議論を離れての感想を書きますと、犯人が誰か判らないた
めに募っていく疑心暗鬼によって共同体が崩壊していく様は非常におもしろか
ったです。それと比べると謎解きの部分の印象が薄いので、どうも終盤失速し
てしまったような感じを受けました。

 これが例えば最後まで犯人に当てはまる人物が見つからず、現実に存在し得
ない誰か(か何か)を想定しなければ事態を説明できないというような展開に
なったら、ホラーだと思うのですが。

>藪下明博様
 はじめまして。いつも原稿は拝読しております。『活字狂想曲』の書評は絶
妙でした(特に掴みのところが)。

 おっしゃるとおり、『死の影』にはB級なパルプっぽいおもしろさがありま
すね。倉阪さんに対する期待が大きすぎて、私はその辺の評価を忘れていまし
た。これもオタク的視野狭窄と言えるかも知れません。

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よくいらっしゃいましたパート2 投稿者:倉阪鬼一郎  投稿日:07月29日(木)22時25分44秒 tokyo17-13.m.nttpc.ne.jp

日下様
おお、ますます濃くなってきましたね!

>問題は、どれだけフェアに騙そうとしてくれてるか、だと思うのですよ。
>で、『死の影』についてなのですが、196〜7ページの文章で、「三年」という
>言葉が二度出てくるのは、ややアンフェア気味かと気になってしまいました。特に
>最初の方。いや、エリカの主観では矛盾なし、ということはよく判るのですが、や
>はり地の文ですからね。李下に冠を正さず、というか。ここは誤魔化しておいた方
>がよかったと思いました。細かい突っ込みですいません…。

確かに、カレンダーを貼ってあるんですから、そちらの話にすればよかったですね。
ただ、ボクシングに擬して言えば「グローブをつけて戦うのがフェア。サミングや
バッティングは攻撃のうち」と心得ておりますので、今後も反則すれすれの技を出
すかも(笑)。

>しかし、もう次の本が出てるぞ。うーん、凄い

「ポジオリ教授の事件簿」も出ます。
掲示板を見ると遊んでいるように思われるかもしれませんが、お仕事してます
(>C塚さま)。

フク様
明日よろしく。次の本はまたがらっと趣が変わります。
(>東様、西村有望画伯だよ)

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京極夏彦さんの血 投稿者:フク  投稿日:07月29日(木)18時29分00秒 seigate3.sei.co.jp

 京極夏彦『百鬼夜行――陰』講談社ノベルス を読了したのですが、強烈な「怪
 奇の血」「ホラーの魂」(皆さん呼び方いろいろですが)を感じました。従来の
 「妖怪シリーズ」が、強烈な幻想性を持ちながら、最終的に解体され、登場人物
 の過去の因縁なり妄執なりに引き戻されて、ミステリ的に理に落ちた解決を持つ
 のに比べ、本作では一人称での物語形式が取られ、妖怪の姿をした怪異が「その
 当人にとって確実に存在する怪異」として描かれています。その結果、それぞれ
 を読了後、奇妙な宙吊り感覚というか、不思議な余韻みないなものを残している
 ように感じます。本作「ホラー」と呼んでも良いのでしょうか?
 (ちょっと言い切るまでの自信はなかったり……)

 そして今は『田舎の事件』読んでます。さそうあきら画伯の表紙が内容とマッチ
 していて素敵だと思います。そして中身……口元が笑いの形に固まったまま電車
 の中で含み笑い。かたやき、かたやき。

 分かるので。

 ポカリの歌は「TRICERATOPS」の「GOING TO THE MOON」という曲。
 一応うちはCMサイトでもあるので回答しておきます。CMソングの検索なら
 こちらが便利です→ http://www.neowing.co.jp/cm.html
 ここはホラーについて語る掲示板ですし、櫻井さんはここの管理人ですから敬意
 を持って接して下さいね>ポカリさん

http://www.din.or.jp/~fukuda/

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あはは(笑)>日下さん 投稿者:C塚  投稿日:07月29日(木)16時10分27秒 wall.shueisha.co.jp

 私もよくやるんですわ、それ(^^;)。

>問題は、どれだけフェアに騙そうとしてくれてるか、だと思うのですよ。

私も、これに一票。

 それから、私信で申し訳ないんですが、某筋(笑)から、「日下さんに全然連絡が
とれない〜。別に脅かそうとかそーゆーんじゃなくて、振込先を知りたいんだよ〜。
あと、ほんとのところ、どれだけ進んでるのか聞きたいだけなんだよ〜。
どこかで見かけたら、言っておいてくれよ〜」と泣きつかれましたので、
いちおうお伝えしておきます。
 すみません、見かけちゃったもんで……(笑)。
(みなさま、私信失礼いたしました)

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亀レスです>津原さま 投稿者:C塚  投稿日:07月29日(木)16時05分37秒 wall.shueisha.co.jp

「繊細な魂が強靱な想像力を持ったとき、
本書のごとき、凄味と可笑しさの融合した秀作群が創出される。
<猿渡>と<伯爵>のコンビが飄々として行くところ、
日常世界は薄暮の幻想地獄に変貌する。
篇中ラストの「水牛群」において、作者はついに魂の傷を、
哀切にして壮絶なイメージに結晶させた。」
--皆川博子(『蘆屋家の崩壊』帯表4より)

 どんなに筆舌に尽くしがたい苦しみも、小説作品として「昇華」させ、結実させてしまうという
そのことに、皆川さんは「(ホラー)作家の魂」というか、「業」を感じて、共鳴してくださったのだと思います。

 『妖都』『蘆屋家の崩壊』以上の凄い作品が津原さんの手によって産みだされるのを
読者全員が待ち望んでいます。もちろん私も。
 期待してます!

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SFマガジン 投稿者:日下三蔵  投稿日:07月29日(木)15時46分13秒 yksk0144.ppp.infoweb.ne.jp

日下です。

えーと、「SFマガジン」の新刊紹介欄が話題になっていたようですが、
基本的にデータ部分にある内容紹介は、星さんが読んだ読まないに関係
なく、オビやソデの文章からの抜粋になっているはずです。他の本の紹
介も見ていただければ、すぐ判ると思います。

あれはあくまでもデータの補足であって、主観は入れない、ということ
みたいですよ。

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初めまして 投稿者:日下三蔵  投稿日:07月29日(木)15時33分03秒 yksk0144.ppp.infoweb.ne.jp

はじめまして。日下三蔵と申します。よろしくお願いします。

『死の影』の話が面白いので出てきました。

>そうですね、僕はあれはすぐに気がついてしまいました。
> ただ、それが逆効果かなあ、とも思いました。ミステリーファンはネタがわかる
>ことでマイナスイメージを持つ、という人種です(その程度には差がありますが)。

むむむ。そうですか? 種明かしまで気づかないとうれしいけれど、その前に
判ったからといって、特にマイナスイメージにはならないと思うのですが。
これって私だけ?

小泉喜美子『弁護側の証人』とか、フレッド・カサック『殺人交叉点』とか、
一応、かろうじて種明かしの前に判りましたけど、あわてて前の方を見直し
て、かえって震えが来るほどすごいと思いました。

問題は、どれだけフェアに騙そうとしてくれてるか、だと思うのですよ。で、
『死の影』についてなのですが、196〜7ページの文章で、「三年」という
言葉が二度出てくるのは、ややアンフェア気味かと気になってしまいました。
特に最初の方。

いや、エリカの主観では矛盾なし、ということはよく判るのですが、やはり地
の文ですからね。李下に冠を正さず、というか。ここは誤魔化しておいた方が
よかったと思いました。細かい突っ込みですいません…。

全体的には、一般向けを意識しつつも倉坂さんらしさが随所ににじみ出た内容
で、楽しく読めました。さ来週に出る「週刊大衆」に紹介記事を書きましたの
で、見てやってください。(しかし、もう次の本が出てるぞ。うーん、凄い)

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よくいらっしゃいました 投稿者:倉阪鬼一郎  投稿日:07月29日(木)14時18分50秒 tokyo18-42.m.nttpc.ne.jp

薮下様
おお、とうとう出てきましたね!

>それにしても、アナグラムの多様はいつもながらの事ですが、(中略)すぐに
>ばれてしまいますね。

よくわかってるんですけどねえ(笑)。

>それから、ゆり子の記憶が消去される部分には、あたしはとっても「詩」を感じました。
>「書物、無数の書物。文字。記号化される。……」(P155〜P156)この表現にはホントに
>感服致します。

ありがとうございます。これは素直にうれしい。

>また、細かな合理性など、ほとんど気にしていないのがよかったと思います(正直な感想)
>最後に、どうしてマンションが崩壊したのかが未だに分かりませんでした。

シェヴァイクさんの感想にレスを付け忘れたような気がするのですが、私はダリオ・アル
ジェントが大好きです(笑)。

葉山様

>ちなみに、その時に三位に挙げたのが『ソフィー』でして……レジナルド・ヒル
>よりも上位に挙げてしまった辺り、潜在的にそういった作品が好きなのかも知れ
>ません。

うーん、顕在的のような気もしますが(笑)。本題とはずれますが、「ゆめこ縮緬」
であんなに盛り上がってたのはネット界じゃ葉山さんだけですよ。

松本様

>実は、ある知り合いがここの「ネタ」だけを聞いていて「こういうネタなんだ
>って?」と聞いてきたんですよ

困ったな(苦笑)。あの作品ではサイコは「三の丸」なんですが。やっぱり失敗
だったかも。

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TOOTH FAIRYとブッカー賞 投稿者:中野善夫  投稿日:07月29日(木)11時27分18秒 myamagu.dent.kyushu-u.ac.jp

中島さん

TOOTH FAIRYがブッカー賞候補になつたといふのはいつのことなのでせうか。あれは
1996年発表の作品だと思ふので、候補になるのは翌年辺りではないかと思つたのです
が、私が見たブッカー賞候補作一覧には1997年にも1998年にも載つてゐないのです
が。もしかして今年ですか?

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よく考えると、スゴいかも 投稿者:ちぇろ子  投稿日:07月29日(木)09時33分50秒 dl78.annie.ne.jp

ちょっとネタばれなので注意してください。

松本様:
>そうですね、僕はあれはすぐに気がついてしまいました。
実は、私も想像はついていたのですが、鏡の仕掛けが気にいったんです。
魅せ方がいいなあ、と思った次第です。

エリザベス・バートリーが、城に幽閉された時、姿見をほしがったという話を連想してしまいました。
窓が塗り込められた城は、おそらく真っ暗だったはずです。
その、暗闇のなか、姿見にはなにが映っていたのでしょう。

>ただ、それが逆効果かなあ、とも思いました。ミステリーファンはネタがわかる
ことでマイナスイメージを持つ、という人種です(その程度には差がありますが)。
なるほど。
それは、知りませんでした。

話は変わりますが、作者本人がいらっしゃる掲示板に
直接、感想が書き込めるって、なんだかスゴいことですね。

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始めまして 投稿者:藪下明博  投稿日:07月29日(木)03時39分49秒 p8be240.sn11.ap.so-net.ne.jp

始めまして。藪下という者です。
遅れ馳せながら「死の影」読了いたしましたので、感想書きます。
(一応、倉阪さんへのレターの気分で。……)
今回は、喫茶店でタバコをフカシながら読む分には、ちょうどよい面白さでした。
ホント、笑いが少なかった分、グロが目立って心地良かったなあ〜。
それにしても、アナグラムの多様はいつもながらの事ですが、却って、人名やカタカナが出ると真っ先に組替に頭を使ってしまうので、すぐにばれてしまいますね。
教団の呪文は真っ先に!

夏木エリカが婆あだった事には感服致しました。
それから、ゆり子の記憶が消去される部分には、あたしはとっても「詩」を感じました。
「書物、無数の書物。文字。記号化される。……」(P155〜P156)
この表現にはホントに感服致します。

「闇の中へ」の章は、圧巻でした。ただし、途中でスナッフビデオの変態男のプロフィイルが入ったのは、ちょっと気が抜けましたが。
どうしても、描写したかったのは分かるような気がしますが。……

それから、全体的なイメージとしては、B級映画を見ているようでしたね。ハラハラ・ドキドキが沢山あって、なによりもスピード感があった。
絶対、映画にすべきです。しかも、アナログで。……
また、細かな合理性など、ほとんど気にしていないのがよかったと思います。(正直な感想)
それにしても、「ハルマ電流」や「ゲドン電流」が出てきたときには笑いが止まりませんでした。
これに、エロスを加えれば、もうたまりませんね。
(エロスに関しては、今後の倉阪さんに大いに期待致します。)

最後に、どうしてマンションが崩壊したのかが未だに分かりませんでした。
まあ、分からないから好いのかもしれませんが。
些細な事だけれども、エレベーターのドアは今時必ず安全装置がついていて、手が挟まる事はまずないのですが。……ゴメンナサイ! なにか、超自然が加わっていたのだ。

さて、明日からは「田舎の事件」読み始めます。
懐かしいのが、いっぱい揃っておりますね!
こちらは、大いに笑えるはずです。
では。……
文中の失礼お許し下さい。

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ドビンズはホラーなのか 投稿者:葉山 響  投稿日:07月29日(木)01時24分36秒 pl002.nas112.hakodate.nttpc.ne.jp

のこのこ出てきても良いのかな、と思いつつ、書き込みさせて頂きます。
『死せる少女たちの家』は帯に「ブラム・ストーカー賞候補」と書いてあった
ので、ホラー的な話なのかと思って読んでみると全然違い、多少困惑した
ことを覚えています。
但し。これを読んだのは『屍鬼』を読み終えた直ぐ後のことであり、どちらも
「共同体崩壊の話」として楽しんだ僕は両者に淡いながらも似たような
イメージを持ちまして、「あちらがホラーならこちらもホラーなのかも」と
自分を納得させていました。……でも、納得しなくても良かったのでしょうか。
ホラーかどうかは別として、SRの会の98年度ベスト投票でこれをベストに
挙げた身としては、この作品に対する評価は気になります。
ちなみに、その時に三位に挙げたのが『ソフィー』でして……レジナルド・
ヒルよりも上位に挙げてしまった辺り、潜在的にそういった作品が好き
なのかも知れません。

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赤い館と死の影 投稿者:松本楽志  投稿日:07月29日(木)00時00分40秒 h1beech.kais.kyoto-u.ac.jp

 中島みゆき!(意味不明な叫び)

倉阪さん:
>松本様
>「赤い館」の函のトリック、気がつきましたか?

 なにっ、なんかトリックがあるんですね!
 帰って確認せねば……もったいなくてさわってない(笑)

>ちぇろ子様(以下のレスはネタバレを含みます)

>>彼女への呼びかけって、ずっと伏せ字になってますよね。あのトリックには、
>>かなりのショックを受けました。

>あれは初歩的な叙述トリックですから、そんなに濃くはないです。

 そうですね、僕はあれはすぐに気がついてしまいました。
 ただ、それが逆効果かなあ、とも思いました。ミステリーファンはネタがわかる
ことでマイナスイメージを持つ、という人種です(その程度には差がありますが)。
あれはその部分がメインではないにも関わらず、ミステリーファンにとってはまる
でそこを「ほら、どうだ」と作者が言っているように見えることがある、と。

 実は、ある知り合いがここの「ネタ」だけを聞いていて「こういうネタなんだっ
て?」と聞いてきたんですよ。こういうふうにネタがあるとネタが一人歩きしがち
ですので、気を付けたほうがいいのかもしれません。

 でも、あの流れだと隠すのが普通でしょうしね……。
#無責任だ>おれ
http://web.kyoto-inet.or.jp/people/gakusi/

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補足 投稿者:倉阪鬼一郎  投稿日:07月28日(水)23時11分27秒 tokyo17-38.m.nttpc.ne.jp

ドビンズで補足。でも、「ドビンズならガイ・バートでしょう」と最後に書く
つもりでした。話が見えなくてすいません。
スプラッタ・パンクについては中島さんと同感。だいたい、グランギニョール
の昔からスプラッタはずっとあるものなので、過剰に意味付けするのは首をひ
ねりますね(それで思い出したけど、北沢の二階にはまだR.R,Ryanがあるの
だろうか?)。

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ドビンズその他 投稿者:倉阪鬼一郎  投稿日:07月28日(水)22時33分04秒 tokyo17-38.m.nttpc.ne.jp

「死せる少女たちの家」は未読なので大きなことは言えないのですが、「奇妙な人生」
はホラーマインドをそこはかとなくくすぐるミステリーでした。千街氏がここ十年の
ミステリーのベスト5に選んでいるのを見て「なるほど」と思いましたね。ちなみに、
「幻想文学」に書評を書いてボツになったことがありますが(笑)。

松本様
「赤い館」の函のトリック、気がつきましたか?

ちぇろ子様(以下のレスはネタバレを含みます)

>彼女への呼びかけって、ずっと伏せ字になってますよね。あのトリックには、
>かなりのショックを受けました。

あれは初歩的な叙述トリックですから、そんなに濃くはないです。

>「死の影2」が出る予定だそうで、そのあたりの謎解きも期待していたりします。

うーん、謎を解かない(説明をつけない)のがホラーなので、ちょっとご期待には
添えないかも。

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魔法の本棚の函の穴は 投稿者:藤原義也  投稿日:07月28日(水)19時20分50秒 tky2-p151.hi-ho.ne.jp

造本工学的見地から、引っかかって破れたりしないよう形状と角度を計算して
開けてありますので、指をかけたり特に乱暴なことをなされないかぎり、安全
かと存じます。但し、子供の頭を叩く、釘を打つといった本来の使用目的以外
の用途に用いられた場合には保証の限りではございません。あしからずご了承
くださいませ。

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「死の影」の感想 投稿者:ちぇろ子  投稿日:07月28日(水)17時54分11秒 dl58.annie.ne.jp

こんにちは、ちぇろ子です。

こちらでは「死の影」について、いろいろお話が出ていますね。
私も、読ませて頂いたので、ちょっとだけ感想を書きます。

書評や帯で、夏木エリカに言及する人が多いのは、当然でしょう。
だって、あのキャラクター、かなり強烈ですもの。

ほら、彼女への呼びかけって、ずっと伏せ字になってますよね。
あのトリックには、かなりのショックを受けました。

ただ、ラストのところに登場する「謎の教団」は、ちょっと消化不良気味な気がしました。
けど「死の影2」が出る予定だそうで、そのあたりの謎解きも期待していたりします。

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CD版もよきかな 投稿者:中嶋千裕  投稿日:07月28日(水)15時15分37秒 dns1.sanseido-publ.co.jp

ひょんなことで、『新耳袋』のCD版を購入しました。
なぜかというと、緑魔子と石橋蓮司の朗読だからです。
元演劇少女としては、ほっとけないでしょ?

で、昨晩、雲のかかったぼんやりした月の中、わざと人気のない通りを歩きながら、聴きました。
いやー。こわかった。
特に、最後の2話。

蓮ちゃん、うまいっ! 魔子さん、七色の声!

クロスオーバーイレブンがはじまったばかりのころ、蓮ちゃんの語りだったんだけど、それが楽しみ
だったんだなあ。すごく昔のこと。

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みつしり 投稿者:三枝  投稿日:07月28日(水)12時10分44秒 150.26.4.173

なるほど、確かにおやじ……

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あ、あ、あ…… 投稿者:東 雅夫  投稿日:07月28日(水)11時53分25秒 cse34-68.tokyo.mbn.or.jp

 箱! 匣!! 函!!! 筺!!!!
 山崎ハコ(極寒)

(↑京極論のはずが「匣」論の迷宮にはまりこんで錯乱中らしい……)

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傷みやすい箱のことなど 投稿者:中野善夫  投稿日:07月28日(水)04時57分15秒 x51-011.fukuoka.highway.ne.jp

松本さん:

> あの帯と切れ込みの入ったハコをどうやって綺麗に保存したら良いんだろうか。

その通りだと私も思ひます。傷みやすいと思ひますよね。私はヨナス・リーを手
にしたとき、藤原さんにさう云ったら、「そんなことはないでせう」と一笑に付
された記憶があります。さうは云っても我が家の魔法の本棚たちは皆傷一つなく
綺麗な姿を保ってゐます。こつは、一度書棚に収めたら決して動かさないといふ
ことでせうか。

中島さん:

> ジャンルなりムーブメントなりとして存在しているとは思っていないんです。

私は長い間SFマガジンといふ雑誌を見てゐて気が付いたのですが、ムーブメン
トとしてとらへるのを好む人たちが多いやうな気がします。モダンホラーのつい
ては詳しいことは解らないのですけれども。

ダーク・ファンタジーといふ言葉を一頃好んで用ゐてゐたのが、尾之上浩司氏だ
ったやうに記憶してゐます。ジョナサン・キャロルの解説などでだったと思ひま
す。私もダーク・ファンタジーといふ語が好きではないのですが、別に尾之上氏
が好んで用ゐたからといふ訳ではありません。ジャンルの名称にこだはるのは、
あまり意味のないことだと思ふので、どうでもいいといふのが本心ではあるので
すけれども。

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ジレンマ 投稿者:倉阪鬼一郎  投稿日:07月28日(水)01時26分21秒 tokyo17-48.m.nttpc.ne.jp

中島様
おっしゃることはよくわかるのですが、私の発言は多分に経営論含みでして(そもそも
それに問題があるのですが)、現に「そんなものまでホラーだと言い出したらきりがな
いでしょう」という状況に日本はなっているのですから(昔は「怪奇SF」、今は「サ
イエンス・ホラー」とか)、現実的な対応として「本格ホラー」を提唱しているという、
そのあたりに力点があったわけです(やっぱり経営論でしたね。以後、自粛します)。

ところで、「ミステリマガジン」の池上氏のホラーに関する発言にサイコの人が激怒し
ているようなのですが(笑)、どうなんでしょうかねえ? 私は立ち読みして少し首を
かしげた程度なんですが。

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The Tooth Fairy 投稿者:中島晶也  投稿日:07月28日(水)00時54分47秒 oosk12DS87.osk.mesh.ad.jp

>中野様
『The Tooth Fairy』のブッカー賞ノミネートについては、イギリスの『SFX』
という映像系のSF・ホラー雑誌で知ったのですが、同誌の記事でも「ダーク
・ファンタジーとは掴み所のない用語だが、意識の変容を描く彼の最近の作品
には似つかわしいだろう」というようなことが書いてありました。前にも書き
ました通り、私はダーク・ファンタジーなる言葉をあまり好まないのですけど、
ホラーとファンタジーの中間というなら、この小説こそダーク・ファンタジー
と呼ばれるに相応しいですね。ジャンル分けはともかく、読者の不信を巧みに
解きほぐし、いるはずがないものの存在を生々しく体感させてしまうテクニッ
クは、ハードなホラーにも十分応用できるものです。
 このようなジャンル小説がブッカー賞の候補になることは、かなり希なこと
らしいです。賞を取ろうが取るまいが優れた小説であることに変わりはないの
ですけど、もし受賞していたら邦訳されたかなあとも思います。

>> もし、私がSFマガジンのSF Scanner欄でこの本を紹介するとしても

 どんな小説なのか知りたくてたまらなくなっているギャラリーもぼちぼち出
てきていることでしょうし(笑)、ぜひお願いしたいですね。

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うずうず 投稿者:東 雅夫  投稿日:07月28日(水)00時35分30秒 cse34-69.tokyo.mbn.or.jp

 中島氏に一票!(笑)
 この問題は「おたく的視野狭窄」と直結していると思うので、時間ができたら書
きます。

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だっておかしいですよ 投稿者:中島晶也  投稿日:07月27日(火)23時21分07秒 oosk16DS67.osk.mesh.ad.jp

>倉坂様
 まったくもう。平穏に暮らしたいと願っているのに、そうやってツボを突く
んだから(笑)

 尾之上氏の姿勢が一貫しているというのは、おっしゃるとおりです。でも、
一貫しておかしいと思うんですよ。「モダンホラー・スペシャル」のキャンベ
ル論にも書きましたが、そもそも私は、モダンホラーが彼の言うような新しい
ジャンルなりムーブメントなりとして存在しているとは思っていないんです。

>>「モダンホラー」とは何かというと、従来、怪奇小説の題材とされてきたものを他のジ
>>ャンルの小説と融合させて、かつて無かったタイプの、ジャンルを超越した娯楽小説を
>>生み出そうとする作家たちの動きを指す。

 ホラー内部に目を向ければ、この定義では切り捨てられてしまう作家が多す
ぎます。そしてホラー外部に目を向ければ、ジャンルミックスは至る所に溢れ
ている。つまり、ジャンルミックスとはアメリカのエンターテイメント全体の
傾向であって、その波はホラーにも及んでいるというだけなんです。その中か
らホラーだけを取り上げて「新しい動きだ」と論じなければならない必然性が
あるとは思えません。むしろ冒険小説という得体の知れないレッテルで売られ
ている作品群を取り上げる方が、まだしも自然なのでは。

 仮に尾之上氏の主張されているようなムーブメントがあったとしても、ドビ
ンズの『死せる少女たちの家』は例として不適当です。だって題材も手法もす
べてまっとうなスリラーのそれで、ジャンルを超越しようとしているところな
んてぜんぜんないのですから、尾之上氏の定義にひとつもあてはまりません。
しかも、ホラー作家が書いたとか、ホラーとして売られているとかならともか
く、ミステリ作家が書いてミステリとして売られている小説なんですよ。そん
なものまでホラーだと言い出したらきりがないでしょう。

>> なんだか本邦とも一脈通じる話で、原理主義者としての悔しい気持ちはわかります
>>が(笑)

 もうお解りいただけたと思いますが、私が今回尾之上氏の論に疑義を表明し
たのは、あくまで論理的におかしいと感じたからです。いくら原理主義者でも、
好みだけを基準に人の原稿に難癖を付けてはまずいですよ。

>シェヴァイク様

>> P.S. 中島さん、後継者指名おめでとうございます(笑)。

 いや、キャラクターが違うから互換性がないと言っているんですけどねえ。
温厚なマイホームパパに倉阪さんの代理はとても……(←問題発言?)。

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上京が近づいてきました。 投稿者:松本楽志  投稿日:07月27日(火)23時01分59秒 h1beech.kais.kyoto-u.ac.jp

たまには呑気な話題を。

先日、古本屋に行ったら、
なんとアレクサンドル・グリーンがもう新古本になってました。
っていうか魔法の本棚が全部そろっていました。
ミドルトンとコッパードあたりが欲しかったんですが、
せっかくなので全部そろえようと思い、
状態の悪かったエイクマンを除いて買ってしまいました。
上京前に金をなくしてどうするんだ……
ちまちま読んでいくつもりです>訳者のみなさま

しかし、これはカバーが傷みやすい本ですね。
あの帯と切れ込みの入ったハコをどうやって綺麗に保存したら良いんだろうか。

なお、探偵小説の世紀も全部あったけど、さすがにお金がありません。
http://web.kyoto-inet.or.jp/people/gakusi/

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補足です 投稿者:倉阪鬼一郎  投稿日:07月27日(火)22時42分04秒 tokyo14-05.m.nttpc.ne.jp

「SFマガジン」の件で。
確かにキャシー・コージャをあの文脈で取り上げるのは無理がありますね。
それから、モダンホラーの紹介者である尾之上氏としては筋が通っている文章なので
好感を持ったものの、個人的には「モダン・モダンホラー」などと言っているくらい
ですから(提唱してるんじゃないんだけど)、「拡大と進化」ではなく立場は「反動」
です(笑)。

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津原泰水様へ 投稿者:東 雅夫  投稿日:07月27日(火)18時05分42秒 cse33-71.tokyo.mbn.or.jp

 真摯な問いかけに対して真摯にお応えしたい気持ちは山々なれど、いま絶望的に
時間がありません(当たり前ですが、本業優先、ですので……)。
 しばしの御猶予を!

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SFマガジンその2  投稿者:倉阪鬼一郎  投稿日:07月27日(火)16時01分42秒 tokyo18-49.m.nttpc.ne.jp

中島様
特集の件です。私は尾之上氏は昔から首尾一貫していると思うので、そんなに違和感
は感じませんでしたね。
出世作(?)であるテム「深き霧の底より」の解説から引用しましょう。

混乱の原因のひとつに「モダンホラー」と「モダン・ホラー」がいっしょくたにされて
いた、という問題がある。
「モダンホラー」とは何かというと、従来、怪奇小説の題材とされてきたものを他のジ
ャンルの小説と融合させて、かつて無かったタイプの、ジャンルを超越した娯楽小説を
生み出そうとする作家たちの動きを指す。

ですから、ドビンズを入れるのは「モダンホラー」的にはおかしくないと思います。原
理主義的にはホラーじゃないけど「拡大と進化したモダンホラー」には含まれるでしょ
う。なんだか本邦とも一脈通じる話で、原理主義者としての悔しい気持ちはわかります
が(笑)、ホラーじゃないものがホラーと呼ばれるのはもはやいかんともしがたいでし
ょう。だから私は「本格ホラー」を提唱しているのですが。

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訂正と補足 投稿者:津原泰水  投稿日:07月27日(火)12時04分38秒 pfc23.cyborg.ne.jp

17行目:「繁栄」→「反映」

また「佯狂」とは、

 よう‐きょう【佯狂・陽狂】ヤウキヤウ
 狂人のふりをすること。また、その人。

です。(広辞苑第四版より)

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ご報告のみ 投稿者:津原泰水  投稿日:07月27日(火)10時23分28秒 pfc42.cyborg.ne.jp

 数日、熟考し、個人的に以下の結論に達しましたので、
まずはこの場でのことでしたから、一応、ご報告のみ申しあげます。
 どうでもいいとお感じの方が大半かと思いますので、適当に読み飛ばしてください。

一、例えば「不条理に対する恐怖」といった口当たりのいい言葉が、人の、
 止むに止まれぬ架空怪異への願いや、それを端緒とする美的創造をたやすく撹乱して、
 かといって現実への悲壮な視線を育むでもなく、ただ人を、安易な人工無能状態に
 追いこむことへの危惧を今後とも抱き続け、適宜、安易な批評への反論活動と
 高次な創作物に対する擁護活動を行っていく。

一、実作において、一九四五年八月六日を積極的に描いていく。当事者にとっての悲劇
 という固定観念を離れ、人類共有の精神的外傷として象徴化していく行為になるかと
 思われる。作品の存在によって、恣意的基準による事象の陳腐化を防ぎ、
 また自らの見識を読者による公正な裁定の俎上に置く。

 以上二件につきましては、現在製作中の拙頁掲示板において、広く一般からの
ご質問、ご意見に、お答えし、あるいは実作にも繁栄させていただきたく思います。
 掲示板完成まで待ちきれないという方は、メールにてご意見くだされば、
最大限、誠意をもってお答えいたします。

一、創作活動の一貫として俳句等を発表する際、それに類する際、号を「佯狂子」
 もしくは「陽狂子」として、逆説的ながら神経症患者の精神の居きどころの確保に
 寄与する。

 最後に、対象限定のメッセージですが、
 神経症による精神的肉体的不調にお苦しみの皆さん、
 それは「善人の病」です。多少周囲の無理解があっても、どうか失望なさらぬよう。
 仮に佯狂と罵られても、それはあなた方が病気の逆境すら逆手にとって、
優れた社会活動を行ったり、周囲への優しさやユーモアを十全に発揮されている
証拠です。介護者の方々も含め、どうか絶望なさらぬよう、お願いします。

 東さん、ご多忙のところ、すみません、ご高評をいただいた「水牛群」は
まさしく神経症の産物です。その辺りを踏まえて、なにかひとつ、
フォローをお願いできませんか。
 僕も病気になって初めて知ったんですが、ちょっとやそっとの人数ではないんです、
神経症や神経衰弱で、「水牛群」的に苦しんでいる者は。
 実際は、あんなに楽しいもんじゃありませんけど。
http://www.cyborg.ne.jp/~tsuhara/aquapolis/

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僕のHPでもうすぐ20000人突破です! 投稿者:Seraph  投稿日:07月27日(火)07時48分28秒 SAPca-0115p139.ppp.odn.ad.jp

僕のHPで20000人突破が近いです!
是非見に来てください。
内容はオンラインゲーム、アイドル写真、頭の体操・・・
http://www2.freeweb.ne.jp/~yuhki_s/

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実は 投稿者:倉阪鬼一郎  投稿日:07月27日(火)02時04分02秒 tokyo14-29.m.nttpc.ne.jp

えー、第一短篇集の書評を書いてくださったのは「SFアドベンチャー」の星敬さん
だけだったのですよ(泣)。中島さん、シェヴァイクさん、たった二行にそんなに突
っ込まないでください。

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気の回しすぎでした 投稿者:シェヴァイク  投稿日:07月27日(火)00時34分56秒 spider-pa073.proxy.aol.com

 こんにちは>倉阪さん、中島さん。

 SFMの『死の影』紹介は、一読して印象の強かった部分を抜き出している
のだと思ったんですが−−広告の引き写しだったとは。同じ号の書評でも触れ
られているのに安直ですね。でも、版元もサイコとして売っているということ
でしょうか?

>>ジャンル問題に頭を悩ませることなんて、まったく無かったですよねえ(笑)

 何の工夫もなく、原題をそのまま片仮名にする最近の映画・ビデオ界より
いいと思うんですけどね。「姦婦の生き埋葬」とか、「人妻を眠らす妖術」
なんてすばらしい邦題もありましたけど(笑)。

P.S. 中島さん、後継者指名おめでとうございます(笑)。

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思えばよい時代(?)でした 投稿者:中島晶也  投稿日:07月26日(月)23時55分21秒 oska1623.ppp.infoweb.ne.jp

シェヴァイク様

>>  日本でも昔は洋画の邦題に「SF地底からの侵略」「怪奇!血のしたたる家」
>> とかわかりやすい(笑)一語がついてましたけど。

 ジャンル問題に頭を悩ませることなんて、まったく無かったですよねえ(笑)。

 星敬氏による『死の影』の紹介は、いくら何でもと思いますが……。ほんと
に最後まで読んで書いているのでしょうか?

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「死の影」レス 投稿者:倉阪鬼一郎  投稿日:07月26日(月)23時50分56秒 tokyo18-47.m.nttpc.ne.jp

シェヴァイク様
あの紹介文は折り込みの文庫案内から採ったものですね。「新妻鑑定人」と
「近鉄特急アーバンライナー殺人旅行」の間だから仕方ないかも(笑)。

フク様
いや、全然違うと思います(笑)。どうも方法論的な失敗があったようです。サイコ
はあくまでも脇役だったのにキャラが立ってしまって暴走、おかげでシェヴァイクさ
んのおっしゃるように教団のほうがかすんでしまいました。ちなみに、教団も実は主
役ではなく、その背後のスーパーナチュラルなものが真打なのですが、いろいろ出し
過ぎて焦点がぼけましたね。

中島様
「イタリアの惨劇」よりそちらを課題図書にしましょう(笑)。

さて、「田舎の事件」は早々と重版が決まりました。
ご購入くださった皆様、ありがとうございました。

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な、なんと! 投稿者:中島晶也  投稿日:07月26日(月)23時18分37秒 oska1629.ppp.infoweb.ne.jp

 藤原義也さんがお勧めくださった、エドマンド・バークの『崇高と美の観念
の起源について』ですが、何とつい先月復刊されたようです。
 というわけで倉阪さん、新刊書店に走りましょう。私も明日走ります。
http://www.msz.co.jp/newtitles/newbooks/5041.htm

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初心者なので 投稿者:フク  投稿日:07月26日(月)23時13分54秒 ppp04-073.din.or.jp

 『ホラーを書く!』と『死の影』でも言及のあった小池真理子さんの『墓地をみおろす家』
 を遅ればせながら、ようやく読了しました。(同じく影響で皆川博子さんを読んでみたり)
 ところで、私は『死の影』を先に読んでいた訳ですが、同じスーパーナチュラルながら、
 この二作、微妙に怖さの質が違うように感じました。
 最終的なラストまで行くと似たところ(似た怖さ)に落ち着くように思うのです。ただ、そ
 こに至る過程での怖さに、何か、言葉で上手く表現出来ない、違う意味の怖さがあるように
 感じました。 ストーリーの違いや、登場人物の違い以外の部分、ですね。サイコで掻き立
 てられた怖さとの違いかなー、とも思ったのですが、違うようです。
 ここら辺りは、ホラー読みの方々がどのように受け止めておられるか教えて頂けると嬉しい
 です。レベルの低い質問ですみません。

http://www.din.or.jp/~fukuda/

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RE:久しぶりにterrorとhorror 投稿者:シェヴァイク  投稿日:07月26日(月)22時09分26秒 spider-tl042.proxy.aol.com

 こんにちは>中島晶也さん。

 映画の題名でも70年代までは「the Terror」とか「Castle of Terror」と
か、やたらとTERRORを使っていたのが、最近は絶えて久しくなったような気が
します。まあ、説明的な言い回しをタイトルに使わなくなっただけかも知れま
せんが。

 日本でも昔は洋画の邦題に「SF地底からの侵略」「怪奇!血のしたたる家」
とかわかりやすい(笑)一語がついてましたけど。

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RE:乗せられやすい私 投稿者:シェヴァイク  投稿日:07月26日(月)21時57分54秒 spider-tl042.proxy.aol.com

 こんにちは>中島晶也さん。

>>これなら松本さんと、シェヴァイクさん、私の方がぜんぜん厳しいではあり
>>ませんか!

 私も昨日入手しましたが、予告編で身構えたほど厳しくはありませんでした
^^;)。私の場合、ニフティでもほぼ同じ内容の文を書いてますし。

 それよりも、SFMで気になったのは星敬氏の作成になるBOOK GUIDE(P.129)
にある『死の影』紹介の一文です。

|殺人鬼夏木エリカは、獲物を求めて街を彷徨する。書き下ろし長篇ホラー

 『死の影』を2行以内で要約せよ−−と言われたら、夏木エリカが来てしま
う人は、割といるように思います。「理に落ちる」謎解きの有無はともかくと
して、やはりあの「組織」は、物語の核としてはイメージが拡散的というか、
存在感が今一つ不足のような気がするんですが、如何でしょうか?

P.S. 下記は個人HPではなく、私が係をやっているニフティ・ホラー映画
   フォーラムのサイトです。もしよろしければお寄り下さい。8月上旬
   には、幻想掲示板的にも興味深いあるコンテンツが加わる予定です。
http://www.nifty.ne.jp/forum/fhorror

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うむ。 投稿者:東 雅夫  投稿日:07月26日(月)17時21分50秒 cse33-58.tokyo.mbn.or.jp

 そこまで言われては、次回は石堂藍も青ざめるような(!?)超絶辛口批評を是が
非でもお目にかけるよう頑張ります。首を洗って待っていなさい!(って全然、違
うだろーがよ)>クラニーちゃん

 ……ああ、こんなアホな書き込みしとらんで、早くグリム童話ホラーについて書
き上げねば(でも一番ホラーなのは盗作問題の実状だったりして……このパクリは
マジでひどすぎる!)。

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MERCI BEAUCOUP 投稿者:中嶋千裕  投稿日:07月26日(月)17時19分07秒 ABD1227E.ipt.aol.com

東さん
 ありがとねー。読んでみます。でも、霊媒体質の私だから、連れてきちゃうかも。
 きゃー。
 今、私は仕事で本物の戦争・紛争テキスト読んでるんで、
 もう現実まみれの血みどろなの。
 こわいなんてもんじゃないよん。 

 さて、お互い修羅場を乗り切ろう(笑。仕事のだって)。

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SFマガジンなど 投稿者:倉阪鬼一郎  投稿日:07月26日(月)16時25分43秒 tokyo18-07.m.nttpc.ne.jp

中島様

>辛口批評とおっしゃるから、どきどきしながら読んでみれば、これなら松本さんと、
>シェヴァイクさん、私の方がぜんぜん厳しいではありませんか!

まったく同感。ほんまに、どこが「超辛口」やねん(脱力)。

藤原様
ご教示ありがとうございました。探してみます。でも、読みかけの由良君美「メタフィ
クションと脱構築」を先に完読せねば。

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そそくさと短信 投稿者:東 雅夫  投稿日:07月26日(月)13時56分32秒 cse34-34.tokyo.mbn.or.jp

 またまた修羅場到来につき手短かに。

柴田 様

>孤独にちまちまやるのが好きみたいです(笑)

 それが「作家という仕事」の本来の姿でしょう。仕事とプライベートを混同して
安易な連帯を求めるのは、ひ弱さの証明でしかないような気がして……それでまぁ
小生の場合、一部の結束の固い(シンジケート!?)方々と時に対立したりもしてい
るわけですが(苦笑)。

クラニーへ
 そうなの、「アズレー」が誰を指すのか、しばらく気づかなかったワタシ(大笑)。
 ここで大書しておこう。
「私の名前は〈ひがし・まさお〉! 〈あずま〉でも〈みちお〉でもなーいっ!!」
「某筋」に関しては、幻想文学企画室国際諜報部の総力を挙げた調査で(嘘)たち
どころに判明しました。まったくもー、先走ってバラしちゃダメだろ〜が……。
>某氏
 あ、ちなみに「激震」に関しては――まだある、まだある(byシェイクスピア)。

高瀬様

>東さんと違って平和主義者でみんなのアイドルなんだよ〜。

 ………………。
 気を取り直して(笑)、「軍師」はもちろん編集者のことです。鬼さんも言って
いたように確かに編集者は十人十色でいろんな方法論があるとは思いますが、「最
初の読者」として果たさなければならない最低限の仕事というのは、どういうやり
方をしても変わらずにあるだろうと思うわけですね。でもまぁそれが「常識」では
ないのだ、ということは、とある少女小説家のホラー第一作を担当したときに教え
られて愕然としたわけですが(笑)。

千裕様
 広義の関係者のくせに見逃した私(苦笑)。『新耳袋』シリーズは本当にオスス
メなので、ぜひ、活字版のほうもご覧ください。
 ついでに宣伝。「ダ・ヴィンチ」で連載中の〈怪談之怪〉の単行本化が決定しま
した!
 限られた誌面では伝えきれなかった、会全体の異様な熱気と興奮が、臨場感たっ
ぷりに再現される予定……なのだが、編纂役の小生のスケジュールが逼迫して作業
中断中……すいません、メディアファクトリーさん、ぺこぺこ。この修羅場を越え
たら、速攻でやります(汗)。

藤原様
 懐かしいですねー「崇高と美の観念の起源について」! 今は亡き由良君美先生
の紹介文にノセられて、みすず書房版を探した二十年前を思い出しました。
 由良君美−高山宏−藤原義也と「ゴシックの篝火」は受け継がれてゆくのか!(笑)

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崇高とゴシック的恐怖 投稿者:藤原義也  投稿日:07月26日(月)10時03分36秒 tky2-p31.hi-ho.ne.jp

倉阪さま
ゴシック再入門をはたされるのなら、エドマンド・バークの「崇高と美の観念
の起源について」も是非ご併読を。バークは18世紀英国を代表する思想家・美
学者ですが、この短いエッセイが以後のロマン派・ゴシック美学の理論的根拠
となっているのはご承知の通り。

なんだか面倒くさそうなタイトルですが、内容は単純明快、「枕草子」のよう
なもので、バークの考える「崇高なもの」を「美」と対比させながら列挙して
いく一種のカタログです。それまでの美意識を支配していた、古典的均衡、穏
やかな調和を拒否して、バークは丸い、なめらかなものよりも尖ったもの、ギ
ザギザのものを、目に優しい配色よりどぎつい明暗対比を、小さなものよりも
巨大なものを、平明な感情よりも激情や眩暈を称揚し、これを「崇高(sublime)」
と呼んで、従来の「美(beauty)」の上におきました。

(余談ながら観光としてのアルプス登山が盛んになるのもこのあたりから。そ
れまで大方のヨーロッパ人にとって、山は陰鬱で醜悪なものだったのが、ここ
で崇高美の象徴として崇拝の対象にかわります。バイロンとかシェリーが高い
山に登っては感極まって失神をくりかえすことになります。M・H・二コルス
ン『暗い山と栄光の山』、名著なのにあまり売れませんでした)

つまり、我々の感情をなんらかの刺激ではげしく揺さぶるものが、現代の我々
にとっては「快」であり、我々はそういうものをこそ求めたい、という新しい
美意識をもった世代のマニフェストなのですが、そこでクローズアップされて
くるのが「恐怖」というわけです。
有名なエッセイで、邦訳も2種類あるのに、意外と読まれていないみたいです
が、「恐怖の快楽」をもとめたゴシック小説の副読本としておすすめします。
(みすず書房の「エドマンド・バーク著作集」に収録されていますが、たぶん
品切れ。図書館でどうぞ)

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Graham Joyce 投稿者:中野善夫  投稿日:07月26日(月)07時35分37秒 myamagu.dent.kyushu-u.ac.jp

中島晶也さん:
> ブッカー賞候補にまでなってあちらのホラー批評でも絶賛されているらしい『The
> Tooth Fairy』のグレアム・ジョイスが入っていないのは意外だったし残念でした
> (そう思いませんでしたか、中野さん。え、あれはファンタジーですって?)。

SFマガジンまだ手にしてゐませんので、それに載つてゐる「作家名鑑」のこと
はよく解らないのですが、"The Tooth Fairy"はホラーでせうか、ファンタジー
でせうか。もし、私がSFマガジンのSF Scanner欄でこの本を紹介するとして
も「ホラー」といふ言葉は使はないと思ひます。でも、それはホラーではないと
思つてゐるからではなく、「ホラー」といふ言葉が嫌いだからです。前にもどな
たかが書いていらつしやいましたが「ホラー」つて間抜けな感じがするので。話
が逸れましたが、ファンタジーといふ言葉を当てはめるのにも些か躊躇ひを感じ
る作品ですね。ひよつとしてあれは「ダークファンタジー」といふものではない
でせうか。

あれはブッカー賞候補にまでなつてゐたのですか。ジョイスは二作品を読んだこ
とがありますが、なかなかいい感じです。未読が一冊手元にあつて、二冊が海を
越えて我が家に向かつてゐるところです。翻訳が出てもいい作家ではないかとは
思つてゐるのですが、読者層がどの辺りかよく解りませんね。まあ、そんなこと
私が考へることではないかも知れませんが。

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こらこら 投稿者:中嶋千裕  投稿日:07月26日(月)05時54分33秒 98AC2791.ipt.aol.com

きーさん

 風間、なんだって?(手がグー、目がマジ)

               元演劇少女 千裕

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うーん、気になる 投稿者:倉阪鬼一郎  投稿日:07月26日(月)01時27分59秒 tokyo14-41.m.nttpc.ne.jp

私は見逃しました。どなたかビデオを撮っておられませんでしょうか?
ちなみに、原田大二郎と風間杜夫に似てると言われたことがあります。石を投げられ
そうなので、五木ひろしも追加します。

中島様
了解しました。「放浪者メルモス」と「イタリアの惨劇」を完読すれば胸を張れる・・
って、石堂さんに鼻で笑われるかも(笑)。

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伴走とはいきませんが 投稿者:中島晶也  投稿日:07月25日(日)23時58分32秒 oska1806.ppp.infoweb.ne.jp

 mamimiの操作ミスで一般掲示板に投稿したものの再投稿です。両方読まれた方、
ごめんなさい。

>倉阪様

>> なるほど、これはいよいよ「イタリアの惨劇」を読まねばなりませんな。一人だと
>> 挫折しそうなので(笑)、伴走者を求めます。

 ゴシック小説は積読状態のものが多いので、盆休みに消化しようかと思って
いたところでした。そんなペースでよければお付き合いしますよ。

 ついでに、心強い味方になるかもしれないサイトを紹介しておきましょう。
「The Literary Gothic」と言いまして、ゴシック小説関連のリンクがいっぱ
い集まっているサイトです。例えば、Authorsのページからアン・ラドクリフ
のリンクに行くと、著作の抜粋(「On the Supernatural in Poetry」もあり
ますよ)やら、書誌、論文などがロハで読めてしまいます。やっぱり日本と
は層の厚みが違いますねえ。 

>> それから私信ですが、ニフティ処女を守っているので(書いてて恥ずかしくなる表
>> 現)、あのK氏は別人ということにしておいてください。

 了解しました――って公開の場に書いても……。

 The Literary Gothicはこちら↓

http://www.siue.edu/~jvoller/gothic.html

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ひゃー! ニアミス 投稿者:中嶋千裕  投稿日:07月25日(日)23時31分44秒 98CC192D.ipt.aol.com

●高瀬さま
 
 高瀬さままで、ありがとうございました。
 ビデオとっておけばよかったですね。
 演出もよかったですよ。慎みがあって。

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そうでしたか 投稿者:中嶋千裕  投稿日:07月25日(日)23時28分29秒 98CC192D.ipt.aol.com

●深川さま

 迅速レスポンス、ありがとうございます。いいかげんなこと書いてすいません。
 なにしろ、今新聞とってないもんで(笑)。
 父はとってるんですが……、だから、家のどこかに番組表があるんですけど。
 家自体があの2番目の話の幽霊屋敷みたいなんで探すのが大変。
 
 でも、ほんと、こわかったですよねええええ。
 私は血みどろものは苦手なんですが、ああいうのは好みです。
 でも、霊媒体質なんであんまり深入りしたくないなあ。
 ジャニーズはいいの、いいの。かわいいから。

 ちなみに、あの役者さんときーさんとは、体つきと、あの顎のラインと頭の形が似ていたんです。 

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SFマガジンを買いました。 投稿者:高瀬 美恵  投稿日:07月25日(日)23時17分24秒 tky061.tky.3web.ne.jp

東様
 怖い発言やめてくださいよ〜(涙)。私は東さんと違って平和主義者でみんなのアイドルなん
だよ〜。一人の敵も作りたくないんだよ〜。
 ところでSFマガジンを買いました。何年ぶりかで。ぱっと開いたのが104Pで大笑い。
に、似すぎてる、この似顔絵……。
 いや、そんな話はどうでもよいのですが、「死の影」評は皆様すでにお書きの通り、思ってい
たより穏やかでした。この掲示板が四角いジャングルと化すような辛口批評を期待してたのです
が。やっぱり身内に甘……(バシィッ……顔ぶたないでよ……)
 「軍師」って? 編集者のこと?

三枝様
 仕事のからみで言えないこと。それはもちろんありますが、本当に我慢できなくなったら言っ
ちゃうぞと覚悟を決められるのは、フリー職業のほうかも(実際にはそういうわけにはなかなか
いきませんが。まあ、そう考えることでストレスのはけ口にはなります)。フリーの場合は、仕
事先を一つ、二つ蹴っても(蹴られても)他がありますが、会社員の転職のほうが大変ですもん
ね。
>そういや昔、「君は良いよ! 組織に守られているんだから!」と、フリー
>ライターに怒鳴られたこともあったなあ。
 みっともないですねー。とっとと会社につとめればいいのに、そんなこと言う人は。フリー
に向いてないと思います。

中嶋千裕様
 それは、ジャニーズJrが出演して「新耳袋」を演じているという番組では。評判のみ聞いて
いて、一度も見たことがないのですが。原作がアレでは、怖いのも当然ですよね……。倉阪さん
に似てる役者さん、名前わかったら教えていただきたいです。

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誓約破り 投稿者:深川拓  投稿日:07月25日(日)23時10分13秒 www.tctv.ne.jp

ですが再度出没してしまいました。違う話題なのでご容赦を。

>中嶋様
 はじめまして。題名は正しくは「怖い日曜日」だと思うのですが、
あれは「新耳袋」シリーズを原作にしています。私、原作の方はこれ
から読むのですが、確かに今日の放送分は面白かったです。
(ジャニーズJr.の演技は……ですが)
 しかし、あのピザ屋ってそんなに似てるんですか……私結構本気で
怖かったですんですけどあの人自体が。

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キャラと人間 投稿者:倉阪鬼一郎  投稿日:07月25日(日)23時09分57秒 tokyo18-49.m.nttpc.ne.jp

アズレーへ
あたし某筋から聞いたんだけど、同じ話でしょ? まだあるのかしら。
それから、おかげで「あずま」と誤解する人が多くなるような気もするんですけど。
(以上、双子の妹クラニー。ちょっと邪悪なキャラかしら?)

さて、「人間を描く」と「キャラを立てる」という話をしていたことをふと思い出し
ました。「ホラーにおいて」という条件のもとに所説めいたものを述べます。
「恐怖と笑いは表裏一体」という話もちらっと出てましたけど、キャラを立てるには
カリカチュアライズする作業が不可欠ですから、どうしても笑いに傾きますね。ユー
モアとホラーのパートを分ければむろん大丈夫なのですが、恐怖パートでなまじキャ
ラを立てると墓穴を掘ります(好例が「死の影」のサイコ)。
話変わって「人間を描く」です。「自分はホラー作家じゃない」と表明している作家
がまぎれもないホラー(しかも怖い作品)を書く場合があります(「リング」「蛇鏡」
など)。これは人間を描くという作業が「はからずも」読者の不信を解体する方向に
機能しているためではないかと思います。つまり、ホラーシーンの次に作者が描きた
かったテーマや人間描写が入るため、ボクシングに擬して言うなら「パンチに強弱が
つく」わけですね。普通の小説の部分を読んでいったん回復したスーパーナチュラル
なものに対する不信を、また次のホラーシーンが蹂躪する。ゆえに「はからずも」長
篇ホラーとしての効果が上がるわけです。
これは相撲に擬して言うなら「寄り切り」「押し出し」の王道ですが、ちょっと私の
相撲ではない(笑)。そこで、
それなりに人間を描いて読者にそこそこの感情移入をさせる。その人物を、
1.あっさり殺す
2.発狂させる(廃人にする)
3.悪者に変容させる
という3つのパターンを考えてみました。相撲なら「はたき込み」「突き落とし(引き
落とし)」「肩透かし」でしょうか。この技を決めるためには、立ちあいの当たりや突
っ張りが不可欠です。私にとって普通の人間を描くというのは技を決めるための前哨戦
にすぎず、それで勝負をつけるつもりはさらさらありません。「人間を描くことに興味
がない」というのは、せんじつめればそういうことですね。「自分を投影した人物を描
く」のはまた別問題なのですが。

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乱入 投稿者:中嶋千裕  投稿日:07月25日(日)22時27分54秒 98AC2631.ipt.aol.com

すいません、みなさん。

ぜんぜん関係ないんですけど、今日お昼前に日本テレビ(讀売)でやってた「日曜日の怪談」がけっこう
面白かったんで。どなたかか見ましたか?
それとも、ここの誰かが関与されてます?
ピザ屋の幽霊がきーさんに似てました。役者もいけますね。きーさん。
えっ? まさか、きーさんのアストラル体? ゾー。

あ、今ロストロポービッチのインタビューをテレビでやってます。
スクリヤビンのピアノ曲をなんとチェロで。おお!
この録音はあるのだろうか?
探さなくては。わくわく。(こらこら、CD屋それはA級禁足地)
注)スクリヤビンとは、ロシアの作曲家で、神秘主義者です。変拍子の大家。

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お、なるほど 投稿者:柴田よしき  投稿日:07月25日(日)21時26分07秒 x51-180.kyoto.highway.ne.jp

>東さん

>>ただ、オリジナル・アンソロジーにおける「同一テーマによる競作」というスタ
>>イルが、作家たちの健全なる競争心を、通常の雑誌などよりもいっそう煽るもので
>>ある側面もまた否定できないかと思います。もしかするとそのあたりに反応するか
>>否かで「ジャンル作家」と「脱ジャンル作家」を識別可能なのかも……などとチラ
>>リと思ったりして(笑)。

 何となく、そうかも、と思いました。
 脱ジャンル、というより、わたし自身はノンジャンルととらえているんですが、
わたしのような「ひとりジャンル系」の人達はみなだいたい、他の作家さんの動向は
ほとんど気にしないというか、孤独にちまちまやるのが好きみたいです(笑)
 極論は出来ないですけど、ノンジャンル・タイプの作家さんは、あまり「熱する」という
感覚がないみたいですね。

 自分では、自分がどこにカテゴライズされているかはけっこうこだわっているつもりなんですが
(自分ではミステリ作家だと思っている)、だからと言って、カテゴリーをジャンルとしてとらえて
それに邁進するという殊勝さがないんです。すみません(笑)

 そうそう、新刊は文庫の書き下ろしですが、「ホラーで」という注文だったのに
書き上がってみたらホラーになりませんでした。うーん。
 自分でも「この小説は何なんだろう?」と首を傾げています(笑)
 でも、それなりに面白いエンタテイメントだ、とは思っているので、
出版したことに後ろめたさはありませんが(笑)

 

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言いたいことが言えるのは幸せかも 投稿者:三枝  投稿日:07月25日(日)20時03分31秒 ppp23.Tsukuba-Noc.affrc.go.jp

ども、始めまして、高瀬さん。

》東さんのはただの内輪受けのつまんないオヤジギャグなので

どこもかしこもオヤジかと思うとくらくらします。美少年は守備範囲外ですが、
どなたでも良いから(ネットハンサムでかまわない)美青年状態でいて欲し
いと願うこの頃です。

》作家・編集者・評論家などが集まっている場所ではどうしても「内輪の事情」
》に甘えてしまい、ごく普通の、一般的な価値観がわからなくなってしまう危
》険があります(自戒をこめて)。

今回の話は、「作家だから」というよりも「個人の経験の差」が出た例ですね。
もしかしたら、両者とも悪意がなく誤解が誤解を生んで、小さいすれ違いが
どんどん大きくなって行ったのではないかと思うと、悲しいです。

私は掲示板で作家さんや編集者さんの発言を読むと、「内輪の事情に甘
えている」というより、「仕事のからみがあってはっきり言えない」とか、「必
要以上に気をつかいすぎて気苦労だなあ」とか、思うことの方が多いです
よ。
そういや昔、「君は良いよ! 組織に守られているんだから!」と、フリー
ライターに怒鳴られたこともあったなあ。

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まったく 投稿者:中嶋千裕  投稿日:07月25日(日)17時06分24秒 98AC172D.ipt.aol.com

●東さん
  ぞよって「お筆先」? もう。

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ほっほっほ 投稿者:東 雅夫  投稿日:07月25日(日)16時27分51秒 cse34-56.tokyo.mbn.or.jp

クラニーへ

>だいたい東さんは大げさすぎるんですよね。

 一理ある(笑)。でもね。

>例の「ホラー界の激震」「巨大なうねり」も、枯尾花ではないにせよ、ミ
>ステリ的には意外性に欠けていました。

 ちょ、ちょっと待てよぉ。まだ、オイラ、何も具体的に表明していないぞよ!
 それとも誰かから、何か、聞いたのか!?
 それにね、ネタは単一じゃないんだよーん。ふっふっふ。

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幽霊の正体見たり 投稿者:倉阪鬼一郎  投稿日:07月25日(日)16時19分12秒 tokyo13-35.m.nttpc.ne.jp

中島様
>また、ホイートリーの評価の基準はあくまで恐怖の強弱にあって、崇高美の概念
>を基礎に魂の拡大・縮小を基準にしていたアン・ラドクリフのterrorとhorrorの
>比較論は、このころにはもう過去のものになっていたみたいです。あるいはその
>転換こそが、ホラー・ジャンルの始まりだったのかも知れませんね。

なるほど、これはいよいよ「イタリアの惨劇」を読まねばなりませんな。一人だと
挫折しそうなので(笑)、伴走者を求めます。

「SFマガジン」はまだ入手していませんが、だいたい東さんは大げさすぎるんで
すよね。例の「ホラー界の激震」「巨大なうねり」も、枯尾花ではないにせよ、ミ
ステリ的には意外性に欠けていました。

それから私信ですが、ニフティ処女を守っているので(書いてて恥ずかしくなる表
現)、あのK氏は別人ということにしておいてください。

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久し振りにterrorとhorror 投稿者:中島晶也  投稿日:07月25日(日)13時05分16秒 oska1626.ppp.infoweb.ne.jp

>倉阪様
 いえ、結論はまだ出ていないはずですよ。とりあえず、ラドクリフの時代に
は畏怖の念を含んだ恐怖がterrorで嫌悪感を含んだ恐怖がhorrorだったようで
すが、現状はどちらかというと現実的な恐怖がterrorで超自然的な恐怖がhorror
みたいで、どこでどうなったんだろう、というところで止まっていたのでは。

 調べなくてはならないことが多いので、簡単に結論は出ないと思いますが、
たまたま参考になりそうな文章を見掛けたので、報告しておきます。

 ソノラマ文庫海外シリーズにデニス・ホイートリー編のアンソロジー『A
Century of Horror』(1935年刊行)が4分冊で収録されているのはご存じで
すね。そのうちの第1巻『真夜中の黒ミサ』には編者前書きが収録されていて、
超自然と現実の恐怖の比較論のようなことが書いてあるんです。

 ホイートリー曰く、このアンソロジーに収められた作品が扱っている恐怖は、
2つのカテゴリーに分類される。例えば静まり返った夏の夜更け、書斎の窓辺
にある机で仕事に取り組んでいて、開け放った窓の方にふと視線を向けると……

 1.窓枠にコブラがすわりこみ、こちらを睨み付けている。
 2.窓枠に腕もない白い手だけがじりじりと這い上がってくる。

 前者は確かに恐ろしいが、最初の衝撃が過ぎれば理性が蘇り、コブラ出現の
理由も理論的に説明可能であるし、有効な撃退策を立てることも可能である。
しかし、後者のケースでは、どのようにしても白い手の存在を理論的に説明す
ることは不可能であり、抵抗する術があるかどうかも判らない。従って、前者
の現実的な恐怖より後者の超自然的な恐怖の方がはるかに激しいものとなるわ
けで、このアンソロジーでも超自然的な恐怖を主題にした作品が大半を占めて
いるのである、とホイートリーは書いています。

 1935年の時点でも、ホラー・ジャンルは超自然的な恐怖をメインにしつつも、
現実的な恐怖を主題にした作品も混在していたということですね。また、ホイ
ートリーの評価の基準はあくまで恐怖の強弱にあって、崇高美の概念を基礎に
魂の拡大・縮小を基準にしていたアン・ラドクリフのterrorとhorrorの比較論
は、このころにはもう過去のものになっていたみたいです。あるいはその転換
こそが、ホラー・ジャンルの始まりだったのかも知れませんね。

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乗せられやすい私 投稿者:中島晶也  投稿日:07月25日(日)12時29分13秒 oska1614.ppp.infoweb.ne.jp

>東様
 本題の前に、東さんに一言。

『SFマガジン』の『死の影』評を拝読しました。辛口批評とおっしゃるから、
どきどきしながら読んでみれば、これなら松本さんと、シェヴァイクさん、私の
方がぜんぜん厳しいではありませんか! いや、別にいいんですけどね。何か乗
せられちゃった感じがして……と言いつつ、今回も乗せられて地雷を踏む私(笑)。

 で、『SFマガジン』の「世紀末ホラーの混沌」特集ですが、同種の文献で日
本語で読めるものは他にないので、資料価値は高いし力作である、とまず明記し
ておきましょう(皆さん、必買ですよ)。だけど、どうも隔靴掻痒というか、ピ
ンとこないんです。

 尾之上氏は風間賢二氏の「モダンホラーは終わった」発言に対する反論の中で、
ホラーの出版点数の減少は見掛けだけで「ただたんに、ほかのジャンル小説、ま
たはノンジャンル小説として売られるようになったのである」と主張されていま
すが、これってホラーに勢いがあったからホラーとして売られていた他ジャンル
の小説が、元の鞘に収まっただけじゃないのかなあ。尾之上氏が例に挙げられて
いるドビンズの『死せる少女たちの家』なんて、スリラーのお手本のような小説
でしたよ。ドビンズはミステリ作家だそうだし。こういう明らかにホラーでない
小説までモダンホラーに入れてしまうのであれば、確かにモダンホラーに終わり
はないということになるでしょう。しかし、そんな議論に何の意味があるのだろ
う、と私などは思ってしまいます。

 それから、スプラッタ・パンクを継続中と見る考え方は、英米でも一般的なも
のなのか尾之上氏独自の見解なのか、どなたかご存じないですか? 私はダン・
シモンズの「あれは冗談だった」という談話に大いに納得したのですけど……。
もっとも、『死霊たちの宴』の解説を読む限りでは、尾之上氏はスプラッタ・パ
ンクとモダンホラーの間に厳密な区切りを設けていないようですので、モダンホ
ラーに終わりがないのなら、スプラッタ・パンクにも終わりがないということに
なりますが。

 これは単なる愚痴と思って欲しいのでが、作家名鑑の中にブッカー賞候補にま
でなってあちらのホラー批評でも絶賛されているらしい『The Tooth Fairy』のグ
レアム・ジョイスが入っていないのは意外だったし残念でした(そう思いません
でしたか、中野さん。え、あれはファンタジーですって?)。まあ、ある程度の
取捨選択はあって当然だし、尾之上氏と私のホラー観の違いが背景にあるんでし
ょう。

 細かいことをあれこれ言い出すと切りがないので、今回はこの辺で。

 ところで、

>>  これまたさらに! いよいよ8月3日発売が確定した『別冊宝島457 もっと
>> 知りたいホラーの愉しみ!』(結局こういうタイトルになった……)

 うーむ、まるでお勉強の本ですね。もっと教えてあげたいとは思いますが……。

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遅れたレスを 投稿者:東 雅夫  投稿日:07月25日(日)10時04分19秒 cse34-47.tokyo.mbn.or.jp

柴田様

 こちらも同感です(笑)。心はいつも戦場……な作家としての心構え、まったく
そのとおりだと思いますし、華々しい御活躍ぶりの秘密を垣間見た気もいたします。
 ただ、オリジナル・アンソロジーにおける「同一テーマによる競作」というスタ
イルが、作家たちの健全なる競争心を、通常の雑誌などよりもいっそう煽るもので
ある側面もまた否定できないかと思います。もしかするとそのあたりに反応するか
否かで「ジャンル作家」と「脱ジャンル作家」を識別可能なのかも……などとチラ
リと思ったりして(笑)。

C塚様

>編集者の苦労どころじゃないな。すごい。尊敬しますm(_._)m。

 ぜんっぜん、すごくなんかないです。好きでやってることなんだし(わざわざ言
うのも恥ずかしいことだったので、赤面の至りです)。ま、小生に倍する仕事量を
平然とこなす石堂藍という化け物というか夜叉というか悪鬼羅刹というか不動明王
というか(わーごめんなさいごめんなさい)……な人が近くにいるもので(笑)、
小生なんぞ、まだまだだと思いますね。

>ただ、なんとなくですが、私はあのへん、「泣き言」じゃなくて、「謙遜の一種」
と受け止めたのですよ(笑)。

「謙遜」ねえ……そういや「誠実」なんて言葉もどこかで出てきていたようだけど、
そもそも謝罪の文中で、直接関係のない小生の名前を持ち出すこと自体の中に、そ
うした姿勢とはウラハラなものを感じてしまうのは、気のせい?(笑)
 それはそれとして、C塚さんの編集者としてのバランス感覚は健全なものだし、
尊重されるべきだと思います(こういう作家間バトルで最も「傍迷惑」を被るのは
編集者の方々ですしねぇ……これは自戒をこめて)。

高瀬様

>東さんのはただの内輪受けのつまんないオヤジギャグ

 ほっほお、「内輪受け排除」をモットーに掲げて評論活動中の小生としては見過
ごせない発言ですね。分かりました、それでは具体名公表に踏み切りましょうか?
 あ、それ、ガチャメキラ〜(笑)。(←すいません、これこそ内輪ウケでした。
以後、自粛します)

>十二宮アンソロジー、成功させましょうね。及ばずながら、がんばります。私は
かえって意欲が湧いてきましたよ。

 おっ、たまには良いこと言うじゃん(笑)。小生も、これをご覧の作家諸氏に、
そのことを切望したいと思います。前にも書いたように、物書き同士のバトルや意
地の張り合いは、それがよりハイレベルな作品や企画に結実するという一点におい
て、奨励されるべきかと思います。津原、井上両氏とも、事ここに至っては、互い
のアンソロジーを意地でも成功させようと張り切るでしょうし、またそうあっても
らわなくては、困ります。もちろんそれが、水面下での足の引っ張り合いやさもし
い画策(いわゆるひとつの「ロビー活動」!?)になる愚行だけは断じて避けるべき
だと思いますが。

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モダンホラー大戦勃発!? 投稿者:東 雅夫  投稿日:07月25日(日)08時42分59秒 cse34-90.tokyo.mbn.or.jp

『別冊宝島』の巻頭言が思いがけず難航、うんうん言いながらやっと書き上げて、
こりゃ何回転しとるんかいな、とこわごわ掲示板を覗いてみたら……あはは、ちょ
っと脱力。ビキニライン・クリームにナンパ広告か、絶妙ですね(苦笑)。
『SFマガジン』9月号が届きました。『蘆屋家』と『死の影』に気をとられて忘
れていましたが(笑)、今月はモダンホラーのザシキワラシこと尾之上浩司氏の熱
きおたく魂が炸裂する「世紀末ホラーの混沌」大特集なのだ!
「そして、モダンホラーは終わり、ポスト・モダンホラーが模索されはじめた……
と思ったら大間違いである。近年、安易に〃ポスト・モダンホラー〃を口走る作家
や評論家が増えはじめているが、それは九○年代についての現状認識が欠けている
がゆえの誤解で、読者は安易に信じてはいけない」(特集解説より)
 いやー、怒ってますねー、喧嘩売ってますねー。その憤りが、解説・エッセイ・
作家名鑑・リストに至るまでをすべてひとりでこなすという入魂の監修ぶりに結実
しているわけで、これには率直な称賛とねぎらいの拍手を送りたいと思います。ぱ
ちぱちぱち。
 ただまぁ、専門領域(=英米モダンホラー)から一歩はずれると途端に発言が怪
しくなる(アーカム・ハウスが「現代幻想文学の指標を示す核」となる出版社だあ
!?)のと、この種の文中で敬称に「〜先生」を用いるのは不自然だし、人によって
はバカにされてると誤解しかねないのでやめたほうがよろしいのでは、とだけ苦言
を呈しておこう。
 ちなみに「渦中の人」(!?)風間賢二氏の解説を付した『ミステリマガジン』8
月号の「女流ホラーの旗手たち」特集と併読すれば、90年代ホラーの全貌が把握
できることでしょう(そういえば日本でも、90年代に実力派女流作家によるホラ
ー・ジャパネスクの潮流が形成されたわけで、そのあたりの比較論なんかも面白そ
うですな)。
 これまたさらに! いよいよ8月3日発売が確定した『別冊宝島457 もっと
知りたいホラーの愉しみ!』(結局こういうタイトルになった……)を併読すれば、
あなたはもうアメリカン・ホラー博士だ!(笑)

 ……というところで中島晶也さん、当然、一言あってしかるべきですよね!

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どきっ 投稿者:倉阪鬼一郎  投稿日:07月25日(日)01時03分02秒 tokyo13-38.m.nttpc.ne.jp

猿もねら様

>「畏怖」はやはりCosmic Horrorではないでしょうか。

おっしゃることはわかりますが、逆は必ずしも真ならず。

>「田舎の事件」むさぼり読みました。ユーモア小説というより太宰の「ロマネスク」
>を連想してしまいました。ラストは「夢の丘」でした。

ありがとうございます。
ところで、「人間失格」を四回読んだことがあるMasudaくん、どきっとしなかった?
(突っ込み覚悟)。

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ごりら 投稿者:ロボ  投稿日:07月25日(日)00時58分09秒 fukuyama-006.tiki.ne.jp

なんやねん
おいらのページもこんだけカウンターのびたらなー
うらやましいっす!
http://ww4.tiki.ne.jp/~buddy/

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失礼掲示板から失礼します 投稿者:猿もねら  投稿日:07月24日(土)22時37分45秒 proxy01dc.so-net.ne.jp

「畏怖」はやはりCosmic Horrorではないでしょうか。ちなみに畏怖と聞いて真っ先に思い浮かべ
るのはマッケン「パンの大神」です。

P.S.「田舎の事件」むさぼり読みました。ユーモア小説というより太宰の「ロマネスク」を連想し
てしまいました。ラストは「夢の丘」でした。

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恐怖と畏怖 投稿者:倉阪鬼一郎  投稿日:07月24日(土)22時12分30秒 tokyo17-07.m.nttpc.ne.jp

というわけで、久々にイデアな話をします。前振りだけした「青読」の鈴木光司
インタビューなのですが、「なるほどホラー作家じゃないな」という部分にはと
りあえず目をつぶり(笑)、「ホラーを書く人だな」と思った発言のみ取り上げ
ます。ただし、一箇所しかありません(笑)。「鈴木さんにとってホラーとは何
なのでしょう?」という問いに答えた部分です。

同じ「こわい」という感覚でも、種類は色々あると思うんです。まずスプラッタ
ー的な恐さ。血が飛び散ったり、気味悪い怪物が出てきたり。恐怖心を煽る方法
です。これはわかりやすい恐さですよね。
もう一つのこわさは「畏怖」。目に見えない力や生命、神のような存在に対する、
絶対的な畏敬や畏怖の念。僕が描きたかったのは、後者の怖さなんです。

突っ込みどころはあると思いますが、これを読んで卒然と思い出したのは、一時
期盛り上がっていたTerrorとHorrorの定義問題です。結局、語源的にはTerror
はフィジカルな恐怖を指すという結論になったと思いますが、では、鈴木氏の言
う「畏怖」(ちょっとニュアンスがポジティヴすぎますが)はどう呼べばいいの
か、私の記憶が正しければ誰もまだ答えていないような気がします(笑)。どう
なんでしょうかねえ、なんだか気になって仕方がないのですが。

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お疲れさまでした 投稿者:倉阪鬼一郎  投稿日:07月24日(土)04時15分05秒 tokyo13-23.m.nttpc.ne.jp

カラオケの方々、お疲れさまでした。
柴田様、ミーコは元気に踊っておりました。今度ご一緒しましょう。
明日からまじめに仕事するぞ。おやすみなさい。

最後にCM、新宿紀伊国屋には「田舎の事件」が早々と出ておりました。

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きちんと表明しておきますね。 投稿者:柴田よしき  投稿日:07月23日(金)21時47分50秒 x51-195.kyoto.highway.ne.jp

ネコさんのご意見はもっともだと感じましたので。
わたしは、井上さんの、ご自分のアンケートに対する釈明の部分については、
わたしの疑問はいちおう氷解したと納得しています。
これは慣れ合いでも助け合いでももたれ合いでも愛し合いでもなく、
読んだ上での結論です。
ただ、文章で食べている人間としては、活字になった部分と真意とにあれだけのギャップのある言葉の選び方そのものに
やはり、大雑把さや配慮の足らなさを感じます。ですが、その件については、今後何が起こっても井上さん自身の責任の上に
対処されるのであろう、と思いますので、それについてもこれ以上は何も言いません。
この点は、もたれ合い、と取られても仕方ないかも知れませんが、何もかも正義とスジを通して生きるつもりは元々ありません。
そして、わたしがもっとも衝撃を受けた部分については
もともとここで話しをするような問題ではありませんでしたので、
不用意に反応して書き込みをしたことでご迷惑をかけたことをお詫びいたします。

>倉阪さん 井上さんの釈明があり、多くの方が納得されたという点については(わたしも含め)
その通りだと思いますが、結論が出た、というのは少し強引ではないでしょうか。
ネコさんが指摘された「当事者意識」の側面からすれば、不満があればログを読め、的な
「後かたづけ」はそぐわないように思えるのですが。
井上さんの見解に理解を示した立場として(わたしも、東さんもですが)
今後は「ホラー作家としての問題」に昇華させた上で、疑問のある方には答えて行く必要があるでしょう。
もっとも、今のところ、具体的に本質的な部分での疑問を呈されたのは小森さんだけのようですけど。

それはそうと、今夜のカラオケはミーコも一緒なんですか?いいなぁ。

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誰が鬼女やねん。 投稿者:高瀬 美恵  投稿日:07月23日(金)21時31分38秒 tky027.tky.3web.ne.jp

東様
>みなさん「苦悩して、血だらけになっている」実感をお持ちなのでしょうかね? 
 結局、苦悩量(変な造語)の問題じゃなくて、それを人に語るか否かというだけの問題なんで
すよね。私は自分の美意識に反しますので語りません。酔っぱらってなければ(酔ってるときは
何を言い出すかわからない)。

>それはホレ、たとえば鬼女、あ、間違えた貴女も多大な迷惑を被ったあの……
 げほおおおっ、ごほごほ。悪かったワシが悪かった。前述の発言は忘れてくれろ。
 ……いや、ついノッてしまいましたが、別に迷惑なんて被ってないです。ムカついた一件はあ
りましたが、すでに水に流したことですから。

三枝様
 はじめまして。東さんのはただの内輪受けのつまんないオヤジギャグなので(こてんぱん。
どぉだ)、反応なさる必要はないです。
>(でも私、たぶんその戦争研究関係の人って知っていると思いますんで^^;;)。
>また、感情的になって大げさに言ってるんだろうなあとか、思いますけど。)
 ははは……その可能性はあるかもしれません。ただ、多少大げさであるとしても、決して
的外れなクレームではないと私は思いましたので、こちらでご紹介しました。井上さんの
「不見識」を追求しようなどという意図は毛頭ありませんが、作家・編集者・評論家などが
集まっている場所ではどうしても「内輪の事情」に甘えてしまい、ごく普通の、一般的な価
値観がわからなくなってしまう危険があります(自戒をこめて)。ネコ様のご意見なども合
わせて、真摯に耳を傾けるべきだと思います。

津原様
 十二宮アンソロジー、成功させましょうね。及ばずながら、がんばります。私はかえって意欲
が湧いてきましたよ。
 某誌の鏡リュウジ先生の占いによると、今月のやすみん(乙女座)は「勢いで別れを決めて、
後悔する可能性あり」! ま、意味深! 恋占いだけど!

 掲示板本来の趣旨からはずれた発言ばかりで失礼しました。常連の皆様。
 イデアな話題は楽しくROMさせていただきます。あ、でも東さんはまだ噴火中だー。

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ごめんなさい 投稿者:三枝  投稿日:07月23日(金)18時42分36秒 150.26.4.173

》見解には意義はないんですが
は、「見解には異議はないんですが」ですね。

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井上さんは不見識ではないんですが 投稿者:三枝  投稿日:07月23日(金)18時41分22秒 150.26.4.173

 念のため。
 倉阪さんのご意見「(井上さんは)不見識ではなかった」は納得できますし、
井上さんによる「謝罪もあった」とする見解には意義はないんですが。
 問題は、「謝罪の仕方があれで良かったのか」「謝罪の場所がここで良かった
のか」ということで。それは私には、判断がつきません。
 高瀬さんの発言にみられる通り、

》一昨日、友人から電話がかかってきました。彼女は戦争研究関連の仕事をして
》る人で、井上さんの発言を読んであきれかえったらしい。

 のような例もあることですし。そのあたり、どうなんでしょうかね。
(でも私、たぶんその戦争研究関係の人って知っていると思いますんで^^;;)。
また、感情的になって大げさに言ってるんだろうなあとか、思いますけど。)

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沈黙します 投稿者:津原泰水  投稿日:07月23日(金)17時57分31秒 pfc44.cyborg.ne.jp

 ネコさんのご感想、まったくごもっともで、僕もまさか、このような誠意なき、
サッチーミッチーレベルの人格批判の俎上に引きずり下ろされるとは、夢にも予想しませんでした。
 これ以上、誤解を招きたくないので、当面、あらゆる掲示板において沈黙します。
 エニックスでのアンソロジーの執筆者諸氏に対しては、創作意欲を削がれぬよう、
担当編集者を通じて、監修コンセプト、編集販売方針等、改めてご説明申しあげます。侘びしい。

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RE:本題? 投稿者:三枝  投稿日:07月23日(金)17時50分58秒 150.26.4.173

では倉阪さんとしては、ネコさんと高瀬さんのご意見は単なる「不満の表明」に
すぎないと?
いや、別にいいですけど。私も「井上さんは不見識ではなかった」という見解を
とっているので。

井上さんの投稿中に、津原さんに対して失礼な(もしくは捏造?)発言があった
ことは別として。

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本題? 投稿者:倉阪鬼一郎  投稿日:07月23日(金)17時42分20秒 tokyo13-22.m.nttpc.ne.jp

「霊障と放射能」のことでしたら、「井上さんの書き方に大いに問題はあったが、
不見識ではなかった」という一応の結論が出て、ご本人からの謝罪もありました。
それでもご不満な方、津原さんが日野日出志を引き合いに出された(個人的には
とてもありがたかったです)私とのやり取りをもう一度よくお読みください。

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悩みはあっても 投稿者:倉阪鬼一郎  投稿日:07月23日(金)17時27分23秒 tokyo12-02.m.nttpc.ne.jp

>でもねぇ、〈異形〉に参加している作家さんたち、みなさん「苦悩して、
>血だらけになっている」実感をお持ちなのでしょうかね? どうですか?

「血だらけ」の描写はしたような気がしますが(笑)。悩みはあっても苦悩
は大げさかな。具体的には、テーマと自分のオブセッションやイマジネーシ
ションとの擦りあわせが厄介です。それと、半ば無意識のうちに若い読者が
多いという「客層」を考慮してハードルを下げてしまう場合があります。つ
まり、話は比較的わかりやすくして、その枠内でイマジネーションを展開さ
せるというスタイルですね。でも、そうすると、濃い読者からお叱りを受け
てしまいます(笑)。また、本格ホラーの書き手と見なされているので、濃
いホラーを書かねばという気持ちはあるのですが、やはりどこかでSFとフ
ァンタジーの読者も意識しているらしく、ちょっと中途半端で終わる場合が
あります(「トロピカル」の「屍船」はホラーでしょうか、ダーク・ファン
タジーでしょうか?>イデアな常連の皆様)。
かくのごとく悩みは尽きないのですが、<異形>に書くのは基本的に楽しい
です。津原さんのアンソロジーもきっと楽しいでしょう。短篇ホラー万歳!

というわけで、ひと足早くカラオケに出かけます。ヤプーズを練習しようと
思ったのに、ロー・テンションで山崎ハコばかり聴いていた私(某氏の電話
のおかげで回復しました。ありがとうございます)。

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あらら(^^;)。 投稿者:C塚  投稿日:07月23日(金)17時16分32秒 csa2339.ppp.infoweb.ne.jp

>そそそんなに一人でやってらってゃるのですか(^^;)。

>しかも、評論もお書きになり、他の仕事もしてらっゃる。

すんごいミス・タイプ(^^;)。
「やってらっしゃる」「してらっしゃる」ですね(^^;)。
なんか幼稚園児みたいで恥ずかしい(;_;)>自分。

さーて。そろそろ出なくちゃね(笑)。ではあとでねー>関係者各位。(あ、私信ですみませんm(_._)m)

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あ……。 投稿者:C塚  投稿日:07月23日(金)17時13分28秒 csa2339.ppp.infoweb.ne.jp

> まあ、小生がそこまで厳しいことを言うのは、少なくとも自分は(作家ではなく
>評論家との兼業ですが)同じ程度の仕事はこなしてきたから(ちなみに『ホラーウ
>ェイヴ』創刊号では、DTP担当者と「菊地番」とテープおこし&校正のバイトさ
>んを除けば、企画立案から原稿依頼・取材・原稿取り・割付入稿・校正・デザイン
>&イラストの手配等々から原稿料計算と伝票切り、謹呈分の発送まで、ほぼすべて
>を小生ひとりでやってます……ああ、書いてて情けなくなってきたゾ……ああでも、
>こんなこと書くと「エラそうなこと言うんじゃないっ、無能な編集人のおかげで、
>その何倍もの仕事をひとりで黙々とこなしている某誌発行人がいることを忘れたか
>!」とアトリエOCTA方面から怒声が聞こえてきそうだな〜)、それなりの発言
>資格はあるだろうと思うからですが。

あ……(くらっ)。す、すみません。今ふっっっと気が遠くなりました(笑)。
そそそんなに一人でやってらってゃるのですか(^^;)。
それは大変です。
しかも、評論もお書きになり、他の仕事もしてらっゃる。
うーん。編集者の苦労どころじゃないな。すごい。尊敬しますm(_._)m。

> そんな程度のことで泣き言いうなよ、頑張れよ〜、好きでやってることだろー、
>とね。

なるほど。それはそうですね(笑)。
ただ、なんとなくですが、私はあのへん、「泣き言」じゃなくて、
「謙遜の一種」と受け止めたのですよ(笑)。
あくまで、私は、ですが(^^;)。

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それは…… 投稿者:三枝  投稿日:07月23日(金)17時03分03秒 150.26.4.173

》それはホレ、たとえば鬼女、あ、間違えた貴女も多大な迷惑を被ったあの……

諸般の事情で具体名は伏せますが、そういう言い方はあるオッサンにいわせれ
ば「たった一人の例で、それが一般的な状況であるかのように言っている」と
絡まれてしまうような表現では?
(あー、茶々入れだすと、すんごくおもしろい。しかし本題は、どこに行っ
たのか。)

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あっ、なるほど〜(←いいかげんなヤツ) 投稿者:東 雅夫  投稿日:07月23日(金)16時44分45秒 cse33-83.tokyo.mbn.or.jp

C塚様

>私、この部分「苦悩する人間=参加している作家全員」って読んでいたのですが

 そういう解釈の余地はありそうですね。小生、先に記した個人的経験から即断し
ちまったきらいもありますし。
 でもねぇ、〈異形〉に参加している作家さんたち、みなさん「苦悩して、血だら
けになっている」実感をお持ちなのでしょうかね? どうですか?>倉阪様、津原
様、高瀬様(一作「だけ」だけどな)

>でもね、弁護するわけじゃないけど、井上さんは編集者じゃなくて作家なわけだ
>から、
>本来の仕事ではない(小説の執筆ではない)仕事にかかわることで私たち以上に、
>非常に苦労していらっしゃるのではないかと、

 だから、そういう甘やかしは彼のためにならないと思うんですよ、事ここに及ん
では。彼は「作家」と同時に「アンソロジスト」とも自称しているわけで、これは
立派な「本来の仕事」なのでは?
 それに作家がアンソロジストを兼ねるケースは、鮎川哲也さんや筒井康隆さんを
はじめ、別に珍しくもなんともないわけだし。
 まあ、小生がそこまで厳しいことを言うのは、少なくとも自分は(作家ではなく
評論家との兼業ですが)同じ程度の仕事はこなしてきたから(ちなみに『ホラーウ
ェイヴ』創刊号では、DTP担当者と「菊地番」とテープおこし&校正のバイトさ
んを除けば、企画立案から原稿依頼・取材・原稿取り・割付入稿・校正・デザイン
&イラストの手配等々から原稿料計算と伝票切り、謹呈分の発送まで、ほぼすべて
を小生ひとりでやってます……ああ、書いてて情けなくなってきたゾ……ああでも、
こんなこと書くと「エラそうなこと言うんじゃないっ、無能な編集人のおかげで、
その何倍もの仕事をひとりで黙々とこなしている某誌発行人がいることを忘れたか
!」とアトリエOCTA方面から怒声が聞こえてきそうだな〜)、それなりの発言
資格はあるだろうと思うからですが。
 そんな程度のことで泣き言いうなよ、頑張れよ〜、好きでやってることだろー、
とね。

高瀬様

>でも東さま、「周囲のお先棒担ぎ」は意味不明ですわ。誰それ。そんな人いない
>と思います。そういう挑発をなさるからまた余計な騒動を。

 それはホレ、たとえば鬼女、あ、間違えた貴女も多大な迷惑を被ったあの……
(諸般の事情により具体名は自粛させていただきます)。

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どうも、すみません 投稿者:ちぇろ子  投稿日:07月23日(金)15時57分20秒 dl59.annie.ne.jp

ちぇろ子です。

どうも、場違いな登場の仕方をしてしまって、すみません。
ただ、私、今度の異形に載せて頂けそうなんで、なんだか気になっちゃって。
けれど、東様や他の方々の発言を読んで、ちょっと安心しました。

こちらは、ずっとROMさせて頂いています。
ホラーは、まだまだ初心者なもので、詳しいことは、今ひとつ解りません。
東様の編集なさった本を参考にしたりして、いろいろ読んでいるところです。

今度、DASACONに参加します。
もしかしたら、声をかけちゃったりするかも知れません。
その時は、宜しくお願いしますね。

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津原さんと皆川さんにお詫び 投稿者:高瀬 美恵  投稿日:07月23日(金)15時52分05秒 tky003.tky.3web.ne.jp

津原さま
 なるほど、三月のごたごた云々は、津原さんにも心当たりのないことなのですか。私、事情が
まったくわからなかったので、的外れな口をはさんでしまいました。皆川さんが唐突に「井上氏
の言うことは嘘だ」と決めつけているように思ったのですが、誤解でしたね。お二人に、深くお
詫び申し上げます。

 さて。この掲示板に書きこんでる方々は、やっぱり<異形>とか津原さんに対する思い入れが
強いので、現在のこの状態は外部から見ると「なんか、わけわからん」ということになってしま
っているようです。
 ここを見ている友人から、「津原さんが最初に提示した問題はとても深くて重いことなのに、
なぜ業界内部のなれ合いで収束してしまうのだ?」という意味合いのことを言われました。なれ
合いではないんですが、そう言われても仕方ないかもしれない。
 今さら蒸し返す気はありませんが、これは井上さんと津原さんの確執というようなレベルで語
る問題じゃないのだということは確認しときたいです。
 ネコさん(はじめまして)が感じておられる違和感、幻滅、といった感情は、私にも少しわか
るような気がします。ここ、ちょっと、内輪の庇い合いになりすぎてるかもしれない。

 あら、今度は東さんが噴火している……暑い、いや熱い掲示板ですね。
 うーん。小説を書いてる人間が「苦悩している」「血を流している」みたいな表現を使うのは、
私は好きじゃないです。訴えるほど苦しいならやめれば、と思っちゃう。
 それより腹たつのは、他人にまで苦悩の告白を強要する人。「高瀬さんだって苦しいでしょう、
血を吐くような思いをして書いた小説を軽く扱われたらどう思いますか、ねえっ」て迫ってくる
人。一度腹立って「苦しくなんかねーよ」と言い返したら、「まあ、あなたがやってるのは子供向
け小説だから」で流されました。少女小説をバカにされないためには苦悩してるって言わなきゃい
けないのかよう、ちっくしょう。
 あ、ついペラペラと余計なことを。掲示板の趣旨からはずれておりますね。失礼。

 でも東さま、「周囲のお先棒担ぎ」は意味不明ですわ。誰それ。そんな人いないと思います。そ
ういう挑発をなさるからまた余計な騒動を。

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あ、あともう一個。 投稿者:C塚  投稿日:07月23日(金)15時44分13秒 csa2318.ppp.infoweb.ne.jp

>「苦悩」しながら「血だらけ」になって本を創っているのは、井上氏ひとりではあ
>りません。本づくりの現場で、どれだけの編集者が、日夜「苦悩」し、それぞれに
>「血を流して」いると思っているのですか。

編集者の末席にいる者として、このお言葉、ほんとに涙が出るくらいありがたいです(笑)。
でもね、弁護するわけじゃないけど、井上さんは編集者じゃなくて作家なわけだから、

> だいたい〈異形〉の編集制作は、井上氏ひとりが支えているわけではないでしょ
>う? 手足となって実務に走り回る(と聞く)正副二人の担当編集氏や(というこ
>とは井上氏を入れて3人体制、ということは「SFマガジン」編集部と同じ規模で
>すな!)、印刷所と出版社と流通の三つを一社で兼ねる「廣済堂」という特異な企
>業グループの総合力(これを言うとまた絡んでくるバカがいそうだが、ま、どうで
>もいいや)によるサポートを、どのように考えているのでしょうかね。

このへんのことはもちろん、十分理解してらっしゃると思うし、
その上で、本来の仕事ではない(小説の執筆ではない)仕事にかかわることで
私たち以上に、非常に苦労していらっしゃるのではないかと、私などは「愚考」する次第です。

とはいえ,、今さら「異形」譲られても……っていうのには、
全面的に賛成です(笑)。

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岡山弁の喧嘩が 投稿者:ネコ  投稿日:07月23日(金)15時35分02秒 203.137.228.214

ださくて悪うございました。>三枝様
(生粋の岡山県人>自分)

まぁそんなことはどうでもよいとして
これはどうも個人対個人の名誉の問題になりつつあるようで
ギャラリーの感想などどうでもよくなったようですね。
作家同士のいろいろな感情に比べれば
これを読む一般読者の読むに当たっての環境や
読んだ時の感想はとるに足らないものになっているようです。
皆様が一番問題としている部分は
私が問題と思っている部分と全く違い
皆様方はそこは問題と思っていらっしゃらないようなので
(思っていらっしゃる方も若干いらっしゃるみたいですが
大部分はもうそこはどうでもよいことのようですね。)
落胆と疲労をともないまぁがんばってということで。。。

別に皆様方の論点の中心がはずれているというわけではなく
そこ以外の論点はなしと判断されているところに幻滅しました。

津原さんは結局なんのために最初に怒りをもたれたのか。
私は当事者と純粋な読者の代弁者だったと思ったのに。
全然見当違いの思いこみだったようでどうもすみません。

では。

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あの〜、東さん(^^;)。 投稿者:C塚  投稿日:07月23日(金)15時29分38秒 csa2305.ppp.infoweb.ne.jp

>《異形コレクション》は、苦悩する人間が血だらけになって創っています。
> その巻ごとの、全員が主役です。

ごめんなさい。私、この部分「苦悩する人間=参加している作家全員」って
読んでいたのですが……。
(つまり、自分が中心になって「異形組」というものを作っているというのではなく
全員が同等の重みで参加しているのだと)

誤読だったか?(^^;)>自分。

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ご意見ごもっともですが 投稿者:三枝  投稿日:07月23日(金)15時27分13秒 150.26.4.173

》「廣済堂」という特異な企業グループの総合力(これを言うとまた絡んでくるバ
》カがいそうだが

つまんないところで、つまんない絡み方をすると、論点がずれるとおもうなあ〜。

当初の話から、ずいぶん違う位置にまできてしまってますが。津原×井上の作家
バトル(個人対個人の人間関係問題にすぎない)という見解は、なしっこになっ
たんっすね。(それでもイイけど。)

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井上コメントに対して(2) 投稿者:東 雅夫  投稿日:07月23日(金)14時26分12秒 cse33-29.tokyo.mbn.or.jp

(激怒その3)「《異形コレクション》監修は、実は早々に東雅夫さんに譲るつも
りでした」……これは本当に、それこそ真意を疑います。
 まず、基本的な疑問として、これはもしかして小生に対する「敬意」か何かの表
明なのでしょうか? だとしたら、それはとんでもない「不見識」としか言いよう
がありません。〈異形コレクション〉という、そのタイトルからして「私有物」感
ありありなシリーズを譲られて、いったい小生にどうしろというのでしょう? そ
んなものを引き継ぐいわれは、全くありませんし、そんな余計なことに手を出すほ
ど、小生はヒマではありません。オリジナル・アンソロジーをやりたくなったら、
幾らでも自前でやらせていただきます(笑)。こういうのを普通、「慇懃無礼」と
か「自己中な発想」というのではないかと「愚考」します。
 さらに、この発言は〈異形〉の趣旨に賛同して参加した作家諸氏、ならびに〈異
形〉を熱愛する読者諸氏に対しても、きわめて無責任かつ失礼な発言ではないでし
ょうか? 自分が始めたことは、最後まで自分で責任をとっては如何?

(激怒その4)「《異形コレクション》は、苦悩する人間が血だらけになって創っ
ています」――この発言、小生にとっては大変なショックでした。なぜかというと、
小生が〈異形〉についての批評を書くたびに、一部の不見識な(笑)〈異形〉作家
から同じような非難が寄せられたからです。いわく「井上さんが骨身を削って作っ
ているものを貶すとは何事か!」……狭量な仲間意識ここに極まれり、といった感
じの嗤うべき反応ゆえ、ほとんど黙殺しましたが、しかし、まさか、御本人が率先
してそれをおっしゃっていたのだとは! それじゃあ周囲のお先棒担ぎが調子に乗
って騒ぐのも無理はないですね。
 もしこれが創作に関して「苦悩する人間が血だらけになって創ってい」るという
のなら、別に小生は何も申しません。しかしながら、編集サイドに身を置くものの
発言としては、これはあまりにも独善的な言いぐさです。
「苦悩」しながら「血だらけ」になって本を創っているのは、井上氏ひとりではあ
りません。本づくりの現場で、どれだけの編集者が、日夜「苦悩」し、それぞれに
「血を流して」いると思っているのですか。いや、その点、井上氏や小生は、はる
かに恵まれたポジションにいるのですよ。その奮戦ぶりが目に見える形で外にあら
われ、しかもそれが時には「評価」されたりもするのですからね。
「黒衣」として黙々とこの業界を支える編集者たちのことを思うとき、小生はとて
もじゃないが恥ずかしくて「苦悩」だの「血だらけ」だのとは口に出せません。
 だいたい〈異形〉の編集制作は、井上氏ひとりが支えているわけではないでしょ
う? 手足となって実務に走り回る(と聞く)正副二人の担当編集氏や(というこ
とは井上氏を入れて3人体制、ということは「SFマガジン」編集部と同じ規模で
すな!)、印刷所と出版社と流通の三つを一社で兼ねる「廣済堂」という特異な企
業グループの総合力(これを言うとまた絡んでくるバカがいそうだが、ま、どうで
もいいや)によるサポートを、どのように考えているのでしょうかね。
 そういう独善的なセリフに続けて「その巻ごとの、全員が主役です」などと歯の
浮くような綺麗事を言われても、そらぞらしく映るばかりです。

 以上、結論として小生が言いたいことはただ一言です。「甘ったれるな!」

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井上コメントに対して(1) 投稿者:東 雅夫  投稿日:07月23日(金)14時25分46秒 cse33-29.tokyo.mbn.or.jp

 というわけでえ(笑)この荒れ模様は長期化覚悟したほうがよさそうですし、小
生もヘンに引っ張らず、さっさと言いたいことを言っておくことにします。
 小生が井上氏のコメントに激怒したというのは下記の部分です。

> なお、私は日本のホラー業界での公人の立場などは考えておりません。
> 影響力などももっておりません。
> ホラー評論については、東雅夫さんの領域を犯そうとも思っておりませんし、
>またその度量もない。せめて、出版界の短篇の現状をなんとかしようとして、は
>じめたことなのです。(《異形コレクション》監修は、実は早々に東雅夫さんに
>譲るつもりでした。しかし、一連の書評を読んで、こちらも意地になりましたけ
>れどね)
> 《異形コレクション》は、苦悩する人間が血だらけになって創っています。
> その巻ごとの、全員が主役です。

(激怒その1)これは別に井上氏に限らず、現在ホラー・シーンで活躍している古
参の書き手たちは、好むと好まざるとにかかわらず「公人の立場」に立たされてい
るのですよ。その発言は否応なく「影響力」をもってしまうのですよ。小生が昨年
来、井上氏の〈異形〉解説や他の文庫解説文などに折にふれ苦言を呈しているのも、
それゆえです。初心な読者が、ホラーやアンソロジーについて間違った認識を抱い
てしまうのを真剣に危惧したからです。
 それでも「公人の立場を考えたくない」のならば、創作以外一切の発言をひかえ
るべきだと思いますが?

(激怒その2)「ホラー評論については、東雅夫さんの領域を犯そうとも思ってお
りませんし」って、いったい何事ですか?
 ホラー評論に縄張りなんか、存在しないでしょう? もともと評論というのは、
色々な論客が議論を戦わせるのが常態で、一評論家の独占物になんか、なりえない
と思いますが。
 まあ、それ以前の問題として、井上氏が「ホラー評論」なるものをお書きになっ
ていたとは、小生は知りませんでした(笑)。作家気質が如実に反映されたノンシ
ャランなエッセイなら、あちこちの文庫解説などで拝読していますが。

(2)につづく

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うーん、でも…… 投稿者:三枝  投稿日:07月23日(金)13時50分13秒 150.26.4.173

 津原さんが問題にしているのは、一般に出回る雑誌に書かれた「ホラー作家の一
人としての」井上さんの文章であって、かつてお友達だった井上さんとの人間関係
じゃ、ないっすよねぇ……。
 ただの人間関係なら、それこそ東さんのおっしゃるように、関係ない人間がコメ
ントすることは、とんでもなくあほらしいことだ(←これもパラフレーズか?)と
私も思いますので。

(電話で話したことをパラフレーズされて掲示板にかかれたことは、私にも何度か
あります。また逆に、実際にあった発言をなかったことにされて嘘つき呼ばわりさ
れたことも何度もあります。
 ですから、津原さんにせよ、井上さんにせよ、どちらかの主張が嘘であった場合、
猛烈に腹立たしいだろうことは、とてもよくわかるのです。
 しかし本当のところどちらが正しいのかなんて問題は、お二人のうちのどちらで
もない私には絶対にわからないことですので、最初から考えに入れられないのが実
状です。この掲示板を読んでらっしゃる多くの方が私と同様な立場ではないでしょ
うか?)

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ここらで一言 投稿者:東 雅夫  投稿日:07月23日(金)13時11分25秒 cse33-6.tokyo.mbn.or.jp

 ボードリーダーの一人として発言します。
 津原−井上間の問題は、両氏とも並々ならぬ覚悟で「公開バトル」に踏み切った
ものと忖度します(電話や話し合いで解決できる段階なら、とっくにそうなってる
だろーに!)。
 両氏と共通の知人であり、背後の複雑な事情にも通じている(らしい)皆川氏や
柴田氏が介入するのは心情的にみてもやむをえないことだと思いますが、両氏と関
係のない第三者が横合いから口出しするのは、いたずらに感情的・感傷的傾向を高
めるだけなので、できれば自粛していただきたいな、と思います。
 すでに「賽は投げられた」のですから、我々外野は静観しましょう。

 それから、昨日来、沈黙を守っている(おそらくは苦虫を噛みつぶした面もちで
……)常連の皆様に一言。
 この掲示板は「放射能・霊障」問題専用になったわけでも、作家間バトルの戦場
専用になったわけでもありません。もちろんそれはそれでホラー界の重要な問題だ
とは思うので、ここで論じられるのは一向にかまわないと思うのですが、それによ
って、いつものノリが失われるのは哀しいことです。
 あらためて言うまでもなく、この掲示板は、ホラーに関するイデアな話題を、誰
がどのようなタイミングで持ち出しても全くオッケーな場です。
 ですから、どうぞ遠慮しないで、話の流れなんかブチ切って、どんどん好き勝手
な話題を提供してください!
 深刻な話題のすぐあとに、浮き世離れしたホラー談義が割り込むのも楽しいでは
ないですか!
 ……ですよね?>櫻井様&倉阪様

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あ、三つも誤字が 投稿者:柴田よしき  投稿日:07月23日(金)13時08分48秒 x51-225.kyoto.highway.ne.jp

善し悪し→良し悪し

どんな時だった作品を→どんな時だって作品を

必ずいいものが書けるわけではない→必ずしもいいものが書けるわけではない

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ついでに云えば 投稿者:津原泰水  投稿日:07月23日(金)13時00分36秒 pfc07.cyborg.ne.jp

>>誤解をうけたくないので、あき
らかにしておかねばなりませんが、意識的に交流を断った理由は、津原泰水さんが
アンソロジストとして、異形のライヴァルになろうとされているからではありませ
ん。例の伯爵シリーズをめぐって、でもありません。また、三月頃の、私と共通の
友人を失ったことで落ち込んだ津原さんからの再三の長電話の「僕は、阪神大震災
の被災者より不幸」とか「神経症ゆえ、僕のやせ方はアウシュビッツ」などという
発言の悪趣味についていけなくなったことも要因のひとつですが、それだけではあ
りません。――あてこすりに聞こえるかもしれませんが、私自身も、かなり抑えて
いましたので――。此処で、すべての理由を明らかにする意図はありませんが、少
なからぬ方々には共感をもって理解していただいています。

 これ全体、僕が「佯狂」であったというスクープのおつもりなんでしょうが、ここまであることないこと
逃げぎわのすかしっ屁のように書いておいて、さらに「それだけではありません」って……そりゃまあ、創作は
ご自由ですけど。
 ほんと、誰なの? 三月に失った友人。

 ちなみに電話は無理です>三枝さん。だいぶ前のログ参照。パラフレーズすると、切られてしまうんです、なぜか。

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同感です(笑) 投稿者:柴田よしき  投稿日:07月23日(金)12時56分30秒 x51-213.kyoto.highway.ne.jp

>東さん

>>この「晴れ舞台」は、実はとても残酷な戦場でもあります。毎回「お題」を与え
>>られての技比べは、常連作家の力量を歴然と露呈させることにもなるからです。そ
>>うした危険をかえりみず、この戦場に参集した作家たちに、小生は心からなる敬意
>>を抱いております。

読者としてはまったく同感です。初期の頃の『異形〜』にみなぎる情熱と気迫は、まさに
作家の「競争意識」の現れであったように思います。そうした「競争意識」をとても前向きな方向で
結実さえ得るという意味では、オリジナル・アンソロジーこそが最適な形態でしょう。

作家としては、わたしにはそのテの競争意識というのが最初から希薄なのです。これはまったく性格的な問題です。
人並に「作家的嫉妬心」は持ち合わせていると思うのですが、
わたしの場合、他の作家さんを意識してものを書くということ自体、出来ません。
わたしの場合に意識の対象となるのは常に、読者のみです。読者だけを対象として考えた場合には
アンソロジーだろうと雑誌掲載短編だろうと、そこが「戦場」であることに何ら変わりはありません。
他の作家さんと競争する「から」、よりいいものを書く、というのであれば
では競争がない時には情熱が湧かないのか、という揚げ足取りも可能になってしまいますよね。
この部分を突き詰めれば、十人十色ということではなく、十一一色に、作家であれば同じ、つまり
どんな時だった作品を書くときは命がけ、常にそれは自己&読者との「戦い」ではないのか。
アンソロジーという特別な舞台の上で、他の作家さんとの競争を煽られてその気になったとしても
また、わたしのように、特にその気にはならなかったとしても、
結果的に、戦いの相手は最終的には他の作家さんなどではなくなっているはずだと思います。
それが作家の「業」のようなものではないでしょうか。
口はばったいようですが、つまり、「晴の舞台なのだ」と意気込み情熱を注いで書いた「からと言って」、
いつもと同じに黙々と自分との戦いにいそしんでいる作家の作品より必ずいいものが書けるわけではない。
そうした作家側の「動機」は、とどのつまり、作品の善し悪しを決める決定的要素ではないと
わたしは信じています。

まあわたしはミーハーなので、井上さんからお誘いがあった最初の時から
「井上さんをギャフンと言わせるようなものが出来るまで待って」と言い続けていましたから
「動機」は見事に不純ですね(笑)
だって、伯爵のファンだったんだもーん。

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僕に訊かないで 投稿者:津原泰水  投稿日:07月23日(金)12時49分44秒 pfc07.cyborg.ne.jp

>三枝さん
 個人の人格攻撃(しかも病気下の言動……の僕の認識によれば捏造)に、他の抗弁のしようがありません。
 本当は勿論、その「共通の友人」の正体を僕は知りたいのです。ほんと、誰のことなの?

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気持ちはわかるけど 投稿者:三枝  投稿日:07月23日(金)12時35分55秒 150.26.4.173

》答えられないこと訊ねて、ごめんね>伯爵

どうして、そう、個人的な喧嘩にしちゃうんですかぁ。
ホラー作家の見識の問題だったんじゃないっすかぁ?
喧嘩は電話でやれば良いじゃないっすかあ。広島弁の喧嘩は、少なくとも岡山弁
の喧嘩ほどダサクはないんだっしぃ。
(できれば直接会って、豆腐ぶつけあってもらいたいです。)

------------------------------------------------------------------------
倉阪さんへ 投稿者:小森健太朗  投稿日:07月23日(金)12時31分33秒 cs2f129.ppp.infoweb.ne.jp

>倉阪さま
 すみません。蒸し返そうという意図はなかったのですが、過剰に当事者の
側の気持ちを想像しすぎたようです。これにて引き下がります。
  
  

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お詫びとお願い 投稿者:かずめ  投稿日:07月23日(金)12時04分19秒 kitasato-fd.kitasato.or.jp

>東様
 先の発言では余計なレトリックを使ったために誤解を招いてしまったようです。重ね
重ね失礼致しました。
 「爆発物処理の対策を取っておく」という文章で想定していたのは、東様の書いてお
られた
> それに、これだけ単純明快な「舌足らず」に起因する「誤解」は、井上氏と版元
> が「舌足らずでした」と謝罪すれば、それ以上、突っ込みようもないことでしょう?
 ということでした。仮に今後この問題を取り挙げて来る人があった場合、「それに付
いては既に謝罪が出されています」という対応がされていれば、と思ったまでです。
 それにしても、先の井上氏のコメントで、私個人は納得がいったのですが、それでも
問題は収まらないのですね。確かにアンケートの回答は舌足らずでしたが、「真意」を
読んで、これは個個人が自分の体験に照らして理解した限りの恐怖や不幸の解釈だし、
どんな人間であれ限界がある事だろうと得心したのですが。そういう問題ではないので
しょうか。

 「井上雅彦」の名前が社会一般的に高名でないことは承知しております。
(失礼>井上様 でもホラー、SFがサブカルチャーだという認識はあるので)
 私が心配したのは「誰だか知らないけど井上という作家が失礼なことを書いている」
と言い出す人がいた場合のなのですが。(少し前に別の問題でそういう事があったもの
ですから) そういうきっかけから事が大きくなる危険性については、ほとんど杞憂と
思っていいのでしょうか。

>津原様、その他井上氏に返答を求めておられる皆様
 私が言うのも変なのですが、井上氏は現在「GOD」編集作業の追い込みの時期と聞
いております。この時期に返答を迫るのは無茶というものではないでしょうか。もうちょっ
と氏に余裕のできる時期まで穏やかに返答を待つことはできないものでしょうか?
 「異形コレクション」を待つ一読者としてお願い致します。
 「異形」の編集体制がほとんど井上氏一人にかかっているという現状を耳にして、
「死ぬぞ、それは」と思いました。氏がご自分で腹を括ってやっておられるお仕事なら
外野がとやかくいうことではありませんが、貪欲な読者としては「異形コレクション」
が監修者の夭折で中断するなどという事態は避けて欲しいと切に願います。
 かけないですむ負担ならかけないで済ませてさしあげたいじゃありませんか、井上氏
のためではなく、「異形コレクション」のために。

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いや 投稿者:津原泰水  投稿日:07月23日(金)11時11分39秒 pfc22.cyborg.ne.jp

 僕の質問を読み落とした、としての、無言回答もやはりアリとします。
 答えられないこと訊ねて、ごめんね>伯爵

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オリジナル・アンソロジー所感 投稿者:東 雅夫  投稿日:07月23日(金)10時41分43秒 cse33-56.tokyo.mbn.or.jp

 柴田さんのアンソロジー関連発言を読んでいて、「アンソロジー評論家」(笑)
として感じたところを書きます。
 作家くらい十人十色の激しい人種もないわけで(笑)、別に誰がどういう姿勢で
アンソロジーに関わろうが、全く自由ではあります。
 ただ、〈異形コレクション〉という試みが、ここにも何人かおいでのように熱烈
な愛読者を獲得しえた理由、その最良の部分は、柴田さんとは正反対の関わり方を
した作家たちの熱気によって生み出されたものだと、小生は感じています(これは
別に柴田さんを批判しているわけではありません)。
 要するに「アンソロジー」という「晴れ舞台/戦場」をめいっぱい意識して、
「他の作家になんか負けるものか!」と気迫のこもった得意技を繰り出す……〈異
形〉の、特に初期の何冊かにみなぎる異様な熱気は、そのあたりに起因するものだ
ろうと思います。
 この「晴れ舞台」は、実はとても残酷な戦場でもあります。毎回「お題」を与え
られての技比べは、常連作家の力量を歴然と露呈させることにもなるからです。そ
うした危険をかえりみず、この戦場に参集した作家たちに、小生は心からなる敬意
を抱いております。

 ……だ〜け〜ど〜ね〜、そんなモン譲ってもらっても、ぜんっぜん嬉しくないん
だけどなっ!(怒)←ということで、以下は近日発言予定の(笑)井上コメントへ
のレスに続きます。

------------------------------------------------------------------------
繰り返します 投稿者:津原泰水  投稿日:07月23日(金)10時30分31秒 pfc41.cyborg.ne.jp

>井上雅彦さん
 誰のことを仰っているのですか? メールでもいいからお答えください。
 返答なき場合、たんなる虚言とみなします。

------------------------------------------------------------------------
僕も疲れておりますが 投稿者:津原泰水  投稿日:07月23日(金)10時25分12秒 pfc41.cyborg.ne.jp

しかし>倉阪さん、高瀬さん、三枝さん
 三月頃に失った共通の友人というのが、いったい誰のことなのか、僕にもわからないのです。
 もしこれを読まれているのでしたら、どうか教えてください> 氷川神社近在伯爵
 知らずと失っている可能性もありますのでね。
 あなたがもし、これまでになんら嘘をつかれていないのならば。

------------------------------------------------------------------------
それもあったか 投稿者:倉阪鬼一郎  投稿日:07月23日(金)09時56分11秒 tokyo17-42.m.nttpc.ne.jp

東様
私はもうあきらめました(何を?)。
鈴木光司インタビューを読んで、やはり「小説の王道」は私には向かないなと
思いましたが(笑)、いずれまた。

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正直に申しますと 投稿者:三枝  投稿日:07月23日(金)09時52分06秒 ss.narc.affrc.go.jp

 私には皆川ゆかさんの3つの御発言は、あまりに感情的にすぎるように思えます。
 ことに、井上さんの「誠実な(すくなくともそう読める)」文章に対し、当事者でも
ないにかかわらず「嘘」と決めつけた罵倒は、いくらなんでも言い過ぎではなかろうか
と思うのです。
 実際にそういった発言があったかなかったか不明ですが(あったとしても、発言した
当人が忘れている可能性もあるでしょう。酔っていて、まともな精神状態でもなかった
のですから)、もし本当に彼の書いたように「神戸震災」「アウシュビッツ」なる言葉
が知り合いの口から発せられたとしたならば、少なくとも私なら、かなりむっとしただ
ろうことは間違いありません。しかし井上さんがそれを聞き、それをたしなめなかった
のだとしたならば、その時の発言者の状態をおもんばかってのことだったのではありま
せんかね?
 今回、井上さんがそういった言葉を例に挙げたのは「誰にでも失言はある(悪意がな
くても、また、無知でなくても)」という意味でだったのだろうと、私は考えます。

 電話で失言することと、印刷する文字で不用意なことを書くのとでは、あまりにも違
うことは、もちろんわかります。
 しかし問題は(そして津原さんの本来の目的は)、ホラー作家全体の見識を疑われた
くない、ということだったのではありませんか?
 ならば、必要なことは、どこでどう訂正謝罪を行ってもらい、どう「生じた誤解」を
解くかということだけではありませんか? それ以外の問題は、よけいごとだと思われ
ます。

 ただ、倉阪さんの仰るように井上さんには、御自分の影響力、責任を、もう少し自覚
していただけたらなあとも思います。
(私はくだんのアンケートを、「青春と読書」に記載された順番では読みませんでした。
まず井上さんの回答を先に読んだのです。そんなことを読者にさせるのはやはり、井上
さんが「異形コレクション」の監修者であるからにほかならないでしょう。お気の毒で
すが、井上さんには、やはりそれだけの責任があるのではないでしょうか。)

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おっと 投稿者:東 雅夫  投稿日:07月23日(金)09時46分46秒 cse33-82.tokyo.mbn.or.jp

 書き込み過程で、倉阪・高瀬発言が入ってしまったので誤解されるといけないの
で言い添えますが、(3)で小生が激怒しているのは、津原氏関連の部分ではあり
ません。小生の名前が(なぜか!?)引き合いに出されている部分です。

 なお、井上氏のコメントは、小生宛てのメールというよりも、直接インターネッ
トにアップできないので、代替手段としてニフティを経由したもので、当初から掲
示板での公開を目的に「執筆」されたものです。

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ありゃりゃ…… 投稿者:東 雅夫  投稿日:07月23日(金)09時40分29秒 cse33-82.tokyo.mbn.or.jp

 少なくとも井上コメントの(1)(2)に関しては、「ったく人騒がせなやっち
ゃなー、ナルちゃんにもほどがある」くらいでチャンチャン、かなと思ったのです
が、ちょっと雲行きが……。
 実はそちらが一区切りついたところで(3)に含まれる、個人的に看過できない
部分(はーい、もうどこだかお分かりですねー/激怒)について、言うべきことを
言おうかと思っていたのですがね。
 それを今ここで言い出すと、混乱に拍車をかけるだけなので、もうしばらく待つ
ことにします(というわけで、ヒガシは該当部分をのほほんと容認しているわけで
は全くありません>一部御連絡いただいたギャラリーの方)。

 で、チャラにならんのなら、と井上コメント以前へのレスを。

かずめ様

>「不見識を露呈した」だけのことではありますが、その文章は確実にある地域、
>体験を持つ人々を刺激する爆弾たりえるのです。どこでどのように爆発するか分
>からない。ならば、爆発物処理の対策を取っておくのは当然でしょう。

 重ねて、お気持ちはよく分かりますが、現実問題としてね、「問題発言」の社会
的リアクションというのは、発言者の社会的知名度に大きく左右されるのですよ。
その意味では「井上雅彦」も「異形コレクション」も、ハッキリいって高名なのは
ホラー村・SF村の内外だけで、同じ「文学市(町でも郡でもいいが)」の中だっ
て、決して名前が知れ渡っているものではない、という事実があるわけです。
 それに、これだけ単純明快な「舌足らず」に起因する「誤解」は、井上氏と版元
が「舌足らずでした」と謝罪すれば、それ以上、突っ込みようもないことでしょう?
 もしもそこから、さらなる言いがかりをつけてくる手合いがあるならば、それは
相手の側が筋が通らないのだし、筋が通らないクレームに対しては、堂々と戦えば
いいだけですよ。だいたい我々みたいな「理屈っぽい連中」(C菊地秀行/一部の
ホラー評論家を指すらしい……)は、そういうときのためにもいるわけだし(笑)。
個人的なことをいえば、『ホラーウェイヴ02』の特集ってのは、そういう非常事
態のための予行演習的意味合いもありましたしね。

倉阪様

>「青春と読書」に関しては、ほかに当掲示板的においしいところがいっぱいある
>んだけどなあ(これで90円は安い)。東さん、鈴木光司インタビューとかどう
>ですか?

(笑)(笑)(笑)
 いやぁ、ホント、エンターテインメントしてますな(しょーもない意味だけど)。
ただ、これこそ「語るに落ちる」ものだという気も。よろしければ、率直なところ
を、どうぞー!

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頭を抱えております 投稿者:倉阪鬼一郎  投稿日:07月23日(金)09時29分38秒 tokyo18-05.m.nttpc.ne.jp

一応ボードリーダーの一人なので発言します。
井上さんの弁明により「霊障と放射能」発言が少なくとも「不見識」ではなかったこと
が判明しました。むろん、それでも納得しない方はおられましょうし、「落差」を問題
とすることもできましょう。しかしながら、この件に関しては井上さんは謝罪しており
ます。ですから、小森さんのように当事者じゃない方が蒸し返しても、井上さんは直接
レスをつけられないのですから、個人的にはいかがなものかと思うのですが。
問題は、井上さんの津原さんに関する発言で、これは不見識のそしりを免れないと思い
ます。不特定多数の人間が目にする掲示板において、公にされることを想定していない
電話での発言(個人の名誉に関わるもの)を記す(東さんを介したメールというかたち
ですが)ことは、流行語(?)を用いれば「ばってん」です。
ただ、津原さんご自身、および皆川さんの書き込みにより、津原さんの名誉は保証され
たのではないかと個人的には考えます。さらに発展して泥仕合めいた様相を呈しないこ
とを望みます。疲れました。

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青春と読書の値段 投稿者:高瀬 美恵  投稿日:07月23日(金)09時20分10秒 tky002.tky.3web.ne.jp

 すごい量ですね。書きこみ。ああもうブスアンソロジーの話があんなに遠くに霞んでいる。
 昨日、「青春と読書」入手してきました。井上さんの発言が話題になってますが、他の方の
回答も面白いです。個人的には綾辻行人さんの(4)が一番怖かった。恩田陸さんの答えが謎
なのですが、「ブラザー・サン シスター・ムーン」ってどこか怖かったっけ……?

ちぇろ子様
 はじめまして。青春と読書、90円でした? 私、ただでもらってきちゃったんですが……
新宿の紀伊國屋で。本屋さんによって違うのでしょうか。
 ちなみに紀伊國屋では、2階のサービスカウンター(お会計するところじゃなくて、本の検索
とかしてくれるところ)で言うと、奥から出してきてくれました。

皆川ゆか様
 ご無沙汰してます。
 皆川さんが津原さんのことをとっても心配してらっしゃるのはわかるのですが、井上さんの
発言を「嘘」と決めつけるのはいかがなものかと。3月の人物云々は、当事者にしかわからな
いことだし。
 問題がずれて、人格攻撃の泥仕合になっちゃうのはいやだなと思います。

 一昨日、友人から電話がかかってきました。彼女は戦争研究関連の仕事をしてる人で、井上
さんの発言を読んであきれかえったらしい。幻想的掲示板とは無関係に、怒りをあらわにして
いました。
 井上発言はすでに一般読者に波紋を広げてます。対津原問題じゃないのです。あんまり大ご
とにならないといいけど。

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真意を読んでも 投稿者:小森健太朗  投稿日:07月23日(金)08時11分47秒 cs2f137.ppp.infoweb.ne.jp

井上さんの「真意」を読みましたが、これはかえってまずい、事態を悪化させかねないも
のではないかと思いました。「霊障」という言葉に重い意味がこめられていることはわか
りました。しかし、それでも、あのアンケート文の回答文は、放射能の被害者や関係者が読
めば「被爆の苦しみを霊のたたりと一緒にするのか」という怒りを買われてもおかしくない
だろうと思います。
そのような怒りを、井上氏は「誤読」であり「誤解」だとおっしゃるのでしょうか。私に
はあの回答文を正しく理解した上での怒りであると思えます。
もし当事者から抗議を受けたとしたら、下の「真意」文で説明をすると、かえって事態を
悪化させ、こじらせかねないと懸念いたします。

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複雑な気持ち 投稿者:ネコ  投稿日:07月23日(金)07時36分45秒 kurashikict1-141.tiki.ne.jp

ここは公に公開されている掲示板ですから
私のような一読者も読むわけでして。。。

井上氏のメールを読ませていただきありがとうございます。
しかし、一読者がここまで背景を知ってしまってよろしいのでしょうか。
ここにアップされることをご承知の上で書かれた文だと存じますので
その真意がいまひとつつかめないでいます。

また、そういうお気持ちでかかれたあのアンケートのコメントということなら
なおさらもっときちんと誤解の内容たっぷりと書けるような記事で
なおかつ一般の読者向けでない場所に書かれるべきであったのでは
(ぜひ書かねばいけないと思われるなら)ないかと思います。

異形アンソロジーの監修者であるという
多くの作家の皆様方を束ねられていらっしゃる立場として
(表現が正しくないと言われるかもしれませんが)
それ以上に一作家として
影響力がないから書くというのはあまりにも軽率なご意見では
ないでしょうか。

作家だって人間ですから
自分の偏った気持ちを吐露したっていいじゃないかと
思われることもございましょうが
文章を書いてそれを公開し、
読者に大なり小なり影響力を与える職業を選ばれた以上
どんな考えを持っていらっしゃろうともどんな背景を持っていらっしゃろうとも
TPOを心得て、返ってくる反響を常に意識して
書いていっていただきたいと思います。

なんか書き足りない気持ちですが。。。

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小説家はロビイストではない(その3) 投稿者:皆川ゆか  投稿日:07月23日(金)04時29分38秒 mtud5DS77.chb.mesh.ad.jp

(思いのほか長文となってしまったために、3つに分けてあります)

 では、なぜ、そのような嘘を記すのか。
 様々な詮索ができます。その多くは個人の問題というだけではなく、業界におい
ても、読者の側においても不快なものです。

>津原泰水さんがアンソロジストとして、異形のライヴァルになろうとされているからではありません。

 津原泰水さんがアンソロジストとして、異形のライヴァルに「なるかもしれない」
からではありません──
 文脈からいってそのように記すのが妥当なように感じるのですが。
 少なからぬ方々が共感を以て理解する一方で、私は、ここに井上氏の表明した意
図とはまったく異なる旋律を耳にしてしまいます。
 そのような印象を与えることは、非常に格好の悪いことだと思います。
 この掲示板を読んでいる人は作家だけではありません。そのことを踏まえて、ア
ンケートへの弁明はなされたものと思います。けれど、津原氏に言及したくだりを
読むと、どうも違うのではないかと勘繰ってしまいます。
 読者にそのようなことを伝えるべきですか? 作家としての問題だけで充分でし
ょう。井上氏個人が津原泰水の悪趣味に辟易しようがすまいが、関係ない。
 もちろん、その言葉は私自身にも跳ね返ってくる言葉です。ただ、どうにも井上
氏が作家としての発言の中でこのような言辞を発するのが、作家の姿勢として許容
し難い。井上氏の発言は私には「ロビー活動」にしか読み得ない。
 ロビー活動で10年生き残った作家はいません。
 読者の誰もが求めていることは、小説家井上雅彦がなにをするかであって、小説
家井上雅彦がなにをさせるか、ではありません。
 真摯に小説家としての執筆活動、小説家としての見識に基づいた活動に打ち込ま
れることを期待しています。

http://www2s.biglobe.ne.jp/~minakawa/

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小説家はロビイストではない(その2) 投稿者:皆川ゆか  投稿日:07月23日(金)04時27分55秒 mtud5DS77.chb.mesh.ad.jp

 恰好悪いついでに補足しておきましょう。
 私は、井上氏と津原氏の個人的な蟠りには、ワイドショー的、噂の真相的興味以
外の部分で興味はありません。だから、悪趣味についていけなくなった旨の発言は
できれば、差し控えてほしかった。それは、あなたがた2人の間の問題です。作家
井上雅彦と作家津原泰水の問題ではないのです。
 よもや、津原氏が悪趣味な発言を繰り返す人間だから、インターネットで掲示板
を閲覧するすべての人間までその事実を認識して接するべきだと主張されているの
でしょうか?
 井上氏と同じところへ降りていくような形になりそうで、どうかと思うのですが、
作家井上雅彦としての発言であるようなので、個人的な友人間の問題ではないと判
断して筆を取ります。
 友人というほど、井上氏を知っているわけではない。
 会った回数も十回に満たない。主に共通の友人だった人を介して顔を会わせまし
た。私もその人同様、「伯爵」と呼ばせていただきました。
 津原泰水なら、津原やすみであった時分から知っています。けれど、彼の交友関
係すべてを知っているわけではない。
 だから、お二人の共通の友人をすべて知っているわけでは、当然の如く、ない。
 にもかかわらず、私は訝しむ。
 3月にそのような話があったのか、と。
 痩せ細り、酔っ払い、数日前と同じ内容を繰り返し、日付さえもおぼつかず、テ
ンションが激しく上下し、電話の間じゅう怒声と鳴咽が行き来する……そういえば、
津原氏とそんな電話を何度も交わしたことがあります。
 私は、井上氏のいうような悪趣味な発言はきいていない。
 確かに、あのときの津原氏の状態なら、ひょっとしたらそんな言辞を口にするか
もしれない。
 落ち込んでいたのではない。
 神経症だったのですから。
 けれど、「世の中にはあなたより不幸な人間がいるんだから」というのは禁句だ
ときいたことがある。悪趣味だと思ったならば、立ち直ったあとで、「あなたの発
言は悪趣味であった」と指摘して反省を求めるべきだと私は考えます。禁句である
ことを知らなかった、それほどひどい状態とは思わなかったなら、正直に悪趣味で、
不快である旨、諭すべきでしょう。本当に、悪趣味だと思うのならば。
 私は、津原氏が神経症になった顛末を知っています。
 昨年の秋からのことです。津原氏が『青春と読書』に寄せたエッセイ「貴石と豆
腐」に本人が記しておられます。捏造などではない。私は日記を付ける習慣こそ持
たないものの、カレンダーに仕事の進捗と日常の特異な出来事は記録しています。
最初に電話のあった日を、正確に日付まで指摘できます。私が「津原泰水一派」(
なんと侘しい表現だろう)であるから過去を捏造している、という見方もできるか
もしれないけれど。
 3月になくし、井上氏と津原氏を落ち込ませた共通の友人とは誰だろう。その人
こそ、秋から続く神経症が3月に悪化する原因をつくったことになる。
 私はお二人のすべてを知っているわけではない。
 けれど、そんな人はいないのではないか、と推測せざるを得ない。
 嘘をつくならうまくついてほしい。
 つかなくてすむ嘘ならつかないほうがずっといい。
 穴だらけの嘘をつくというのは、こちらの知性をなめているということです。
 井上氏が私を含め、周囲の人間をそのように思っているとしたら非常に残念です。

http://www2s.biglobe.ne.jp/~minakawa/

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小説家はロビイストではない(その1) 投稿者:皆川ゆか  投稿日:07月23日(金)04時25分53秒 mtud5DS77.chb.mesh.ad.jp

 幻想的掲示板に書き込むのは初めてです。
 皆川ゆかという小説家です。
 井上氏はおそらく、ここを読んでいるであろうという前提のもとに書きます。

 当該アンケートを通して読み、正直、憐れみさえ感じています。
 ポーズをつけて奇を衒った回答を模索されたのでしょう。穿った見方をするなら
──『はだしのゲン』や『霊障』と『放射能』などという答えは、普通なら出てこ
ない。目立つこと請け合いでしょう。
 「霊障と放射能」。
 祟り神や邪眼のようなもので、因果応報の概念とは無縁である。
 なるほど。なるほど。
 思うのは自由です。創作の源泉にするのも自由です。創作物に罪はない。
 けれど、作家の言葉としてあまりにも不用意なものといわざるを得ません。
 ここでの弁明で事足れりと思うべきではないでしょう。今後、事あるごと、あの
文章を目にした人、その噂を耳にした人に、井上氏は同じ弁明を繰り返さねばなり
ません。
 職業作家としてのキャリアをすでに長くお持ちなわけですから、当然、そのリス
クはご承知のことと思います。
 頑張ってください。
 ただ、あの弁明は『ある時期の日本人にとって、「霊障」と「放射能」の具体的
イメージは重なっている』のではなく、「ある時期の井上雅彦にとって、「霊障」
と「放射能」の具体的イメージは重なっている」という主旨にしか読み取れません。
周囲へ述べられる際はその点を補足なり、理論武装されたほうが宜しいでしょう。
 いやいや、あれは奇を衒ったわけではない──そのような反論もあるでしょう。
 しかし、4番めの回答が奇を衒っていると読み取らせるのです。まさか、本当に
気絶したわけでもないでしょう。アンケートにオチをつけるなら、1の回答もその
流れの中で解してしまうのも、無理からぬ方向付けです。
 他人と違う見識を示されたかったのでしょうが、奇を衒っていると判じた時点で、
あるいは、そのような誤読をされた時点で、ぽん、とアンケートのそこの部分だけ
一段下に窪んでしまいます。
 恰好悪い。

                          (長文なので続きます)

http://www2s.biglobe.ne.jp/~minakawa/

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ごめんね 投稿者:津原泰水  投稿日:07月23日(金)03時31分36秒 pfc18.cyborg.ne.jp

>柴田さん
 せっかく……ごめんなさい、俺も涙が出てしょうがない。でも彼は、この文章すら、自分の都合のいいように
読み換えて、他人に伝えてしまうんだろう。
 ちょっと、もう、なにも云いようがない。
 誰が悪いんだ? 誰が彼をそそのかして、利用しようとしてるんだ? 俺はそれが知りたい。

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わだかまり 投稿者:津原泰水  投稿日:07月23日(金)03時19分33秒 pfc18.cyborg.ne.jp

 僕はまったく存じません>倉阪さん
 一方的に切られた電話、他、得体の知れない風聞は多数存じておりますが、それらに、具体的には言及いたしません。
 なお、もしも井上氏が井上氏でなかったとしても、広島市に生まれ育った僕は、同様の反応を示したことで
ありましょう。間違いありません。ゆえに僕はこれまで、上記のことには決して触れませんでした。広島市民
(僕は、元ですが)の誇りにかけて。
 あとは、過去ログをご覧のうえ、皆さんがご判断になってください。僕が、ありもせぬ個人的怨恨に基づいて
発言してきたか、それとも当事者を、「きっと筆の滑り。謝罪のみ求めたい」として弁護してきたかを。
 ともかく、残念でなりません。

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いえいえ 投稿者:柴田よしき  投稿日:07月23日(金)02時28分55秒 x51-187.kyoto.highway.ne.jp

>西崎さん そんなにご丁寧に言っていただくと恐縮します。どうも、「掲示板」という媒体はわたしにとって
とてもお気楽に書き込んでしまう場所、という認識だったもので(わたしのとこがそうなものですから)、
言葉を吟味せずにかき散らしてしまい、ご不快な思いをされたことと思います。ごめんなさい。
しかし実のところ、作家としての立場と読者としての立場、というのは、自分でも時々分けきれずにジレンマに陥ります。
難しいものです。

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井上さんは読めてるのかな? 投稿者:柴田よしき  投稿日:07月23日(金)02時18分44秒 x51-158.kyoto.highway.ne.jp

>井上さん どうにも理解出来なかった文章だったんですが、とりあえずお気持ちはわかって安堵しました。
でもね、やっぱり、活字になったものとの落差が激し過ぎるのは事実だと思う。
活字になったものは本屋さんで売られてどんどんひとり歩きします。ここでの「釈明」がいちいちそれについて回るわけじゃない。
可能であるなら、もう少しマスな場所での釈明が必要なような気はします。

それと、メールにしようかどうしようか迷ったんですが。
個人的な事情については、ここの人達は知っていても知らない振りを通していたと思います。
なぜなら、津原さんが触れない以上、問題をあのアンケートだけに絞った方がいいと考えたからです。
(少なくともわたしはそうです)
今更遅いですが、かなり残念な気持ちです。
お二人の間にどんなことがあったとしてもなかったとしても、アンケートの回答が極めて誤解され易いものであり
津原さんでなくても感情を害する可能性は高かっただろうと思います。
それをこの場に持ち出した動機については、
お二人の間のこれまでのいきさつが影響している可能性はある(かも知れない)と思いますが、
それにしても、問題を分けていただきたかった、と、痛切に思います。
ああ、心臓が痛い。
涙出て来るよ、まったくもう。

(井上さんが直接読まれてはいない、とは思いますが、どなたかがログを送られているようなので
あえてここに書きます。こんなとこで書きたい話ではなかったのですが、
もう堪忍して、というわたしの悲鳴だと受け取って下さい>二人とも)

>管理者様 個人的な感情論で掲示板を汚してしまい、本当にすみませんでした。

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うーん 投稿者:倉阪鬼一郎  投稿日:07月23日(金)02時02分26秒 tokyo13-09.m.nttpc.ne.jp

津原様
貴兄と井上さんのあいだにわだかまりがあることはわかります(ちょっと悲しいですが、
致し方ないでしょう)。
ただ、井上さんの「霊障と放射能」についての釈明は、私の目には真摯なものに映ります。
掲示板にこれだけの書き込みがあったのは、せんじつめればこの一点に関わっています。
なんらかのレスがあってしかるべきではなかろうかと愚考します。

話変わって「死の影」について。本日いろいろ検索してみたところ、「笑ってしまう」と
いう濃い方の感想がありました。やはり長篇でいろんな要素を盛りこむのは方法論的に失
敗なのかも。うーん、「青春と読書」の大森さんによると本格ホラーの主軸の一人らしい
からプレッシャーかかるんだけど、まだ試行錯誤があるかもしれない。難しいなあ。

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ああああ(^^;)。 投稿者:C塚  投稿日:07月23日(金)01時30分57秒 wall.shueisha.co.jp

>「霊障」と「放射能」の具体的イメージは重なっているのではないか、などと愚行するのですが、
> いかがでしょう。

打ち間違いです。「愚行」→「愚考」ですね(^^;)。
訂正してお詫びいたしますm(_._)m。

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ドンファンの筋肉痛のわけ知らず 投稿者:西崎  投稿日:07月23日(金)01時10分32秒 dp0-46.tokyo2.linkclub.or.jp

こんにちは、みなさん

今松泰さん
 はじめまして、身に過ぎるようなお褒めの言葉痛み入ります。丁寧な文章で
すね。御人柄が偲ばれます。『英国短篇小説の愉しみ』のみならず『怪奇小説
の世紀』まで買っていただいたのですね。楽しく読んでいただければ好いので
すが。
 ウルフの件ですが、申しわけありません。BOOK OF THE NEW SUN シリー
ズのジーン・ウルフではありません。ヴァージニア・ウルフのほうです。秋に
短篇集を出すことになっておるのです。ジーン・ウルフは翻訳でしか読んでお
りませんが、確かに難しそうな文章を書く作家のようですね。現在のSFやファ
ンタジーの出版状況を見ると、ジーン・ウルフの本は少し難しいでしょうか。
私はマーク・ヘルプリンも好きで、いつか短篇集を訳したいと思っているので
すが、やはり難しいようです。これからもよろしくお願いいたします。

柴田さん
 これはこれはすみません。帰りが遅かったので、二度もお手を煩わせてし
まいましたね。作家という立場での御発言ということで、おっしゃることは
もちろん判ります。かえって含むところのあるような発言をしたこちらのほ
うが恐縮してしまいます。どうか御放念ください。これを機会に今後ともよ
ろしくお願いいたします。

                            西崎 拝

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唖然 投稿者:津原泰水  投稿日:07月23日(金)01時03分57秒 pfc38.cyborg.ne.jp

 ……感性の批判。開いた口が塞がりません。
 直接対話に触れられた箇所については、見事なパラフレーズ、とだけ。他には、なにも云いたくありません。
 ただし、病気が悪かった時期、多くの方々にご迷惑をおかけした事実は事実。心から謝罪申しあげます。

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疑問氷解 投稿者:倉阪鬼一郎  投稿日:07月23日(金)00時15分07秒 tokyo17-14.m.nttpc.ne.jp

「霊障」がどうにも像を結ばず首をかしげていたのですが、疑問が氷解しま
した。私も言葉が足りない場合があるので自戒したいなと思います(それに
しても落差が激しかったなあ)。
一つだけ引っかかったのは、

>なお、私は日本のホラー業界での公人の立場などは考えておりません。
>影響力などももっておりません。

というくだりで、ご本人はそのつもりでも、好むと好まざるとにかかわらず影響力は
いやおうなく付与されます。
そのあたりは自覚されたほうがよろしいかと自戒を込めて思います(ここにレスを書
いても仕方がないのですが)。

で、明るい(?)話題。
明日カラオケの方、よろしくねー。ミーコも連れてくよー(落差ありすぎ)。

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いえいえ 投稿者:東 雅夫  投稿日:07月22日(木)23時53分55秒 cse34-6.tokyo.mbn.or.jp

C塚様
 絶妙のタイミングかと思いますよ(笑)。
 確かに「入手できない」という声も多いようですし。
 お世話さまでした。

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回答アップしてる間に 投稿者:C塚  投稿日:07月22日(木)22時54分03秒 wall.shueisha.co.jp

東さんからの書き込みがありました。なんかオマヌケだったか(^^;)>自分。

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当該のアンケートです。 投稿者:C塚  投稿日:07月22日(木)22時52分24秒 wall.shueisha.co.jp

『青春と読書』8月号を入手できない……というお声がありましたので、
当該の井上さんの回答をここにアップさせていただきます。
あくまで、議論はフェアネスを重んじてなされるべき、という気がしますので。
以下、質問項目と井上さんの回答です。(改行位置は変更しています)

質問項目
1 これまでに読んだ一番怖い本
2 これまでに観た一番怖い映画
3 あなたにとって一番怖いもの(存在)
4 これまでで一番怖かった体験

井上雅彦
1「最も好きな恐怖本」とか、「最も好きな怪奇本」という質問ではなく、
「最も怖い本」という意味でお答えします。
 最も怖かったのは、『はだしのゲン』でした。魘されました。
 反戦漫画とは思いながらも、これを少年マンガ誌で読んだ時には、放射能の恐怖が、
たとえば、霊にたたられる恐怖感に近いものとして感じました。ある時期の日本人にとって、
「霊障」と「放射能」の具体的イメージは重なっているのではないか、などと愚行するのですが、
いかがでしょう。
(ゴジラとなると、また恐怖を味わう余裕もでてきますが)

2(個々の作品と関係なく)お岩様の映画です。
 好きな恐怖映画とか、好きな怪奇映画という質問ではなく、最も怖い映画という質問なので。
 観た当時は「最も怖い映画」だったのに、今では「好きな恐怖映画」になった作品には、
AIPの『悪霊の棲む館』などがあげられます。
(これはラブクラフト『異次元の色彩』の映画化です)

3これも、一番好きな怖いもの、という質問なら、たくさん答えたいのですが……。
 子供の頃、怖かったのは、なぜかニホンカモシカの写真だったり。
 遥か遠くの街まで見通せる視野だったり。

4あまりに怖すぎて,ふだんは忘れているのですけれど、思い出すと執筆の途中でも
意識を失うほど怖
(編集部注・意識を失われたのか、以下は空白となっている)

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井上氏の真意(3) 投稿者:東 雅夫  投稿日:07月22日(木)22時30分53秒 cse33-76.tokyo.mbn.or.jp

 あのアンケート解答当時、自分が「恐怖」を題材としているのは、なぜだろうと
自問している時期でした。
 ことさら日本的なものから脱出して、本来、自分がかかわりようもない海外映画
のモンスターを題材としているのも、私じしん、「恐怖」から目を背けようとして
いる作家だからだろう、と考えてもいるのです。私の作品内では、善意の人間が受
ける理不尽な被害というのも少ないと思います。私の作品内では、それこそ加害者
側が異界から報復されるものが多いです。私の作品が怖くないのはそのせいですが、
それは、自分が被ってきた《霊障》(および、それに関する周囲の反応)とは、違
うものを創作したかったからです。
 私は「ホラーの道楽者」を標榜しています。しかし、そこで使うホラーの概念は、
自分自身を癒す怪奇なものたちです。恐怖や怒りを誘発させる「被爆」や「癌」と
いった恐怖を、道楽にしてしまう感性はもちあわせておりません。(メタファーと
してのゴジラが許容範囲です)
 そこで、自分を癒す怪奇と、自分を崩壊させうる恐怖を切り離して考えるため、
解答したのが、あのアンケートです。

 なお、私は日本のホラー業界での公人の立場などは考えておりません。
 影響力などももっておりません。
 ホラー評論については、東雅夫さんの領域を犯そうとも思っておりませんし、ま
たその度量もない。せめて、出版界の短篇の現状をなんとかしようとして、はじめ
たことなのです。(《異形コレクション》監修は、実は早々に東雅夫さんに譲るつ
もりでした。しかし、一連の書評を読んで、こちらも意地になりましたけれどね)
 《異形コレクション》は、苦悩する人間が血だらけになって創っています。
 その巻ごとの、全員が主役です。
 参加作家を〈異形組〉と呼ぼうどとは考えてもおりませんし、殖えてきた別アン
ソロジー企画に作家さんが参加されるのも、そのため、スケジュールが過密し《異
形コレクション》に書けなくなることも、むしろ日本の短篇状況からみて、喜ばし
いことと考えています。
(現在、私個人のほうからもさまざまな理由から距離を置こうと判断するに至って
久しい津原泰水さんについてですが、津原さん御自身がプロデュースされようとい
うアンソロジーについても、私は応援しています。誤解をうけたくないので、あき
らかにしておかねばなりませんが、意識的に交流を断った理由は、津原泰水さんが
アンソロジストとして、異形のライヴァルになろうとされているからではありませ
ん。例の伯爵シリーズをめぐって、でもありません。また、三月頃の、私と共通の
友人を失ったことで落ち込んだ津原さんからの再三の長電話の「僕は、阪神大震災
の被災者より不幸」とか「神経症ゆえ、僕のやせ方はアウシュビッツ」などという
発言の悪趣味についていけなくなったことも要因のひとつですが、それだけではあ
りません。――あてこすりに聞こえるかもしれませんが、私自身も、かなり抑えて
いましたので――。此処で、すべての理由を明らかにする意図はありませんが、少
なからぬ方々には共感をもって理解していただいています。また、そうした方々の
うちの何人かが、津原さんのアンソロジーに参加いただくことにも、私はなんの異
論も持っておりません)
 しかし。
 私自身の感性に批判されるのは一向にかまいませんが、今後、《異形コレクショ
ン》に書くから、その作家は自分の敵だ、などという感情はもっていただきたくあ
りません。

 《異形コレクション》の十巻目、『時間怪談』という巻に、山下定という作家が
「石女の母」という作品を書かれています。ご母堂様が長崎の原爆を因として被っ
た災厄をモチーフにして書かれた作品です。
 原爆を見た、というだけで差別されてしまったお母様の悲劇と、彼女に捧げた作
者の愛情が全編に溢れている作品です。
 周囲の無知から、根拠のないスーパーナチュラルの発想と原爆がリンクして受け
取られることによる二重の悲劇に、私じしん怒りを共有いたしました。
 私のアンケート回答が、この作品に迫害者として登場する無知な作中人物たちに、
私が感じたのと同じ怒りを、誘発してしまったとしたら、その意味でも、まったく
言葉が足りないことでした。
 この怒りは、私じしんの怒りでもあります。
 心よりお詫びいたします。
 重ね重ね、私の意図とは、まったく別なものであることを、ここに明記いたします。

(以上)

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井上氏の真意(2) 投稿者:東 雅夫  投稿日:07月22日(木)22時28分00秒 cse33-76.tokyo.mbn.or.jp

 さらに、私が書いた《霊障》の意味です。
 ここに「因果応報」の意味はまったくありません。
 これについては、書いておかなければならないと思います。
 何も悪いことをしていないのに不幸が続出する。
 私自身そんな家に育ちました。父は、二十六歳で癌死する。母親は、ストーカー
(その時には、そうした呼び方はありませんでした。ひとりは正気の確信犯。ひと
りは神経症者。なんども警察に逃げました)にはつきまとわれる。苛めにはあう。
不幸が度重なると、私自身、子供の頃には、「呪われた」ものとして、感じてしま
います。それは、なにかの「障り」だと。不幸は、オカルト的な考え方を呼びやす
いものですが、それに輪をかけて――《霊障》だと断じられました。
 霊感商法とは無縁の、善意の田舎の霊媒師でした。
 父の故郷、新潟・村上の風習です。
 家に、憑いているものがいる。そのせいだというのです。
 こちらに落ち度がなくても、憑かれるものだというのです。
 私自身、今でも幼児的な人間かもしれません。しかし――当時の下町にも、東京
のなかにも、それを受け入れてしまう下地はあったのです。
 私自身、肺に幾つもの穴が開きました。
 死に至る寸前でした。
 交通量の多い春日通り下の窪地ですから、医学的に考えてもさほど環境のいいと
ころとはいえないでしょう。
 田舎からは、再三、《霊障》の地から立ち退くように言われました。さらに、こ
の地から出ていかない母に全責任がおしかかりました。籍を抜いていない父方の田
舎から、なんの援助もなく、圧力だけが続くわけです。
 結局――私は《霊障》を受け入れてしまいました。つまり、自分のなかでスーパ
ー・ナチュラルの存在を認めてしまったのです。屈服したのです。
 私にとって、けっして《霊障》は、他人事ではありません。
 不幸自慢をするつもりはけっしてありませんが、私にとって、家族をことごとく
不幸にしていったものが、あの時、故郷が、東京のあの地域が、受け入れていた
《霊障》なのです。かれらのなかで、苦境にあがいていた家族にとって、また、周
囲の環境が、具体的イメージとしてもっていたのは、形の無い悪魔――避けようの
ない悪魔――放射能だったと思います。なにもしていないのに、そこに住んでいた
だけなのに、襲われ、虐げられてしまったその恐怖なのです。もうすこし詳しく言
えば、霊障――癌――放射能の構図が、著しく焼きついていたのです。暗い診療所
の片隅で。逃げても逃げても、自分の細胞を狙ってくる怖さに、私はどれほど天を
呪ったことか。伯爵などと気取ったハンドルを名乗っていても、極貧をたっぷりと
味わってきました。
 私がいいたかったのは、《霊障》なる現象を具体的に納得させてしまうメタファ
ーが、《放射能》だったということです。私のみならず、周囲の人間を納得させて
もしまったことを、問題視したかったのです。
 これは、あくまでも、私の特殊事情でした。
 それを、「ある時期の日本人」と表現したことが、多くの方々の心を傷つけるも
のだったとしたら、心からお詫び申し上げます。

 なお、以上の私の特殊事情は、『文藝百物語』収録時に、東さんを中心に集まっ
た幾人かにはお話しています。二度と発言するつもりはありませんでした。

(3につづく)

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井上氏の真意(1) 投稿者:東 雅夫  投稿日:07月22日(木)22時27分29秒 cse33-76.tokyo.mbn.or.jp

 井上氏から小生あてに連絡がありまして、下記のコメントがニフティ経由で送ら
れてきました。
 一読、背後にわだかまるものの重みと、具体的記述の軽みの、あまりの落差に言
葉を失いました。しかし少なくとも「不見識」が誤解であることが分かり、ホッと
しております。
 ともかく、ご覧ください。(長文なので分割アップします)

「真意」 井上雅彦

「はだしのゲン」をとりあげたのは、なによりも、過去、現在を通して、私が最
も恐れているのが原子力爆弾に被爆することだからです。
 あの作品は、あの悪夢のような被爆の描写を、これでもかこれでもかと描いてい
る。
 被爆体験は、それ以外でも、それこそ子供の頃から、診療所の待合室で繰り返し
繰り返し新聞で読んできました。(共産党系の診療所で、主に赤旗の記事を読みま
した。「はだしのゲン」の作者の、路面電車の運転手を主人公にした被爆漫画も読
みました)
 私は、あの漫画を読んだときに、被爆者の恐怖と、理不尽な――しかも史上最も
恐るべき形での――暴力にたいする怒りが共有できたように思いました。(もちろ
ん、私の想像力などしれたもので、実際の被災者の方々の筆舌につくしがたいお気
持ちに、とても「共有」などと、おこがましい言い方ではお叱りを被るかもしれま
せんが)
 私は、けっして、被爆者の方々の受けてきた災厄を、軽いものとして、うけとっ
ていません。けっして、そうではありません。それだけは言っておきます。誤解で
す。また、誤解を招く言い方であったことを、お詫びいたします。

(2につづく)

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あうう。。。 投稿者:ネコ  投稿日:07月22日(木)21時48分10秒 kurashikict1-029.tiki.ne.jp

方向付けをしましょうと提案されていたのだから
やっぱり書き込みしない方が良かったのかも。(汗)

倉阪様
ごめんなさいませ。
送信した後で書き込みを読ませていただいたので
なんかとんちんかんなことになってしまって。。。

「当事者」性があると本人自覚していませんでした。
う〜、そうなのでしょうか。
戦争観について語ることも別に必要性は感じませんです。
各々個人が何を好きでもかまわないのですけれど
私にとっては先ほどの自分の書き込みの
4段落目についてが一番心に引っかかっている次第でございます。

う〜〜、ならそれだけ書けば良かったのだ。反省。
送信する前に熟考しているつもりなのに
いつも訂正やお詫びを入れてしまう。
情けなし>自分

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読みました。 投稿者:ネコ  投稿日:07月22日(木)21時29分14秒 kurashikict1-013.tiki.ne.jp

ええっと・・・最初に断っておきますが
私は戦争経験者でも(あたりまえか)
広島県出身でもありません。
誤解を招く文を書いてしまいましたのでお詫びまで。
強いて言えば大学が広島だったので
自ら原爆について知ろうとするきっかけはかなりあり、
たまたまバイトに行ったところが原爆資料館だったということが
特に私自身にその時のことをいろいろ知りたいと思わせたきっかけかもしれません。

それで・・・
このコメントを読んだ感想ですが
う〜ん、なんと不可解な、ってなかんじでしょうか。
「好きな恐怖本」とか「最も好きな怪奇本」ではなく「最もこわい本」が
「はだしのゲン」で
「最も怖い映画」がお岩様の映画。
いったい「怖い」という定義はなんですか?
4番の答えのようなことをやる余裕がある位なので
読み直す暇なんかなかったなんてことはないでしょうから
こういうお答えは勘弁してくれって感じであります。

それも「いかがでしょう?」と言われているんだから
答えさせていただくと
う〜。。。子どもが読んでそう感じられるようでは
このマンガは危険本としかいいようがないです。
きっと原爆資料館なんか子どもにとってはお化け屋敷かホラー館だな。
その気持ちで全部読んだのだとしたら
怖いもの見たさの好奇心。ああ。。。もうがっかり。。。

「いや、もっと冷静に」と言われるかもしれませんけれど
ここの書き込みを読ませていただきながら
このコメントを目にして(耳にして)おもわず憤慨する方が
ここにも何人か(私以外に)いらっしゃるという事実が
やはりこの文章自体に人を憤慨させるものが含まれているということであり
それが活字になって本屋さんのレジ先のよく目に付いているところに
置かれているんだと言う事実についてどう思うのか
ご本人からぜひともお伺いしたいですね。
別に弁明でなくてありのままの感想が聞きたいものです。

皆様方のお言葉に甘えて
また書き込みさせていただきました。
どうもありがとうございます。
このお話についてここでお話し合いが出来るのでしたら
またちょくちょく書き込みをさせて下さいませ。

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伝わっていると思いますが 投稿者:倉阪鬼一郎  投稿日:07月22日(木)21時24分50秒 tokyo13-18.m.nttpc.ne.jp

東様

>このへんで、当掲示板としての、何らかの具体的対応なり方向づけなりを考え
>たほうがよいのでは?(誰か適当な人が井上氏にコメントを求めるとか)>櫻井
>管理人様&倉阪様

どなたを介してかは存じませんが、福井掲示板時代の<異形>をめぐるやりとりな
ど、プリントアウトしたものを井上さんは読んでいます。ですから、何らかのリア
クションがあるのではないかと思います。

戦争観とか、そういう話になるのはちょっと困りましたね。思想的には絶対私のほ
うが問題あるはずです。ナチスの生体実験とか大好きですから(笑)。
もちろん、津原さんやネコさんのように「当事者」性の強い方が憤激されるのは当
然なのですが。
「青春と読書」に関しては、ほかに当掲示板的においしいところがいっぱいあるん
だけどなあ(これで90円は安い)。東さん、鈴木光司インタビューとかどうです
か?

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失礼しました。 投稿者:かずめ  投稿日:07月22日(木)19時18分58秒 kitasato-fd.kitasato.or.jp

東様
 確かに悲観的な考えに偏りすぎてしまったようです。先の発言に書いたような事が起こる
と信じていたわけではないのですが、そういう可能性に対して打てる手はないのか、と、行
き場のない焦りを感じておりました。すみません。
 「「作家的生命」にかかわったり、〈異形〉の存続にかかわるような大事件では「ない」」
という見解をしめしていただいたお陰で、少し落ち着いております。

>本来、戦争観がどーの、ホラーとして扱うことがこーのといった問題にまで不用
>意に波及させるようなことではないのです!

 認識不足かもしれませんが。ここで関係者が議論している範囲においてはそういった問題
に発展することはないと感じております。
 現在まで出た発言の限りでは、井上氏の文章に無神経な所があったにしても、氏のアンソ
ロジストとしての資質を疑うものではないし、氏の戦争観が仮に非常に問題のあるものであっ
たとしても、「異形コレクション」という作品に罪はないという所が共通認識ではないかと
思います。私の考える所もそうです。

 問題はもしもこうした共通認識を持たない、「青春と読書」を読んだ全く別の所からこの
文章を攻撃する声が上がったとしたら、ということです。
 まだおそらく実際にはそうなってはいないと思いますし、必ずそうなるとも限らない。「青
春と読書」の流通量が大した数ではないなら、そうした可能性は極めて低いかもしれません。
 しかし件の「青春と読書」が出回っている間はその可能性を考えておく必要があるのでは
ないでしょうか? いつそういう声が出ても対応できるよう、早めに井上氏の謝罪なり集
英社側からの訂正文なり、準備をして欲しい、というのが先の発言の真意です。
 実際はもう動いておられるのかもしれませんが。

 「不見識を露呈した」だけのことではありますが、その文章は確実にある地域、体験を持つ
人々を刺激する爆弾たりえるのです。どこでどのように爆発するか分からない。ならば、爆発
物処理の対策を取っておくのは当然でしょう。
 それは戦争観の是非とか文学としての正当性とは本来は全く関係ないものと考えます。人の感
情を逆なでする、というだけのことです。仮に倫理上ごく真っ当な反論ができたとしても、
そういうことは起こりえるのではないでしょうか。

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まだ言葉が足らないかな 投稿者:柴田よしき  投稿日:07月22日(木)19時03分18秒 x51-168.kyoto.highway.ne.jp

>西崎さん うまく書けないのですが、わたしが「作家としての立場」にこだわるのは、
裏返しとして、読者としての立場に立てば全然違うことを考えていますよ、という意味でもあります。
つまり読者としては、今松さんと同様、優れたアンソロジーを「読む」ことを至福の時のひとつとして数えている、ということです。
ただ、わたしは作家という仕事に就いて以来、自分が読者であるということはペンネームを名乗る時は忘れることにしています。
だから、ベストアンケートの類も極力避けているんです。
つまり、「優れたアンソロジーをたくさん読みたい」という読者の立場と、作品を書く作家の立場を
両立させてしまうことは不可能なんですよ。なぜなら、
作家が「つくる」のはアンソロジーではなく、その「作品」ひとつだけだからです。
その一個の作品そのものが、作家にとっては総てなんです。
○○というアンソロジーに「入っているから」、あんたの作品は傑作だ、などと言われても絶対嬉しくないんです。
作品は作品として、それ一個として評価されるべきだと、作家であれば考えるはずです。
「えらぶ」とう作業に携わらない限りは、作家にとってアンソロジーは一過性のものです。
別の機会には別の短編集やアンソロジーにその作品を提供出来るからです。

「しょせん企画」、「提供するかしないかは作家の選択」というのは、そういう意味です。

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落ち着いてください 投稿者:東 雅夫  投稿日:07月22日(木)17時07分36秒 cse34-17.tokyo.mbn.or.jp

かずめ様
 お気持ちはよく分かりますが、周囲が先走っても仕方がないし、ましてやいたず
らに悲観的な憶測をこうした公開の場に書くことは、かえって逆効果にもなりかね
ません。
 それに、これは「作家的生命」にかかわったり、〈異形〉の存続にかかわるよう
な大事件では「ない」のですよ(これは井上氏の発言を擁護するものではありませ
ん、津原氏やネコ氏の憤激は全く正当なものです)。
 ひとりの作家が出版社のPR誌のアンケートにうっかりしたことを書いて不見識
を露呈した……ただそれだけのことでしょう(繰り返しますがこれは関係者の怒り
を軽んじて言っているのではありません!)。
 本来、戦争観がどーの、ホラーとして扱うことがこーのといった問題にまで不用
意に波及させるようなことではないのです!

 このへんで、当掲示板としての、何らかの具体的対応なり方向づけなりを考えた
ほうがよいのでは?(誰か適当な人が井上氏にコメントを求めるとか)>櫻井管理
人様&倉阪様

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お出かけして来たので 投稿者:柴田よしき  投稿日:07月22日(木)16時45分53秒 x51-234.kyoto.highway.ne.jp

暑さにあたられてぼーっとしています。

>西崎さん ごめんなさいね、言葉が足りなくて。まず、わたしは作品を書く立場に限定して言っています。
会話の相手はいちおう津原さんでしたので、作家同士という前提の発言です。
もちろん、文脈的にも、あの場合のアンソロジーは『異形〜』だけを想定しています。
ただ、他のどんなものを想定するにしてもですね、作家にとっては「アンソロジーだからいいものを書くぞ」みたいな
発想というのはかえって不自然だと思うわけです。これも自分に限定してのことですが。
作家にとってはやはり、自分の作品がいちばんでして、自作短編集よりもアンソロジーに力を入れる、というのは
わたしにとっては「なんかヘンだね」という感じでしょうか。
作家にとってアンソロジーとは企画の形態のひとつであり、それ以上の意味は、わたしには、ないです。
読者や編者にとってはもちろん、他の意味を持って当然ですが。
作家と編者を兼ねている人はそのあたり、難しいでしょうね。

わたしの場合ならば、オリジナル・アンソロジーに執筆を依頼されれば、そのアンソロジーの
「企画主旨」を理解することをまず第一に考えますが、それさえ考えたら、後は他の仕事と変わらないです。
アンソロジーだけ特別に考えてどうこう、ということはしないですね。
また、精選集のようなアンソロジーの場合ですとなおさら、作家としてどうしようもない(笑)
選ぶのは選者ですし、作家としての「仕事」はすでに終わっていますから。

あえて書くまでもないとは思いますが、これは、アンソロジーの価値とか意味、意義といった問題とはまったく別の話です。

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アンソロジーのことなど 投稿者:今松泰  投稿日:07月22日(木)15時08分05秒 ares.kobe-u.ac.jp

西崎様

はじめまして。
アンソロジー(精華集)を編むことは、知識、感性、見識など
あらゆるものが要求される仕事だと思っております。
我々読者はその中に収録された作品を楽しむと同時に、
優れたアンソロジストの力量に感嘆するのだと思います。

私は『英国短篇小説の愉しみ』で西崎様の力量のすごさに触れさせていただき、
元来ホラー読みではないにも関わらず、
『怪奇小説の世紀』まで買いに走ってしまいました。
これからも西崎様が編まれたアンソロジーはきっと買うと思います。
今後とも素晴らしいアンソロジーを編んでくださいますよう、切にお願いいたします。

ところでウルフの翻訳のことに触れられておられましたが、
これはジーン・ウルフのことでしょうか?
だとしたら大好きな作家なので、すごくうれしいです。
彼の作品はあまり訳されておりませんし、英語もとても難しいと聞いておりますから。

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悲観的観測によると 投稿者:かずめ  投稿日:07月22日(木)15時05分21秒 kitasato-fd.kitasato.or.jp

 はじめて書き込ませていただきます。柴田よしきさんの掲示板から流れてきました。
 「青春と読書」が見つからないもので、井上氏の文章についてまだ判断が付かないでおり
ます。津原さんの「決別宣言」にも色々感じたことがあるのですが、ほとんど深川さんと柴
田さんが既におっしゃっておられますので繰り返す必要もないでしょう。津原さんも既に冷
静に状況を分析しておられるようですし。
(個人的には、今後の「異形」が不愉快な代物かどうか、やはり是非現物を読んで判断して
いただきたい所ですが)
 しかし杞憂かと思いつつ心配なのは、件の井上氏の文章に不快を感じるのは、このあたり
の人々(出版関係者、ホラー読者)ばかりではなかろうということです。今後井上氏を全く
知らない人々が同じ問題を取り上げ、騒ぎが大きくなったら、最悪の場合氏の作家生命にも
ひびきかねないと考えます。ここでもネコさんやちぇろ子さんが書いておられましたが、件
の文章は広島・長崎関係者の神経を逆なでする危険に満ちているようです。最初に問題を取
り上げたのが井上氏の知己であられる津原さんだったことはまだ良かったのかもしれません。
 「青春と読書」がどの程度流通しているかわかりませんが、集英社には早急に対策を取っ
ていただきたいところです。

 「異形コレクション」の貪欲で身勝手な愛読者としては、この問題がどんな方向に向かお
うと、「異形」の存続に影響の出ることだけは避けて欲しいと願います。
 最悪の場合、井上氏を切り捨てでも「異形コレクション」を守って欲しい。「異形コレク
ション」は監修者のスタイルが濃く出た企画ですが、井上氏だけで支えているものでもあり
ますまい。一度張った天幕、中心の柱が替わっても、他にも読者に待たれている作家陣があ
るのだから、支えて行くことはできようと思います。(替わって監修を引き受ける人物がい
るかどうかが問題ですが)
 しかしもしそうなったら、そうして作られたアンソロジーはこれまでの「異形」とはまた
違うものでしょう。それを想うと、まるでお通夜のような気分になります。「グランドホテ
ル」読了後、企画会議室に拙い文章を流した時の興奮を思い出すと、ああいうものがなくなっ
てしまうのはどうにも残念なことです。

 まあこれは本当に最悪の場合の事で。実際にはここまで行かずに、もっと良い解決法を取
れると思うのですが。
 三枝さんが先の発言で書いておられた
>多くの人が読む場で謝罪してもらえれば、それが一番良いでしょう。そう
>してもらえれば同じような間違った感覚をもったほかの無知な人にも伝わって、「不
>用意な発言も結果としては無駄にならなかった」ことにもなるのではありませんかね?
 という展開が一番望ましいと思います。
 過ちを改めていただいた上で、初心に帰って、さらに良いものを作ることで謝罪のしるし
に代えていただくことは、できないでしょうか?

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ホラーを書く!のネタバレ 投稿者:フク  投稿日:07月22日(木)13時02分20秒 seigate3.sei.co.jp

 私としては未読の作品が多かったにも関わらず、あまり気になりませんでした。
 やっぱり突っ込んだ内容について語って頂くためには、ネタバレを過剰に気にし
 ていて引くよりも、ばらしてしまっても深い部分まで突っ込んである方が読者に
 とってためになるのでは。特に『ホラーを書く!』という題名が示す以上、読書
 ガイド、書評を主目的として作られた本ではないわけですし。
 ミステリ系文書で(以下ネタバレ)と書かれていても、私の場合、意志が弱いの
 で結局目を通してしまいますしね。その後で意識的に忘却しようと努めますが(笑)

 それから、インタビュイーの略歴部分にある「ホラーサイドからの注目本」の部
 分、ホラー入門者にとって非常に良い読書の指針になりました。(というか、指
 針にしています)

 20,000アクセス、おめでとうございます>櫻井さま

http://www.din.or.jp/~fukuda/

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恐怖にも種類があるのだが 投稿者:西崎  投稿日:07月22日(木)12時49分58秒 dp0-56.tokyo2.linkclub.or.jp

こんにちは、みなさん

 しかし私は超自然の恐怖とそうじゃない恐怖がごっちゃになっているのがちょっと信じられない
気分なのだがなあ。ほんとに不思議です。

                                    西崎 拝

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割り込みですが 投稿者:櫻井清彦  投稿日:07月22日(木)12時31分59秒 nereid.interware.co.jp

えー、議論沸騰中の幻想的掲示板ですが、管理人からお知らせです。
「牛込櫻会館」の入場者(アクセスカウント)が2万人を超えました。パチパチ(拍手強要)!!
2万人目は倉阪さんの弟さんでした。記念品はこれから考えます。
(倉阪鬼一郎さんのサイン本さしあげてもねえ(笑))
(ところで、この掲示板のカウンタはすでに3万超えているんだよね、なぜ?←独り言)
倉阪・東・中嶋各氏のページも面白いので、未読の人はごらんになってください。

ご挨拶していない皆様、失礼しています。寡黙な管理人なもので、ご勘弁願います。
(トイヒナガラ黒子ノ如ク退場)

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昼餐の時間ですね 投稿者:西崎  投稿日:07月22日(木)12時13分34秒 dp0-20.tokyo2.linkclub.or.jp

こんにちは、みなさん

東さん
 さうですね。柴田さんの発言は文脈を考へるとべつに問題になるところは何ら
ありませんね。
 確かに「オリジナル・アンソロジー」と「名作アンソロジー」はだいぶ違ひま
すよね。
 こだはつてゐるのは我々だけですか。さうかもしれませんね。お前ら(不特定)
におれたちアンソロジストの気持ちがわかるものか、とでも言ひながら暴れませうか。
さて、代官山の仏蘭西料理屋に行つてゆつくりと昼飯でも食つてくるかな(うそ)。

                               西崎 拝

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青春と読書について 投稿者:ちぇろ子  投稿日:07月22日(木)12時07分14秒 dl16.annie.ne.jp

昨日は、ちょっと混乱気味の書き込みを致しまして、申し訳ありませんでした。

青春と読書、買ってきました。
(九十円なのに、執筆陣の豪華さには、ちょっと驚いてしまった次第です)
問題になっている箇所を、さっそく読んでみました。

怖い本が、はだしのゲン、というのは、解らないでもないです。
作者の意図は、
「放射能の恐怖を克明に描くことで、反戦の気持ちを読者に伝える」
ということだと、私は解釈しています。

井上氏の発言の問題点は、
「反戦漫画とは思いながらも」
恐怖の部分だけを取りだして、語っている点にあると思います。

戦争といえば、沖縄に旅行した時、残波岬のチビチリガマという場所を訪れました。
ここでは、大戦の時に、多くの沖縄の人が自決したそうです。
遺族の方が建てた碑があり、暗い壕の入り口には、
「死者の骨を踏まれたくないので、入らないでくれ」というような意味のことが書いてあります。
亡くなった方の無念と、遺族の方のやりきれない気持ちを感じました。

私は、できるだけ多くの人に、ここを訪れてほしいと思っています。
戦争の悲惨さを知る人は、年々少なくなっていくでしょう。
若い世代になるほど、
「そんなの昔の話だから、自分には関係ない」と思う人が増えているようにも思います。
そういう油断が、新たな戦争を引き起こすのではとの、危惧を感じてもいます。

高校生の時には、長崎の原爆資料館を訪れたこともあります。
ここも、できれば、多くの人に訪ねてほしい場所です。
ただ、井上氏のように、「反戦」ではなく、単に「放射能への恐怖」しか感じない人もいるかも知れません。
それを思うと、訪ねてほしいのか、訪ねてほしくないのか、良く解らなくなったりします。

津原様が、井上様に感じた怒りは、当然だと思います。
あまりに無責任で、無神経な発言でしょう。

ただ、私は、井上氏のアンソロジストとしての才能には敬意を払っています。
また、異形に書いている作家の戦争観が、井上氏と同じだというわけではないとも思います。

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枝葉末節ですが 投稿者:倉阪鬼一郎  投稿日:07月22日(木)11時41分51秒 tokyo17-41.m.nttpc.ne.jp

>別に今度のことがなくても、そろそろ『異形』は卒業しようかな、という常連作家
>さんが出ても全然不思議じゃないし、その方が自然だろう(柴田さん)

>津原氏が〈異形〉と袂を分かつことは、その分の「指定席」が未知の才能に開かれ
>ることにもなるわけです(東氏)

えー、この二つちょっと痛かったので(笑)。総計が350枚になったら短篇集にし
ていただけるお約束につき、私は今後も書きます。だって、短篇集出したいんだよー。
なお、「幻想文学」の書評欄は未知の才能に「指定席」を譲るべく引退します(笑)。
というわけで、中島さん、メイン・レヴュアーよろしく。

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ああ、やっぱり(笑) 投稿者:東 雅夫  投稿日:07月22日(木)11時29分06秒 cse34-4.tokyo.mbn.or.jp

西崎様
 たぶん、そうだろうとは思ったのですが、たまたまこちらも「アンソロジー」の
話題を出していたところだったので念のため。

 小生も柴田さんの発言のあの部分には、一瞬「ぴきっ」ときかけました(苦笑)。
ただ、あれは直接的には〈異形〉を念頭においたものでしょうし、だとすると「オ
リジナル・アンソロジー」限定での発言だろうな、と思い直した次第です。
 貴兄にこんなこと申し上げるのは釈迦に説法そのものですが、「オリジナル・ア
ンソロジー」と、いわゆる名作アンソロジーとは、似て非なるものですからね。
「オリジナル・アンソロジー」というのは、本質的には書籍を装った小説誌なのだ
し、ましてや「書き下ろし」となれぱ収録作の質的バラつきも必至。「アンソロジ
ー=精華集」という語義とは矛盾するわけですからね。
 本当は同じ「アンソロジー」という言葉で括ること自体が、おかしいようなもの
でしょう。
 ……てなことにこだわっているのは、我々当事者のみなのかもしれませんがねぇ
(うつろな笑)。

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枝葉末節ですが 投稿者:倉阪鬼一郎  投稿日:07月22日(木)11時41分51秒 tokyo17-41.m.nttpc.ne.jp

>別に今度のことがなくても、そろそろ『異形』は卒業しようかな、という常連作家
>さんが出ても全然不思議じゃないし、その方が自然だろう(柴田さん)

>津原氏が〈異形〉と袂を分かつことは、その分の「指定席」が未知の才能に開かれ
>ることにもなるわけです(東氏)

えー、この二つちょっと痛かったので(笑)。総計が350枚になったら短篇集にし
ていただけるお約束につき、私は今後も書きます。だって、短篇集出したいんだよー。
なお、「幻想文学」の書評欄は未知の才能に「指定席」を譲るべく引退します(笑)。
というわけで、中島さん、メイン・レヴュアーよろしく。

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ああ、やっぱり(笑) 投稿者:東 雅夫  投稿日:07月22日(木)11時29分06秒 cse34-4.tokyo.mbn.or.jp

西崎様
 たぶん、そうだろうとは思ったのですが、たまたまこちらも「アンソロジー」の
話題を出していたところだったので念のため。

 小生も柴田さんの発言のあの部分には、一瞬「ぴきっ」ときかけました(苦笑)。
ただ、あれは直接的には〈異形〉を念頭においたものでしょうし、だとすると「オ
リジナル・アンソロジー」限定での発言だろうな、と思い直した次第です。
 貴兄にこんなこと申し上げるのは釈迦に説法そのものですが、「オリジナル・ア
ンソロジー」と、いわゆる名作アンソロジーとは、似て非なるものですからね。
「オリジナル・アンソロジー」というのは、本質的には書籍を装った小説誌なのだ
し、ましてや「書き下ろし」となれぱ収録作の質的バラつきも必至。「アンソロジ
ー=精華集」という語義とは矛盾するわけですからね。
 本当は同じ「アンソロジー」という言葉で括ること自体が、おかしいようなもの
でしょう。
 ……てなことにこだわっているのは、我々当事者のみなのかもしれませんがねぇ
(うつろな笑)。

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ネットではじまる朝の 投稿者:西崎  投稿日:07月22日(木)11時11分53秒 dp0-36.tokyo2.linkclub.or.jp

こんにちは、みなさん

東さん
 ああ、これは誤解の余地がだいぶありましたね。柴田さんの発言にたいして感じたこ
とでした。やはり言及する時は相手の方の名前をはっきり出したほうがいいですね。失
礼だし、ちょっと責任逃れにも見えるし。というわけで柴田さんすみませんでした。私
の前発言は柴田さんのポストにたいする印象を述べたものです。でも、貴発言にたいし
て怒っているわけでもがっかりしているわけでもありません。自分がアンソロジーを編
むこともあるので、そうした意見は参考にしようという気持ちが強いので、ああいう風
な感じのコメントになりました。最近のこの掲示板の主潮がやはり興味深くあまり
水をさしたくなかったというのもありますが。
 というわけで、東さん、「ブス・ホラー・アンソロジー」に関しては何も言うべきこ
とを持ちません。ただこの三語のなかで唯一自分が惹かれるのは最後の「アンソロジー」
だけなので中身をちょっと確かめて面白くなさそうだったら、自分は買わないかなとは
思いました。「美人・ホラー・アンソロジー」でも同様ですが。
 しかしここを見ていると仕事が手につかないで困りますね。ネットとは弊害もなかな
か多いものです。ウルフ終わってほっとしています。これはもうとにかく大変でした。

                               西崎 拝

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どうでも良いけど(笑)それくらい読めよ。 投稿者:三枝  投稿日:07月22日(木)11時06分38秒 150.26.4.173

「イークォール」ではなく、「イクォール」ですよ。ちぇろ子さん。
ったく、あんたらは京極夏彦さまの本は読まないのか?

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ちょっと確認 投稿者:東 雅夫  投稿日:07月22日(木)10時33分38秒 cse34-91.tokyo.mbn.or.jp

西崎様
 下の御発言が対象としてるのは、小生&高瀬さんの「ブス・ホラー・アンソロジー」?
 それとも柴田さんの発言に出てきた――

 >しょせんアンソロジーってのはただの「企画」ですから

 という部分を暗に指している?
 非常に気になるので(笑)、よろしければ御返事を。

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お久しぶりです、柴田さん。 投稿者:三枝  投稿日:07月22日(木)10時25分29秒 150.26.4.173

》やおい作家さんでも、人間描写にあまり興味ないひとはけっこういますよ。

私もそうだろうと思います(笑)。なのに「作家というものは!」と大上段に言い切っ
てしまうあたりが、すんげえおかしかったというか、なに言ってんだよこいつらとか、
思ったもので。
よくわかんなかったですね。ニフでわあわあ言っていた人たちの感覚。

》ただ読者の側ということになると、「やおい」という女性特有の性欲を対象とした娯
》楽小説である以上、その性欲に対して無意識のコンプレックスを抱いている読者が多
》いわけですから、あまり正直になるのは得策ではないでしょうね。

一時の売れ行きから、もうコンプレックス産業である時代は終わっただろうと思って
いたのですが、多少甘かったようですね。
女性ってのはみな性的なコンプレックスを抱えているものなのかもしれないですが、
個々人ごとに許容度の差がかなりある点が、問題を複雑にしているのかもしれません。
レイプもなあ……(ご存知でしょうが、やおいの半分以上はレイプみたいなもんで。
ありゃ、「あたしは本当はイヤだったのよ」っていいたいのだろう……と……って、
正直に言ってはいけないんだろうな。たぶん。)

》ところで、ずいぶんお久しぶりですが、もう小説を書くのはやめちゃったんですか?

文体が荒れてしまいまして。大幅な修正中です。
あの時期かなり揺すってしまったので。いや、まさか編集者が読んでいないとは思わ
なかったもんで^^;;)。

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縁を切るより謝罪してもらうべき 投稿者:三枝  投稿日:07月22日(木)10時04分51秒 150.26.4.173

遺伝性の精神病を持っているおかげで、心ない言葉はめいっぱい聞きましたよ、私は。
おかげで心ない言葉なんでのは、ただの無知にすぎないってこともよくわかりました。

自分に関する言葉よりも、家族に対する言葉の方が、数倍腹が立つのもわかるのです
が、津原さんと井上さんくらいの関係なら(たぶん)話し合ってわかるのではないか
とも思います。井上さんの影響力を考えても、話し合った方がよいんです。そして可
能ならば、多くの人が読む場で謝罪してもらえれば、それが一番良いでしょう。そう
してもらえれば同じような間違った感覚をもったほかの無知な人にも伝わって、「不
用意な発言も結果としては無駄にならなかった」ことにもなるのではありませんかね?
まあ、いきなり広島弁で怒鳴られたら誰だって驚くわけで、どなたか井上さんと親し
い方が、ここでの話を伝えておいて下さったらと、せつに願いますけど。

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ちょっと悲しいが 投稿者:西崎 憲  投稿日:07月22日(木)10時03分25秒 dp0-83.tokyo2.linkclub.or.jp

こんにちは、みなさん

 アンソロジーって一般的にはその程度の認識なんでしょうね。なるほど。

                            西崎 拝

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ブス・ホラーの鬼才出現!? 投稿者:東 雅夫  投稿日:07月22日(木)10時02分39秒 cse34-89.tokyo.mbn.or.jp

高瀬様

>なぜブスにこんなに心惹かれるのか自分でもよくわかりません。やっぱり自分に
>ないものに憧れるっていうかー。

 ひゅうるるる〜〜〜。
 ………………ああ、やっと解凍完了して手が動くようになったので書きます(嘘)。
 ブス・ホラー・アンソロジー、面白そうですね。しかしこれはこれで「放射能と
霊障」とは別種の反響必至か!?(すでに一般的掲示板のほうで、福井健太という若
者が何か言っていたよーな……何でこっちに書かないかな〜)
「誰か」などと言ってないで御自分でおやりになるのがよいのでは? 版元、紹介
しまっせー(『さえない女』の、ぶんか社とか/笑)。

『屍鬼』のネタバレの件ですが、これは確信犯、というか、わりと時間をとって著
者校正をお願いできたので、著者の御裁量に委ねた形です。
 ちなみに「ネタバレ」の対応に関しては、ハッキリいって小生、ミステリ畑の方
のように過敏に重要視してはおりません。新刊の書評や紹介を書く際には当然、配
慮していますが、それ以外のケースでは、むしろ論旨展開の妨げになることが多い
ので(いちいち「以下はネタバレ含む」などと注記するのも、ミステリ界特有のロ
ーカル・ルール?というか、ちょっと違和感がありましてね←問題発言か!?)。

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設問にも問題あるかなーと 投稿者:津原泰水  投稿日:07月22日(木)05時00分43秒 pfc40.cyborg.ne.jp

 小森さんの用いられたガジェットという言葉を頭のなかで転がしていて、そうそう小説家に対しては、例えば「感心した
ガジェット」を問うべきだよな、と思いました。言葉は変えるとして。
 以前他誌のアンケートに回答したときも不思議に感じたんですが、なんでホラー作家に「怖いもの」を問うんでしょう?
お笑い芸人に対して気の利かない司会者が、「最近面白かったことってありますか」とでも訊ねているような。
 回答者の多くがサービス精神を発揮してホラー・ガイドとして機能するよう答えられてますけど、怖い本や怖いもの
っていう設問に真剣に答えたら、「空地のエロ本」とか「雀の腐乱屍体」とか「女房」みたいな、わりとどうしょうも
ない答にしかならないような気がするんですけど(その意味で井上氏の「ニホンカモシカの写真」という回答は
正当である)。
 有名店のシェフのお昼ご飯拝見、みたいな意識なんでしょうか。
 もしそういう設問でもって、軽いネタの一発も披露してくれないもんかと期待してんだとしたら、あまりに安易。

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マルチレス2 投稿者:津原泰水  投稿日:07月22日(木)04時31分16秒 pfc04.cyborg.ne.jp

>柴田さん
 まず、あの、これべつに喧嘩ではありません。僕は怒りはしましたが、喧嘩はしてません。まだしてません(笑)。
 本人に真意を問うべき、というのはまさしくその通り。が、かといって僕がいきなり電話をかけて「こりゃどういう
意味なら」(必ずや広島弁に戻ってしまう予感あり)とでも云えば、またあらぬ騒動(笑)に発展してしまいかねず……。
 という冗談はさておき、もし真意を知って、もっと怒ってしまったらどうしよう、という危惧はまじにあって、苦しい
ところです。大森さんは急いで書いたものではと推察されていましたが、僕には、出したい言葉は出し尽くしておいて
巧みにシャッフルする、典型的な井上文章に見える。見えませんか?

>深川さん
 熱意に胸を打たれ、また過度に肥大しがちな自意識に冷水を浴びせられたような思いがいたしました。
 すでに観客のものでもあるとのお言葉、ご叱咤であると同時に小説家への最大級の賛辞とも手前勝手に受けとめ、
胸に刻ませていただきます。熟考いたします。

>倉阪さん
 僕が幼い頃の「少年キング」だか「少年画報」だかに、日野日出志による、原爆ホラーというかなんというか、凄絶な
作品が連載されていました。死んだ仲間の肉を啜りながら焦土を旅する亡者(というか被爆者)の群れと、彼らを狩る
囚人たちを描いた、なんかもうほんと鬼畜どころの騒ぎではない漫画(少年誌に載せるか?)だったんですが、
作品に対する好悪はべつにして、僕は日野氏の姿勢を断固擁護します。
 でも、もしその作品を持っている人がこれ読んでも、間違っても僕に送りつけたりしないでください。饅頭怖いでは
ありません。まじで泣きます。

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この回転の速さ! 投稿者:東 雅夫  投稿日:07月22日(木)03時57分21秒 cse34-84.tokyo.mbn.or.jp

 いやはや、小生の前信、深川さん、柴田さんの発言を読む前に書いたものです。
期せずして論調に一致点がありましたね。>柴田様

ネコ様
 お怒りはごもっともです。
 それに、この掲示板は決して業界人専用の場ではありませんし、ホラーに関する
造詣なんてものも、とりあえず発言資格には入りません。一読者の立場から、どん
どん直言していただいてよい場です。

 ですから――

>外部のものがしゃしゃり出て以前からの話の流れの腰を折るようなことをして

 などというふうには(少なくとも小生は)受け取っておりません。貴殿の発言は
「広島からの声」として、津原氏の憤激と重く響き交わしたと思います。
 ただ、ホラー作家全般が、貴殿のおっしゃるような甘い認識を持っているとは、
できれば即断されないでいただけると嬉しいなと思います。
 小生、編集者/評論家として多くのホラー作家諸氏と接していますが、下記の鬼
氏の発言にも一端がうかがえるように、表現者としての並々ならぬ「覚悟」をもっ
て取り組んでいる方も多いですし、また、その種の問題をホラーのモチーフとして
取り上げることへのジレンマや懐疑を真剣に抱き続けている方にもしばしば出会い
ました。
 少なくとも、とりあえず、井上氏から何らかの見解表明があるまでは、ROMを
続けていただきたいなと切望する次第です。

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マルチレス1 投稿者:津原泰水  投稿日:07月22日(木)03時35分56秒 pfc38.cyborg.ne.jp

>東さん
 うっかり題名を落としたりしたもので、猛牛のごとき鼻息をご想像になったんでしょうか(笑)。大丈夫です。ちなみに
猛虎でもありません、珍しく。

>>  思うに井上氏には「霊障」が不適切極まる言葉だという自覚自体がないのじゃな
いか……という印象を受けます。

 これが(ひとつの)結論かな、という気がします。スタイリッシュかつ華麗に地雷原を舞おうとして得体の知れん
結果に陥ってしまった、てなところでしょうか。岡田あーみん『こいつら100%伝説』に登場する忍者のひとり
危脳丸(あぶのうまる)を彷佛させて、そういやあれも集英社。と、笑いのみで済ませたかったです、僕も本当は。

>高瀬さん
 及び、これは東さん大森さんへのレスでもあるんですが、僕はたぶん、異形組の意識が強かったと思います。
厳密には、太田忠司さん監修による『悪夢が嗤う瞬間』からの流れで、悪夢組かな。だから反何々組というんでは
まったくなくて、悪夢も異形もその形がまったく見えなかった時点から商売抜きで参加していたことへの、過剰な
プライドとでも申しましょうか。
 国産ホラーがどうとかってより、もっと根源的な、短い小説を発表させろ運動みたいな。ゆえにその到達点は個々の
作家の短篇集であるべきだと、今も思っています。深川さんが抱かれた、(アンソロジー)シリーズへの執着のなきが
ごとき印象は、こうしたあたりから生じているのかもしれません。

>ネコさん、そしてちぇろ子さん
 ともかくも現物をご覧いただき、ご自身の良識に照らされたうえで、アリかナシかをご判断くださいますよう。
僕は、自分が怒るべきだと思ったし、怒りを表明せねばならないと思いました。被爆者の子、表現者、ふたつの立場
からの判断です。ふたつ重なっていなければ、ああも激烈な調子にはならなかったでしょう。これこれ危ない真似は
メタファーでおやんなさい、なんて程度に鷹揚だったと思います。

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過剰でもいいと思いますが 投稿者:柴田よしき  投稿日:07月22日(木)03時28分38秒 x51-141.kyoto.highway.ne.jp

>ネコ様 わたしも「ひみつの場所」では「ネコさん」と呼ばれていました。
えっと、
読者の特権として、ちょっとでも気に入らないヤツの作品を拒絶するのは全然構わないと思いますよ。
それで謝る必要はないです。
伯爵もプロですから、どんなに短い文であっても、それによって感情を害する人が出るかも知れない、
というリスク感覚は持っていなくてはおかしいですし。ネコさんが今後一切彼の本を拒絶するとしても
それは仕方のないことでしょう。
ただ、出来ればですね、結論を出す前に、問題の文章は一読していただきたいな、とそう思います。
あ、これは、ネコさんの発言が「誤解」だという意味ではありません。
実際、小森さんにしても他の方にしても、読んだ結果としてああしたコメントをされているわけですから。
ただ、処刑する前に審理を尽くしていただきたい、とそんな気持ちがするだけです。

まあ、深川さんが望まれるように、何かの機会に彼の真意が彼の口から語られるのが理想ですが
いろいろと難しいでしょうし、ともかく活字になっちゃったものに対しては
作家はその責任から逃れることは出来ませんから
せめて判断の根拠となるべき元資料については、伝聞ではなくご自分の目で、
と、ROMの皆様にもお願いしたいです。

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健全なるバトル!? 投稿者:東 雅夫  投稿日:07月22日(木)03時17分25秒 cse34-44.tokyo.mbn.or.jp

深川様
 やむにやまれず、といった感じの真情あふれる書き込み、ありがとうございまし
た。
 津原氏本人のレスがあるまで発言は控えようかと思ったのですが、鬼さんも書い
ちゃったことだし、たまたま貴信の直前で、高瀬さん宛てに(一見)正反対に映る
かもしれない所感を表明していることもあるので、早めに書くことにしました。

>ホラー業界の発展をお望みになるのであれば、ここで津原氏が井上氏のラインか
>ら離脱することは何ら益にならない。それどころか、これを禍根として斯界に致
>命的な亀裂をもたらさないとも限らないでしょう。

 との御意見ですが、これには小生は異論があります。
 第一に〈異形コレクション〉には、作品発表の場が非常に限られていたホラー・
SF・ファンタジー系短編作家による自主流通ルート開拓の試みという側面があり
ます。しかも、毎回プロ・アマから多数の作品投稿があり、その多くが日の目を見
ない、とも聞いております(それであのレベル、という問題はさておき)。
 そうした意味では、すでに他の媒体での作品発表の機会を多く得ている(作家的
地歩を固めつつある/『蘆屋家の崩壊』でその評価は定まったと小生は考えていま
す、癪だけど)津原氏が〈異形〉と袂を分かつことは、その分の「指定席」が未知
の才能に開かれることにもなるわけです。
 要するに「喧嘩別れ」でなく「卒業」ととらえればよいのではないか、と(笑)。
 ましてや津原氏は、近く独自のアンソロジーを立ち上げるとのこと(氏のホーム
ページ参照)。その意味でも、井上氏と同じポジションに立って正々堂々競い合う
ことは、とても健全なことだし、ひいてはそれがホラー界の発展につながるのでは
ないかと考えます。
 それと、不毛な対立はないほうがよいに決まっていますが、そればかりを重んじ
ると、往々にして「事なかれ主義」や、相互批評の欠如した「みんな仲良し無風天
国(=愚か者の楽園)」に陥りがちであるという問題もあります。そうした弊害が
ジャンルを閉塞させ、失速させる危険性のほうが、むしろ警戒されてしかるべきだ
ろうと小生には感じられるんですが、いかがでしょうね?

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(無題) 投稿者:柴田よしき  投稿日:07月22日(木)03時07分18秒 x51-215.kyoto.highway.ne.jp

>津原さん
親切な方から問題の文章を提供していただきましたので、実態がわかりました。
まず、思っていたのよりずっと短いコメントだったことに驚きました。
もちろん、長さはこの際関係ないわけですが、ただ、字数が制限された中での発言だった、
という点は、まだ未読でここをお読みの皆様には前提として踏まえておいていただきたい気がします。
その上で、どうもわたしには、軽率である以前に「言葉足らず」なんじゃないか、という感じがしています。
もちろん、プロなわけですから、それは言い訳にならないとは思いますが、
少なくとも前半の部分は三枝さんの書き込みとほぼ同様の反応ですから、津原さんも問題とは
思われないですよね?もちろん、センスの問題はこの際脇に置いておくとして、ですが。
で、問題だと思われる後半部分の一文なんですが、実はわたし、どう考えても
正確に意味が取れないんですよ。すみません、単に読解力がないだけなんでしょうが、
いまいち伯爵がいわんとしていることがわからない。
これはやっぱり、どういう意味で書かれた文なのか、いつか機会があったら本人に聞いてみないとな、
と思いましたです。
配慮が足りない、という点ではまったくその通りで、津原さんの怒りは理解出来ますが、
彼の真意がどこにあったのか確認するまでは、
短絡的に論じるべきではないと、わたし自身は今、思っています。

ただまあ、しょせんアンソロジーってのはただの「企画」ですから、それに参加するかどうかは
作家が個々に決めればいい話。
別に今度のことがなくても、そろそろ『異形』は卒業しようかな、という常連作家さんが出ても
全然不思議じゃないし、その方が自然だろう、というのは、以前からのわたしの持論でしたね。
いずれにしても、津原さんが心穏やかで楽しそうでいてくれないと、わたしはしんどいのだよ。

>深川様
当方の掲示板もご覧いただいているようで、ありがとうございます。
こことのギャップのすごさに眩暈がしませんでしょうか。わたしはしています(笑)
現時刻、わたしの掲示板の話題は「ハワイとなまこ」です。それはともかく、
わたしの認識では、『異形〜』の良さは変幻自在にあったと思うわけです。
常連作家が固定されてしまうことは必ずしもいいことのようには思いません。
そして、サーカスにとってその芸人が必要な存在であったとしても、その芸人がそのサーカスを
必要だと感じなくなれば、芸人の未来にとって有意義な選択はひとつだけなわけです。

個人的には、ふたりが喧嘩するのは悲しい。年末の「ひみつ忘年会」がなくなっちゃったら
もっと悲しい。
でも、それぞれが別の道を行くことにしたとしても、
それがホラーというジャンルに悪影響を与えるということはないと信じます。
周囲が冷静に受け止めている限りは。

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もう一度だけ書き込みます 投稿者:深川拓  投稿日:07月22日(木)03時05分00秒 scs1.tctv.ne.jp

倉阪様
 部外者の戯言を誠実に受け止めて戴き、有り難うございます。

>ただ、これだけジャンルが膨張すると「全部が仲良く」ということは不可能です。
>今回のようにオープンになっていることは、ある意味「健康」なことだと個人的
>には考えています。
 それは私も同感です。意志なり信条なりの相違でどうしても相容れないと云うこと
はいくらでもありますし、そうしたアイデンティティを歪めてまで雷同して欲しい、など
とは思いません。また、津原氏がああして意思表示をして下さったからこそ、こうし
て本来当事者でない人々が、「広島」を介して意見交換することも可能となった訳
ですから。

>それでも「このホラーが書きたい!」とヴィジョンに殉じるかたちで小説を発表し
>たとします。もしそれなら、私は支持します。
 その作品次第、という但し書き付きですが、こちらも理解します。作品として必要と
見做される表現についてはもっと柔軟に捉えてもいい筈です。

 ともあれ部外者として一番感じるのは、議論に井上氏自身の意志が今の処反映され
ていないことへの違和です。そして津原氏には、井上氏と対話をされた上で改めて結論
を出されて戴きたい。願いはこの二点に尽きます。それさえ果たされるのでしたら、例え
どんな結論に達しようと、少なくとも私個人は納得して引き下がるつもりです。
 重ねて、ご考慮下さいますようお願い申し上げます。

 ……本当にもう引っ込んでるつもりだったんですが、倉阪さんの真摯な姿勢に舞い上
がって書き込んでしまいました。ご容赦を。

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過剰な反応で 投稿者:ネコ  投稿日:07月22日(木)02時44分29秒 kurashikict1-014.tiki.ne.jp

申し訳ありませんとは書けません。

まぁ、途中からこの掲示板を読んで
この件だけをぐだぐだ言っているのは
とってもお門違いのようなので
もう書きません。すみません。

ただ「この件については非常に軽率だった、
でもそれとこれとは別問題。」なんていう
よしよし発言は内にいるものでなければ言えないことですね。
一読者にとってみればその発言一つで
不快なものは不快、有名無名にかかわらず
(むしろ有名であればなおさら)
そのコメントをした作家について許せない感情が湧き
彼の名前を見ればそういう先入観を持たずにはいられなくなります。
それくらい軽率な発言だったわけで。

別に広島の歴史について語りたいとは思いません。
ものを書いてなんぼの商売をしていながら
それもホラーというジャンルについてたけていながら
いくらそのジャンルの線引きはいろいろむずかしいとしても
人目に付く様な場所で放射能と霊障を同線にあげて書くということの
無神経さに対して
そんな発言をする人の後何を語るにしても
もう不信感や憤りは消えない。
ただそういうことです。(単ある読者である私にとっては)

外部のものがしゃしゃり出て
以前からの話の流れの腰を折るようなことをして
どうもすみませんでした。

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失礼しましたー。 投稿者:高瀬 美恵  投稿日:07月22日(木)02時00分07秒 tky335.tky.3web.ne.jp

東様
 ああ呼び捨てで怒られてしまいました……ごめんなさい。
 つーか、派閥なんてアホらしい(←パラフレーズ)というのはまったく同感です。わたくし
の基本姿勢はノンセクト・ラディカルなのです。でも好きな言葉は「寄らば大樹の陰」(こら
こら)。
 ブス・ホラー。お読みいただいてありがとうございます。なぜブスにこんなに心惹かれるの
か自分でもよくわかりません。やっぱり自分にないものに憧れるっていうかー。という寒いギ
ャグはおいといて真面目に書きますと、私がずっと持ってるコンプレックス、世界に対する違
和感みたいなものを託しやすいモチーフなのだと思います。「ミザリー」といい「黒い家」と
いい、ブスはホラーにとって重要なテーマなのであります。誰か、ブス・アンソロジー編まな
いかな。<異形>でやってくれると嬉しいのですが、井上さんはたぶんブス嫌いだろうな(涙)。
 ところで、「ホラーを書く!」は大変おもしろい本でした。「菊地秀行はやり捨てない」に
爆笑しました。フカサワさんのツッコミがいいですね。
 でも「屍鬼」の重大なネタバレはイカンと思います。私が一番ショックを受けたシーンがあ
っさり明かされちゃってるー。ぷんすかー。

倉阪様
>私もキャラを立てるほうが好きなんですよ、実は。
 あ、じゃあ倉阪さんのおっしゃる「人間を書くことに興味がない」というのは、キャラクター
に興味がないという意味ではなかったのですね。嬉しいです。倉阪さんにはやはり、奇人変人
狂人廃人を思いっきり魅力的に書いていただきたいです。

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また酔ってますが 投稿者:倉阪鬼一郎  投稿日:07月22日(木)01時58分03秒 tokyo14-21.m.nttpc.ne.jp

深川様
ホラー界全体を視野に含めた真摯な書き込み、ありがとうございました。
ただ、これだけジャンルが膨張すると「全部が仲良く」ということは不可能です。
今回のようにオープンになっていることは、ある意味「健康」なことだと個人的
には考えています。それにひきかえ(以下略)。

>被害者や関係者の意識も感情も顧みない発言は極めて幼稚ですし、傍目にも不
>愉快です。そのことは掲示板における一連の発言からも、既に衆目は一致して
>います。

これについて、ひと言だけ所説を述べさせていただきます(津原さんにもご理解
いただけると思うので)。
井上さんが「霊障」と「放射能」を関連づけるヴィジョンをいだき(個人的には
まったく像を結ばないのですが)、ホラー小説を書いたとします。この行為は当
然リスクを背負うことになります。編集サイドから文句も出るでしょう。それで
も「このホラーが書きたい!」とヴィジョンに殉じるかたちで小説を発表したと
します。もしそれなら、私は支持します。
むろん、今回の軽率な発言は弁護しませんが。

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それとこれとは、別問題だと存じます 投稿者:ちぇろ子  投稿日:07月22日(木)01時46分05秒 dl59.annie.ne.jp

こちらは、ずっとROMさせて頂いていました。
戦争の問題については、以前からずっと考えていました。
それで、津原様の発言に、つい過剰な反応をしてしまった次第です。

井上氏の発言は、あまりに無神経でしょう。
ただ、その発言は、アンソロジストとしての才能とは、無関係だとも思います。

井上氏のアンソロジーに執筆したり、読んだりすることは、
氏の「戦争への考え」に、同調することと、イークォール(笑)にはならない、はずです。

先の発言は、慌てていたため、メールアドレスを入れ忘れていました。
どうも、申し訳ございません。

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長いです・序 投稿者:深川拓  投稿日:07月21日(水)22時41分29秒 scs1.tctv.ne.jp

 ……下二項目の書き込みの主です。重ねてしまいますが、はじめまして。
 一度文章を纏めてから張り付けたのですが、「長すぎる」とはじかれたの
で二つに分けて書き込みしました。便宜のために上−下の順で読めるように
投稿しましたので、了解の上お読み下さい。

 えーと、これを書いている段階でもう大分冷静になっているんですが(笑)、
その時点での率直な想いとして、やはり手は入れずそのまま載せてしまいまし
た。なんだか当人は読み返すのが恥ずかしいのでここで本当に退きます。ただ、
記述したことについては是非津原氏に御一考願いたいと思っています。では。

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上からレス 投稿者:倉阪鬼一郎  投稿日:07月21日(水)22時36分02秒 tokyo18-38.m.nttpc.ne.jp

柴田様
>ミーコに恋してしまいましたので、次の機会にも必ずお連れ下さいませ。

必ず連れてまいります。推協はまだ入ってませんけど。

>それに、わたしにとってはアンソロジストが誰かということはあまり問題じゃないので。

これはまったく同感。

高瀬様

>人間を書く云々の話ですが、「人間を書く」と「キャラクターを立てる」は違い
>ますよね。私、別に人間は書かれてなくてもいいけど、キャラクターは魅力的で
>なくちゃ読む気しないです(長編の場合)。倉阪さんの作品でいえば、吸血鬼古
>本屋二人組は十分キャラ立ちしてるように思うのですが。

おお、お嬢さま、ナイスフォロー。私もキャラを立てるほうが好きなんですよ、実は。

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長いです・2 投稿者:深川拓  投稿日:07月21日(水)22時35分14秒 scs1.tctv.ne.jp

 はじめまして。こちらの掲示板はホラーに対して関心の薄い人間が
書き込むのが躊躇われるような熱意があり、門外漢として今まで傍
観するのみに留めていたのですが、無視できない問題が立ち上がっ
ている模様なので、僭越ながら書き込みさせて戴きます。尚、出来る
なら井上雅彦氏の当該回答を一読してから発言させて貰おうと思っ
ていたのですが、未だ入手が適わず、津原泰水氏ほか掲示板におけ
る諸氏の発言を元に内容を類推した上で、ひとまず今の心境を記した
いと思います。

 先ず、井上氏の発言が無神経であったことは間違いないと感じます。
津原氏が激高されたように、被害者や関係者の意識も感情も顧みない
発言は極めて幼稚ですし、傍目にも不愉快です。そのことは掲示板に
おける一連の発言からも、既に衆目は一致しています。この点に関して
は最早、井上氏自身の反論なり訂正なりを求めるのが自然の成り行き
ではないでしょうか。当事者の一方が欠けた状況でああだこうだと詮議
するのは、問題の性質上、無駄と言うことはないにせよ(広島の歴史の
みについてなら、今後も大いに論議が交わされて然るべきだと信じます
――但し、こちらの掲示板である必然性はないかと思いますが)、ある
意味不毛です。どなたかが代弁する形でも構わないと思います、兎に角
こういった事態を招いたことをご本人がどのように感じているのか、明確
にして戴く必要があるのではないでしょうか。
 また津原氏が今後、件のアンソロジーとは「執筆はおろか読者として
も接することはないでしょう」と発言されたことについてですが、こちらは
掲示板とは別の場所で、津原氏と井上氏が一度膝を突き合わせて会談
するべきかと思います。別掲示板からの引用で恐縮ですが、「執筆陣の
みならず監修者にも、その著作における罪はなんらありません。僕個人
が、氏の一発言に激怒しているというだけのことです。当該アンソロジー
の今後の発展を、蔭ながら祈り続ける所存です」(柴田よしき氏HPの掲
示板にあります)とあるように、発言と当該アンソロジーの執筆者及び監
修者について、津原氏は既に切り離してお考えになられているようです。
何より、津原氏は今御自身の怒りを「個人的なもの」として完全に割り切
って居られます。であれば、津原氏でもましてや井上氏でもない人間が
くだくだと議論する必要はないでしょう。

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長いです・1 投稿者:深川拓  投稿日:07月21日(水)22時34分07秒 scs1.tctv.ne.jp

 けれど――ここからか個人的な感慨なのですが――、そこまで気持ちを
整理されているのであれば、何もこれを縁の切れ目と、某アンソロジーへ
の執筆を止める必要はないと感じます――というより、簡単に打ち切るべ
きではない、と思います。本当に某アンソロジーの発展を、ひいては勃興
したばかりの(と私は認識しているのですが)ホラー業界の発展をお望み
になるのであれば、ここで津原氏が井上氏のラインから離脱することは何
ら益にならない。それどころか、これを禍根として斯界に致命的な亀裂をも
たらさないとも限らないでしょう。杞憂に過ぎないかも知れませんが、少な
くとも私はそんな危惧を覚えたのです。折角ジャンルとして漸く認知され始
めた「ホラー」と、その書き手達の間に生まれていた交流がこういった形で
断たれかねない状況に陥るのは、読み手としてとても勿体なく思うのです
――諄いようですが、たとえ杞憂に過ぎないとしても、です。
 是非とも津原氏には一度、井上氏に御自身の想いをぶちまけて戴きたい。
その結果として、両氏が見解の一致なり歩み寄りなりを見ずに、津原氏が
某アンソロジーとの決別の意志を固めるのであれば(津原氏にはシリーズ
に対する執着がないように見受けられますので――残念なことですが)、そ
れは仕方のないことだと思います。しかし、話し合いも抜きにいきなり降板
する、と仰言るのは、井上氏に対して、何より今までアンソロジーを介して
津原氏と接触していた読者に対して失礼ではないか、と考えます。
 井上氏はかつて御自身を「異形サーカス団の団長」と例えられていたよう
ですが、これに倣って申し上げれば津原氏は決して象ではない、否、例え
象であっても構わないと思います――どちらにしても、サーカス団には必要
にして不可欠の芸人には変わりない。この場合、観客(読者)に対して与え
られたものは皆さんの至芸です。円形の舞台にて演じられた芸を、四方に
集った観客が、それぞれの観点から眺めている。その段階で既に芸は観客
の中で様々な想いに変換され、観客のものへと変貌する。言うまでもない
でしょうが、それは津原氏のものであって同時に観客のものでもある。既に
津原さんだけのものではないのです。
 憤りはお察しします。けれど、既に読者の元へと投げ出され、記憶として
多くの人のものとなっている筈のあの世界を、その構築に一役買っていた
御自身が、簡単に棄てる、などと仰言らないで下さい。それはある意味で、
井上氏の発言と同じくらいに、読者にとって哀しいものです。

 ……書きすぎて少し感情が走りすぎてしまいましたが、このまま載せて
しまいます。想い自体は偽らざるものなので。
 長文乱筆ご容赦下さいませ。以上の発言が私の自己満足ばかりではな
いことを祈って、部外者はこれにて退室いたします。

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こらー!(怒) 投稿者:東 雅夫  投稿日:07月21日(水)20時43分32秒 cse33-4.tokyo.mbn.or.jp

 出てくる早々、ナニを言い出すかと思えば……。>タカセ(←あえて呼び捨て)
「異形組」はどうだか知りませんが、「ヒガシ組」なんてものは、もともとどこに
も存在しないのっ!
 そういう派閥・セクト主義というか、すぐにこちゃこちゃ野合しようとする傾向
は、小生の最も嫌悪するところですし、ホラーの将来にも悪影響を及ぼすだろうと
危惧しております。まったくもう……だいたい、クラニーちゃんとすら緊迫のやり
とりをしちまう小生に、そんな人望あるわけないっしょ(笑)。
 個々の作家さんだって、いちいち「私はA組だからB組には書かない……」なー
んて、ナンセンスでしょーに。国会じゃないんだからさ。
 作家VS評論家VS編集者VS読者(以上はみ〜んな平等だよね、当然だけど)
の個別バトルは、それぞれが相手にバカにされない仕事をしよう、と意地でも思う
だろうという一点において奨励されるべきかと思いますが、派閥抗争とそれにとも
なう足の引っ張り合いは愚劣の極みですよ。両者は基本的に別物だと思います。

 ……でも『ホラーを書く!』買ってくれたみたいだから、許す。

 ところで、「少女小説書き」って……「官能小説書き」の間違いでは!?(笑)
 あ、でもこないだの短編「繭の妹」(「小説non」7月号掲載)は出色の「ブ
ス・ホラー」(C高瀬美恵)でしたね〜。「ブス」テーマに関心をお持ちの向きは
必読の好篇かと。

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読みました 投稿者:小森健太朗  投稿日:07月21日(水)20時25分02秒 ikda0636.ppp.infoweb.ne.jp

津原さんの御発言を見て「青春と読書」を入手して読みました。
……井上さんのこの回答は、本当にまずいというか無神経だと思います。
井上氏にとっては、原爆や放射能の被害も、ゴジラやお岩様や霊障と同じく、
怖がらせるためのガジェットの一つなのでしょうか?
「異形コレクション」の偉業と、その作品群に敬意を抱いていたのに、
この回答は遺憾です。

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いろいろ 投稿者:柴田よしき  投稿日:07月21日(水)20時01分23秒 x51-187.kyoto.highway.ne.jp

>倉阪さま 当方の掲示板でわざわざご挨拶ありがとうございました。
ミーコに恋してしまいましたので、次の機会にも必ずお連れ下さいませ。

>津原さん ごめん、本屋さんで探したけど見つからなかった「青春と読書」。
でも、読まなくてもおおよその見当は付きました。
伯爵(別に井上さんの許可がなくてもわたしは使うよ、この渾名。
だってもう四年も使い続けて来たのに……)の書いたものを擁護する気はさらさらないけど、
悲しいのであまり喧嘩しないで。Nさんとの時もそうだったけど、心臓が痛いです。
28日(推協懇親会)はどうする?もし来るなら、夜は空けてあるので、どっかで飲もう。

異形には、一度約束していて落とした前科があるので、義理を果たすために一度は書くつもりでいます。
それに、わたしにとってはアンソロジストが誰かということはあまり問題じゃないので。
井上さんはブランドってわけでもないし、わたしの中では(笑)

人間を描く。
のは割と好きかな。けっこう楽しい。わたしはもともと「人間ウォッチング」が趣味で、渋谷の雑踏で
ひとりでぼーっと人混みを見ていたりするクチ。
ただ、それだけやる為にわざわざ「大衆娯楽文学」を選んだつもりはないので、好き勝手なことやらせて貰いますが。

レイプ。
牧野さんのあの作品が特にエグイとは思わなかったし、ヒステリックに糾弾するほどのもんじゃないとは思います。
林さんの「選評」には無理な注文がついてましたね。男に「そのあたりをわかって」くれと頼むのはもう時間の無駄です。
むしろ、わからない男たちが書いた「描写」だから意味があるように思える。
わたしには書けないものが書ける、という意味で、牧野さんはわたしより作家としてのアドバンテージがあると思う。
うらやましいです。
作品の質を云々する時には、描かれたものを「ルール違反だ」と否定するのは、描かれていないものを「あれが描かれていない」
と無い物ねだりするのと同様、無意味でしょう。

>三枝さん やおい作家さんでも、人間描写にあまり興味ないひとはけっこういますよ。
男の○○○しか興味ない、と言ってはばからない人も知ってます(笑)
ただ読者の側ということになると、「やおい」という女性特有の性欲を対象とした娯楽小説である以上、
その性欲に対して無意識のコンプレックスを抱いている読者が多いわけですから、
あまり正直になるのは得策ではないでしょうね。
ところで、ずいぶんお久しぶりですが、もう小説を書くのはやめちゃったんですか?

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戦争は無差別殺人です 投稿者:ちぇろ子  投稿日:07月21日(水)19時43分30秒 dl89.annie.ne.jp

津原様へ:
ちぇろ子の親戚も原爆で亡くなりました。
父方の祖母の親戚です、
その人は、岡山に住んでいたのですが、軍の要請により「ダイアモンドの供出」
をするため、広島へ出かけて、それ以来ずっと行方不明だそうです。
そして、彼が広島へ出かけたのが、原爆が落とされた、その日なんだそうです。

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あ。。また。。。 投稿者:ネコ  投稿日:07月21日(水)19時14分09秒 kurashikict2-024.tiki.ne.jp

失敗。。。ごめんなさい。
コメントされた方の名前でてましたね。

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ほんとうに。 投稿者:ネコ  投稿日:07月21日(水)19時11分50秒 kurashikict2-024.tiki.ne.jp

蛆がわくんですよ。
それでかゆいかゆいっていっても
あのときの状況を知らない人には
汚いものだったり極端にいけばはやく死ねばいい人に
なってしまうんです。

「バケモノ」とよばれてからかわれる姿や
「うつるから寄るな」と石を投げられる姿は
決して一緒に「気持ち悪いなぁ」と思って読んで欲しいのではなく
”どうしてそうなったのか、どれほど放射能被害はおそろしいものか
それを知ったうえであなたはこれを見てどう思うか”
そんな作者の雑多な気持ちが込められていることは明らかです。
ま、こんなこと言わなくてもいいほど明白なことなんですけど。

なにもわからず読んでみれば
現実感のない誇張に読めるというのでしょうか。
二度とこう言うことは起こってはいけない。
でも将来的にありえない現実では決してないという警告を
私たちにしてくれている作品ですよね。
原爆を知っているものが読めば今思い出しても身の毛のよだつ思いでしょうし
知らない人間でもあまりのむごさに何度読んでも
涙すること多いです、私の場合。
実際に原爆資料館に足を運んだりそこでアルバイトしたことがあるからと
いうのもあるかもしれませんが
それが特殊な感情とは思いませんし。

すみません、
ほとんど過去ログは読んでいないので
この論点だけの憤りの書き込みになっていますが
もしもその(霊障の)コメントをかいた人がおもしろくかいたのなら
そんなことを活字にすること自体不謹慎にも程がある。
ちゃかすな、あほんだら!人の気持ちを逆撫でするな!
真面目に書いたんだとしたら私にとっては
そんな人はこのマンガについて論評する資格無し!です。
読む資格もナシ。

なんか時間がたつとどんどん腹が煮えくり返ってきてしまったネコでした。
う〜ん、その人のコメント読んだわけでもないのに
ここまで怒っていて実は凄い誤解だったらどうしよう。。。(^_^;;;

(う。。。しかしだれだか気になってきた。。。)

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はじめまして。 投稿者:高瀬 美恵  投稿日:07月21日(水)19時02分26秒 tky006.tky.3web.ne.jp

 こんにちは。こちらへの書き込みは初めてです。皆様どうぞよろしくお願いします。
 少女小説書きの者です。<異形>にも一度書かせていただいたことがありますが、別に異形組
じゃないです。売れない本を書いて<HORRORWAVE>を撤退させてしまったこともあり
ますが、ヒガシ組でもないです。
「青春と読書」、なかなか手に入りません。明日、大きな本屋さんに行ってきます。

 私が子供の頃(昭和40年代)、この季節になるとよく放射能テーマのマンガが出てました。「はだしのゲン」みたいな重いものではなく、少女マンガ誌などにちょこっと。当時はまだ、
「戦争の記憶を風化させてはいけない!」みたいな使命感が子供向け雑誌の編集者に強くあった
のでしょうね。
 一つ覚えてるのは、被曝者を母にもつ女の子が主人公で、それを知ったクラスメートが彼女を
疫病患者のように避けるのです。彼女が触ったものに触れるのすら嫌がる。で、正義感の強い男
の子が「放射能は伝染らないんだ」とみんなを説得するという。子供心に「なんだこれは」と思
ったマンガでした。ある時期の日本人にとって、放射能はウィルスと同じだったのでしょうか?
 放射能≒ウィルスというとらえ方は無知ゆえ、失笑するしかないのですが、「霊障」ときちゃ
ったら無知ではすまないですよね……。これはやはり失言というか……井上さん無邪気すぎるよ
(はらはら)というか……。

 原爆と一緒にするのは不見識かもしれませんが。
 サリン事件の被害者になった方も、表に出ることを嫌がる人が多いそうですね。それによって
差別されるのが怖い、と。
 他人の不幸を「因果応報」ととらえ、「ケガレ」のように感じ取る心性は、多くの人にあるの
でしょう。悲しいことに。日本人に独特なのか、世界的に同じ傾向があるのかはわかりません。

 うわ幻想にもホラーにも全然関係ないや。初めての発言でこんな内容では申し訳ないので、も
うちょっと話題を。
 人間を書く云々の話ですが、「人間を書く」と「キャラクターを立てる」は違いますよね。私、
別に人間は書かれてなくてもいいけど、キャラクターは魅力的でなくちゃ読む気しないです(長
編の場合)。倉阪さんの作品でいえば、吸血鬼古本屋二人組は十分キャラ立ちしてるように思う
のですが。「やおい」向きじゃないけど。
 作者ご本人から見ると、こういう感想は的外れかなあ。

「ホラーを書く」、皆川博子先生が「やおい」から「ベルセルク」まで語っておられるのに大感
動しました。なんとすばらしくミーハーな先達なのでしょう……ああ、一生ついていきます先生……。

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失礼しました 投稿者:東 雅夫  投稿日:07月21日(水)18時33分13秒 cse34-24.tokyo.mbn.or.jp

津原様
 小生が「不可解」と形容したのは、大森氏も指摘している〈異形〉への過剰とも
見える連鎖反応の部分についてで、「霊障」の件で激怒されるのは、全く当然だし、
正当なる憤激だと思います。
 もしもお気にさわったのなら、お詫びします。ごめんなさい。
 思うに井上氏には「霊障」が不適切極まる言葉だという自覚自体がないのじゃな
いか……という印象を受けます。
 もちろん悪意がないからといって許されることではありませんし、また文筆でメ
シを食っている人間としては恥ずべきことです。
 貴殿が危惧されるとおり、こんなことでは「ホラー・バッシングに抗して」云々
なんて、とてもじゃないが口にできませんよね(苦笑)。
 何をモチーフにするかは作家の自由に委ねられるべきだと思いますが、そのモチ
ーフに対する敬意と理解は欠かせないでしょう。特にそのモチーフが、人によって
は「傷み」や「怒り」をともなうものである場合は特に。

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(無題) 投稿者:津原泰水  投稿日:07月21日(水)17時54分07秒 pfc03.cyborg.ne.jp

>東さん

>> しかし津原氏の不可解な大爆発の件は……

 不可解かなあ……。親や親族を愚弄されると突如激怒するというパターンは確かにあるかも。
 母親のみならず、幼児期に育ててくれた祖母も被爆者であります。会うことなく死んでいった親族も多数。
『はだしのゲン』そのままに、躯中に蛆を涌かせてね。
 霊障はねえだろ。

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RE:そこまで 投稿者:津原泰水  投稿日:07月21日(水)17時45分18秒 pfc03.cyborg.ne.jp

>大森さん
 過剰、に見えるんでしょうね。育った環境の差異としか……というのを回答1として、
 その2、自分の作風のこともあり、バッシングにはけっこう怯えていますよ。ホラー作家が全員失業するなどとは
もちろん考えていなくて、たとえば懇意な編集者からですね、「ああいう前例もありますんで、もうちょっと抑えて……」
などと懇願されるのがいちばん怖いです。残酷描写を削る削らないというのは僕的にはわりあい平気なんですが、
作中人物のモラルを問われたりすると完全に参ってしまう。日頃の言動に気をつけていないと皆がそういう羽目に
陥りかねない、という危惧はあります。
 その3、霊障<因果応報、という連想は僕の脳内にも瞬間的に展開されたわけで、親を罵倒されて同じ舞台に上がっと
られるか、ぬわにが霊障か、広島市民球場のマウンド上でマイク握って云うてみい、というのが激怒ポイントであった
のは確か。〈異形コレクション〉という叢書の、各作品への監修者の密着度がもうすこし希薄であれば、僕も、
商売は商売、と割りきれたかもしれない。
 以上、なんとなく未整理で恐縮ですけど。で、まあ、その、これまで大概のことは我慢してきたんですが、今回ばかり
はちょっと、です。突然の勝手な想像、広島市長崎市出身のホラー作家って、たぶん少ないと思うんですね(ホラー
作家自体が日本に少ないとも。まあそれはそれ)。強烈なトラウマというかジレンマを乗り越えてここにきたという
自覚が、少なくとも僕にはあります。たんなる不見識もしくは幼児性の押売りとは絶対に違う、と声高に述べておかず
にはいられないぞと。

 ついでで失敬>東さん
 トラブルでもあった上でのことかいな、というお問合せは、電子メールでありました。

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大森さまっ! 投稿者:東 雅夫  投稿日:07月21日(水)16時45分39秒 cse33-79.tokyo.mbn.or.jp

 あ、あの〜、文末の「世%8」とはナニを意味してるのでしょうか……「世界のホ
ラー作家の80パーセントが〈異形〉組作家で占められる」という悪夢のような
(嘘)光景ですか?
 気になって気になって、これからムー編集部にゲラを届けに行かねばならないの
に、パソコンの前から離れることができません〜(本当は雷雨が止まねーかなーと
躊躇している)。
 しかし津原氏の不可解な大爆発の件は……よく知りませんがやはり……今まで抑
えていたものが「霊障と放射能」をきっかけに一気に噴き出したような印象を覚え
ますですね。
 他の〈異形〉の皆さんはどー思ってらっしゃるのかも、非常に気になりまーす
(イノウエ養護、あ、違った擁護の論陣を張る人はいないのか)。

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そこまでいわなくても…… 投稿者:大森 望  投稿日:07月21日(水)15時46分37秒 ppp293.jp.rim.or.jp

「まるごと全部が同次元の不見識の持ち主とされて、それこそ無差別虐殺されかねませんから」

 っていうのは過剰反応に見えるんですが。

>  この種の幼児性(社会性の欠如)が、ホラー作家・アンソロジストとしての資格を喪
> 失させるものかどうかについては議論の余地があるでしょう、とだけ。

 っていうのは、その前の津原さんの、

>  僕は、怒っている以上に、あのコメントを迷惑に感じています。
>アンソロジーを監修したり、また「ホラー業界」全般について事あ
>るごと語ってきた人物の言葉が、ああも、親の教育の行き届かぬ小
>学生レベルの不見識をありありと呈していたのでは、彼に「コレク
>ト」されてきた作家たちはプライドもなにもあったもんじゃない。

 をなんとなく受けてます。
 アンソロジストの資格を問題にしてるように読んじゃったのはぼくの誤解だったようですが、
そうじゃないとすると、《異形コレクション》に対する激しい愛の裏返し?
 アンソロジーに作品を寄せるってことは、なにも監修者の人間性をまるごと受け入れることを
意味しないでしょう。《異形》組に参加したってことでもないと思うし。
 世%8

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祝クトゥルー完成 投稿者:東 雅夫  投稿日:07月21日(水)12時54分37秒 cse33-26.tokyo.mbn.or.jp

 鬼さんのクトゥルー小説に関しては何も心配していないワタシ(笑)。
 でもハードのせいとはいえ「クトウルー」という表記は、あらぬ誤解を招きやす
いので御注意を(大笑)。

>邪神でも出るの?

 邪神はどうか分からんが、超古代生物は出たりして。ハルキゲニアとか(笑)。
 あ、でも、上記は小生とは直接関係ないけど。

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や〜れやれ 投稿者:東 雅夫  投稿日:07月21日(水)12時46分31秒 cse33-71.tokyo.mbn.or.jp

 小生の下記の発言について、フォローしておきます。

>倉阪様
> なんか、素晴らしい同調者が現れたみたいですね!(はぁと)

 これは対象となった発言(「私個人としては「人間に全く興味がない」んですが
ね。だから、倉阪さんの本が好きなわけで。」等)から得た小生の主観的印象にも
とづいて、倉阪氏をからかったものです(と、わざわざ説明する必要もないでしょ
うが……ふつう)。
 それに対して発言者より下記のクレームがありました。

>いや、だから、同調しているんじゃないんだって。私は私のそういう嗜好を良い
>ことだとは思っていないんだから。

 この発言の趣旨自体はいちおう妥当なものだと思いますので、ここに明記してお
きます。
 ……だ〜からといって「ネット上での人格を認めない」ポリシーに変化はないの
で誤解のないよーに(笑)。それでも最近は、人並みに「引用」を心がけているよ
うなので、その点に鑑み例外的に対応してみました。

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クトウルー長篇完成 投稿者:倉阪鬼一郎  投稿日:07月21日(水)12時43分17秒 tokyo17-33.m.nttpc.ne.jp

東様
>いま水面下で始まっている巨大なうねり

これでショボい話だったら怒るからね(笑)。邪神でも出るの?
話変わって「クトウルー(まだウの促音が打てない)神話事典」は実に重宝でした。
これ一冊あれば十分。

三枝様
説教は昔からされてますから(笑)。「リアリティがない」とボツになったことも
あるし。

津原様
なるほど、了解しました。

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ねんのため 投稿者:三枝  投稿日:07月21日(水)11時32分14秒 ss.narc.affrc.go.jp

》読者の多寡で文学作品の価値を云々するのはナンセンスだし、

ってのは、おわかりでしょうけど、私とは関係ない話ですね。

作品の良し悪しについては、首尾一貫述べないことにして、私はサイファイ
構想について検討してきたわけでして。
読者の多寡で文学作品の価値を述べることはできませんが、読者の多寡で本
の商業的価値を述べることは可能だという話。

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話曲がっているって 投稿者:三枝  投稿日:07月21日(水)11時08分15秒 ss.narc.affrc.go.jp

》倉阪様
》 なんか、素晴らしい同調者が現れたみたいですね!(はぁと)

いや、だから、同調しているんじゃないんだって。
私は私のそういう嗜好を良いことだとは思っていないんだから。
興味がもてないものはしかたないじゃないかってだけですよ。
興味がもてるようになったなら、もうそこで「人格変わっている
わけで。私じゃないんだから。

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杞憂でしたか、良かった(笑) 投稿者:東 雅夫  投稿日:07月21日(水)10時47分09秒 cse34-18.tokyo.mbn.or.jp

津原様
 それは失礼しました。はからずも宿敵と共同戦線を張るかのごとき誤解を招きか
ねない成り行きに困惑していたもので、つい(汗)。
 それはそうと、下記の部分、またぞろ余計な憶測を呼ぶといけないので、説明を
加えておきます。

>なんで氏がゲラを読まれていたかといえば、東さんより「許諾なくして伯爵の名
>称使用不可」という周囲への要請を伺っていたため、

 これは『ホラーを書く!』の「井上雅彦」の章の著者校正段階で、小生の文中に
あった「大宮のドラキュラ伯爵(C津原泰水)」という表記について、「井上本人
の許諾なしに今後一切使用許可しない」旨の削除要求が、井上氏よりなされたこと
が事の発端。津原作品からの引用(もちろん引用符号つき、念のためコピーライト
表示まで付けといた、のだが)に関して、著作権者以外からクレームがつくのも妙
な話とは思いましたが、何か津原−井上両氏間でモデル問題をめぐるトラブルでも
あった上での事かいな……と確認のため津原氏に電話を入れた(あれ、待てよ、た
またま掛かってきたんだっけ?>津原様 ああ記憶力が……)という次第です。
 特に含むところはございません(笑)。

倉阪様
 なんか、素晴らしい同調者が現れたみたいですね!(はぁと)

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現状でのレス 投稿者:津原泰水  投稿日:07月21日(水)10時13分51秒 pfc36.cyborg.ne.jp

>ネコさん
 過激な作風と云われがちな僕にさえ、ああいった場でホラー作家が『はだしのゲン』を挙げることへの生理的な
反発は多分にあります。いけないとは云わないが……といったところです。詳細はいずれ。

>大森さん
 云わずもがなのことではありますが、作家、アンソロジストとしての氏の資格を問おうとしているのでは、むろん
ありません。実際、健闘を祈っています。僕個人が、その悪趣味に付合いきれなくなったというだけのことです。
 ただこういった声は、少なくともまず、大森さんによる「ホラー分析」に実名を挙げられた者のなかから上がらねば
ならないと思いました。まるごと全部が同次元の不見識の持ち主とされて、それこそ無差別虐殺されかねませんから。

>倉阪さん
 それは今回のこととは別件……としつつも、他の複数の作家さんからも「無理に頼んだような印象」との所感を
伺っておりますので、いちおう言及しておきますと、『蘆屋家の崩壊』への氏の添書きは、こちらからお願いした
ものではありません。ゲラを読まれた氏のほうから「文章を寄せてもいいですか?」との打診をいただき、慌てて
そのための頁を開けたものであります。なんで氏がゲラを読まれていたかといえば、東さんより「許諾なくして伯爵
の名称使用不可」という周囲への要請を伺っていたため、念のため、こちらからお送りしたものです。
 しかしあくまで別件。とくに問題を感じてもおりません。火に油、は穿ちすぎですよ>東さん。
http://www.cyborg.ne.jp/~tsuhara/aquapolis/

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あ、ごめん 投稿者:三枝  投稿日:07月21日(水)09時50分29秒 ss.narc.affrc.go.jp

ちょっと、サーバ間のトラブルがあって、先の投稿のタイトルが落ちてます。

【「売れると思う本」と「(私の)好きな本」とは、別だよな】

ってタイトルだったんだけど。
「書き手」とか「読み手」とかそういう立場は考慮に入れずに、サイファイ
構想に関しては、「商業的になりたつかどうか」だけを考えていたので。あ
れは間違っていないと主張してきた(実際まちがっていないと思う)わけ
です。
他の人はそんなふうに「立場をきりわけて考える」ってのは、やらないのか
なあ。

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[] 投稿者:三枝  投稿日:07月21日(水)09時45分09秒 ss.narc.affrc.go.jp

》>長編ホラーの場合は、良かれ悪しかれハリウッドの大作娯楽映画的
》>な大衆性を要求されると思うんですね。
》三枝さんと話が合いそうですね(おお、錯綜する人間模様!)。

客観的に、突き放して見れば、売れるには「大衆性」が要求されるという「事
実」があるわけですよ。そういうのは、面白くもなんともないただの「事実」
ですが、「事実」に逆らってもどうしようもないわけで。
で、私個人としては「人間に全く興味がない」んですがね。だから、倉阪さん
の本が好きなわけで。

しかし昔、「オレ、人間には興味がないのよね〜」と言っていると、やおい作
家のみなさんによってたかって、「作家ってものは、人間に興味がないとだめ
なんだ」と説教していただいたことがあるんっすよ、倉阪さん。
「人間に興味がなくて、何が悪いんだよ」とか、今でも思っているんだけど。
まあ一度、やおい作家の集まりで「人間を書くことに興味がないんです」と
言ってみて下さいよ。たまに説教される側になるのも、新鮮な体験でしょうか
ら(笑)。

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そうか! 投稿者:東 雅夫  投稿日:07月21日(水)05時38分53秒 cse34-51.tokyo.mbn.or.jp

>それにしても「ホラー界の激震」ってこのことだったのね。

 俺は……予知能力者だったのか!(笑)
 って、ちゃうちゃう。
 「ホラー界に激震」の件は別途進行中です。
 ま、いずれにせよ、いま水面下で始まっている巨大なうねりは、こういう「錯綜
した人間模様」をいろんな形で反映・吸収しながら、遠からず顕在化するハズ。
 こういう乱戦状態は、ホラー界の活気の証明でもあると思うんだけど……。

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ますます目が冴えてきた 投稿者:倉阪鬼一郎  投稿日:07月21日(水)03時31分50秒 tokyo14-19.m.nttpc.ne.jp

>要するに、「恐怖」という現実に密着した感覚を持続的なストーリー展開の中で扱う
>長編ホラーにおいては、他の隣接ジャンル以上に、不特定多数の読者に「不信の停止」
>という呪文を強力にかけ続けなければならないだろう、ということですよ。
>(中略)作中のリアリティに、より広範な普遍性が求められるというか。

なるほど、これは納得。そう言われてみると「小説の王道」も書いてみたくなってきま
したね。とりあえず、来年書く予定のホラー・サスペンス(祥伝社ノベルス)で試して
みようかな。これが王道かと言われそうだけど(笑)。

>ただね、「マイノリティのためのエンタテインメント」なるものが「分かるヤツに
>は分かるんだ」式の閉じた発想に陥らないよう注意してかかる必要があると思いま
>すが。もったいないですよ。

正論ですが、「死の影」に関する限り、私なりにめいっぱい「一般受け」を意識した
つもりなんですよ。それであれかと言われそうだけど(笑)。

それにしても「ホラー界の激震」ってこのことだったのね。ミステリ的には意外性が
あったかも(笑)。

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メジャー/マイナー? 投稿者:東 雅夫  投稿日:07月21日(水)03時14分16秒 cse33-23.tokyo.mbn.or.jp

 へんなものと一緒にされた件でちょっと補足しておくと、小生は小説に関して、
メジャー/マイナーという評価軸には、あまり意味がないと考えています(幻想文
学編集長だからといって、マイノリティ全面肯定、なんてことはないんですけどね
ぇ……)。
 だいたい、そんなもの、いつひっくり返るか分からないじゃないですか!(笑)
 読者の多寡で文学作品の価値を云々するのはナンセンスだし、それはマイノリテ
ィ・サイドにも逆に適用されることだと思うんですが。

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メジャー/マイナー? 投稿者:東 雅夫  投稿日:07月21日(水)03時12分02秒 cse33-23.tokyo.mbn.or.jp

 へんなものと一緒にされた件でちょっと補足しておくと、小生は小説に関して、
メジャー/マイナーという評価軸には、あまり意味がないと考えています(幻想文
学編集長だからといって、マイノリティ全面肯定、なんてことはないんですけどね
ぇ……)。
 だいたい、そんなもの、いつひっくり返るか分からないじゃないですか!(笑)

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ちょっと待ったあ! 投稿者:東 雅夫  投稿日:07月21日(水)03時00分07秒 cse33-23.tokyo.mbn.or.jp

倉阪様
 議論の基本認識にズレがあるから確認しておきますが、小生は「ホラー評論家と
しての評価軸」について問いを投げかけられたと理解して、それについての持論を
述べたまで。別に『死の影』に即して語っているわけではないのよ。
『死の影』の評価については、すみませんがSFマガジン次号の拙評が出てから、
必要があれば話し合いたいと思います(まあ中島&松本氏の見解をはからずも集約
したようなものなんだけど……)。
 で、以下もそれを踏まえての応答。

>私はホラー作家ですが、かなりコアな新本格作家でもあるし、幻想作家でもある
>し、ことによるとSF作家でもあります。

 もちろん分かっていますし、まさにそれこそが作家クラサカの独自性でもあり武
器でもあると思っていますよ!

>三枝さんと話が合いそうですね(おお、錯綜する人間模様!)。

 ヘンなものと一緒にしないでください(怒)。似て非なる話です!
「大衆性」ってことで、もしかしてクーンツみたいなものだけを念頭に置いている
のかな? だとしたら認識不足でっせ。まあ誤解を受けやすいたとえかな、とは思
ったので仕方ない面もありますが……。
 要するに、「恐怖」という現実に密着した感覚を持続的なストーリー展開の中で
扱う長編ホラーにおいては、他の隣接ジャンル以上に、不特定多数の読者に「不信
の停止」という呪文を強力にかけ続けなければならないだろう、ということですよ。
CG特撮使いまくりで見てきたような嘘をつくハリウッドの大作映画と同じように、
ね(これは映画自体の評価とは無縁の話、ですよ)。作中のリアリティに、より広
範な普遍性が求められるというか。それは「大衆への迎合」とか「俗受け」といっ
たこととは、全く異なる次元の問題でしょう。

>私はマイノリティのためのエンタテインメントを書いています。
>でも、絶対に需要はあるはずです(ミステリやSF方面も含めれば)。

 言いたいことは分かるし、そういうポリシーで書かれたクラサカ作品が従来とは
比べものにならない数の読者に受け入れられるようになったことを小生は非常に嬉
しく思うし、また(最初のほうのレスで言ったように)興味深い現象として注目し
ています。
 ただね、「マイノリティのためのエンタテインメント」なるものが「分かるヤツ
には分かるんだ」式の閉じた発想に陥らないよう注意してかかる必要があると思い
ますが。もったいないですよ。

 ところで……。

>津原さんの本の跋を含め、最近の井上さんの発言は、ちょっと流行語(?)を用
>いれば「まわりが見えていない」と思いますね。

 あ〜あ、また火に油をそそぐ話題を(笑)。
 ちなみに津原氏の「異形訣別宣言」(!?)に出てきた「傍迷惑」の指摘は、小生
が常々、井上氏や朝松氏の言動に関して批判してきたことの要諦(「場をわきまえ
ろ」「立場を考えろ」)と全く軌を一にしていますね。これこそホントに「錯綜す
る人間模様」ですわ(笑)。

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酔いが醒めちゃった 投稿者:倉阪鬼一郎  投稿日:07月21日(水)02時46分23秒 tokyo14-43.m.nttpc.ne.jp

補足します。
メタ・リアリティとしてのミステリについてです。
確かに「死の影」は小説の王道から見ればリアリティに欠けるかもしれません。
ただ、それをメタ的に補完する構築性としてミステリ(具体的に言えば伏線)を
採用しています(あとがきに記した「つい体質が出た」は多分に韜晦です)。
ミステリ的なリアリティ(伏線と結果の照応)と小説の王道のリアリティに相容
れない部分があるのは至極当然のことでしょう。ちなみに、その両者のスリリン
グな緊張関係がミステリの魅力の一つだと考えています。さらに、逆説的に言え
ば、ミステリ的な(曖昧ですが)人間の描き方が最も現代の人間を描いている
(描ける、描く可能性がある)とも考えます。

「コアな新本格」についてはいろいろ議論があるでしょうが、またいずれ。

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あ。。。 投稿者:ネコ  投稿日:07月21日(水)02時05分16秒 kurashikict2-052.tiki.ne.jp

すみません、誤解を招く文でした。
>かなりの学校の
というのは私の所属している県にかぎっていますので
他の地域については知りません。

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はじめまして。 投稿者:ネコ  投稿日:07月21日(水)02時01分03秒 kurashikict2-052.tiki.ne.jp

こんなところにくるのは場違いな凡人ですが
なんか口がむずむずしてしまいました。(^_^;;;

かなりの学校の(中学校や高校)図書室には
「はだしのゲン」は置いてあります。
あまりマンガは置かないはずですが
「三国志」とこの本はよく見ます。
(っちゅうことで一教員でありますです。)
でもホラーの意識はきっと生徒はもっていないはずです。
(読んでいる雰囲気からして)
そういうコメントをもってして
別角度から読まれるとやだなぁとちょっと思いました。
すいません、浅いコメントで。

#私にとっては霊障よりも放射能の方がよっぽど怖いです。
#だからあのマンガを読んで怖いとは思いましたが
#だからホラーであるなんて結びつきもしませんでした。

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酔ってますが 投稿者:倉阪鬼一郎  投稿日:07月21日(水)01時25分45秒 tokyo14-21.m.nttpc.ne.jp

東様

>〈異形〉に書くのはぜーんぜんオッケーだと思いますが、どうしてそれだと井上氏
>の件に関して口を閉ざさなくてはならないの?

スリランカです。いや、セイロンです(寒)。
ただ「はだしのゲン」を読んだことがないので、いまいちピンと来ない部分があるため
発言を見合わせたまでです。
津原さんの本の跋を含め、最近の井上さんの発言は、ちょっと流行語(?)を用いれば
「まわりが見えていない」と思いますね。説教しようかな(笑)。

>これが新本格ミステリやSFやいわゆる幻想文学(鬼さんも例に挙げていたカフカや
>安部公房みたいな)なんかならば、まだそういうツッパリも有効だと思うんですが、
>こと「エンターテインメントとしての長編ホラー」に関しては、「小説の王道から見
>てリアリティを問題にすること」が逆に非常に重要視されるのだと小生は思います。

うーん、困ったな(笑)。だから「あとがき」で組成分析なんて無粋なことを書いたん
じゃない。ちなみに、私はホラー作家ですが、かなりコアな新本格作家でもあるし、幻
想作家でもあるし、ことによるとSF作家でもあります。

>なぜなら、エンターテインメントの要諦は、読んで字のごとく「読者を愉しませる
>こと」でしょう? ホラーの場合なら「恐怖の快楽」を読み手に存分に味わわせるこ
>と。その際、作者のオブセッションやカタルシスなんてものは、極論してしまえば、
>たんなる執筆動機に過ぎないのでは?
 
一面の真ではありますが、私なりに読者サービスには努めているつもりです。ただ、
マイノリティのためのエンタテインメントだと認識しています。ですから、今回は
マニア向けの濃い部分が薄かったと批判されれば甘受しますが、筋違いのように感
じられます。ちなみに、本格ホラー、すなわち「恐怖の快楽」の要諦(コアな部分)
は、説明を極力省いて行間から作者のオブセッションを読者の脳に伝えることだと
考えています。

>こういう比喩が正鵠を射ているか、ちょっと自信がないけれど、「映画」にたと
>えるならば、長編ホラーの場合は、良かれ悪しかれハリウッドの大作娯楽映画的
>な大衆性を要求されると思うんですね。

三枝さんと話が合いそうですね(おお、錯綜する人間模様!)。
私はそういうものには飽き飽きしています。食えなきゃ田舎に帰りますよ。
繰り返しますが、私はマイノリティのためのエンタテインメントを書いています。
でも、絶対に需要はあるはずです(ミステリやSF方面も含めれば)。

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ヘンなのー(笑) 投稿者:東 雅夫  投稿日:07月20日(火)23時48分00秒 cse34-50.tokyo.mbn.or.jp

〈異形〉に書くのはぜーんぜんオッケーだと思いますが、どうしてそれだと井上氏
の件に関して口を閉ざさなくてはならないの? それではまるで、井上氏がアンソ
ロジストとして、自分の気に入らない言動をとる作家を意図的に冷遇するかのよう
な誤った印象を与えるのではないかと、他人事ながら心配になります(笑)。

 それはさておきリアルの話。
 ううーん、鬼さんの所論、気持ちは分かるんだけどなぁ……。これが新本格ミス
テリやSFやいわゆる幻想文学(鬼さんも例に挙げていたカフカや安部公房みたい
な)なんかならば、まだそういうツッパリも有効だと思うんですが、こと「エンタ
ーテインメントとしての長編ホラー」に関しては、「小説の王道から見てリアリテ
ィを問題にすること」が逆に非常に重要視されるのだと小生は思います。
 なぜなら、エンターテインメントの要諦は、読んで字のごとく「読者を愉しませ
ること」でしょう? ホラーの場合なら「恐怖の快楽」を読み手に存分に味わわせ
ること。その際、作者のオブセッションやカタルシスなんてものは、極論してしま
えば、たんなる執筆動機に過ぎないのでは?
 こういう比喩が正鵠を射ているか、ちょっと自信がないけれど、「映画」にたと
えるならば、長編ホラーの場合は、良かれ悪しかれハリウッドの大作娯楽映画的な
大衆性を要求されると思うんですね。それに対して、実験映画や芸術映画(?)あ
るいはそれこそB級ホラー映画的なアプローチというのも当然アリなわけですが、
それはむしろ短編やいわゆる「幻想文学」においてこそ有効なのだろうな、と。
 まあ、以上はちょっと極論でして、当然例外は出てくるし、もっと技術論的に傾
けば、本来、小説に王道も左手道もケモノ道もなかろう! 上手か下手か、だろう
……というツッパリも可能なわけですが(笑)、それはまたちょっと別の話になる
のでとりあえず。

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Re: 青春と読書 投稿者:大森 望  投稿日:07月20日(火)23時09分49秒 User50-156.netjoy.ne.jp

 子どもの頃のぼくにとって、「放射能」は、「なんだかわからない正体不明のこわ
いもの」でした。
 したがって、くだんのアンケートで井上さんが、

>反戦漫画とは思いながらも、これを少年マンガ誌で読んだときには、放射能の恐怖が、
>たとえば、霊にたたられる恐怖感に近いものとして感じました。

 と書くのはわからなくはない(テニヲハがおかしいし、無意味な不統一もあるので、
ほとんど走り書きなんだろうな、とは思いますが)。
 大森の場合には、そういう「こわい放射能」と現実の放射能はまったく別物だった
ので、『はだしのゲン』に放射能の(メタファーとしての)恐怖は感じませんでした
が、現実とメタファーを同一視する子供だからこそ長じてホラー作家になる――って
ことはあるかもしれない。

 しかし、だからと言って「霊障」と「放射能」を結びつけるのは無理がありすぎ。
よく知らないんですが、霊障って因果応報の考えでしょ。水子の祟りとか。
「悪いことをしたから祟られる」みたいな話と、原爆の被害(『はだしのゲン』が
出ている以上、必然的に現実の広島が参照される)とを重ね合わせるのは理不尽で
しょう。
 しかも「ある時期の日本人にとって」ですからね。想像力が欠けていると言われ
てもしかたがない。冒頭に引いている作品が、それこそ『ゴジラ』とか黒澤の『夢』
だったら、まだぎりぎり許容範囲かもしれませんが。

 現実とメタファーの混同、カテゴリーの違う被害の並列、安易な一般化――と、三
つ揃ったら3アウトかも。

 でもだからといって……というのはあるんですが、まあ津原さんは重々わかってる
ことでしょうから省略。
 の種の幼児性(社会性の欠如)が、ホラー作家・アンソロジストとしての資格を喪
失させるものかどうかについては議論の余地があるでしょう、とだけ。
http://www.ltokyo.com/ohmori/

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何がリアルか補足 投稿者:倉阪鬼一郎  投稿日:07月20日(火)22時27分35秒 tokyo17-30.m.nttpc.ne.jp

今後も「商売上の事情」により<異形>に書く私はリアル談義にのみ参加します(笑)。

「ホラーを書く!」に次の一節があります(p52)。
「こうしたディティールへのこだわりは、私見によれば、ホラー小説にとっても不可欠な
要諦にほかならない。リアルでなければ怖くないし、作中世界のリアリティを支えるのは、
第一にディティールの迫真性なのだから」
で、やはりここで問題になるのは「何がリアルか」ということですね。むろん「らしく見
せる」ことは重要で、私も最低限の作業はしているつもりですが、ホラー作家のエッセン
スはやはりオブセッションですから、小説の王道から見てリアリティを問題にすることが
ホラーにどれだけ有効か、やや疑問も残ります。例えば、「ミズチ」の女の描き方、「レ
フトハンド」の登場人物、いずれも東氏は批判していましたが、僕的には全然OKです。
小説の王道から見れば問題があるのでしょうけど、どちらも歪んでいますから(笑)。
ちなみに「死の影」も私にとってはリアルな世界を描いたつもりです。要するに、他人の
目からは猫のぬいぐるみでも私には「ミーコちゃん」・・・って話がぐちゃぐちゃですね。
メタ・リアリティとしてのミステリという話も振ろうと思ったんだけど、疲れているよう
なのでまたの機会に。
いずれにしても、小説の王道とやらに進むつもりはまったくありません(笑)。

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違うんだ、三枝さん 投稿者:津原泰水  投稿日:07月20日(火)17時59分07秒 pfc26.cyborg.ne.jp

>> 原爆に関しましては、以前も「原爆で怪物となった人間が他者を襲う」といった怪奇漫画が
被爆者の気持ちを傷つけると、問題になったことがあったように記憶しています。

 この点については何度も強調させていただきますが、僕は彼の作品のことを云っているのではないのです。
小説表現の是非を語っているのではない。
 東さん仰る、読者からの「報復行為」を受けえない(長期的にはわかりませんが)云い逃げ発言であると同時に、
幼児性への執着以外、氏にとっての創作的必然性がまず見当たらぬ言葉であることを踏まえ、問題視しています。

 僕は、怒っている以上に、あのコメントを迷惑に感じています。アンソロジーを監修したり、また「ホラー業界」
全般について事あるごと語ってきた人物の言葉が、ああも、親の教育の行き届かぬ小学生レベルの不見識をありありと
呈していたのでは、彼に「コレクト」されてきた作家たちはプライドもなにもあったもんじゃない。
 極私的な術壊ですが、まったく、父親が死んでいてよかったと思いました。生きていて、読んで、それが我が子が
敬意を払い最優先にしてきた仕事の中心人物だと知ったなら、彼はさぞや傷ついたことでしょう。
 結論めいたことを述べるには早急に過ぎるかとも思いつつ、今の正直な心情として、僕は今後、井上雅彦(もう
伏せ字は無意味なので明記)の著作はもとより、〈異形コレクション〉を読むこともなかろうと思っています。
彼の云ってきた〈異形〉というのは、なるほど、核兵器による被爆被害を彼の「博覧会」に陳列する次元のもの
だったのねとしか、今はどうしても感じられないからです。まったく、落胆させていただきました。かつて氏が
インタビューにおいて自ら「異形サーカス団の団長」と称されていたときも、んじゃ俺らは象か、と眉をひそめた
ものでしたが、あの脱力の比ではありません。
 もし上記のことが長期的な結論となるとしても、今後〈異形〉に書き続けられる作家諸氏に対して、どうこう申し
あげるような真似はむろん決していたしません。それぞれに商売上の事情がおありでしょうから。僕自身、
アンソロジーを監修している立場でもありますので、この点はあらかじめ固く誓わせていただきます。
 あくまで僕個人が、そんなものに関与するくらいなら死んだほうがマシと思うのみです。

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読みました 投稿者:東 雅夫  投稿日:07月20日(火)16時18分04秒 cse34-19.tokyo.mbn.or.jp

 八重洲に向かう予定を他に買いたい資料があったので神保町に変更、地下鉄を出
るなり一誠堂の店頭平台に『古事類苑』がバラで、しかも格安で出ているのを発見、
買い漏らしていた「方技部」と「動物部」を速攻ゲット! したのはいいのだが、
御存知のようにあれは2冊でも無茶苦茶重い(笑)。で、よろよろと三省堂にたど
りついて「青春と読書」を入手、そそくさと戻ってきました。
 いや〜、今号はやたらと面白いじゃないですか。これでタダとは素晴らしい!
(笑)>C塚様
 個人的には、幻想的&大森掲示板の議論を踏まえたかのごとき(?)大森望氏の
ホラー・ブーム分析がビビビときてるんだけど(良い意味でね)、まぁそれはまた
別の機会に。
 で、問題の井上雅彦氏のアンケート回答に関する所感。

 悪意はないのでしょう、きっと。
 それに無知な子供が、あの漫画を読んで「霊障」と「放射能」を同一視したとし
ても、別に不思議ではないし、なんら責められることでもないとは思います。
 しかしながら、それを「これまでに読んだ一番怖い本」(「最初に出会った」と
か「子供の頃に読んだ」という設問ならともかく)というアンケートの回答として、
それもいわゆる「ホラー作家」を対象とするアンケートの回答として提示するとい
うのは……ちょっと真意を疑いますね。
 どうも氏は、「好きな」と「怖い」の区別に勝手にこだわっているようなので、
たぶんその結果なのでしょうが、それにしても現実的な恐怖の代表として「原爆」
→『はだしのゲン』をもってくること自体、凡庸な発想といわざるをえません。
 けれどもそれ以上に首をひねったのは、そうした凡庸な回答をもっともらしく意
義づけするために、「ある時期の日本人にとって、『霊障』と『放射能』の具体的
イメージは重なっているのではないか」などという珍妙かつ無神経かつ無責任な
(確かにこれだけではそう判断せざるをえない)コメントを付して平然としている
点。まあしかし、その背後には氏お得意の「異形美学」に根ざした、凡俗の徒には
窺い知れぬ深い洞察が秘められているのかもしれませんので(笑)、そのあたりは
是非さらなる説明を求めたいなと思います。
 というか、そういう相応の用意とか覚悟なしに、不用意に口に出せる種類の事柄
ではないと思うのだが……。
 どうでもいいけど、氏の回答のみが子供時代の体験に何のためらいもなく固執し
ているのは、イノウエ文学の性格を実によくあらわしていると「愚考」する次第。

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何がリアルか 投稿者:倉阪鬼一郎  投稿日:07月20日(火)15時45分28秒 tokyo12-48.m.nttpc.ne.jp

中島様

>結局、娯楽小説の一般的な読者は、未知の何かに触れて驚愕するよりも、自
>分の常識を再確認することに喜びを見いだす方が遙かに多いってことです。そ
>ういう人たちにとっては、登場人物に感情移入ができないと面白くないばかり
>でなく、「社会的人間」「日常的人間」「生活者」がストレートに描かれてい
>ないものは小説としてダメだということになるんです。

これは同感。「赤い額縁」については「感情移入できない人物ばかり」という感
想が結構ありましたね。ゴーストハンターも黒川も私がモデルなんですが(笑)。
個人的には、「一般受けする人物を書こうと思えば書けるけれども、最低限しか
描写しない」というスタンスが最もすがすがしいと思います。

>「夢見の家」は、描き込むところと省略するところの配分が実に巧みで、倉阪
>さんの仰る「モダン・モダンホラー」の好例だと思いました。

うーん、私の感覚では「死の影」のほうが「モダン・モダンホラー」なんです。
「夢見の家」はただの「モダン・ホラー」。

>「面」はモダン・ホラーの方にかなり傾斜した作品でした。私の好みですが、
>不条理は毛嫌いする人も多いですから、ちょっと評判が心配です(いきなりハ
>ードルを上げ過ぎでは? >倉阪さん)。

担当さんからは「これぐらいやっていただかないと」と言われたので安心したの
ですが、確かに読者の反応は気になります。これ以上ハードルを上げることはと
りあえず考えておりません。

東様

私の理解では、鈴木光司や坂東真砂子のように「自分はホラー作家じゃない」と主張
している作家が「人間」を書きこんで広範な読者を獲得している、しかるに、ジャン
ル・ホラーの作家はそのあたりに興味を示さない、ざっとそういった歯がゆい思いが
根底にあるのだと思います。で、これは作家にとって何がリアル(切実)かという問
題に関わってきます。少なくとも私は、社会や一般的な人間にはあまり関心がない。
要するに、表現しないと頭の内側から腐っていくようなオブセッションを発散するこ
とが第一義なので、人間や社会を書く余裕がない(そんなものを書いてもカタルシス
が得られない)。ですから、せんじつめれば資質の違いにすぎないのでは?
なお、最後の質問については「編集者は十人十色」とだけ答えておきましょう(笑)。

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無知も罪ですけど 投稿者:三枝  投稿日:07月20日(火)15時25分05秒 ppp27.Tsukuba-Noc.affrc.go.jp

》……って、ありゃりゃ、宿敵を補足してどーするんだ。>自分

大森望さんも「東さんは、男らしくて素敵な人だわっ(はぁと)」と、おっしゃって……ってぇ、
これではまるで、大森さん女性ですがな。どうも、私が伝えると、話が変になるなあ。

原爆に関しましては、以前も「原爆で怪物となった人間が他者を襲う」といった怪奇漫画が
被爆者の気持ちを傷つけると、問題になったことがあったように記憶しています。最近では、
スミソニアン博物館でのエノラゲイ展示の問題も、むかっぱらがたちました。
仰られてみると、確かに、笑い事ではないことに対して、彼は扱いが不用意だったかとも
思う点があります。
ただ、東北出身の人が被差別部落に対して(出身地ではそういった差別がないがゆえに)
つい不用意なことを言ってしまうのと、関西の人間が身近にそういった状況があって、なお
それでも、差別的な言動をとるのとでは、私は罪の深さが違うようにも思えるのです。
彼の場合、ある種の無知で、怒るよりも津原さんからきちんと説明された方が良いのでは
ないかとも思うのです。
津原さんの作品をあのアンソロジーで読めなくなるのはとても残念なことでもありますの
で。できれば話し合っていただけたら、と。

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補遺2 投稿者:津原泰水  投稿日:07月20日(火)13時31分21秒 pfc24.cyborg.ne.jp

 某氏回答において、次行に出てくる作品は「ゴジラ」で、その次が「お岩様映画」です。インパクトを狙っての
確信犯と、僕は見ています。
 なるべくご意見を伺いたいので、三枝さんの迅速なリアクションには感謝しています。対話に齟齬が生じていなければ
もっとよかった、ということです。特定の読者を傷つけるような描写云々の話は、またの機会に。

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やり直し 投稿者:東 雅夫  投稿日:07月20日(火)13時30分14秒 cse33-40.tokyo.mbn.or.jp

 そう、そして、誰かが不快や怒りを覚えるモチーフだからといって、それを書く
ことを作家は躊躇うべきではないでしょう。そのモチーフが真に作品自体の欲する
ものである限り。
 少なくとも、林真理子が批判した牧野修の「スイート・リトル・ベイビー」のレ
イプ・シーンは、十二分にホラーとしての必然性と説得力のあるものだったと思い
ますし、そこに不純な動機(文学的な意味での)を認めることはできないと思いま
す。
 だからといって、レイプされた女性や子を亡くした親が、たまたまそうした作品
を読んで、不快に感じるな、怒るな、と言いたいわけではありません。おそらくそ
の人は、二度と再び、その作家の書いたものを読もうとはしないでしょうし、それ
はそれで立派な「報復行為」だと思います。それを止める権利は(「書くな」とい
う権利と同様)、誰にもありません。
 林真理子がそういう悲惨な経験の当事者なのか否か知りませんが(たぶん違うで
しょう)、もし仮にそうだと仮定しても、それはあくまで個人的な不快感の表明に
とどまるべきで、作家として加わっている文学賞の選評で、対象作品について非難
すべきことではないだろうと小生は考えます。

 ……って、ありゃりゃ、宿敵を補足してどーするんだ。>自分
 これから八重洲ブックセンターに「青春と読書」をもらいにいってきます。

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c4 投稿者:東 雅夫  投稿日:07月20日(火)13時27分57秒 cse33-40.tokyo.mbn.or.jp

そう

 そして、誰かが不快や怒りを覚えるモチーフだからといって、それを書くことを作家は躊躇うべきではないでしょう。そのモチーフが真に作品自体の欲するものである限り。
 少なくとも、林真理子が批判した牧野修の「スイート・リトル・ベイビー」のレイプ・シーンは、十二分にホラーとしての必然性と説得力のあるものだったと思いますし、そこに不純な動機(文学的な意味での)を認めることはできないと思います。
 だからといって、レイプされた女性や子を亡くした親が、たまたまそうした作品を読んで、不快に感じるな、怒るな、と言いたいわけではありません。おそらくその人は、二度と再び、その作家の書いたものを読もうとはしないでしょうし、それはそれで立派な「報復行為」だと思います。それを止める権利は(「書くな」という権利と同様)、誰にもありません。
 林真理子がそういう悲惨な経験の当事者なのか否か知りませんが(たぶん違うでしょう)、もし仮にそうだと仮定しても、それはあくまで個人的な不快感の表明にとどまるべきで、作家として加わっている文学賞の選評で、対象作品について非難すべきことではないだろうと小生は考えます。

 ……って、ありゃりゃ、宿敵を補足してどーするんだ。>自分

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補遺 投稿者:津原泰水  投稿日:07月20日(火)12時55分22秒 pfc43.cyborg.ne.jp

 三枝さん同様の誤解をなさった方が他にもおいででないとは限らないので、念のため強調しておきます。
 僕は『はだしのゲン』が「一番怖い本」に挙げられていることを強く問題視しているのではありません。「こわい小説
で過ごす夏」という明らかに「ホラー小説特集」中のアンケートに対しては、とても気の利いた回答とは云いかねるのだ
けれど、「それだけならば個人的感覚の率直な吐露としてじゅぶうん認めうる」のです。
 僕の頭に血を昇らせたのは、「ある時期の日本人にとって、『霊障』と『放射能』の具体的イメージは重なっている
のではないか」という、己の立場も周囲への迷惑もわきまえぬ「愚考」表明です。
『はだしのゲン』は怖い漫画です。当り前の感想です。無差別大量虐殺の被害者を描いた漫画が怖くなかったら、むしろ
被害者に失礼じゃないですか。
 レイプに遭った女性はレイプを描いた小説を直視できないでしょう。親を亡くした子供は暖かい家庭を描いたドラマを
直視できないでしょう。僕はそういう話をしているのではありません。

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怖いに決まってるでしょう 投稿者:津原泰水  投稿日:07月20日(火)12時30分19秒 pfc43.cyborg.ne.jp

 三枝さん、僕は小説の話をしているのではありません。
 放射能障害を霊障に重ねて語る神経の話をしているのです。

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はだしのゲンは 投稿者:三枝  投稿日:07月20日(火)11時38分43秒 ppp22.Tsukuba-Noc.affrc.go.jp

やはり怖かったですよ。あたしは小学生だったので、それを絶賛する教師の神経がわからなかった。読んだあと、うなされるかと思いました。
あのアンケートを読んだ時は、「○○さん、よくあれを思い出したな」と、感心したくらいです。
最も納得のいく回答だと思いました。あれは確かに怖い。
「人間性を根本からふみつけにする、本当に残酷な話」だからこそ、あれはああまで怖いのではありませんかね。
そして、広島出身の津原さんがその残酷さを某氏がいかにも軽く扱っているかのような記述に激烈な怒りを感じたのと同様、自己の本質的な部分を犯される恐怖をごく安易に扱っているかのように思える(某作品のレイプの)描写に女性である林真理子さんが激烈な怒りを感じたのだと、一度想像してみて下さいませんか?

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(無題) 投稿者:あきぞう  投稿日:07月20日(火)09時23分29秒 ngy12DS12.aic.mesh.ad.jp

あそびにきました。
http://www2u.biglobe.ne.jp/~akizou

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津原さま 投稿者:C塚  投稿日:07月20日(火)07時59分30秒 csa2339.ppp.infoweb.ne.jp

書き込み、拝見しました。『青春と読書』のアンケート、回答は『青読』編集部の方に
送っていただいていたので、実は私、直接読んでいないのです。
私たちには今日、本が配られたのですが、あいにく外に出っぱなしだったもので
本になったものもまだ読んでいないという状況です。すみません。
さっそく21日に読んでみます。

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なんだなんだ!? 投稿者:東 雅夫  投稿日:07月20日(火)05時29分08秒 cse33-44.tokyo.mbn.or.jp

 い、いきなり、ヘヴィーな書き込みが! まだ現物を目にしていないので具体的
コメントはひかえますが、「某社アンソロジー」に関与する「ホラー作家」といえ
ば!? うーむうーむ……念のためお断りしておきますが、下記は小生の偽装ハンド
ルネームではありません(笑)。

 さて、本題(あーびっくりした)。
「人間を描く」について、色々な御意見をうかがえて嬉しい限りです。

中島様

>「小説の将来」と書かれているのは、上記のような一般読者の認識を前提に、
>「ヒューマニズムを脱却できるのか否か」という問題提起を含んでいるのだと私
>は受け止めたのですが(違いますか、東さん?)。

 ヒューマニズムの脱却というよりも、読者の側の現実認識、何を「リアル」と実
感するかという基準が、かなり変化しつつあるような気がするわけです。『ホラー
を書く!』での瀬名秀明さんの発言なども参考になるかと思いますが。
 キャンベルの繰り言(笑)にも顕著なように、ある程度「マス」な読者を対象と
したエンターテインメントとしての長編ホラーの場合には、それが端的に反映され
ると思いますしね。
 ただまぁ、そういう高邁な(!?)問題提起とは別に、どう読んでも絵空事にしか
見えない人間の描き方ってのはあるわけだけど。一例を挙げるなら、同じ「青春ホ
ラー」といっても恩田陸と伏見健二では雲泥の差があるように……ってことで、さ
あ、お膳立ては整えたぞ、石堂藍!(笑)

 それから松本&中島&シュヴェイク各氏に対する鬼さんの律儀&率直なレスを見
ていて思うのは、こういう読者サイドからの突っ込みは、「最初の読者」である編
集者サイドから、制作進行の過程で当然、提起されて然るべきものだと思うんだけ
ど。なんだか、そういうやりとりがあったとは思えない受け答えなので、ちょっと
気になって(いや、答えにくければ無視してください>倉阪様)

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やっぱり書きます 投稿者:津原泰水  投稿日:07月20日(火)03時52分41秒 pfc37.cyborg.ne.jp

 表明すべきか否か、いろいろと考えたけれど、やっぱり書きます。入る墓を失いたくないので。

 集英社「青春と読書」8月号の「私の一番怖いもの」というアンケートにて、某ホラー作家氏、いったいどういう
神経か「一番怖い本」に『はだしのゲン』をあげ、いやそれだけならば個人的感覚の率直な吐露としてじゅぶうん認めうる
のだけれど、さらに「ある時期の日本人にとって、『霊障』と『放射能』の具体的イメージは重なっているのではないか」
と「愚考」なさっている。
 くだくだと細かいことは述べません。ともかく広島市に生まれ育ち、被爆者を母に持つ僕は、怒りに血の気を失い
ました。僕のなかから某社アンソロジーは完全に消えました。今後執筆はおろか読者としてすら、決して接することは
ないでしょう。
 他にお読みになった方がいらしたら、どうかご感想をお聞かせください。
http://www.cyborg.ne.jp/~tsuhara/aquapolis/

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夏耐え難き夏よその子の手を引く 投稿者:西崎 憲  投稿日:07月20日(火)02時37分46秒 dp0-45.tokyo2.linkclub.or.jp

こんにちは、みなさん

中島さん
 ふむ、では自分の非常識を再確認して喜ぶのがスーパーナチユラルの恐怖小
説の読者といふことになるのでせうか。当たらずとも遠からずといふ感じです
ね。さう言へば人間を描くといふことからサキも連想されました。サキの登場
人物に感情移入することはほぼ不可能だと思ふのですが、あれは人間を描いて
ゐるといふ言ひ方が当てはまらないでもないやうな気がします。

                             西崎 拝

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「人間を描く」問題 投稿者:中島晶也  投稿日:07月19日(月)23時55分53秒 oska1839.ppp.infoweb.ne.jp

>西崎様
 これについては、ラムジー・キャンベルがクライヴ・バーカーの『血の本』
の解説の中で的確に要約しているので、ちょっと長くなりますが、宮脇孝雄氏
の訳文を引用します。

「恐怖小説は、超自然、異常を題材にして非日常の世界を描きながら、結局は
読者に日常の世界を再認識させるものだ、という説がまかり通っている。恐怖
小説作家の中にもそれを唱える者がいるが(私にいわせれば、みんな逃げ腰に
なっているのだろう)、その考え方を突き詰めると、異常に直面した普通の人
々を描くのが正しい恐怖小説である、ということになりかねない(少なからぬ
数の編集者もそう考えているようだ)」

 結局、娯楽小説の一般的な読者は、未知の何かに触れて驚愕するよりも、自
分の常識を再確認することに喜びを見いだす方が遙かに多いってことです。そ
ういう人たちにとっては、登場人物に感情移入ができないと面白くないばかり
でなく、「社会的人間」「日常的人間」「生活者」がストレートに描かれてい
ないものは小説としてダメだということになるんです。

>倉阪様
 仰る通り『死の影』の人物描写は、多からず少なからずで題材に見合った適
度であったと思いますよ。東さんも人物描写を増やせと言っているわけではな
いですし。「小説の将来」と書かれているのは、上記のような一般読者の認識
を前提に、「ヒューマニズムを脱却できるのか否か」という問題提起を含んで
いるのだと私は受け止めたのですが(違いますか、東さん?)。これなら倉阪
さんも関心がおありでしょう。

>シェヴァイク様
「夢見の家」は、描き込むところと省略するところの配分が実に巧みで、倉阪
さんの仰る「モダン・モダンホラー」の好例だと思いました。
「面」はモダン・ホラーの方にかなり傾斜した作品でした。私の好みですが、
不条理は毛嫌いする人も多いですから、ちょっと評判が心配です(いきなりハ
ードルを上げ過ぎでは? >倉阪さん)。
 宿題(笑)の方は、追々片づけて行くつもりにしています。

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死の影感想レス 投稿者:倉阪鬼一郎  投稿日:07月19日(月)15時52分19秒 tokyo18-20.m.nttpc.ne.jp

シェヴァイク様

ご感想ありがとうございました。(レスにはネタバレを含みます)

>逆に釈然としなかったのが、謎の教団が最後まで何モノとも知れずに終わって
>しまった事で、せっかくの長編なのだから此処は謎解きもしてほしいなあ、
>と思った次第です。彼らの「因子」が圧倒的に隔絶した人外のものならそれで
>も良いのですが、それだと中島さんが触れていらっしゃるように、やっている
>事が分かりやすすぎるという印象はあります。

おっしゃることはわかります。ただ、やはり、

SFとミステリ−理に落ちる
ホラーとファンタジー−理に落ちない

は基本的なところなので、説明は最小限にとどめたいですね。それよりは、伏線と結果
の照応に意を用いたいと思っています。
確かに「分かりやすすぎる」とマニアの方は感じるでしょうね。このあたりのブレンド
は今後もいろいろやってみますが。

>登場人物たちがどうして教団と関わることになったのか
>このあたりは、特定の因縁を持つ人々を選択的に呼び寄せているのか、
>それとも広く撒かれた誘いに応えてしまった者には何人にも訪れうる恐怖なのか
>−どちらともとれる描写になっていましたね。

作者的には辻褄が合ってるんですよ。最後のは「業務拡張」ですから。ただ、確かに
プロローグに一行だけ説明を入れたほうが良かったかも。

西崎様

>私は中扉の裏に書くつもりで書いたのですが。

えっ、私もそのつもりだったのですが。後ろの解説になるのかな?

レイプ−これは書かないだろうなあ。個人的には洗脳や拷問のほうが気持ちいい(笑)。

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人間ってなに? 投稿者:西崎  投稿日:07月19日(月)10時37分09秒 dp0-73.tokyo2.linkclub.or.jp

こんにちは、みなさん

「人間を描く」というのはずいぶんミステリーの批評などで見ることが多くていっ
たいどういう意味なのかなと思っていました。つまりは小説の設定としてのリアリ
ティーということなのでしょうか? 小説のリアリティーに関しては去年あまりに
考えすぎて頭が腐ってしまったのですが、腐った頭でもまだ考えたい問題のひとつ
です。ただ、登場人物に感情移入ができないと面白くないからということなのかも
しれませんが。
 超自然的小説のなかの人物描写にどのくらいの紙数を割くか、どのくらい感情移
入をさせるかは興味深い問題ですね。倉阪さんの「人間を描く」ことが好きではな
いという言葉は、正確にいうと「社会的人間」「日常的人間」「生活者」を描くの
に興味がない、あるいは人間というものを表面的になぞることに興味がないのかな
と勝手に私のなかの言葉に置き換えています。恐怖をテーマにした小説は存在論に
直結するものでもあるという気がしています。人間を描かないという倉阪さんのな
かに私は矜恃の念を見ます。ホラーにおける人物描写という点ではジョナサン・キャ
ロルの諸作がなんとはなしに念頭に浮かびました。作品のなかで人が死ぬ数と作品
の良し悪しはあまり関係ないような気がしますが。また同様にレイプのあるなしも
あまり関係ないような気がします。行きすぎた設定、ありがちな設定、つまり過剰
な設定というのは名作・問題作の要因のひとつでもあるという気がしています。だ
から死者の数が十人では愚作かもしれないけど、五十人だったらもしかしたらすご
く面白いのではと私は思ってしまうのですが。
 倉阪さん、S社の作家解説なのですが、あんなにフォーマットが違っていてだい
じょうぶですかね? 私は中扉の裏に書くつもりで書いたのですが。

                              西崎 憲

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レイプは 投稿者:三枝  投稿日:07月19日(月)08時32分31秒 ss.narc.affrc.go.jp

やらないで下さい。もう、飽きたんです。そのパターン読みすぎちゃって。
人が死ぬのも飽きました。もっと飽きたのは、カンニバリズムですけど。

(数日ハイですね、津原さん。)

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(まさか誰も本気にしないでね) 投稿者:津原やすみ  投稿日:07月19日(月)06時53分40秒 pfc01.cyborg.ne.jp

倉阪様
>> ちなみに、今日から再開した次の本格ホラー(と、C塚さんも見てるから書いておく私)
ではもっと人物描写をカットします。人が五十人以上死にますから(笑)。

 それはあまりに非常識。かの『バトロイ』より多いではありませんか。一作ではふつう八人が限度。
 あと、女の立場としてレイプ関係も非常に困ります。絶対に女は強姦しないでください、男ならまだしも。
ましてや道具を使ったり、レイプ中に絞殺なんてもってのほかです。
 え、あ、嘘、キリで眼球とか……やめてお兄様……

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re:『死の影』感想 投稿者:シェヴァイク  投稿日:07月19日(月)01時21分37秒 spider-tk011.proxy.aol.com

 こんばんは>中島晶也さん、倉阪鬼一郎さん&ALL。

>>シェヴァイクさん、許して

 東編集長と並んで日本で最も多く倉阪鬼一郎作品に言及している方であろう
(笑)中島さんの爆忙期に倉阪さんの特集(註:於ニフティ、FHORROR10番会議
室)をやったのはチト計算外でしたが、お暇になったら『怪奇十三夜』『百鬼
譚の夜』あたりのガイド・感想は是非お願いします^^;)。

 さて本題ですが。

 私は、サイコの部分は非常に楽しめました。津原泰水さんが楳図かずおの名
前を出されたのはなるほどと思いましたが、私は読んだ時に、アルジェント監
督の映画作品のイメージやBGMを重ねてました(「サスペリア2」「歓びの
毒牙」「インフェルノ」あたりです)。ギミックだらけのマンションは、文字
通りインフェルノの魔女の家ですね。

 逆に釈然としなかったのが、謎の教団が最後まで何モノとも知れずに終わっ
てしまった事で、せっかくの長編なのだから此処は謎解きもしてほしいなあ、
と思った次第です。彼らの「因子」が圧倒的に隔絶した人外のものならそれで
も良いのですが、それだと中島さんが触れていらっしゃるように、やっている
事が分かりやすすぎるという印象はあります。

>>登場人物たちがどうして教団と関わることになったのか

 このあたりは、特定の因縁を持つ人々を選択的に呼び寄せているのか、それ
とも広く撒かれた誘いに応えてしまった者には何人にも訪れうる恐怖なのか−
−どちらともとれる描写になっていましたね。

>>「廃人を描く」

 私が好きな倉阪氏の作品も「異界への就職」とか「絶句」とか、この手の作
品が多いです^^;)。
 「夢見の家」の感想はFHORRORに書きましたけど、手堅い短篇として私は面
白く読めたのですが、中島さんは如何でしょうか?「面」は今日買ってきたの
で、明日読めれば−−と思っています。

 では、失礼します。

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「人間を描く」その2 投稿者:倉阪鬼一郎  投稿日:07月18日(日)22時34分27秒 tokyo17-04.m.nttpc.ne.jp

津原様
ありがとうございました。

>「あとがき」で小池氏の著作を引合いに出しておくミスディレクションも巧妙で
これは違います(笑)。当初はもっと地味なものにする予定だったんですよ。サイコ
が予想以上に暴れたからなあ。だから、地味なタイトルを最初に考えたわけです。
続編でなんとか辻褄を合わせましょう。

さて、「人間を描く」の続きです。関心がないと言っても、読者が感情移入した人物を
あっさり殺したりするのはホラーの技法の一つですから、そのあたりは過不足なく書い
ているつもりです。まあ吸血鬼を探偵にしているくらいですからほんとに関心はないの
ですが(笑)、福井君が「幻想文学」で「よるべなさ」とうまいことを言ったあたりの
ものは確かに「死の影」には出ていないと思いますね。とにかく、人物背景を細かく書
き込むくらいなら伏線の一つでも張る・・・ってミステリのセンスかも(笑)。
それから、「死の影」の主人公はあくまでもあのマンションと幼稚園(教団)という舞
台であって、登場人物はせんじつめればただの実験道具や生け贄にすぎないのだから、
人間を描き込んで流れを止める(と発想する)必要はないと思うのですが。
ちなみに、今日から再開した次の本格ホラー(と、C塚さんも見てるから書いておく私)
ではもっと人物描写をカットします。人が五十人以上死にますから(笑)。
「この薄さがいい」と「書き込んで倍くらいにすべきだった」、二つに感想が分かれる
のは読み筋に入っていたのですが、私は自分の書き方しかできないので致し方ないでし
ょうね。

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『死の影』読了 投稿者:津原泰水  投稿日:07月18日(日)16時54分28秒 pfc44.cyborg.ne.jp

 ああ面白かった! 面白いよこれ、と妹にも薦めておきます。僕的にはそういう本。
 アナグラム等の突然推理教室な仕掛けも、パルプ電流も、厳密な、場面中の視点(及び認識)固定の裏打ちを得て、
やがて訪れるキューブリック的狂躁に多大に貢献しているかと。
「あとがき」で小池氏の著作を引合いに出しておくミスディレクションも巧妙で――「あとがき」を最初に読む
読者は多いですからね――改行を多用した涼しい文体から、むむ軽量級上品系(笑)かと思わせておいて……いや感服。
 ゆいいつ引掛かりを感じたのは捉えどころの薄い題名なんですが、これは続篇も含めての評価となりましょう。
 ともかく、楳図好きは読め、と。←最大級
 ミス女、俺もいつか出そうかな。

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四派対抗麻雀レス 投稿者:倉阪鬼一郎  投稿日:07月18日(日)15時25分08秒 tokyo12-08.m.nttpc.ne.jp

DASACONはオークションがお目当てなんですが(笑)。ほかにホラーで麻雀を打てる人
は来るのかなあ(名誉がかかってるんだから強い人ね)。 お父さんがツバメ返しの達
人のMasuda君、宣伝にもなるんだから来ない? というわけで、出ずっぱりでなければ
OKっす。
ところで、前回最下位の福井君は今回はお茶汲みでは? あれだけメッタ打ちされたら、
普通は二軍落ちだと思うけど(笑)。

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やはりあまり関心がない 投稿者:倉阪鬼一郎  投稿日:07月18日(日)15時10分23秒 tokyo12-08.m.nttpc.ne.jp

東様
>ひとつには、この「人間を描くことへの興味」の有無あるいは濃淡が、メジャー
>・ホラーとカルト・ホラーの重要な分岐点になるのかな、という関心。鬼さんの小
>説が、新本格ミステリやSF系の読者に特にウケが良いように感じるのも、これと
>微妙に関係しているように思います。

正確な分析ですね。「99本格ミステリ・ベスト10」のアンケートで並木士郎氏が
「テレビドラマやお説教や浪花節の中にあればすんでいくもので出来た小説には飽き
飽きなんである」と書いていて、「よう言うた」と思いましたからね。人間を書き込
んである小説は読んでいて鬱陶しいし。若い頃は文学青年が読むようなものをあらか
た読みましたが、いちばん性に合ったのは安部公房とカフカだから、やはり非人間の
人なのでしょう。

>もうひとつは、中島さんも指摘しているように、『活字狂想曲』であれほど見事
>に奇人変人廃人の生態を描き出した作者が、どうして本格ホラーの作中人物の場合
>には、イマイチ説得力に欠ける描き込みにとどまるのか、という大いなる謎(笑)。

だって媒体が違うじゃないですか(笑)。ちょっと小説観が違うのかも(ことに長篇)。
長篇の場合は映画(って変な映画ね)を撮る感覚で書けるし、途中で絵も描けるし
(むろんすべて言葉を用いてですが)、「白い館の惨劇」では交響楽も少し意識して
います(要するに、左脳でも右脳でも読める小説)。やはり「人間を描く」という意
識が出てこない(笑)。だいたい、人間を描くことを第一義にしている作家は腐るほ
どいるんですから、特殊小説家は特殊なものを目指してもいいじゃないですか。ただ、
中島さんの「廃人を描く」は傾聴すべきご意見です(普通の人間なんて書き込んでも
面白くないから[ユーモア物はなぜか別]、まあ最低限描けていればOKだろうと考
えてます)。

>このあたり、クラサカのみならず「小説」というものの将来を考える上でも(大
>きく出たな)、非常に興味深い取っかかりになりそうな予感がするのですが……
>気のせいかしらん!?

小説の将来ねえ。私はべつにレムの「虚数」みたいな作品でも全然OKだったりす
るので、やはり「人間はドラマでやれ」派だなあ。
 
>し、しかし……廣済堂ってば……。

いや、もう一冊ハードカバーという話もあったのですが、とりあえず来年はもう無理
なので。「死の影2」までに四、五冊書かなきゃいけないのだが・・・。

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四派対抗について 投稿者:福井健太  投稿日:07月18日(日)04時45分56秒 kyto1123.ppp.infoweb.ne.jp

 >浅暮さま
 お待ちしておりました。やっぱりそうこないと、です。せっかく部屋があるわけですし、
例のマグネットよりも、誰かが普通の牌を持参するのがベストかもしれませんね。あと、
チーム内の選手交代もアリ――というルールもいけるかもです。ル・マンということで。

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妹がお世話になりまして 投稿者:津原泰水  投稿日:07月18日(日)04時20分43秒 pfc28.cyborg.ne.jp

↑兄妹……!?

 というわけで東さんの宿敵です。先々日まで『ペ』と奮闘しておりましたが、奮闘虚しく今月も常識破りな枚数に
留まり、また愛しの担当者を驚死させてしまいました。でも毎月甦ってくる。
 僕もとっとと『死の影』のお話に加わりたいところなれど、生憎とまだ未入手でして、なにせこのところ書店に出掛ける
暇もない。いろいろまとめてクロネコに頼もうかと思っています。
 でも文庫書下ろしには詳しいオイラ。いやーあれこそほんと、なにが売れるのかわからん世界なので、いろいろと実験の
しがいがあるってもんです。その作家なりの「俗受け」する部分を、ショウケース的にちりばめるというのが、
最も有効な戦略であって、その意味において貴志さんという人はじつに巧妙、広告代理店みたいで可愛くない(笑)。
 じゃあ自分はそういう手段を取るかっていうと、ぜんぜんなんですが>角川ホラー文庫。だいいちパッケージが
非常にものを云う世界なんで、少なくとも売れる売れないはあんまし作家に責任ないっすよ、まじで。
 ただし、ほんと不思議と、文庫書下ろしだと読者って妙に作家に近接感をもって感想を云ってくれるんですね。
とうぜん作家のほうもその声は無視できず、あたかも緩やかな『朝のガスパール』状態となる。文庫書下ろしって
そういうメディアじゃないでしょうか。

>> あいにく「人間を描く」ことに興味がないもので(笑)。
  でも、「廃人を描く」のはお手の物でしょう。

 これは抜群のやり取り。こういう対話のためにこういう掲示板は存在するのでしょう。 鬼氏日記における拙著評も
思いあわせ、興味深く拝見しました。手前味噌的なつもりはまったくないのですが、あの短篇集のうちのどれに言及
なさるかが、その読者の志向を察知するための絶好の試験紙として機能してます、今の僕には。
 はたして津原泰水という作家は「人間を描いて」いるのでしょうかね? 倉阪さん仰るような深い次元においては、
僕もまるきりそんなことには興味を持っていないような気がします。『妖都』上梓の折の「メフィスト」誌鼎談で、
僕の「まるで社会派のような発言ですが」というコメントに、菊地秀行氏が「このなか(あと綾辻氏)ではいちばん
社会派だろう」と仰ったものですが、はてさて。
 街を描くのは上手いと、少女小説時代からよく云われます。それはSFの視点、と小中千昭氏の指摘を受けたことがある。
http://www.cyborg.ne.jp/~tsuhara/aquapolis/

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Re: 第三回四派対抗について 投稿者:大森 望  投稿日:07月18日(日)02時22分15秒 User50-159.netjoy.ne.jp

 DASACONには参加予定なので、SF代表で出てもいいっす。
 でも一晩中は無理かなあ。まあSF者の交替要員はいくらでもいるだろう。

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人間、辛抱だ(←意味ナシ) 投稿者:東 雅夫  投稿日:07月18日(日)02時09分57秒 cse34-15.tokyo.mbn.or.jp

 いちおうホラー評論でメシ(の一部)を食っているので、新刊の批評は活字媒体
優先でいきたいと思っているのですが(というわけでホラー大賞作品の議論に加わ
らず失礼しました>小林泰三様)、今回は自分で登板予告しちまったこともあるし
(これは今回限りにしますね)、評論勢があとに続いちゃったこともあるし、で、
ちょっとおいしすぎるネタなので一言。

 >> あいにく「人間を描く」ことに興味がないもので(笑)。
  でも、「廃人を描く」のはお手の物でしょう。そこら辺に倉阪さんの突破口
 があるのでは。

 ……という、鬼−中島両氏のやりとりですが、小生も「『人間を描く』ことに興
味がない」という直木賞の選考委員が聞いたら憤死しそうな(笑)発言には、ちょ
っと引っかかりました。
 といっても別に「やっぱり人間を描かにゃあ」なんぞと中間小説オヤジ的な注文
をつけたいのではありません。
 ひとつには、この「人間を描くことへの興味」の有無あるいは濃淡が、メジャー
・ホラーとカルト・ホラーの重要な分岐点になるのかな、という関心。鬼さんの小
説が、新本格ミステリやSF系の読者に特にウケが良いように感じるのも、これと
微妙に関係しているように思います。
 もうひとつは、中島さんも指摘しているように、『活字狂想曲』であれほど見事
に奇人変人廃人の生態を描き出した作者が、どうして本格ホラーの作中人物の場合
には、イマイチ説得力に欠ける描き込みにとどまるのか、という大いなる謎(笑)。
 このあたり、クラサカのみならず「小説」というものの将来を考える上でも(大
きく出たな)、非常に興味深い取っかかりになりそうな予感がするのですが……気
のせいかしらん!?
 し、しかし……廣済堂ってば……。

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第三回四派対抗について 投稿者:浅暮三文  投稿日:07月18日(日)00時55分41秒 210.232.81.165

倉阪様、福井様
前回は浮いたとはいえ、三位という中途半端な結末でしっくりこないグレです。
でつきましては八月、ダサコンというイベントがありますね。私も参加いたし
ます。お二人と顔を合わせることができますれば、企画として四派対抗の部屋
を申請しようかと思ってますが、いかが。            グレ拝

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死の影感想レス 投稿者:倉阪鬼一郎  投稿日:07月17日(土)23時53分53秒 tokyo18-25.m.nttpc.ne.jp

中島様
感想ありがとうございました。(以下のレスはネタバレを含みます)

>謎の教団の正体を最後まで伏せる趣向は良いのですが、登場人物たちがどうし
>て教団と関わることになったのかは、もう少しはっきりさせて欲しかったです。
>戦略としてのサイコが絡む理屈付けというか。

いちおう最低限の説明はしております。このあたり、理屈をつけすぎるとSFに
接近するので難しいところですね。
実は編集者に気に入っていただいて、来年「死の影2」を書かねばならないので
すよ(笑)。まあ「ゆるやかな続編」ということで、最後まで説明をつけないよ
うにするつもりです。

>一方で、教団が妙に解りやすいことをしたりするのも、ちぐはぐに感じられ
>ました。人とは異質の存在たちが、ミステリ・ファンでなくても分かるよう
>な簡単なアナグラムで遊んだりするものでしょうか? ハードディスクの比
>喩とかも、どうも人間くさいように思うのです。

これはですね、因子は目覚めているけれどもまだ人間だと解釈してください。
「悪魔の子」に操られるときに完全に変容するわけですね。続編でも書く気は
ないのですが。

>「夢見の家」の評判なんかはどうなのでしょう。

幸い好評だったので、図に乗って今月号は「面」という不条理ホラーを書いて
います。私は怪獣も恐竜もわからないという妙なホラー作家なので(笑)、こ
のあたりがコアな部分かも。次は朦朧法の幽霊屋敷物を書くかな。とにかく、
担当編集者に理解があるので助かります。

>例えばシャーリー・ジャクスンの長編のようなものなんてどうですか?

「ずっとお城で暮らしてる」的な要素を配合することはぼんやりと考えています。

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『死の影』感想 投稿者:中島晶也  投稿日:07月17日(土)20時50分20秒 oska1531.ppp.infoweb.ne.jp

>倉阪様
 どっちに書こうか迷ったのですが、怪獣地獄をさ迷っているうちにあっちは
一段落着いてしまったので、こっちにしました(シェヴァイクさん、許して)。

 何が起きているか判らない間の、もやもやした怪しい雰囲気の醸成はいつも
ながら巧みだったと思います。クライマックスのカタストロフィもなかなかの
ものです。でも、謎解きの部分でミソを付けたかなあというのが私の印象です。
謎の教団の正体を最後まで伏せる趣向は良いのですが、登場人物たちがどうし
て教団と関わることになったのかは、もう少しはっきりさせて欲しかったです。
戦略としてのサイコが絡む理屈付けというか。

 一方で、教団が妙に解りやすいことをしたりするのも、ちぐはぐに感じられ
ました。人とは異質の存在たちが、ミステリ・ファンでなくても分かるような
簡単なアナグラムで遊んだりするものでしょうか? ハードディスクの比喩と
かも、どうも人間くさいように思うのです。毎度怪獣ばかりで恐縮ですが、か
のバルタン星人などは、言葉こそ通じるものの生と死の概念すら持っておらず、
地球人とは根本的にコミュニケーション不可能な異質の存在として現れたもの
です。これぞ超自然的恐怖ではないでしょうか。

>> 次から好きなように書くかな。
 
 それに尽きると思いますよ。これまでのところ、一般受けを意識したものよ
りご自分に忠実に書かれたものの方が、私には読み応えがありました――とい
うだけでは、セールス面で不安がありすぎですね(笑)。「夢見の家」の評判
なんかはどうなのでしょう。

>> あいにく「人間を描く」ことに興味がないもので(笑)。

 でも、「廃人を描く」のはお手の物でしょう。そこら辺に倉阪さんの突破口
があるのでは。『妖かし語り』の「ラストショット」は、英訳して輸出しても
いけそうなぐらいのポピュラリティがあると思いましたが、例えばシャーリー
・ジャクスンの長編のようなものなんてどうですか?  

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見本出来!「田舎の事件」 投稿者:倉阪鬼一郎  投稿日:07月17日(土)15時27分34秒 tokyo17-07.m.nttpc.ne.jp

受け取ってまいりました。配本時期等につきましては、日記の次の更新を
お待ちください。長い道のりだったなあ(しみじみ)。
というわけで、私もついにユーモア作家です(笑)。

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これはこれは 投稿者:東 雅夫  投稿日:07月17日(土)08時32分15秒 cse34-72.tokyo.mbn.or.jp

やすみん様
 小生の宿敵でよく似た名前の作家がいて紛らわしいので名前のほうでお呼びしま
すね。
 ちなみにSFマガジン次号では、その宿敵の野郎、ととと、センセイの新作につ
いて、超甘口の書評を書きました(だって私怨でけなしてるとか思われたら心外だ
もーん)。
 マンディアルグや三島の名前を出すと、すぐに「あ、純文の人」とか「J文学だ」
(失笑/ところで、アレって何なのかね一体!?)と思いこむ安直な発想が、ポスト
澁澤世代にまで蔓延しているのは、思えば奇妙な、いや珍妙なことですね。

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いらっしゃいませ 投稿者:倉阪鬼一郎  投稿日:07月17日(土)02時33分39秒 tokyo17-07.m.nttpc.ne.jp

津原やすみさま
今後は「私とミーコ作戦」でしょうか(笑)。
インタビュー拝読しました。私もマンディアルグや三島はあらかた読んでますし、
SFの影響もあるようです。とても興味深かったです。

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そして『臥夢螺館cyber』 投稿者:津原やすみ  投稿日:07月17日(土)02時18分06秒 pfc03.cyborg.ne.jp

 ほんと怖いです。天才の所業↓
http://www.morningweekly.co.jp/gam/gam_20.htm

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あ、リンクされてない。 投稿者:津原やすみ  投稿日:07月17日(土)02時16分21秒 pfc03.cyborg.ne.jp

 改めて。世界一怖いギター↓
http://www.din.or.jp/~yojira/diary/diary209.htm

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自慢こきに来ました(笑) 投稿者:津原やすみ  投稿日:07月17日(土)02時14分30秒 pfc03.cyborg.ne.jp

 初めまして。小説好きのOL、やすみんです(はぁと)。
 体調不良につき長いあいだ受けとれずにきた、『臥夢螺館cyber』の福山庸治画伯によるイラストレイテッド・
ギターが、ついに我が家に。世界一怖いギター、と云って過言ではありますまい。まさに異端芸術。
そのギター:http://www.din.or.jp/~yojira/diary/diary209.htm
『臥夢螺館cyber』:http://www.morningweekly.co.jp/gam/gam_20.htm
 ホラー好きだったら、どちらも一見の価値ありです。いやほんとまじで。

 ところで、恐怖と笑いは紙一重、には僕もまったく同感でして、「小説すばる」最新号掲載のインタビューでは、
そのへんにもちらりと言及しております。写真がまるで、竹中尚人演じているかのように“文豪”なので、
ひとつ笑ってやってください。
http://www.cyborg.ne.jp/~tsuhara/aquapolis/

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普通の感覚だと思いますが 投稿者:倉阪鬼一郎  投稿日:07月17日(土)02時12分29秒 tokyo17-07.m.nttpc.ne.jp

東様

>ところで「異形の新シリーズ」というけどさ、これって別に「異形」と銘打つ必然性は、
>内容的には皆無なんじゃないの?
>井上氏は、作家の人選やシリーズ構成、内容のチェックとかに関わっているわけ?

ちょっと経営論っぽいのでレスをつけづらいのですが、編集サイドの判断です。
べつに私も「異形」は意識しておりません。「ある程度一般受けのする本格ホラー」
という私なりのコンセプトで執筆した作品です。それでどうしてアナグラムや叙述
トリックや変な実験が出てくるのか私としてもうろたえた部分があるので(笑)、
あとがきで作者の組成分析なんて無粋なことをやってしまったわけですな。まあ言
い訳ですけど。

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まあね(苦笑) 投稿者:東 雅夫  投稿日:07月17日(土)01時30分55秒 cse33-60.tokyo.mbn.or.jp

倉阪様
>それ、ひょっとして逆効果かも。
 でも、くだらない下司の勘ぐりは、どういうスタンスに立とうと出てくるもので
しょ。それなら、自分のポリシーを押し通したほうがいいかな、と思うまでっす。
 ところで「異形の新シリーズ」というけどさ、これって別に「異形」と銘打つ必
然性は、内容的には皆無なんじゃないの?
 井上氏は、作家の人選やシリーズ構成、内容のチェックとかに関わっているわけ?

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死の影レス 投稿者:倉阪鬼一郎  投稿日:07月17日(土)00時51分53秒 tokyo13-11.m.nttpc.ne.jp

松本様
忌憚のないご意見ありがとうございました。

>この作品、どうも「笑い」のほうにかなり寄ってしまっているような気がしたのです。
>この作品だけではなくて、「赤い額縁」もそういう気がしました。
>なぜなんだろう、と考えてみました。

私の本質がユーモア作家だからかもしれません(笑)。あとがきに八割がホラーと書き
ましたが(ミステリとSFももっとあるような気もするけど)、裏返しのユーモアに化
ける場合がかなり多いです。

>おそらく、倉阪先生の「怖い」と思うものは僕らにとっても怖いものだと思うのですが、

それは違うかもしれません。本格ホラーは個人的なオブセッションを核としていますから、
共有する因子がない場合は「作者が怖いものでも読者はいっこうに怖くない」ことが間々
あります。ことに私のオブセッションは歪んでいますから(笑)。

>引き合いに出しておられた「墓地を見おろす家」では、
>ホラー的に現れてくるものはそれほど過剰じゃないですよね。
>ところが、これを怒濤のように出してしまうとわれわれとしては
>まるでお祭り騒ぎみたいな感じというのでしょうか、
>怖がるヒマがなくて、それより先に笑ってしまうんですよ。
>個人的には見えるか見えないか、くらいがいちばん怖いなあと。

まことに正しいです。東氏も「墓地を見おろす家」を引き合いに出しているはず
ですが(笑)、似て非なるものになっています(ちなみに、あとがきは執筆動機
を説明したまでで、「こちらのほうが怖い」と主張しているわけではありません。
どうせ書くならもっと説明すべきだったかなあ)。その理由の一つは、

>これはもしかしたら倉阪先生の長編の作り方にも由来するのかも知れません。
>「赤い額縁」もそうだったのですが、
>この作品でもわりと断片的なシーンにわかれていますよね。
>読んでいると、どうも短編を繋いでいっているような呼吸を感じます。

このご指摘ですね。作り方も何も、本質は短篇作家なので(俳人でもある)、長篇作家
みたいな書き方ができないのです。私にとっては純然たる本格ホラーは150枚が上限
です。人間や背景を書き込めるタイプの作家なら(例えば篠田節子「カノン」とか)上
限が伸びるのですが、あいにく「人間を描く」ことに興味がないもので(笑)。

二つ目の理由は、サイコを出したことです。牧野さん同様「戦略としてのサイコ」
ということを考え、一般受けするように登場させたわけですね。なにぶん文庫書き
下ろしなんて初めてなので、売れるものにしなきゃとかなりプレッシャーがかかっ
たのですが(思いついたのはサイコだけ)、それでも一般受けしないと言われてる
んだから無駄な努力だったかも(笑)。
おかげで肝心のスーパーナチュラル(構造的には優越するんですが)がぼやけてし
まった観は否めません。次から好きなように書くかな。

>ネットで見る感想もわりと「怖くない」というのは多くて

でも、怖いというご意見もいくつか見ました。「赤い額縁」もそうだったのですが、
人によって反応が全然違うんですよね。

というわけで、ほかの方も忌憚のないご意見をお寄せください。

東様
それ、ひょっとして逆効果かも。ホラー雀が「異形の新シリーズだから」とささやいたり、
ネット雀が「アズレーとクラニーを気にしてるんだ」とさえずったり(笑)。

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死の影 投稿者:松本楽志  投稿日:07月16日(金)21時37分56秒 h1beech.kais.kyoto-u.ac.jp

やっとじっくりかける時間がとれたので、
失礼を覚悟で、倉阪先生の「死の影」を読んでいて思ったことを書いてみたいと思います。
(ネタバラシを微妙に含みます)

なにぶん、ホラーについては初心者ですので、
とんちんかんな分析をしているかも知れません。
「こういう読者もいる」というサンプルとして、読んでいただけるとありがたいです。

まず、感想としてはたいへん面白く読みました。
しかし、「怖い」長編ホラーという点では「ううむ」といった感じでしょうか。
というのも、ラストに近づくにつれ、どうも笑いがこみ上げてきてしまったんですよ。
倉阪先生は
>それから、「恐怖と笑いは紙一重」とかねてより主張しているのですが、
といっておられたんですが、
この作品、どうも「笑い」のほうにかなり寄ってしまっているような気がしたのです。
この作品だけではなくて、「赤い額縁」もそういう気がしました。

なぜなんだろう、と考えてみました。
おそらく、倉阪先生の「怖い」と思うものは僕らにとっても怖いものだと思うのですが、
それを愛するあまり過剰に出しすぎてしまっているのではないのでしょうか。

引き合いに出しておられた「墓地を見おろす家」では、
ホラー的なに現れてくるものはそれほど過剰じゃないですよね。
ところが、これを怒濤のように出してしまうとわれわれとしては
まるでお祭り騒ぎみたいな感じというのでしょうか、
怖がるヒマがなくて、それより先に笑ってしまうんですよ。
個人的には見えるか見えないか、くらいがいちばん怖いなあと。

これはもしかしたら倉阪先生の長編の作り方にも由来するのかも知れません。
「赤い額縁」もそうだったのですが、
この作品でもわりと断片的なシーンにわかれていますよね。
読んでいると、どうも短編を繋いでいっているような呼吸を感じます。
もともと、倉阪先生の短編はすなおに怖いといえるものが多いですから、
これを繋いでいったような作品で、ホラー的な要素が過剰になる、というのは
もしかしたら必然なのかなあ、と思ったりもしました。

というわけで、本格ホラー慣れしていない読者からみるとこういう感想になります。
ネットで見る感想もわりと「怖くない」というのは多くてどちらかというと「笑った」という感想が、
多いみたいなんで、一般読者としてはありがちな感想なのかも知れません。

長文かつ乱文で、失礼いたしました。
http://web.kyoto-inet.or.jp/people/gakusi/
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御明察(笑) 投稿者:東 雅夫  投稿日:07月16日(金)08時15分40秒 cse34-87.tokyo.mbn.or.jp

 そうなんです。興奮して先走りましたが、具体的にお知らせできるのは、まだち
ょっと先になるかと。アッと驚くキイパースンもいることだし(笑)、乞う御期待
ってことで(と、ますます煽るヤツ)。

 あ、それから激震といえば、倉阪ファンに激震が走りそうな超辛口の『死の影』
評を、SFマガジンの次号に書いちまったよぉ(汗)。
 でもこれは従来の「幻文」つながりに「掲示板」つながりまで加わった著者との
関係性、ならびに小生が提唱する「為にする内輪ボメはやめよう!」キャンペーン
(!?)にもとづく過大なバイアスがかかっているものと御理解ください。
 まあ鬼さん御自身は、あ〜の作家やこ〜の作家とは違って、そのへんちゃんと了
解があると思うので別に心配してないんだけど、ファンの皆様に無用なショックや
誤解を与えるのは本意ではないので、いちおう前フリしときます。

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ホラー界の超微震 投稿者:倉阪鬼一郎  投稿日:07月15日(木)23時53分54秒 tokyo14-08.m.nttpc.ne.jp

みなさん固唾を飲んで東氏の続報を待っていて、おかげで書き込みがないので
しょうか(笑)。たぶん本決まりになったら発表ということで(私も内容は知
りませんが)、続報は先になるのでは?
そこで、超微震を一つ。
菊地秀行「魔界都市ブルース<陰花の章>」(祥伝社文庫)が届きました。
8年ぶりの解説を書いております。モダン・ホラーとモダンホラーの違いとか、
ここで書いているようなことも交えていますので、よろしかったらご覧ください。

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ホラー界に激震! 投稿者:東 雅夫  投稿日:07月14日(水)13時12分22秒 cse33-11.tokyo.mbn.or.jp

 ……必至の密談が、集中豪雨の都内某所で交わされた模様。
 極私的には「HORRORWAVE REVENGE」の気分なんだけど(笑)、
そんなものでは到底おさまらないでしょうな、これは。
 思わせぶりでスイマセンが、ちょっと興奮しておりまして。
 続報に御注目ください。

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いや、こちらこそ 投稿者:中島晶也  投稿日:07月13日(火)23時23分43秒 oosk12DS36.osk.mesh.ad.jp

>東様
 何かとご心配をお掛けして、すいませんでした。 
 今日、職場の方に宝島社から電話があって、ゲラがFAXされてきました。
うちは超零細企業なので私用電話も私用FAXも別に差し支えないのですけど、
とっさに頭を切り換えるのは難しいですね(笑)。
 

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鬼畜なり愛で始まる子守唄 投稿者:倉阪鬼一郎  投稿日:07月13日(火)23時05分36秒 tokyo17-30.m.nttpc.ne.jp

C塚さま
さりげないフォローありがとうございました。「長篇賞」でした(笑)。

中島様
>前途多難かも。
しつこく繰り返すしかないでしょう。それにしても、「モダンホラーとモダン・ホラー
を区別する業界の暗黙の了解」と東さんが「モダンホラー・スペシャル」で書いている
のですが、この「業界」って何人くらいで構成されているのだろうか(笑)。

宮風様
いらっしゃいませ。掲示板はいろんな話題が並行しますから、どんどん書きこんでくだ
さい。

藤原様
「モダンホラー」はもはや「ホラーの要素を含むエンターテインメント」ですから、モ
ダンでも、せんじつめればホラーでもないと思いますね。
ところで、献本のリストがまだでしたね。今回は某社と違って無料分があるとうかがっ
たような気がしますが。

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モダン・ホラーとモダンホラー 投稿者:藤原義也  投稿日:07月13日(火)22時25分32秒 tky2-p34.hi-ho.ne.jp

このちがいは多分、表記の好みによるところが大きいので、定着はむずかしいと
思います。ナカグロ派か否か、ですね。「モダン」という言葉自体、その時々で
新しい「モダン」が登場するわけですし、いまの「モダンホラー」も遠からず過
去の「モダン」となる日が来ることでしょう(もうなりかけてる?)

「ミステリ」と「ミステリー」も、意味的に使い分けをしているひとは多くない
のでは。もともと早川と創元の二大老舗版元が「ミステリ」を使用していたため
に、古くからの海外物のファンは習慣的にこちらをつかい、「ミステリー」と書
く人間をどうかすると素人衆あつかいしていたような経緯があります。
「昔は〈ミステリ〉の表記にこだわってたけど、そのうちにそのスノッブさが嫌
になってきて、どちらでもあまり気にしなくなった」と前に山口雅也さんが云っ
てましたね。

世界探偵小説全集「おしゃべり雀の殺人」(国書刊行会)はすこし予定より遅れ
て、8月初旬刊。本全集最多死体数を誇る異色作。月報で3期の予告を少しだけ
入れています。
ストリブリング「ポジオリ教授の事件簿」(翔泳社)は8月2日刊。倉阪鬼一郎訳。
以上宣伝でした。

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遅ればせながら 投稿者:宮風耕治  投稿日:07月13日(火)19時05分36秒 narita-fddi.rd.ecip.osaka-u.ac.jp

先日の幻想的掲示板に飛び入りした宮風です。
楽しかったです。どうもありがとうございました。
これからはちょくちょく掲示板にも書き込みたいと思います。

香山滋「臨海亭奇譚」は日本のパルプ・ノワールかなと思っている今日このごろ。
ホラーではないですよね。幻想でもないかもしれない。
通俗と言えば通俗なんですけど、妙に忘れがたい味が。
どうしてこんなこと考えているんでしょう。
掲示板の流れと関係なくてすみません。

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修羅場と修羅場が…… 投稿者:東 雅夫  投稿日:07月13日(火)02時22分26秒 cse33-91.tokyo.mbn.or.jp

 数珠つなぎっ!(大笑)
 わーいわーい、た〜のしいなっと。(←壊れかけているらしい……)

中島様
 本当に御迷惑かけてすいませんでした。
 もう御安心いただいて大丈夫か、と。
 でもね、貴兄はね、ぜ〜んぜんスンナリいったほうなのよ(笑)。
 某幻想文学専門誌とはヒトケタ違う(!)メディアの場合は、色々ありますって。

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やり過ぎと書いたのは 投稿者:中島晶也  投稿日:07月12日(月)19時52分41秒 oska1643.ppp.infoweb.ne.jp

>倉阪様
 モラルや品位が求められる賞に応募するには、という意味です。私の基準で
はぜんぜんOK。

「モダン・ホラー」と「モダンホラー」の使い分けは便利だから普及させたい
と思うのですが、荒俣宏氏の『ホラー小説講義』でも「モダン・ホラー」で統
一されてたりして、前途多難かも。

>シェヴァイク様
 脱出できたと思うんですけどねえー。メールチェックする度にびくびくして
しまう毎日です。

>>  ところで、貧困ゆえに社会的に広く見られた間引きや身売りなどをその時代
>> を舞台とする作品で書き込むのは、果たして「鬼畜」に属するんでしょうか

 難しいですね。例えば、仮に読者が語り手と同じ時代に同じ村に住んでいた
なら、この小説自体ホラーでなくなってしまうわけです。余所事だから怖いと
いうか。鬼畜と言いたくなるのも、同じような理屈でしょうね。

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今度タロット占いのHPつくりました。 投稿者:山村 幸  投稿日:07月12日(月)16時28分33秒 meidengw.meidensha.co.jp

あっとホームなHPですね。
私もやっと、タロット占いのHPつくりました。

いろいろ人生に悩んでおられる方はいませんか?
今度タロット占いのHPつくりました。

占いがお役に立つ事もありますよ。遊びに来てね。

http://www.freepage.total.co.jp/tarot

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お久しぶりで 投稿者:角銅博之  投稿日:07月12日(月)04時17分17秒 dp0-43.tokyo2.linkclub.or.jp

東さん、何ともはやいコメントありがとうございます。
「言霊使いの罠」についてご存じない方ははこちらをご覧下さいませ。
http://www.bookclub.kodansha.co.jp/topics/wadai/w_kitaro/w_kitaro_index.html

C塚さんお久しぶりでした!
日記の方は時々読ませていただいております。
『どすこい』は楽しみにしております。

石堂藍 さま
はじめまして。(ですよね(^^;)
石堂さんにまで名前を覚えられてるとはありがたいことです。
京極さんのおかげですね。
テックス・エイヴリーの上映情報ほか、アニメ上映の情報を中心的に扱ってるサイトは、
僕も知りませんので、自分で作る予定です。出来たらまたお知らせに参ります。

全然ホラーな話がでてないですね(^^;)
ちょっといま締め切り前なんでまたそういう話に加わりには
後ほど落ち着いてから参ります。

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RE:スイート・リトル・ベイビー 投稿者:C塚  投稿日:07月12日(月)03時26分21秒 csa2329.ppp.infoweb.ne.jp

>倉阪さま

たしかに、言われてみればこの作品、牧野さんのものとしては「鬼畜度」が
低いような気もします(笑)。一部暴力シーンもありましたが、血肉が飛び散る
描写はほとんどなかったですもんね。
(いつもの牧野さんなら、「アレ」を殺すシーンをぐっちゃぐちゃに書いてた
ような気も(笑))
その意味では、角川ホラーの戦略にのっとった「売れ線」感もありますね。

>個人的には「偏執の芳香」のほうが牧野電波を感じましたから、優秀賞が妥当かな
>と僭越ながら思いました。

電波はたしかに『編集の方向』じゃなくて『偏執の芳香』の方が感じますが(笑)、
でもでも、なんで佳作なんだ〜?(^^;) 「長編賞」でいいと思うんだけどなー。
(というわけで、「座談会編」楽しみにしてます(笑))

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スイート・リトル・ベイビー 投稿者:倉阪鬼一郎  投稿日:07月11日(日)23時44分48秒 tokyo18-12.m.nttpc.ne.jp

中島様
>ネタ的にSFと言えばSFなのだけど、世界観は完全にホラーでしょう。
>世界を悪意で捉え、記述するというか。
>やり過ぎちゃって大賞を逃したのは残念無念。私なら躊躇無くこちらを
>大賞に選ぶけどなあ。

なるほど。SFも濃いので「本格モダンホラー」と考えたのですが、世界を悪意で
捉えて記述するというのは言い得て妙ですね。
ただ、「やり過ぎた」という印象はないですねえ。むしろ、従来の角川ホラーを
ずいぶん意識し、売れる小説をめざして完成度の高い作品に仕上げた、にもかか
わらず地の部分が出て説教されてしまった(笑)、そんなふうに受けとめていま
す。ちなみに、「戦略としてのサイコ」というのは私も同じことを考えていました。
個人的には「偏執の芳香」のほうが牧野電波を感じましたから、優秀賞が妥当かな
と僭越ながら思いました。大賞は「ぼっけえ、きょうてえ」でいいと思うんです
けど、ひょっとして少数意見かな?
なお、「お葬式」は私も全然ピンと来ませんでしたね。

ああ、今日は原稿十枚書いて、掲示板もずいぶん書いたから疲れた。あまりおいしい
ネタばかり振らないでください(笑)。

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re:ホラー大賞あれこれ 投稿者:シェヴァイク  投稿日:07月11日(日)23時10分30秒 spider-pa053.proxy.aol.com

 こんばんは、中島晶也さん。「怪獣無法地帯」からは脱出できたのでしょう
か?^^;)

>一種の辺境ホラー

 そうかも知れません。日本の事とはいえ、現在とあまりに状況が違い過ぎま
すから。

>鬼畜鬼畜と聞いていたので

 ところで、貧困ゆえに社会的に広く見られた間引きや身売りなどをその時代
を舞台とする作品で書き込むのは、果たして「鬼畜」に属するんでしょうか
(ふと芽生えた疑問ですが)。 

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ホラー大賞あれこれ 投稿者:中島晶也  投稿日:07月11日(日)21時46分58秒 oska1509.ppp.infoweb.ne.jp

 昨晩から今朝にかけて、ホラー小説大賞受賞作の「ぼっけえ、きょうてえ」
と佳作の「スイート・リトル・ベイビー」、「お葬式」を読みました。

「ぼっけえ、きょうてえ」は、雰囲気重視のオーソドックスな怪奇短篇だった
のは嬉しい驚きでした(貴志祐介氏は語りの構造が新しいとか言っていますが、
夢野久作そのままでは?)。鬼畜鬼畜と聞いていたので、もっと派手なものを
想像してたんです。
 ただ、倉阪さんのおっしゃるとおり、現実を侵犯するホラーではないですね。
語り手の住む世界が怖い、一種の辺境ホラーと言えるように思います。その意
味では「あれ」がスーパーナチュラルか否かはあまり重要ではないのでは。恐
怖のクライマックスを成しているとはいえ、あの世界では「あれ」は存在して
当然のもののようにも思われます。

 現実を侵犯するホラーとしては、「スイート・リトル・ベイビー」の方が断
然王道を行ってますね。どんな手を使ってでも読者の平穏な日常に揺さぶりを
掛けんとする気迫が心地よいです。ネタ的にSFと言えばSFなのだけど、世
界観は完全にホラーでしょう。世界を悪意で捉え、記述するというか。
 やり過ぎちゃって大賞を逃したのは残念無念。私なら躊躇無くこちらを大賞
に選ぶけどなあ。

「お葬式」は……ごめんなさい、私にはこういうタイプの小説はよく解りませ
ん。怖いとも可笑しいとも思えない……。

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C塚さま 投稿者:倉阪鬼一郎  投稿日:07月11日(日)15時23分12秒 tokyo13-03.m.nttpc.ne.jp

いずれ座談会編も書こうかな(笑)。品位とかモラルとか面白いことをおっしゃって
ます。
あの日は、誰か声をかけるのをみんな待っていたふしがありますね(笑)。別れ際に
笹川君がひと言「今日は不完全燃焼でしたね」。

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4つのモダンホラーについて 投稿者:倉阪鬼一郎  投稿日:07月11日(日)15時15分24秒 tokyo13-03.m.nttpc.ne.jp

モダン・ホラー、モダン・モダンホラー、本格モダンホラー、モダンホラー、
この4つに分類して考えていると大森掲示板に記したところ、小林泰三さん
からもっと説明してほしいというレスがありました。小林さんはこちらにも
見えているのだし、ホラーの原理的な話はこちらのほうが妥当と思われるの
でここにレスを書きます。
中黒あるなしの「モダン・ホラー」「モダンホラー」の差異については、
別冊幻想文学「モダンホラースペシャル」所収の東雅夫「モダンホラーとは
何だったのか」を読んでいただければわかるのですが、私なりに敷延します。
まず、昔話になってしまうのですが、キングが日本でポピュラーになる80
年代半ばまでは、中黒入りのモダン・ホラーが一般的でした。これはハート
リイ「ポドロ島」、ハーヴィー「炎天」などの短篇を指します。昔のゴース
トストーリーはおおむね因縁話で、最後になぜ怪異が生じたか判明する構造
になっていました。ところが、ゴーストストーリーの書き手は重要なことに
気づいたのです。すなわち、「説明しないほうが怖い」と。で、この流れが
どうなったかと言うと、後期ウエイクフィールド、メトカーフを経て、エイ
クマンやシャーリー・ジャクスンになると、限りなく純文学に接近してしま
ったわけです。これが「モダン・ホラー」です。
一方、キング、クーンツなどのジャンルミックス型の長篇ホラーがあります。
これが中黒なしのモダンホラーですね。これをさらに本格とそうでないもの
に分ける必要はないのかもしれませんが、ご案内の通り、ホラーの要素を含
むSFもホラーのパッケージで出ているので、一応分けてみたわけです。で
すから、右端のただの「モダンホラー」にはSFやスリラーが含まれます。
それから、「モダン・ホラー」と「モダンホラー」の関係は「ミステリ」と
「ミステリー」の関係にある程度パラレルでしょう。
さて、最後に残った「モダン・モダンホラー」は私が勝手に言っているだけ
です(笑)。要するに、モダン・ホラーとモダンホラーを止揚したものです。
長篇モダンホラーは面白いけど怖くないというのが定評ですが、読者を選ぶ
けれども怖いモダン・ホラー短篇の要素を入れれば(二つの道を合わせれば)
怖い長篇ホラーが書けるのではないか、とまあ、そんなことを考えて試行錯
誤しているわけです(なかなかうまくいきませんが)。実作者だと、ラムジ
ー・キャンベル、チャールズ・グラント、今年「虚ろな穴」が訳されたキャ
シー・コージャあたりがモダン・モダンホラーの書き手でしょうか。
ちょっと長くなってしまいました。この辺で。

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RE:ぼっけえ、きょうてえ 投稿者:C塚  投稿日:07月11日(日)15時05分17秒 csa2313.ppp.infoweb.ne.jp

たしかに、ラストはちょっと「サービスしすぎ」の感もありましたね。
でも、倉阪さんのおっしゃるように、様式美に照らし合わせるとあれで
オッケーではないかと私も思います。

岡山弁の起用も、成功要因のひとつでしょうね。たしかにあれが
関西弁だったら、全然印象が違うでしょうし(笑)。
悲惨な生い立ちをたたみかけるように語らせていく表現力はなかなかのものと思いました。
次は長編を読んでみたいですね。

>倉阪さま

某選考委員の選評に対するご感想、まったく同感です。
「不愉快でない〇〇〇シーン」って、どんなもんなんだー、と私などは思ってしまいましたが(笑)。
まあでも、よくも悪くもあれが「普通の人」の感覚なのかなぁ。
(この「普通の人」っていうのは、「ホラー」だから読みたいとは決して思わないで
「話題の本がたまたまホラーだったから読む」というスタンスの人、のことですが)

ところで、あのメンツでカラオケにならなかったのは、ひょっとして私がいなかったから?(笑)
な〜〜〜んてーーー、失礼しましたー。

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おお、角銅さん!! 投稿者:C塚  投稿日:07月11日(日)14時49分35秒 csa2315.ppp.infoweb.ne.jp

ひさしぶりのカキコです。
角銅さん、おひさしぶりです!! 「ゲゲゲの鬼太郎 言霊つかいの罠」の時に
スタジオにお邪魔した集英社のC塚です〜〜(^o^)m。
その節はいろいろ失礼いたしましたm(_._)m。
あいわからず京極さんと仕事してまーす。
秋には、「小説すばる」で掲載していた京極さん初のギャグ小説
『どすこい(仮)』を刊行すべく、今がんばっているところです。
(って、私が、じゃなくて京極さんが(笑))
これからもよろしくお願いいたします。
(って、完全な私信モード。みなさんお許しください)

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別に良いのですが 投稿者:石堂藍  投稿日:07月11日(日)06時43分53秒 B133199.dion.ne.jp

中島様
 観てない作品はけなせません。真剣にけなそうと思ったらちゃんと観ます。観たくないと言っただけです。
 電話では中島さんがとてもいい褒め方をしたのでちょっと心が動かされましたが……しかしあの基本設定に耐えねばならない
と思っただけでやはり無駄金を使うまいと思いました。

●アニメの話が出たついでに(まさか角銅さんまでご覧とは……)
一つ情報を。映画ファンの渡電さんから聞いたのですが、テックス・エイヴリーを夏休みにユーロスペースで上映します。
興味のある方はぜひ。最近、こういうものの上映はほんとに減りました。やっているところではやっているのかもしれないけど。
夜はなかなか出歩けないので、早朝とか、昼間のアニメ上映の情報がありましたら、お寄せ下さいませ。
まったくここ向きの話題でなくてすみません。そういう情報がわかるネット内の場所を教えて下さい。ほかのところを
見ているひまもない。

中嶋千裕様
 前にもお話ししたと思いますが、基本的に外には出ないことにしているのですよ。前回のSF大会は特別。
人づきあいのために夜に出かけるなんて、よほどのことがないとしません。
諸々の事情により、夜の外出、友人づきあいは極度の限定のもとに行っています。
昔の話題でも今の話題でもどんどん御自由になさって下さい。こんなものが酒の肴になるのであれば。

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同下 投稿者:倉阪鬼一郎  投稿日:07月11日(日)01時31分25秒 tokyo13-49.m.nttpc.ne.jp

べろべろに酔っぱらった状態で書かないという誓いを立てたのですが、重要な問題
なので一日で禁を破ります(笑)。
べつにイデア関連でしたら歓迎ですよ(コアな読者な大事にせねばと大森さんに説
教されたし)。櫻井さんが態度を百八十度変えたからには、会ってみると細田さん
のような方なんでしょうね(問題発言か?)。
いずれにしても、建設的な議論になるようにしましょう(>ギャラリーの方)。
そうでないと判断した場合はレスをつけない場合もありますけど(忙しくてレスを
つけられない、もしくは忘れることも多いのですが)。

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歓迎しまーす。 投稿者:東 雅夫  投稿日:07月11日(日)01時18分19秒 cse34-86.tokyo.mbn.or.jp

管理人様
 痛くもない腹を探られて迷惑していたところでもあるので、今回の措置は喜ばし
いことかと。
 ただし、必要とされる謝罪がなされない限り、小生の「ネット上での人格を認め
ない」方針に変わりはありませんが(笑)。

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講和条約締結(重要) 投稿者:櫻井清彦  投稿日:07月11日(日)00時39分44秒 ppp204145.asahi-net.or.jp

今日、三枝さんと面会しました。考え方を変えました。
これから、三枝さんに対する書き込み禁止を解除します。
いままではサーバー側から書き込み不能にしていました。
書き込みを解除するにあたって、(当然の)ルールを設定します。
(1)三枝さんは、東さんおよびその他の人への誹謗中傷を行わないこと。
もちろん他の人も他人に対する誹謗中傷は控えてください。
誹謗中傷かどうかについては管理人が判断します。
無用な茶々いれも控えてほしいです。文芸上の批評は基本的にオーケーです。
(2)出版経営論はここに馴染まないので、基本的に控えてください。
以上、ご承知おきください。
もちろん、また考えが変わることもあり得ますけど。

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恐怖の人面疸ロジー(笑) 投稿者:シェヴァイク  投稿日:07月10日(土)23時43分30秒 spider-pa071.proxy.aol.com

 角川書店がちょっと前に『ドッペルゲンガー奇譚集』という超マニアックなアン
ソロジーを出しましたが、話題の某作に絡めて、人面瘡(疸)をテーマにした作品
を思いつくままにリストアップしてみました。

谷崎潤一郎:「人面疸」
山田風太郎:「双頭の人」
?:「腹の中の異物」(「元禄宝永珍話」所収−−らしい)
ロバート・ブロック:「奇形」
ホワイト:「こびとの呪(ルクンドー)」
手塚治虫:「人面瘡」(「ブラックジャック」の1話。ピノコが生まれる話
           もそうかな)
楳図かずお:「人こぶの怪」
古賀新一:「呪いの顔がチチチとまた呼ぶ」「わたしの肌に呪いの顔が」
つゆきサブロー「寄生人」

 ちょっと基準を緩くしすぎか(笑)。

 とまれ、こうしてみると、先天的な双生児の癒着と、呪いや異生物の寄生、ある
いは自己の精神の投影による後発的なものとに分かれるように思いますが、いずれ
もグロテスクで戦慄すべき怪奇譚揃いではあります。

 ちなみに北陸かどこかの寺には、前に2つ、後ろに1つの顔がついた子供と覚し
き首のミイラが保存されていますが(「ムー」などに写真が載っていますが)、あ
れが見世物用に作られたフェイクでないとすると、医学的にありえないものでは
ないのかも知れません。

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交戦中? 投稿者:楽志  投稿日:07月10日(土)23時24分08秒 kyoto-205.seikyou.ne.jp

あら、桜井さんも参加されていたんですね。
実はおれ、銀座に電話乱入いたしました(そんなんばっかりかい(笑))。
大森さんの携帯だったのですぐに切りましたが、みなさん和やかそうでしたよ。
東さんも参加されたら良かったのに(無責任)

ああっ、これはー、この掲示板のーテーマとはー、関係ないでーす??(はあはあ)
失礼しましたー!!

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速報! 投稿者:東 雅夫  投稿日:07月10日(土)22時53分04秒 cse34-23.tokyo.mbn.or.jp

 現在、銀座某所で開催中の大森オフにて、当掲示板管理人氏と、例のアレが交戦
中ならぬ「歓談中」の模様(大笑)。

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ぼっけえ、きょうてえ(その5) 投稿者:倉阪鬼一郎  投稿日:07月10日(土)16時07分50秒 tokyo17-36.m.nttpc.ne.jp

小林様
>ところで、あの存在は結局スーパーナチュラルなものだったのでしょうか?
スーパーナチュラルでOKだと思いますよ。ひょっとして「ダークハーフ」の影響
があるのでしょうか。

>ラスト部分は賛否両論ありそうですね。僕はややくどいかなと感じましたが、
>皆さんはいかがでしょう?
ホラーの様式美に照らせばOKなのですが、恐怖の喚起という点では夜が明け
ないうちに物語空間を閉じたほうがよかったかもしれませんね。

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おやおや! 投稿者:東 雅夫  投稿日:07月10日(土)06時59分53秒 cse33-42.tokyo.mbn.or.jp

 これはようこそ。またしても(!?)妙なところでお会いしますね(笑)。>角銅様
 御存知の方もあろうかと思いますが、角銅さんはT映系怪奇幻想アニメの演出家/
プロデューサー(という表現でいいのかな、アニメ業界に明るくないので、もしも違
っていたら失礼)として活躍されている方(御本名での登場だしバラしてもいいです
よね?)。京極夏彦の脚本・出演で話題を呼んだ「ゲゲゲの鬼太郎 言霊使いの罠」
も、角銅さんが手がけた作品です。
 小生とは古いふる〜い知人なのですが、ま、まさか、この掲示板でお目にかかれる
とは!(どうか今後とも、お気軽においでくださいまし)

 いま超絶級の修羅場で、オフ会の挨拶すらままならない状態なのですが(皆様、す
いません、楽しかったです。フク様の幹事ぶり、感服しました)、驚くやら嬉しいや
らで思わず書き込んじゃいました(笑)。
 では、修羅道へ戻りまーす(しくしくしく)。

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ホラーなしんちゃん 投稿者:角銅博之  投稿日:07月10日(土)06時21分14秒 dp0-88.tokyo2.linkclub.or.jp

みなさま初めまして、アニメ屋をやってる角銅といいますm(__)m
こちらは開設以来楽しみに読ませていただいております。
たまたま自分の商売にしてるアニメの話がでたので、ちょっとだけ出て参りました。
「クレヨンしんちゃん」ですが、(この作品自体は僕は無関係ですが)
劇場版「ヘンダーランドの冒険」の中盤は結構ちゃんとしたホラーですよー。
冒頭謎の行楽地ヘンダーランドである秘密を知ったしんちゃんを追って、
刺客が春日部に現れしんちゃんの幼稚園や家庭に入り込んでくるのですが、
明らかに異形のもの(雪だるま(笑)が次々と周囲の人間の心理を自在に操って
日常を脅かしてゆく様はホラー以外何物でもありません。
絵柄があんなだからだまされちゃいますけど。
自分でもTV放映時に見ただけですが、
興味のある方はご覧になってみるのもよろしいのではないかと。

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ほんとに叱られてしまった…… 投稿者:中島晶也  投稿日:07月10日(土)00時39分47秒 oska1538.ppp.infoweb.ne.jp

>石堂様
 いや、まったく仰せの通りです。ちょっとおもしろおかしく書きすぎました。
失礼しました。

>> 私は何かをけなしたりしたとき、いつでもちゃんと説明できるようになっているんですけど

 でもでも、あの時石堂さんは「クレヨンしんちゃん/電撃ブタのひづめ大作
戦」(タイトルはうろ覚えです)をご覧になっていなかったではないですか。
私もテレビ版はたいしたことないと思いますが(といっても石堂さんみたいに
「セックスしか頭にない幼稚園児なんて許せないッ!」なんて憤慨はしません
けど……)、映画のシリーズはちょっと作りが違うんですよう。

 この映画は、世界征服のために作られた人工知能のぶりぶりざえもんが、し
んちゃんに心を与えられるのだけど、平和のためにその直後に死ななければな
らないという、泣けるお話でした。ただ、ラストで安易に奇跡が起きるのでち
ょっとがっかり。全体としては入場料ぐらいの価値は十分にありましたが、傑
作というほどでもないので、石堂さんがわざわざ見なくてはならないものでも
ないです。

>> なぜかみんな、なぜけなすのか、とは聞いてこずに、けなすのは許せない、とくるんですよね。
>> いやあ、この反応もすごく不思議です。みんな自分の判断にすごく絶対的価値を置いているのかなあ。

 たぶん、くだらない作品に熱中している人=バカと言われている気持になる
からでしょう。感情的反応が先に出るのですね。

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おもしろかった!ね! 投稿者:中嶋千裕  投稿日:07月10日(土)00時36分55秒 spider-pa073.proxy.aol.com

みなさん。
ごぞんじ、美声の上司に蹂躙されていたので、始めから出席できませんでした。
2次会から乱入しまして、失礼しました。
掲示板で名前を拝見する方々と初めてお会いできてうれしかったです。
皆さんとっても紳士なんで………(って、私がこわがらせた、という説もある)
女性はもちろん美人ばかりでした。

福井さん、麻雀負けたんだって? お姉さまがたになぐさめてもらいなさいね。
東さん、元気なかったね。なんか悪いものでも食べた? 
櫻井兄さん、べつに変わってないよ。昔のまんま。Macの話を今度はじっくり。
きーさん、今度は「渾沌はわが墓碑銘」をよろしく。

音楽好きの諸君! クリムゾンの話は、下の階で、次回だ。
Masudaさん。と、いうわけで、もう加減するのはやめだ。

●フクさん
幹事ご苦労様でした。なんか、スーツがビシッときまってて、かっこいいんで、ほれぼれ
してしまいました。美声じゃないなんて、うそばっか。これをお読みの女性のみなさん、
次回はフクさんのスーツ姿を見に、奮って御参加ください。
風邪を早く直して下さいね。

●石堂先輩
いなくても話題は出たんですよ! 幻文の母! という! すばらしい話題が!今度は出
てきて下さいよ。

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Re: ぼっけえ、きょうてえ 投稿者:小林泰三  投稿日:07月10日(土)00時08分33秒 prxA3.kyoto-inet.or.jp

>倉阪 様
> 小林さま
> どうもその節は。日記に「二枚目だった」と書いておきました(笑)。

ありがとうございます。知人や家族に自慢させていただきます。(^o^)

> 短篇のみならずホラー・ジャパネスクの受賞は初めてだし、私は意義があったと思
> います。ただ、私の感覚ではあくまでも現実を侵犯するのがホラーなので(いかに
> その後の展開がメチャクチャでも)、舞台が過去の作品だから某選考委員のように
> 深甚なショックは受けませんでしたね。傑作だとは思いますが。

稀に見る傑作ですね。作者のエネルギーがびんびんと伝わってきます。
ところで、あの存在は結局スーパーナチュラルなものだったのでしょうか?

> それから、「恐怖と笑いは紙一重」とかねてより主張しているのですが、これ関西
> 弁だとお笑いになってしまいますね。年増の男娼が語る「ごっつう、こわいで」と
> か(笑)。

そう言えば、「お葬式」はブラックユーモアの要素が強い作品でした。ホラーと
ユーモアの国境もどこかにありそうです。

>シェヴァイク 様
> はじめまして、小林さま。ハンドル名でシェヴァイクと申します。小林さ
>まの作品は、MEIMU氏によるコミカライズを含めて「玩具修理者」以来
>のファンです。m(..)m

初めまして。ありがとうございます。

> 倉阪さまがお書きになっていたように、佳作を除けば、「怪奇小説」の初
>受賞という事になりますね。私は怪奇小説が好きなので、こうした作品の受
>賞は歓迎したいです。

これを機に新局面に入るかもしれませんね。(^^)

>ラストは荒俣氏の言うように、もう少し突き放した終わり方
>のほうが作品全体の雰囲気に合っているかも知れませんが。

ラスト部分は賛否両論ありそうですね。僕はややくどいかなと感じましたが、
皆さんはいかがでしょう?

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ということで 投稿者:フク  投稿日:07月09日(金)23時28分04秒 ppp04-027.din.or.jp

 恐怖の会のレポートが書けました。下記「雑文」です。
 倉阪先生の『地底の鰐、天空の蛇』の感想も書きました。
 (拙い記憶に基づき書いていますので、何かおかしい点あれば、御教示下さい)

http://www.din.or.jp/~fukuda/

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RE:ぼっけえ、ぎょうてえ 投稿者:シェヴァイク  投稿日:07月09日(金)22時57分22秒 spider-pa062.proxy.aol.com

 はじめまして、小林さま。ハンドル名でシェヴァイクと申します。小林さ
まの作品は、MEIMU氏によるコミカライズを含めて「玩具修理者」以来
のファンです。m(..)m

 倉阪さまがお書きになっていたように、佳作を除けば、「怪奇小説」の初
受賞という事になりますね。私は怪奇小説が好きなので、こうした作品の受
賞は歓迎したいです。

 最初は主人公による悲惨な境涯の語りが続き(このあたりは『日本残酷物
語』を読んでいるような気分です)、どのあたりがホラーなのか分からなか
ったのですが、中盤に至って、ああしたものが生まれてくるような此の世の
地獄(因果的にも、遺伝的にも)を描いた、見事な導入部になっていると気
づいてゾッとしました。方言で通した怪奇小説というと「箪笥」が有名です
が、「ぼっけえ」も土俗的な怪異にリアリティを付与する効果が上がってい
ると思います。ラストは荒俣氏の言うように、もう少し突き放した終わり方
のほうが作品全体の雰囲気に合っているかも知れませんが。

 では、失礼いたします。

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遅ればせながら 投稿者:治田豪和  投稿日:07月09日(金)22時51分10秒 TKZcc-03p54.ppp.odn.ad.jp

 皆様、お疲れさまでした。幹事のフクさんも、もっとお疲れさまでした。前回
よりも更に参加者が充実して、また色々なお話が聞けて楽しかったです。
実はシュヴァイクさんと某地下のライブハウスで顔を合わせていた(かもし
れない)とか、怪しい発見もありました。東さんと倉阪さん、サイン有り難うご
ざいました。妖髪とホラーを書く、ちゃんと読みます。
 …それはいいのですが私、些か勢いに乗りすぎたようで、皆さんと別れた
記憶がありません。しかも所沢の自宅に帰ったつもりが、いつの間にやら
何故か夜の巣鴨を徘徊してました。草むらの中で眠って朝には学校に着き
ましたが、気持ち悪かったのでずっと寝てました。今帰宅です。皆さんも飲
み過ぎには注意しましょう(宴会の場で妙な発言をしていなければいいが…
)。

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皆さま 投稿者:フク  投稿日:07月09日(金)21時50分41秒 ppp04-180.din.or.jp

 第二回恐怖の会、三次会の麻雀含め、無事終了しまして、幹事として胸をなで下ろして
 おります。目の届かないところなどあったかもしれませんが、御指摘頂けると幸いです。
 最強の宴会幹事を目指して、修行は続く(笑)

 実は昨日躁ぎすぎたのか、夏風邪にやられていまして、今日は会社を休んで一日寝てま
 した。おかげで『ホラーを書く!』が読み通せました。色々頷くところが多く、ホラー
 作家志望者ではない方も、一種のガイド本としても活用出来そうな一冊です。
 東さんとフカサワさんの掛け合いがむちゃくちゃ面白くて、この掲示板での東さんの本
 書に関する発言、改めて思いだし笑いをしています。
 
 レポートは今から書きます。<いいのか、風邪ひき?

http://www.din.or.jp/~fukuda/

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ぼっけえ、きょうてえ 投稿者:倉阪鬼一郎  投稿日:07月09日(金)19時54分11秒 tokyo17-27.m.nttpc.ne.jp

小林さま
どうもその節は。日記に「二枚目だった」と書いておきました(笑)。

>僕としては大賞受賞作が SF でも、サイコスリラーでもないことに驚いて
>います。

ホラー大賞なんだから、べつに驚くことはないでしょう。確かにいままではSFと
サイコスリラーの賞でしたが(笑)。
短篇のみならずホラー・ジャパネスクの受賞は初めてだし、私は意義があったと思
います。ただ、私の感覚ではあくまでも現実を侵犯するのがホラーなので(いかに
その後の展開がメチャクチャでも)、舞台が過去の作品だから某選考委員のように
深甚なショックは受けませんでしたね。傑作だとは思いますが。
それから、「恐怖と笑いは紙一重」とかねてより主張しているのですが、これ関西
弁だとお笑いになってしまいますね。年増の男娼が語る「ごっつう、こわいで」と
か(笑)。

柳下さま
金も持たずにバクチに来た人間に情けをかけてはいけませんよ(笑)。

その福井君
例のものは月曜日に入ります。

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楽しかったです 投稿者:柳下毅一郎  投稿日:07月09日(金)19時10分23秒 tc-1-087.ariake.gol.ne.jp

 昨夜は恐怖の会、そして四派対抗戦(笑)と遊んでいただきまして、ありがとうございました。
ひさしぶりに打てて楽しかったですね。やはりミステリの敗因は他分野のようなオカルト系必殺技
(小人に積み込ませるとか、ちょっと未来に行ってツモを見てくるとか)がなかったことではない
でしょうか。

 ま、しかし2巡目リーチで親倍が待っているとは普通思わないから、福井くんにもちょっとは同
情の余地もありかも(笑)。

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有難うございました 投稿者:しょーじ  投稿日:07月09日(金)18時01分15秒 PPP16114.win.ne.jp

こんにちは。

恐怖の会、ご出席の皆様そして幹事のフクさん、昨夜は
お疲れさまでした&お世話になりました。

倉阪さんと浅暮さん(初サイン!)からサインを頂き、歌声を聞くことができ、
そしてミーコちゃんに会えてもう、言うことなしでした。(←ミーハー)

本当に有難うございました。また、機会があれば宜しくお願いします。

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お世話になりました 投稿者:KIYOKA-CHAN  投稿日:07月09日(金)11時44分09秒 csa2316.ppp.infoweb.ne.jp

こんにちは、KIYOKA−CHANです。

昨夜はお世話になりました。フクさん幹事お疲れ様でした。
とうに宵の口をまわっているのにお家に帰ってもしばらくは寝付けませんでした。

それにしても、実は私が**だったとは思ってもみませんでした。

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ありがとうございました 投稿者:西崎  投稿日:07月09日(金)08時12分46秒 dp0-5.tokyo2.linkclub.or.jp

こんにちは、みなさん

 恐怖の会出席のみなさん、お疲れさまでした。一次会のみの参加でしたが(御挨拶できなかった
方々すみません)、2回目にして独特の雰囲気ができつつありますね。フクさん、幹事御苦労さま
でした。今度はもっとゆっくりしたいものです。

                                    西崎 拝

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……もう書いてるし(笑) 投稿者:福井健太  投稿日:07月09日(金)08時07分40秒 cs1y111.ppp.infoweb.ne.jp

 お疲れ様でした&お世話さまでした(>皆様)。

 ……で、負けました。ボコボコでした。とにかく散々な出来でありました。いや、まだ
1勝1敗だという言い方もできなくはないのですが(←負けず嫌い)
 そんなわけで、ミステリ畑の援軍を募集中。有志の方、よろしくです。
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ぼっけえ、きょうてえ 投稿者:小林泰三  投稿日:07月09日(金)08時03分08秒 prxB2.kyoto-inet.or.jp

確かここへは初めての書き込みだと思います。
小林泰三です。よろしくお願いします。
東さん、倉坂さん、その他ホラー大賞受賞式に出られた方々、
お世話になりました。

ところで、「ぼっけえ、きょうてえ」はもう読まれました?

僕としては大賞受賞作が SF でも、サイコスリラーでも
ないことに驚いています。これは結構鬼畜系なのではない
でしょうか?

読まれた方の感想をお聞きしたいと思います。

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速報! 四派対抗麻雀 投稿者:倉阪鬼一郎  投稿日:07月09日(金)07時57分12秒 tokyo17-42.m.nttpc.ne.jp

「恐怖の会」に出席された方、お疲れ様でした!
ただいま四派対抗麻雀を終えて帰宅しました。結果を報告します。

1位 SF(柳下毅一郎) +86
2位 ホラー(倉阪鬼一郎) +63
3位 ファンタジー(浅暮三文) +11
4位 ミステリ(福井健太) −160

わははははは。この結果、麻雀はミステリがいちばん弱いということになりました。
不満のあるミステリ界の方は福井君に石を投げてください。
半荘6回で160負ける人は珍しいでしょう。完全無欠のリベンジですね。
というわけで、「恐怖の会」は無事終了しました。
おやすみなさい。

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ああ、改行が…… 投稿者:編集稼業の女  投稿日:07月09日(金)01時56分26秒 cm3-ppp35.cg.netlaputa.ne.jp

見苦しい投稿で、誠に申し訳ございません。

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はじめて書き込みします 投稿者:編集稼業の女  投稿日:07月09日(金)01時55分04秒 cm3-ppp35.cg.netlaputa.ne.jp

本日は、大変楽しかったです。ありがとうございます。
特に幹事のフク様、お疲れさまでした。本当に幹事になるために生まれてきたようなお方…。我が母校の同窓会(女子高)もぜひ仕切っていただきたい…などと思ってしまいました(笑)。

それにしても、櫻井さんよりも先に出たのに30分も家に着いたのが30分も遅いとは…。

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「恐怖の会」御礼 投稿者:シェヴァイク  投稿日:07月09日(金)01時27分43秒 spider-pa054.proxy.aol.com

 「恐怖の会」にご参加の皆さん、ありがとうございました&お疲れさま
でした。

 蔵書の活字を通じて知るのみであった倉阪さんと東編集長、柳下さんと
直にお話できたこと(ミーハー的ですみません)、中嶋さんから素敵な絵
葉書をいただいたこと、その他参加者の方から「幻想文学会」の裏話(オ
ーバーか?)や某神話作家についての情報を教えていただいたことなど、
非常に楽しく有意義な夜でした。
 名前に反して和気あいあいとした集まりで、また参加したいと思います。

P.S. 帰宅したら某古書市の目録が届いてまして、「幻想文学」創刊号は
   7000円、28号までの揃いは63,000円だそうです。私が12号までの
   セットを買ったのは3万ン千円でした。ううむ・・・・・・・。やはりこの
   頃のBNは稀少なんでしょうね。ちなみに、幻想と怪奇」は12号ま
   での揃いで38,0000円だそうです。

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あ、乱入お礼 投稿者:松本楽志  投稿日:07月09日(金)00時38分01秒 h1beech.kais.kyoto-u.ac.jp

一般掲示板にかいてしまいました。

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ありがとうございました 投稿者:櫻井清彦  投稿日:07月09日(金)00時25分42秒 ppp204244.asahi-net.or.jp

ただいま帰還しました。
おそらく僕が一番早いでしょう。
みなさんありがとうございました。
麻雀メンバーは今頃熱戦でしょう。
フクさんお疲れさまでした。

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ホームページ宣伝させてください♪ 投稿者:Seraph  投稿日:07月08日(木)13時00分54秒 SAPca-0215p94.ppp.odn.ad.jp

私のページではオンラインゲームとか、アイドル写真とか、頭の体操とか、色々なジャンルのものをやってます。
だれが見に来ても楽しめる。そんなページを目指しています。
是非一度見に来てください。
ちなみに自己紹介。俺は高校2年の男、16歳。札幌に住んでます。
パソコン好きで、ドラムをやってます。
パソコン歴は5年で、かなり詳しいです。<自分で言うのは変だけど。
じゃぁ、またこのページにお世話になることもあるでしょう。
またね〜。BYE!!!
http://www2.freeweb.ne.jp/~yuhki_s/

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SF大会の売り子さんでしたよ 投稿者:石堂藍  投稿日:07月08日(木)10時07分12秒 B133166.dion.ne.jp

ニム様
 『第K観界』表紙がすごくかっこ良かったでしょ、口絵もとてもきれいだし。
 私もディーラーズ・ルームで売り子をしていましたが、ずっとではなかったので、どうでしょうか。
 ともあれ、マニア、フリークがどんなことをするのか、『第K観界』でとっくりと味わって下さい。
 それにしても著者の自作解説が読める同人誌になんて他にはあまりないぞ!

東様皆様方
 どうもどうも。いろいろお世話になりました。
 皆さん、今晩は楽しんで下さいね。
 座が盛り上がりますように、遠くの空の下、お祈り申し上げております。いや、マジで。

中島様
 叱った覚えはないぞ。なんであんなもんがいいのか、理解に苦しむので、
理解したいと思い、詰問調になっただけでしょう。エヴァンゲリオンとか、とにかく自分と評価が大幅にずれる
ものを見ると、すごく気になるのです。なんで〜?!と、その人の、その時の思考回路に興味が行く。
単にそういうことです。特にふだんまっとうだと思っている人からそういう見解を聞かされたりすると、
どうしてそういう見解に至ったのかとても知りたくなります。
私は何かをけなしたりしたとき、いつでもちゃんと説明できるようになっているんですけど、
なぜかみんな、なぜけなすのか、とは聞いてこずに、けなすのは許せない、とくるんですよね。
いやあ、この反応もすごく不思議です。みんな自分の判断にすごく絶対的価値を置いているのかなあ。

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大変に、お疲れさまでした。 投稿者:東 雅夫  投稿日:07月08日(木)05時57分39秒 cse33-73.tokyo.mbn.or.jp

中島様
 悪夢はふたたび……ということがないように、小生も切に願っております(笑)。

>『セレファイス』は依然として下巻の本文を読めていないのですが、小説にああ
>いう解説を自分で付けちゃうのはどうかな、と思いましたので。まあ、ぜんぶ読
>まないと何も言う資格はないですから、また後日に。

 そうそう、あの解説は「問題視」以前に、失笑物ではないか、と。それとも、あ
あいうのがジュヴナイル小説やゲームの世界では当然、の感覚なんでしょうかね。
 この件に関しては、本日の席上で、参加者有志の御意見をうかがったうえで、中
島さんとも話し合ってみたいと思っています。もちろん、某さんにも登場していた
だけるといいんですが(どうも某さん、この話題はとっくに一丁上がりと思ってい
たらしい……ちゃんと掲示板読めよなー。>某さん)

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雪風は素敵だ 投稿者:ニム  投稿日:07月08日(木)01時45分25秒 PPP94.tokyo-ap7.dti.ne.jp

>石堂さま
>『第K観界』の申し込み方法です。
有り難うございました。
私自身は、安田ママ@銀河通信さんに頼んでサイン入りのを買っていただきました(喜)。
先日(私が読む前に)雪風シリーズを貸してはまった友人がよだれを垂らしていましたので。
#SF大会で売り子をなさったのはご自身でしょうか?
http://www.mars.dti.ne.jp/~gmotaku/index.htm

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「恐怖の会」な皆さん 投稿者:フク  投稿日:07月07日(水)23時15分11秒 ppp04-004.din.or.jp

お忘れないとは思いますが、明日、よろしくお願いします。
お仕事ある方は、今晩と明日の日中に頑張って処理して下さい。

『蘆屋家の崩壊』『妖髪鬼談』『地底の鰐、天空の蛇』と立て続けに読んで、壁の隙間から
何かが出てきそうな気分に浸っています。明日は岡本綺堂でも読みながら会場に向かう予定。

http://www.din.or.jp/~fukuda/

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雪風特集号 投稿者:石堂藍  投稿日:07月07日(水)10時11分37秒 B134180.dion.ne.jp

ニム様
 遅くなりました。
『第K観界』の申し込み方法です。
郵便振替にて代金先払いとなります。
9号が雪風特集号です。

口座番号:00550-8-39407
加入者名:神林長平公認FC神林同盟

「第K観界9号・・冊希望」と通信欄に明記して、
1冊あたり送料込み1500円を振り込み下さい。
よろしくお願いします。

今松様
 ご丁寧にありがとうございます。
 今度またゆっくりお話しましょう。
 ちょっと急いでいるので。では。

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例のヤツは…… 投稿者:中島晶也  投稿日:07月07日(水)07時12分04秒 oska1540.ppp.infoweb.ne.jp

>東様
 現在最終チェック作業中ですので、天変地異でも起きない限り今晩もしくは
明朝にお送りします。ご迷惑をお掛けしました。

『セレファイス』は依然として下巻の本文を読めていないのですが、小説にあ
あいう解説を自分で付けちゃうのはどうかな、と思いましたので。まあ、ぜん
ぶ読まないと何も言う資格はないですから、また後日に。

>> 某さん(特に名を秘す)に一冊謹呈したのですね。すると……ちょっと公開が憚ら
>> れるような(!?)感想を記した返信が来まして、巷間伝えられる評価との落差に、
>> 小生愕然としたわけです。

 うーむ、聞きたいような聞きたくないような(笑)。その某さんとは、たぶ
んあの某さんではないかと推測するのですが、以前電話でお話した時に「『ク
レヨンしんちゃん』の映画はけっこう面白かった」とうっかり口を滑らせたら、
たいへんお叱りを受けてしまったことがあります。名調子がナマで拝聴できて、
とっても嬉しかったです。

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忘れてた! 投稿者:東 雅夫  投稿日:07月07日(水)01時41分55秒 cse34-84.tokyo.mbn.or.jp

 小生が解説を書いた菊地秀行『淫邪鬼』(光文社文庫・本体476円)の見本が
届いてました。
 トレジャー・ハンターのアダルト版といった感じの一大娯楽編です。特に『ブル
ー・マン』のファンの方には興味深く読めるんじゃないかと。
 小生の解説は、99年ホラーのトレンドである(!?)「人面疽」をキイワードに
地味にまとめてみました(笑)。

 そういえば昨日、書店に入ったら、荒俣宏『ホラー小説講義』を包囲するように、
『ホラーを書く!』と『サイコ・ホラー読本』と『ワールド・ミステリー・ツアー
13 京都篇』が平台に並んでいて大笑い。それで荒俣さんの本を開いたら、どこ
かで見たことのある雑誌の表紙がカラーで掲載されていてまたビックリ、でした
(しかし何故こんなところに……)。

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おっと先を越されてる(笑) 投稿者:東 雅夫  投稿日:07月07日(水)00時44分38秒 cse33-84.tokyo.mbn.or.jp

『幽霊の本』(学研・本体1200円)が出ました。小生は巻末の2色刷頁「怪談
百物語」を執筆しております。
 え〜この本に関しては、あまり多くを語りたくないのですが(詳細はMasudaとい
う人に訊いてください/嘘)、一言だけ。
「怪談百物語」の見出しや各話のタイトルに、小生は関与しておりません。また、
小生の語り口とは齟齬をきたす接続詞や言いまわしの混在に関しては「誤植」であ
ると御理解いただければ幸いです。どーせみんな、オイラの入稿が遅れたのがいけ
ないのさ、しくしくしく。

中島様
>『ロード・トゥ・セレファイス』はまだ読んでいないのですけど、小説自体では
>なくて、後書きの方を問題視されているのでしょうか。それとも、小説自体もダ
>メだったのですか?
 いや、別に「問題視」ってほど大仰なことじゃないのですが(苦笑)。
 ことの起こりは『セレファイス』がダブったので、歯に衣きせぬ批評で知られる
某さん(特に名を秘す)に一冊謹呈したのですね。すると……ちょっと公開が憚ら
れるような(!?)感想を記した返信が来まして、巷間伝えられる評価との落差に、
小生愕然としたわけです。それで続編が出たらまとめて読もうと思っていたのを、
急遽読んでみて……ふむふむ、と。
 これは是非、他の方々の御意見も拝聴したいなぁと思った次第です。

 しかしサイコ読本のガイド執筆者名の表記は、確かにヒドいですね。こういうと
ころにキチンと配慮するのが、署名原稿への敬意というものだと思うんですが。
 で、例のヤツは……(そろそろマジヤバでっせ)。

今松様
 なんだかずいぶんと散財させてしまったみたいで恐縮です。どれも安い本ではな
いのに(笑)。ありがとうございます。しっかり、モトを取っていただければ幸い
です。拙稿に関して御質問があれば、いつでも御遠慮なく、どうぞ。

森様
 あらためて、受賞おめでとうございます。
 最後の律儀きわまる挨拶に、お人柄が偲ばれました。益々の御活躍をお祈りしま
す。『幻想文学』にも、またお付き合いくださいまし。

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岡本綺堂作品集 投稿者:シェヴァイク  投稿日:07月06日(火)22時08分57秒 spider-pa021.proxy.aol.com

 こんにちは、皆さま。

 先日こちらで話題になった『玉藻の前』に続く原書房の岡本綺堂作品集です
が、『異妖の怪談集』が書店に並んでました。収録作品は「こま犬」「水鬼」
「停車場の少女」「木曽の旅人」「西瓜」「鴛鴦鏡」「鐘ケ淵」「指輪一つ」
「白髪鬼」「離魂病」「海亀」「百物語」「妖婆」です。

 軍事関連の書籍が多い出版社ですが同封のカタログを見ると『日本呪術全
書』とか『世界怪異現象百科』もここだったんですね。

 同時に『幽霊の本』(学研)を購入しました。まだぱらぱらとしか眺めて
いませんが、近世以前の話が大部分を占めているようなのは少し残念のよう
な。ただ、値段の安さに比べて、下手な模写でなくオリジナルの原画や写真
を多用している良心的な編集姿勢はこのシリーズの高く評価できる点です。

 では失礼します。

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ありがとうございます 投稿者:今松泰  投稿日:07月06日(火)13時49分33秒 pandora.kobe-u.ac.jp

倉坂様

補足説明までしていただき、まことにありがとうございます。
ジャンル(そして─サブジャンル)の問題、まず大元ですね。
でも私の脊髄反射のごとき思考能力では荷が重いかも……。

>最後に、自粛の必要は全然ありませんよ(笑)。

ありがとうございます。恐縮します。
優しいお言葉に増長しないよう気をつけていきます。

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おつかれさまでした 投稿者:倉阪鬼一郎  投稿日:07月06日(火)05時45分51秒 tokyo12-09.m.nttpc.ne.jp

ホラー大賞、おつかれさまでした。
あのメンバーでカラオケがなかったのは前代未聞だなあ。

野村様
申し訳ございません。名前とお顔が一致していませんでした。
福井健太症候群かも(笑)。

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森氏祝賀パーティーの写真公開 投稿者:野村宏平  投稿日:07月05日(月)21時44分59秒 dp0-50.tokyo2.linkclub.or.jp

森くんのパーティーで幹事をしていた野村と申します。
当夜の写真をうちのHP内「WMC写真集」で公開しておりますので、よろしければご覧ください。

倉阪様
パーティーの日記、楽しく拝読させていただきました。
ただ、私、三次会はカラオケには行っておりません。
その頃、私は高田馬場で、S江M恋氏対策にあたっていました。
カラオケ会場に、ドッペルゲンガーがいたのでしょうか。
まあ、それはともあれ、今後ともよろしくお願いします。
ちなみに私も「太田裕美の軌跡」を買いました。
http://www.linkclub.or.jp/~k-nomura/
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あちらをどうぞ 投稿者:中嶋千裕  投稿日:07月05日(月)17時14分41秒 spider-tk073.proxy.aol.com

●森先輩
 こちらこそ、ありがとうございました。
 いろいろ御配慮感謝します。
 一般的掲示板にメッセージを書きましたので、よろしかったらごらんください。
 

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盛会でしたね 投稿者:西崎  投稿日:07月05日(月)03時12分39秒 dp0-68.tokyo2.linkclub.or.jp

こんにちは、みなさん

森さん

 ほんとうに盛会でしたね。和気靄靄とした感じは森さんの人柄が反映してるのかな
とか考えておりました。さまざまな方にもお会いできて嬉しうございました。T書房
のアンソロジーよろしくお願いいたします。

倉阪さん

 四次会で朝までですか。ううむ、すごいですね。締切が気になっていたので早々に
帰ってしまいましたが、行けばよかったかな。木曜日にまたお会いしましょう。

                                 西崎 拝

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レスです 投稿者:倉阪鬼一郎  投稿日:07月04日(日)22時42分03秒 tokyo18-32.m.nttpc.ne.jp

森様
こちらこそ楽しかったです。ミーコも喜んでおります。
ちなみに、カラオケはいたって平和でした。その泥酔者(飯野さんじゃないですよ、皆様)
が来なくてよかったと話題になっておりました(笑)。

今松様
ご購入ありがとうございました(ちなみに、3刷と言っても大した部数じゃないんです)。
補足しますと、「伝奇ヴァイオレンス」などは商業的なレッテルに過ぎないんですよね。
ところが、あるサブジャンルを指す正鵠を射たうまいネーミングだった場合、それがサブ
ジャンルめいたものに昇格する場合があるんです。さらにややこしいことに、正鵠を射て
いなくてもネーミングの通りの良さなどでサブジャンル化してしまう場合があるんですね。
その最たるものが「新本格」でしょう。そういう呼称がいろいろありますから、大元のホ
ラー、ミステリ、SFに還元する作業が必要ではなかろうかと思います。
最後に、自粛の必要は全然ありませんよ(笑)。

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いずこも同じ? 投稿者:福井健太  投稿日:07月04日(日)18時18分09秒 cs1y121.ppp.infoweb.ne.jp

 >森英俊さま
 いつもお世話になっております。
 昨日は残念ながら出席できなかったのですが、御盛況だったようですね。何よりです。
 またお逢いする時には、いろいろと宜しくお願い致します。繰り返しになりますが、今回は
本当におめでとうございました。

 >倉阪組の皆様(←ちょっとした火種)
 そういうわけで、信州のSF大会から戻ってきました。眠いので寝ます。
 お互いの情報交換は8日にでも、ということで。

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お礼 投稿者:森 英俊  投稿日:07月04日(日)13時46分32秒 210.224.141.72.tcn-catv.ne.jp

倉阪さま、東さま、西崎さま、中嶋さま

 きのうはどうもありがとうございました。みーこちゃんもかわい
かったし、日比谷高校の話もできてうれしかったです。3次会のカ
ラオケは楽しそうでよかったですね。こちらの飲み会は若干1名、
まったくの泥酔者がいて、馬場までの移動が想像を絶するたいへん
さでした。
 パーティーの席ではご紹介し忘れてしまいましたが、わたしの
入っている、海外ミステリを原書で読むファンジン<ROM>の最新号
(106号)は、オカルト・ミステリの特集になっています。Hake Talbot
の Hangman's Handymanや Lenard Holtonの Deliver Us from Wolves
から、Alice & Claude Askewの Alymer Vance: Ghost-Seerやシーベリー・
クインの The Adventure of Jules de Grandinまで、13作品がレビューされ
ています。84ページと、最近の<ROM>ではもっとも大作となりました。
 興味がおありでしたら、昨日のパーティーにもお見えになっていた発行人、
加瀬義雄氏(〒175-0082 板橋区高島平2-26-5-907)のお手元にはまだ何冊
予備がおありなのではないかと思います。

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御礼(と駄弁)その2 投稿者:今松泰  投稿日:07月04日(日)05時56分16秒 pandora.kobe-u.ac.jp

本当に長くて申し訳ありません。前の続きです。

倉阪様

パッケージの問題を示唆していただき、誠にありがとうございます。
ここでも、かつてSFの領域にあるとされていた作品が、今はホラーの領域に組み込まれたということですね。

パッケージの問題はやはり大きいのかもしれません。
初めの刷り込みは読者の意識に大きな影響を及ぼしますものね。
私など初めの刷り込みはSFからのものでしたから、
例えば「異色作家短編集」の作家などはあくまでSFから見た異色作家なわけで、
ホラーの文脈に置き換えて考えたことなど、つい最近までありませんでした。
偏愛する作家の一人にスタージョンがいるのですが、私が彼に貼っているレッテルはSF作家です。
そのくせ友人連中とは、「スタージョンはSFじゃないほうが絶対いい。」
などと平気で言っているのですから困ったものです。

遅ればせながら『活字狂想曲』、ようやく入手できました。(もう3刷り!)
夜中一人でげらげら笑っていました。
ただ、いろいろな箇所で言及されている、日本語が不自由な人に関するエピソード、非常に耳が痛かったです。
『死の影』も買わせていただきました。これで一安心です。

東様

ご教示していただける時を楽しみに待っております。

上述の刷り込みの話ですが、
ホラーに関してはこの掲示板および東様の文章に全面的に負っております。
これからはホラーをもっと読んでホラーの基礎教養(?)を身につけていきたいと思っております。
よろしくお願いいたします。

『屍鬼の血族』『ホラーを書く』『ワールド・ミステリー・ツアー13 京都編』買いました。
ホラー修行に邁進する所存であります。

調子に乗って書いていたら、とんでもなく長い漫然としたものになってしまいました。
御礼と称して駄弁をふるってしまいましたこと、当掲示板にふさわしくない内容を含む書き込みをしていること、
どうかお許しください。以後自粛します。

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御礼(と駄弁)その1 投稿者:今松泰  投稿日:07月04日(日)05時53分27秒 pandora.kobe-u.ac.jp

石堂様、倉阪様、東様

どうもありがとうございます。
こちらが質問にたいして、すぐさまご回答をいただいておりましたのに、
このようにお礼の返事が遅れましたこと、誠に申し訳ありませんでした。

石堂様

質問に丁寧にお答えいただき本当にありがとうございました。

伝奇という言葉を考えるときには、江戸の伝奇も当然視野に入れなければならないのですね。
ただ江戸文学もおもしろそうなのですが、さすがになかなか手が出せません。
何せ、泉鏡花を読むのでさえ、ひいひい言って、これ、句点と読点をうつ箇所が違うんではないのか?
などと、とぼけたことを言っているレベルなものですから……
(作品の醸し出す雰囲気は大好きで、病みつきになりそうな文体ではあるものの、
わからない言葉も頻出したりで…… もっと修行(?)しなければなりません。)

>現在、私は、歴史(過去の世界)を怪奇幻想的に読み替えたもの、現代に怪奇幻想が跋扈するとして、
>その根が歴史的にたどれるものだという設定がしてあるものが伝奇だと理解しています。

なるほどよくわかりました。頭の中が整理された感じがします。
これで伝奇時代小説と現代を舞台にした伝奇ホラーなどが伝奇という言葉で統合された気がします。

海外の小説でこれは伝奇だと、石堂様がお考えになっているものがありましたら、
なにがしかご教示願えないでしょうか?ホラーには全然詳しくないので読んでみたいです。
(もしかして『モダンホラー・スペシャル』に書かれておられますでしょうか?
それでしたら、もう一度しっかり読み直します。)
ホラーでないものでも、これはというものがありましたら、どうか教えてください。

>ボルヘスの『伝奇集』というのは、中国文学の伝奇小説に近い意味でこの訳語を当てたのではないですかね、たぶん。
>奇妙なお話集というニュアンスを込めたのではないかと……。

こういう意味での伝奇ってわくわくしてきます。『不死の人』の「不死の人」もいいなあ。
ボルヘスとは違いますが、ラファティもやっぱりこの意味での伝奇が入っているような気がします。

>訳したのは篠田一士でしたか?

私が読んだのは彼の訳でした。最近(?)鼓直の訳がでていますが、読んだ感じは違うのでしょうか?
話は横に飛びますが、改訳とか、翻訳の出来が全然違うというのならば別ですけど、
違う訳者の訳した本が同時にあるとか、あとからでるのって困りませんか?
あ、でも篠田一士はフランス語から訳したのでしたっけ?
そういえば『不在の騎士』も今(?)二つでていますよね。
私は何かの全集に入っていたので読んだのですが、今買うとしたら、
いったいどちらを買えば良いか迷ってしまうと思います。
(カルヴィーノは『マルコポーロの見えない都市』が一番好きです。
『ムントゥリャサ通りで』と並んで、私にとってのマスターピースのひとつです。あ、また話がずれた。)

説話に関してのご説明、とても参考になりました。
昔、神話、伝説、民話、昔話の違いってなんだろうと考えたことがあったのですが、
このように自明と思われている言葉でも、よく考えてみるとわからないといった経験があって、
こういった言葉についつい引っかかってしまうのです。
特に今、聖者伝とか、伝承とかが非常に気になっていますので、
こうしたタームのようなものに敏感になっているのだと思います。

すみません、まだ続きます。

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『本当に恐ろしいサイコ・ホラー読本』 投稿者:中島晶也  投稿日:07月03日(土)22時56分33秒 oska1642.ppp.infoweb.ne.jp

 本日届きました。まだ拾い読みしただけですが、『このホラーが怖い!』よ
りまとまりが良くなっているのでは? これは困るなと思ったのが、ブックガ
イドの執筆者名が入っていないのがあること。『黒い家』のガイドを書いたの
は、私です。他の方のも抜けているかも知れません。

 編集後記には、これからも同種のガイドブックを作ると書いていますね。S
Fも候補に挙がっているようだけど、これは実現したら面白いかも(もちろん、
良い意味でですよ)。

>東様
『ホラーを書く!』拝読しました。気になるところだけ読むつもりが、おもし
ろくってつい全部読んでしまいました。もっと過激なのかと思っていましたが、
案外おとなしい内容でしたね(当たり前か)。

『ロード・トゥ・セレファイス』はまだ読んでいないのですけど、小説自体で
はなくて、後書きの方を問題視されているのでしょうか。それとも、小説自体
もダメだったのですか?

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おしらせ2題 投稿者:東 雅夫  投稿日:07月03日(土)16時29分02秒 cse34-37.tokyo.mbn.or.jp

【その1】
 小生の仇敵からホームページ開設のお知らせが届きました。
 といっても「伯爵領」とか「ダゴンおじさんの部屋」とかそういうのではなくて
ぇ(笑)、小説は上手いのにオンナの趣味は最悪な(除く奥様)津原泰水という人
の「アクアポリス」というページです。アドレスは下記のとおり。

 http://www.cyborg.ne.jp/~tsuhara/aquapolis/

 弟さんの製作によるというページデザインは心憎いばかりにお洒落でして、ちょ
こざい極まります(笑)。
 内容も盛り沢山で(この際だからー「タカヨのベッドルーム」とかも設けていた
だきたいと思いまーす。失礼しましたー)、ファンの方は必見でしょう。

【その2】
 作家・中井英夫最晩年の姿を赤裸に写し取った本多正一さんの鬼気迫る写真集
『彗星との日々』収録作を中心とする写真展が、下記のように開催されます。
 お近くの方は是非!

 写真展「彗星との日々 中井英夫との四年半」
 7月15日(火)〜20日(木)午前10時〜午後6時(最終日3時半まで)
 アトリエLa FONTE(ラ・フォンテ)宇都宮市大通り5-1-11 電話028-627-3317

 以上、おしらせでした。

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スミマセン… 投稿者:シボンちゃん  投稿日:07月03日(土)16時24分04秒 p63.nas1.is3.u-net.net

下の書き込み、Halloway Rd. ではなく Holloway Rd. でした…
スペルミスです 訂正いたします

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ロンドン情報など 投稿者:シボンちゃん  投稿日:07月03日(土)15時30分17秒 p24.nas3.is3.u-net.net

突然の書き込みで失礼いたします
倉阪先生 東様 櫻井管理人様 そして皆様はじめまして

Fantasy Centre のある Halloway Rd. は 東側に偶数番号の 西側に奇数番号の
番地が北に向かって昇順に並んでいます それで東側と西側ではかなり番地番号が
ずれているのでおっしゃるとおりちょっと分かりにくいのですが 157番地は
155番地と159番地の間にちゃんとあります

Forbidden Planet の近くに Murder One というやはり Genre fiction の専門の本屋が
あります(71-73 Charing Cross Rd.) ホラーやファンタジーも置いてあります 

Imperial War Museum は午後4時半を過ぎて入場すると無料になります
飛行機好きな方にはちょっと郊外になりますが RAF(Royal Air Force) Museum
がオススメです もの凄い数の戦闘機 爆撃機が展示されています
木製の飛行艇の美しさは「紅の豚」ファンの心をゆさぶりまする〜

これからロンドンを訪れる方がいるかもしれないと思い 場違いではありますが
ついつい書き込んでしまいました それでは

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あ、ありがとうございます 投稿者:溝口@書物の帝国  投稿日:07月03日(土)09時49分15秒 mizolab.fmizo-unet.ocn.ne.jp

溝口@ダサコンスタッフでもあります。

課題図書の方了解いたしました。あの本ジャケットがジュヴナイルみたいで
ちと敬遠していたのですが……。倉阪先生もいらっしゃる予定とのこと、大変
嬉しく思います。となるとオークション気合を入れないといけないっすね。
皆さん奮ってご参加ください。各種方面に声をかける所存でございます。

東さま>
内容面については「これは!」というのがございましたら是非お願いします。
スタッフの七割がいまSF大会に行っている状態なので(汗)。

ということで宣伝。

http://www.geocities.co.jp/Technopolis/4553/dasacon.html

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雪風特集号について 投稿者:石堂藍  投稿日:07月03日(土)05時34分33秒 B133130.dion.ne.jp

ニム様
 多分郵便振替とかで送金すれば送ってもらえると思います。
 発行人に聞いてきますから月曜日にまた覗いてみて下さい。
 それでは行ってきます。

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中島さま 投稿者:中嶋千裕  投稿日:07月03日(土)05時09分13秒 spider-tk071.proxy.aol.com

アンバリッドの話は、一般的掲示板に書きますね。
ホラー談義に水を差すのも恐縮ですので。
なんちゃって。
芸術って、それ自体が神秘体験なので、たやすく実践者になってしまうのでしょう。
幻文は、批評家の多いところでしたが、私のような人間がそれなりにかわいがられたのは
そんなところだったのかも。

今はネットを通じていろいろな人の話がきけて、たのしいなあ。

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なに、タロット? 投稿者:中嶋千裕  投稿日:07月03日(土)04時58分15秒 spider-tk071.proxy.aol.com

●山村様
 神秘主義と象徴主義がテリトリーの私は、タロットと星占いの話題には鼻がぴくぴくと。
 へへへ。私のは当たるよー。
 あ、そっちのあたるじゃないって。(<東さん)

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課題図書など 投稿者:東 雅夫  投稿日:07月03日(土)04時14分30秒 cse33-5.tokyo.mbn.or.jp

ニム様
 一瞬「だごん2」に見えてしまいました。これだから「クトゥルーの人」(←幸
福)はいやですね。
 さて、課題図書の件ですが、実はまだ主催者の方たちともお相手の寮さんとも内
容面での打ち合わせはしておりませんので(まだ七月に入ったばかりだもんね)、
追って何か出てくれば随時ここで御案内いたします。

恐怖の会参加者各位/特に「クトゥルーの人々」(←幸福/しつこいって)
 で、「課題図書」という言葉で卒然と思い出したのですが、ヒガシ的には今回の
席で、伏見健二『セレファイス』と『ロード・トゥ・セレファイス』(ともにメデ
ィアワークス/主婦の友社)について、忌憚のない意見交換をしたいと思っていま
す。参考資料としては伏見氏のHP(http://village.infoweb.or.jp/~fushimi
/ct0.htm)にある「YSM」というコーナーが超オススメだあ。
 御関心のある向きは、ぜひ。(と、またひとつ栗を拾う)

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日程など 投稿者:倉阪鬼一郎  投稿日:07月03日(土)01時44分33秒 tokyo17-49.m.nttpc.ne.jp

7/3森英俊さんの祝賀パーティ
7/5ホラー大賞(初参加)
7/8恐怖の会
では、会場でお会いいたしましょう(SF大会で見かけたら生霊だと思ってください)。
「ださこん2」もオークションがあるようなので行く予定です。
江戸川乱歩と同様、四十路が近づいて社交的になってきたような気がするな(基本的に
人間嫌いなんだけどね)。

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熱い夏を前に、タロット恋い占はいかがですか? 投稿者:山村 幸  投稿日:07月02日(金)17時47分37秒 meidengw.meidensha.co.jp

現在は混沌としたカオスの時代です。心にキズを負った人々の多さには驚くばかりです。
タロット占いが、迷った人々の人生の応援歌になる事を祈りながら占っております。

季節はいよいよ初夏、恋のシーズンを前に、タロット恋占いはいかがですか?
私のホームページに遊びに来て下さい。

http://www.geocities.co.jp/Milano/4205/

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ださこん2! 投稿者:ニム  投稿日:07月02日(金)12時31分13秒 centk.tmig.or.jp

>東さま
ださこん2にいらっしゃるとのアナウンスに、喜んでおります。
寮美千子さんとの対談とはどのような内容になるのか興味あるところです。
課題図書などありましたらお教え下さい。期待しております。

#こちらからは他にご参加の方はおられないのでしょうか??

>七月三日、四日、白馬でSF大会が開かれるのですが、そこで神林長平のファンジン
『第K観界』の雪風特集号を販売します。行かれる方がいらしたら、

SFMでも拝見いたしましたが、
不参加の人間が入手するにはどのようにしたらよろしいのでしょうか?
(参加者に代理購入を頼む以外)なにせいま雪風にはまってしまったので!

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大阪も配本済み、とか(byフカサワ) 投稿者:東 雅夫  投稿日:07月02日(金)11時11分09秒 cse34-75.tokyo.mbn.or.jp

今松様
 丁寧な書き込み、ありがとうございます。
 じ、実は小生、いまちょっと必要あって「伝奇とは何ぞや」をめぐって沈思黙考
の真っ最中なのであります(笑)。いや〜、こういう偶然って、あるのですね。
 というわけで、小生なりに考えがまとまったら、改めてコメントさせていただき
たいと思います。まあ基本的なところは、石堂&鬼さんが速攻で押さえてくれたの
で、とりあえずの御猶予を。

楽志様
 「毛のふさふさした」…………どわあああー、甦る悪夢よ(笑)。
 最小人員(編集担当兼下読み2名+選者2名)で新人賞なんぞをやると、こうい
うコワいことがあるという見本ですな(なおディックの該当作は『地図にない町』
所収の「輪廻の豚」)。
 でもね、中井・澁澤両選者の毅然たるリアクションには救われましたよ。
 「読み較べたが、私にはどうも「毛のふさふさした……」の方が数等楽しいもの
に思われた」(中井英夫「二匹の豚」より)
 「盗作? そんなこと言ったら、ボクの『犬狼都市』だって盗作だよぉ、わっは
っはー」(澁澤氏談)

 >「ノンフィクションを書く!」は平積みなのに、「ホラーを書く!」は一冊し
 >かないってのはどういう了見だろう。

 むか。くぉらぁぁぁ〜、フカサワー、どういう了見だ、出てこーい(笑)。

倉阪様
 いやホント。「放送禁止」なとこは、しっかりカットしたじゃんか、ねえ(笑)。
「気鋭の業界人」ってのもナゾだな。

中島様
 御苦労さまです。小生のほうは、これから地獄の釜のフタが開くでしょう、しく
しくしく。

 >――ってことは、『このホラーが怖い!』は今年も出るのかな?

 要するに「早く安く」作れてバラ撒ける本ならオッケーなわけで、会社の○○が
××になって△△なんてことにならなけりゃ、出るんじゃないかしら、よく知らん
けど。

かわかみ様
 『ホラーを書く!』御購読&御高評ありがとうございます。
 「志」なんて言われると気恥ずかしいっすね。どっちかつーと、バカのひとつ覚
え、みたいなものではないかと(笑)。
 ダサコンは、お相手が『ノスタルギガンテス』の寮美千子さんなので、ホラーよ
りもタルホや賢治や恐竜話で(!?)盛り上げようかと思っておりますが。
 その節はぜひ、お気軽に声をかけてください。

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はじまして。 投稿者:かわかみ  投稿日:07月02日(金)03時16分32秒 h013.p099.iij4u.or.jp

はじめまして。かわかみと申します。

#ホラーを系統だって読んでいない身としては、少々敷居が高いのですが、
#ちょっと勇気を出して投稿してみました。

東さま:
「ホラーを書く!」拝読させていただきました。
ホラー初心者の僕にも大変勉強になる1冊でした。
東さんの“志”が伝わってきました。

え、溝口さんの掲示板で「DASACON2」の告知がされてまして、
東さんの参加を知りました。お会いできるのが楽しみです

浅暮さま:
前回の「DASACON」でサインをいただきました、元某大手書店員です。
新作完成とのこと、むっちゃくちゃ楽しみです。
9月…できれば夏の夜の楽しみに読めたらばどんなに幸せやら。
#浅暮さんも次回のDASACON、参加されますよね?
http://www.geocities.co.jp/Hollywood/7653/

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Fantasy Centreかあ 投稿者:中島晶也  投稿日:07月02日(金)01時53分18秒 oska1609.ppp.infoweb.ne.jp

 うーむ、3年前に知っておれば……後悔先に立たず。

>中嶋様
 実は3年前にロンドンに行ったというのは、前の会社の社内旅行でして、パ
リ・ロンドン現地4日半という無茶なスケジュールでした(笑)。で、アンヴ
ァリッドの軍事博物館にも行きましたよ。嫌というほど刀剣や銃が並んでいて、
同じのがいっぱいあるじゃないかと思っていたら、よくよく見るとちょっとず
つ形が違うんですよねえ。日曜日だったので白人の団体がいっぱいいましたが、
日本人は私だけだったような……。

 ところで、「のらくろ」に出てくるみたいなちんちくりんの戦車があったの
はご覧になりませんでしたか? あれはルノーFTといって、世界で最初に旋
回砲塔を装備した戦車です。戦車を発明したのはイギリス人ですが、基本形を
完成させたのはフランス人なんですよ。歴史的名戦車を見られたのが嬉しくっ
てベタベタ触りまくったら、手がまっくろになりました(笑)。

 そんなこんなで時間を費やしてしまったのと、あまりにも人だかりが凄そう
だったので、ナポレオンのお墓にはお参りしませんでした。したがってお化け
も見ていません。どんな感じでした?

>東様
 地方在住の悲しさ、『本当に恐ろしいサイコ・ホラー読本』は拙宅にはまだ
届いておりません。明日ぐらいには届くでしょうが、現在苦闘中につき、じっ
くり読む時間は無さそうです(涙)。

>>  これって『このホラーが怖い!』の姉妹編だったのね

 ――ってことは、『このホラーが怖い!』は今年も出るのかな? 

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うーん 投稿者:倉阪鬼一郎  投稿日:07月01日(木)23時52分31秒 tokyo13-36.m.nttpc.ne.jp

東様
>相変わらず、哀しくなるほど「ぶんか社っ!」な作りの本ですが

まあ、すぐ近くに羽振りのいいだんご屋があれば、似たようなだんごを作りたくなる
のは人情かも。それにしても、「気鋭の業界人による放送禁止(!?)座談会」って、
覆面座談会じゃないんだから(まじめな内容なんですよ、皆様)。

今松様
伝奇ロマンは昔はSFのパッケージだったんですけど(半村良など)、いまはホラーに
なっていると簡潔に考えればいいかと存じます。この場合のホラーはジャンル・マーケ
ット的なもので(ひと言で言うと「モダンホラー」ですが)、「ホラーのお面をかぶっ
たSF」がかなり含まれています。

松本様
えー、異形コレクションの新人賞は物理的に無理でしょう。山のように投稿が来るでし
ょうから、担当者の身が持ちません(笑)。

Masuda様
さあ、浅暮さんが何と言うでしょうか(笑)。

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四派対抗麻雀? 投稿者:Masuda  投稿日:07月01日(木)20時37分54秒 cust1-gw-28-47.tokyo.jp.psi.net

倉阪様
 あのーそれは、すでに恒例となってるものなのでしょうか? 四派とは、ホラー派・
 SF派・ミステリ派……(あとひとつが思い浮かばん)というようなもので、しかも
 私はやっぱホラー派に属していると。う〜ん、怖い。怖いといえば、ホラーしばりの
 カラオケに奮い立ってる某誌編集長の発言も怖い!

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毛のふさふさ……など 投稿者:石堂藍  投稿日:07月01日(木)18時15分23秒 B133166.dion.ne.jp

松本様
 この作品はディックのパクリ(『地図にない町』所収の短篇だったと思う、タイトル忘れた、手元に本がない)だと
クレームがつき、中井英夫さんが、抗弁をして下さったといういわく付きの短篇です。
 私と東はディックも読んでいないのか、と読者からバカにされました……(当然ですね)。
 ともあれそういう次第です。
 東はもっとまともなことを言うかもしれません。
 私はこの作品についてはあまり何も言いたくないのですが。
 そういうことで。
 あ、それから本の積み方は、書店の趣味あるいは経営方針、書店でそこの棚を任されている人の趣味が
単純に反映されます。私の家の近所の大書店(何と経営母体は焼き肉のファミレスです)では、『幻想文学』
が平積みだし、東の編集した本も出版芸術社の本も軒並み平台です。
 ちなみにグリーンの消えた太陽は見当たりません。入荷が遅いのが難点なんですよね……。

今松様
 伝奇という言葉の使い方は、とてもいい加減です。日本での伝奇の使われ方は
中国の伝奇ともおっしゃる通り違います。
 江戸文学などでは、歴史的題材や古典ものを現代の風俗に置き換えて翻案したものを
伝奇と言っているのではなかったかしら。うーん、今、まだこの辺は勉強中。
 現在、私は、歴史(過去の世界)を怪奇幻想的に読み替えたもの、現代に怪奇幻想が跋扈するとして、その
根が歴史的にたどれるものだという設定がしてあるものが伝奇だと理解しています。
 共通理解ではないかもしれませんが、伝奇という言葉を私はそのように使っています。
 海外でも伝奇ホラーだなあ、と言いたくなるものはありますが、今の日本の分類だと、
全部モダンホラーになってしまうのではないでしょうか。たぶん海外にそういう概念はないのでは……。
ここをご覧の方にはそういうことに詳しい方がいらっしゃるので、きちんと答えて頂けるでしょう。
(いい加減ですみません)
 ボルヘスの『伝奇集』というのは、中国文学の伝奇小説に近い意味でこの訳語を当てたのではないですかね、
たぶん。奇妙なお話集というニュアンスを込めたのではないかと……。訳したのは篠田一士でしたか? 
 それから説話というのは要するに、口承文芸の中のお話のことでは? 説話文学というと、それを書き文字に変換
するということで、説話の元の意味から離れて曖昧な領域に入り、国文学界では所説が一定しない、
須永朝彦先生がおっしゃってるのはこのあたりの消息のことではないかと愚考するのですが、
いかがでしょう。具体的には民話や神話、言い伝えとか世間話のことでしょうね。それを文字に定着したときに、
どこから文学になっていくのかがきっと面倒なことなんでしょう。志怪は説話文学だが、秋成になると……
という感じですか。「説話的」といった場合、作者の個人名が抹消されているということがポイントになるかな、
と思います。こんなんでわかりますか?……。
 こういうことは東が得意なので、彼がひまになったらもっとちゃんとこ答えてくれるでしょう。

 それから、やっぱり場違いですが、ひとこと。
 七月三日、四日、白馬でSF大会が開かれるのですが、そこで神林長平のファンジン
『第K観界』の雪風特集号を販売します。行かれる方がいらしたら、
ディーラーズ・ルームにいらして下さいね。お待ちしています。

ではでは。

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青木隆二「毛のふさふさした動物の不思議な味」 投稿者:松本楽志  投稿日:07月01日(木)15時14分44秒 h1beech.kais.kyoto-u.ac.jp

「ノンフィクションを書く!」は平積みなのに、
「ホラーを書く!」は一冊しかないってのはどういう了見だろう。
しかし、アレクサンドル・グリーン『消えた太陽』は平積み。
わけわかんねー。

>東さん
 さて、幻視の文学1985をやっと読み終わりました。
 14年も前の作品集ですが、すごく楽しめました。こういうのが書きたいなあ。
 ちょっと識者の方に質問なんですが、この中に青木隆二「毛のふさふさした動物の不思議な味」って作品が
ありますが、ぼくはこれをどこかで読んだことがあるような気がしてなりません。別のアンソロジーなんかに
取られていたんでしょうか?
 どこで読んだのか、それが気持ち悪くて仕方がないんですが、どなたか収録アンソロジー知りませんか?
 なお、この作品はツボでした(だから覚えている)。

> こういう既成作家と新人賞入選者の腕比べ、みたいなオリジナル・アンソロジー
>って、けっこう面白い試みだったんじゃないかと自分では思っているんですが。ど
>こかでやってくれないかな〜(と他人事のように言う)。

 マジでどっか、やってないんですかね〜。
 おれは異形コレクションでそれをやって欲しいです。
http://web.kyoto-inet.or.jp/people/gakusi/

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質問してもよろしいですか? 投稿者:今松泰  投稿日:07月01日(木)14時19分02秒 pandora.kobe-u.ac.jp

こんにちは。

以前の書き込みで変てこな日本語の文章を書いてしまい、
恥ずかしさのあまり今後はひっそり暮らそうと思ったのですが、
前々から気になっていることがありまして、恥のかきついでに(失礼)、
性懲りもなくのこのことでてきてしまいました。
また長い文章になってしまうと思います。すみません。

気になっているのは「伝奇」という言葉です。
中国文学における「伝奇」というジャンルはさておき、
日本でも「伝奇」という言葉が冠される小説がありますよね。
伝奇時代小説、伝奇SF、伝奇ホラー等々……
(伝奇ミステリーや伝奇ファンタジーってあるのでしょうか?)
そのものずばり伝奇小説や伝奇ロマンという物言いもよく目にします。

しかし「伝奇」とか「伝奇小説」とは何かと考えると、これがよくわからない。
特に時代小説のほうから言及される「伝奇」とホラーのほうから名づけられた「伝奇」について
自分の中で統合したイメージができないのです。

イメージのサンプルは国枝史朗、角田喜久雄、山田風太郎、半村良、
伝奇ホラーでは坂東眞砂子、田中啓文さんなどかな。
(これに諸星大二郎や星野之宣のイメージを加えると……)
(伝奇ヴァイオレンスはよく知りませんが、これもだいぶ肌合いが違うような気がします。)

今いったいどのような意味を込めて使用されているのでしょうか?
また海外の小説にも適用可能な語(概念?)なのでしょうか?
ボルヘスにも『伝奇集』なんて本がありますけど、これは僕にとっては幻想小説です。

(野口武彦氏は『八犬伝』のあとがきで、たしか浪漫(ロマン)とイコールであろうと書いていましたが、
これでまたよけいわからなくなった記憶があります。)

掲示板の話の流れに棹を差すような質問であることは重々承知していますけれど、
伝奇ホラーという言葉もありますし、
何卒ご寛恕の上、ご教示いただければ幸いです。

長い発言で申し訳ないのですが、
ついでにもう一つ質問を。(しつこくてすみません。)
「説話」というのもよく使う言葉ですが、
これって厳密に定義とかあるのでしょうか?
須永朝彦氏によれば、いまだ明確な定義はないそうですが(『日本幻想文学全景』p.22)、
これも非常に気になっています。

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サイコが最高! 投稿者:東 雅夫  投稿日:07月01日(木)13時13分14秒 cse34-32.tokyo.mbn.or.jp

 というタイトルになるのではないかと一部で怖れられていた(笑)『本当に恐ろ
しいサイコ・ホラー読本』(ぶんか社・本体950円)の見本が到着しました。
 小生と鬼さんの「幻想的掲示板」タッグが、サイコの女王(!?)和田はつ子先生
とガップリ四つにわたりあう……はずが、なぜか和気藹々の友好ムードに終始した
座談会や、中島晶也さん他による作品ガイドが掲載されています。
 これって『このホラーが怖い!』の姉妹編だったのね、ぜんっぜん知らなかった
ぞ(汗)。相変わらず、哀しくなるほど「ぶんか社っ!」な作りの本ですが、「本
当に恐ろしい」のは中身ではなく、このデザイン・センスかと(苦笑)。
 御感想は?>鬼さん&中島さん

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あらら、決まってましたか。 投稿者:浅暮三文  投稿日:07月01日(木)02時23分31秒 210.232.81.165

柳下様、倉阪様、福井様
この頃、コンピューターの調子が悪くて一週間に一度、クラッシュしてインストールしなおしてます。
そんなわけでリアルタイムの書き込みが遅れて失礼しました。うーむ、強敵の柳下さんですか。これは
心して望まなければ。そんなわけでSF大会には立川で買ったマグネット紙牌を持ってきます。グレ拝

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ふっふっふ 投稿者:東 雅夫  投稿日:07月01日(木)01時24分37秒 cse34-75.tokyo.mbn.or.jp

倉阪様
 ホラーしばり……望むところだ(笑)。(←たまたま現在仕込み中のレパートリ
ーに該当歌があるので図に乗っている)

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おーいフカサワぁぁぁー。 投稿者:東 雅夫  投稿日:07月01日(木)01時20分02秒 cse34-75.tokyo.mbn.or.jp

 大阪方面の書店には、まだ並んでないんだってよ〜、早く届けてこーいぃぃー。
 ……と、いうわけで、担当編集が明日の朝イチの新幹線で配本にうかがいます。
>T劇の堕天使様&橋詰様
 ……てなことが出来るといいんですけどねぇ、御足労かけてすいません。たぶん
数日中には並ぶと思いますので何卒よろしく。

××なSF人妻様
 丁寧な御返事、ありがとうございます。

>書いた本人はよく覚えてませんので、口から出任せでしょう、きっと。胡散臭い
>有閑主婦の言うことなど信じてはいけません。

 なーに言ってんだか(笑)。
 で、アンソロジーの「トレンド」のお話。

>そのため取っつきやすい方がいいからか、最近のアンソロジーは初級者向けが多
>いように感じてます。野球で言えば直球を中心とした配球かな。
>で、そう考えてみると『屍鬼の血族』は中級者以上向け、変化球の多い投球内容
>だと思ったのですが、どうでしょう?

 お察しのとおり、確信犯です。確かに最近のアンソロジーは初級者向けが多い。
特に某オリジナル・アンソロジー・シリーズのようにコンビニ配本中心の大部数企
画では、「初級者向け」に流れる(流れすぎって説もありますが……)のも無理か
らぬところだとは思います。
 分かりやすくて誰にも受け入れられるような作品の価値を認めるのは、小生とて
やぶさかではないのですが、しかしながら直球一本槍の単調なピッチングを繰り返
していたのでは、いずれは打者も目が慣れて……(笑)。
 せめて名作アンソロジーの類では、その特性を活かして、初心な読者の首を大い
に傾げさせるような「七色の変化球」ピッチング(笑)を心がけたいと思っていま
す。それによって、ホラーや幻想文学の奥ゆき、懐の深さみたいなものを感じても
らえれば本望であります。

>『血と薔薇のエクスタシー』収録の戸川昌子「黄色い吸血鬼」なんて、変化球ど
>ころか魔球ではないでしょうか(笑)。

 そうなんです! あれも落としたくなかったのですが、頁数の関係で涙をのみま
した(まあ、出版芸術社から同名の作品集も出ましたしね)。「一番抵当権」は戸
川作品をかなり意識しているような印象を初読の際に持ちました。

中島様
 もうひとガンバリ! 頼みます。

T劇の堕天使様
 おやま。たまたま本日、錦糸町の駅ビル書店に行ったら『滅びの笛』(徳間文庫
いや光文社だったかな!?)が平積みになってましたが……。

溝口様
 御声援、感謝(笑)。

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オフ会関連など 投稿者:倉阪鬼一郎  投稿日:07月01日(木)01時19分39秒 tokyo17-07.m.nttpc.ne.jp

四派対抗麻雀
浅暮さーん、こっちで話が決まってるよ(笑)。
でも、柳下さんは強そうな雰囲気だから、われわれがボコボコにされる恐れもあり
ますね。あれ以来打ってないからなあ(ちょっと弱気。Masuda君、最下位になった
ら次からホラー代表を代わってね)。

カラオケ
まだ今回の趣向が決まっていませんね。恐怖の会だからホラーしばり・・・って無理か。
歌詞に「血」が出てこないとダメとか(話部屋にも顔を出すつもりですけど)。

T劇の堕天使さま
>これは「高みに上って来い」という、初心者に対する愛ある挑発と、受け取らさせて
>いただきます。

いや、とりあえず最高傑作をという趣旨でして。ハレツした作品も多いですから。

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